2017年5月31日付で中日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
全国で唯一、岡崎市消防本部に配備されているが、これまで一度も出動実績のない全地形対応の消防車両「レッドサラマンダー」に、6月1日から5カ月間、県内で大雨・洪水警報が発令された場合に出動する任務が試験的に加わる。
“宝の持ち腐れ”とも言われかねない特殊車両を有効活用する狙い。
これまでは、全国で大規模災害が発生した時に消防庁から要請があれば出動する決まりだったが、2013年3月の配備以来、出動回数はゼロ。
新たな任務では、県内の市町村で大雨・洪水警報が発令された場合、県の要請を受けた上で、土砂災害などの被害が起きる前であっても現地へ向かい、警戒活動などに当たる。
消防庁、県、市などが5カ月間の活動実績を検証した上で、あらためて今後の活用方法を決める。
レッドサラマンダーは、深さ1.2mまでの水たまりや土砂、がれきの上も走行でき、通常の車両ではたどり着けない場所での負傷者の搬送や機材の運搬などが期待される。
消防庁がレッドサラマンダーの配備先を公募した際、岡崎市消防本部がこれに応じ、配備が決まった。
消防本部によると、愛知県は南海トラフ地震で被害が予想されること、日本列島の中心近くに位置するため全国各地に行きやすいこと、高速道路のインターチェンジが近いことなどが理由という。
出典
『出番がない…全地形対応消防車 全国で唯一、岡崎に配備』
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20170531/CK2017053102000056.html
2017年5月31日8時0分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
愛知県と岡崎市は、大規模災害に備え全国で唯一、同市消防本部に配備されている全地形対応車「レッドサラマンダー」の活用策の検証を開始すると発表した。
2013年の配備以来、一度も出動の機会がなく、6月1日からは、県内に大雨・洪水警報が発令された時などにも出動させるという。
レッドサラマンダーは、2両の車体を前後につないだ形で、ゴム製の無限軌道により、壊れた家屋、地割れなどでずたずたになった地面や深さ1・2mまでの浸水も踏破し、10人までの救助隊員や負傷者、救助用資機材などを運ぶことができる。
11年の東日本大震災の教訓から、消防庁が搬送用トラックを含め9765万円で購入。
南海トラフ巨大地震など、緊急消防援助隊が出動する大規模災害が発生した場合、国内どこにでも駆けつけられるよう、日本の真ん中の岡崎に配備した。
シャープな前面のデザイン。真っ赤な塗装で、くねくねと地をはうトカゲのイメージから「レッドサラマンダー」と呼ばれ、ミニチュアカーが発売されるなど注目を集めてきたが、その後起きた鬼怒川の氾濫や広島の土砂災害などにも出動せず、宝の持ち腐れ状態だった。
同車は全長8m72cm、全幅2m26cm、全高2m66cmで、総重量は約12トン。
最高時速50kmで走り、最大60cmの段差を乗り越えることもでき、がれきが散乱し、津波で浸水した災害現場へ向かう能力が期待されている。
大村知事は29日の記者会見で、「せっかくこれだけのものを作ったのだから、出動回数を増やして、災害発生前から発生後までの効果的な運用のあり方を検証したい」と述べた。
検証では、県内で大雨・洪水警報などが発令されたときに県が出動を判断し、実際に運用を重ねて性能を生かす活用策を考える。
期間は、梅雨や台風による出水が予想される6月1日から10月31日まで。
消防庁広域応援室の佐藤課長補佐は、「一度も出動しなかった反省もあっての検証。愛知県でも毎年のように浸水被害が起きており、普通のポンプ車では対応できないケースも多い。警戒活動も含めて出動し、メリット、デメリットを試してみたい。使い勝手が悪ければ新しい車両のあり方を考える」と話す。
また、市消防本部消防課の半田副課長は、「これまで市民の目に触れる機会があまりなかったが、活躍する姿を見てほしい」と話している。
出典
『日本の真ん中に配備、災害対応車…でも出動ゼロ』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170530-OYT1T50108.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。