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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20167151827分にNHK松山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

716日付で愛媛新聞と朝日新聞(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

また、715814分にNHK松山から、関連記事がネット配信されていた。

 

愛媛県にある伊方原発3号機で四国電力が行った重大事故を想定した訓練で、防護服を着た協力会社の作業員2人が相次いで熱中症になるトラブルがあり、原子力規制庁は四国電力に対して、装備や動き方を見直したうえで、訓練の一部をやり直すよう指示した。

訓練は、伊方原発3号機の再稼働に向けた国の保安検査の一環として、四国電力が14日と15日の2日間かけて社員ら約80人が参加して行い、原子力規制庁の検査官17人と、原子力規制委員会で事故対応を担当している更田豊志委員が立ち会った。


訓練は、原子炉を冷やす配管から冷却水が漏れだしたうえ、すべての電源が失われて3号機の原子炉内の圧力が上がるという重大事故を想定し、重大事故が起きた際に必要とされる17の項目について、手順を確かめた。


四国電力によると、この訓練で、14日、屋外で防護服を着て海水を補助給水タンクに送る作業をしていた38歳と39歳の男性作業員2人が、午後4時ごろからおよそ1時間作業をしたところで体調不良を訴え、熱中症と診断されたという。

訓練は、約1時間半、中断された。


規制庁は、「熱中症対策など、過酷な環境を想定した対応が不十分だ」として、事故対応マニュアルの暑さ対策の改善を指示した。

四国電力は、近く手順を改めて一部の訓練をやり直し、26日以降の再稼働を目指す。


気象台の観測では、14日、原発がある伊方町の日中の最高気温は28.8℃だった。


訓練のあと、更田委員は、「先行して再稼働した原発でも、再稼働の前後にはトラブルが起きているので、長い間運転していなかったことをきちんと受けとめて、慎重に工程を進めることが大事だ」、「実際の事故発生時はもっと厳しい条件も考えられる。要員の体調を管理しながら作業を進めなければならず、改めて訓練が必要」と述べた。

一方で、「週明けに十分な確認ができれば、再稼働の工程に影響は出ないだろう」との見通しを示した。


今回の訓練は、原発の再稼働に向けた国の一連の検査の最終段階と位置づけられていて、四国電力は、今月末にも3号機を再稼働する見通しを示している。

伊方原発の増田所長は、「指示を重く受けとめて、きちんとした手順を作り直して訓練したい」としたうえで、再稼働の時期について、「間に合わせるよう対応したいと思っているが、何とも申し上げられない。ひとつひとつの対応を確実に早急にやっていきたい」と述べた。


規制庁によると、国の新しい規制基準のもとで再稼働した九州電力の川内原発と関西電力の高浜原発でも、再稼働の前に重大事故を想定した訓練を行ったが、訓練のやり直しを指示したのは初めてだという。

 

出典

伊方原発訓練熱中症でやり直し

http://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20160715/3835301.html

伊方原発、重大事故備え訓練

http://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20160715/4012271.html

『伊方訓練一部やり直し 規制庁要求「手順に改善点」』

http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20160716/news20160716622.html

 

 

7192020分にNHK松山から、訓練がやり直されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

7192014分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

訓練が、原子力規制庁の指示を受けて、19日、やり直され、問題とされた作業員の熱中症対策などを見直して手順を確認した。
四国電力は、今回は想定通りに対応できたとしている。


伊方原発3号機では、再稼働に向けた国の検査の最終段階として、今月14日と15日に実施した重大事故を想定した訓練で作業員2人が熱中症になり、原子力規制庁は「過酷な環境を想定した対応が不十分だ」として、四国電力に、装備や動き方を見直したうえで訓練の一部をやり直すよう指示した。


これを受けて、四国電力は、熱中症対策として、

○作業員が着用する防護服などの装備を軽くしたり

○屋外での作業を見直したりしたほか、

○現場で休憩が取れるよう冷房設備のあるバスを待機させる

ことを決め、19日のやり直しの訓練で手順を確認した。

 

この日も14日同様、猛暑の中の訓練となったが、トラブルは起きなかった。


伊方原発3号機について、四国電力は、今月末にも再稼働する方針だったが、17日、原子炉の冷却水を循環させるポンプから洗浄用の水が漏れ出るトラブルがあり、再稼働は来月以降に遅れるとしている。

 

出典

伊方原発重大事故対応で再訓練

http://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20160719/4117881.html

『伊方原発 再稼働に向けた事故対応訓練を再実施

http://mainichi.jp/articles/20160720/k00/00m/040/090000c 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

○いくら防護服を着ていたとはいえ、最高気温が30℃以下と、それほど暑いとはいえない日の、しかも夕方に作業していて、2人が熱中症。

1人だけなら、その人の体調が当日は良くなかったということも考えられたのだが・・・。

熱中症を甘くみてはいけないという、教訓的事例だったのかもしれない。

 

○緊急対応マニュアルの不備な点を洗い直すことも、また、訓練の目的の一つだ。

その点、今回の事例では目的が達成されたことになる。

ただ、今回は再稼働スケジュールの都合上、夏場に訓練したから不具合が表面化したが、冬場に訓練していたなら、おそらくは表面化しなかっただろう。

繰り返し行う訓練は、さまざまな季節、天候、曜日、時間帯など、シチュエーションを変えて実施することも大切なのかもしれない。

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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