2017年4月14日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第5報修正7として掲載します。
第4報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6997/
(2017年6月5日 修正7 ;追記)
2017年5月30日付で毎日新聞埼玉版から、複数の爆発音の正体に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月16日の発生初日に倉庫2階であった爆発音は、火災の影響でベルトコンベヤーが落下した衝撃音とみられることが分かった。
このほど、東京都内で開かれた国の検討会で、総務省消防庁が調査結果として報告した。
同庁によると、2階部分の壁や柱などに爆風の痕跡はなく、爆風が発生したという消防隊員の証言もなかった。
また、発生4日目の2月19日に確認された爆発音については、「火災で崩れた屋根から空気が入り込み、強い燃焼が起きた」と指摘した。
一方、同20日に建物南側であった破裂音は、「2、3階に焼けたスプレー缶が散乱していたことなどから、保管されていた缶が破裂した可能性がある」とした。
今回の火災では、爆発音により消防隊が倉庫内に立ち入れず消火作業が難航し、鎮火まで12日間かかる要因となった。
検討会では、今後、こうした現場で専門家の知識も活用しながら消火作業にあたる体制作りが必要だとの対策案が示された。
出典
『三好のアスクル火災 爆発音はコンベヤー落下衝撃音 /埼玉』
http://mainichi.jp/articles/20170530/ddl/k11/040/185000c
(2017年7月31日 修正8 ;追記)
2017年7月28日23時29分に毎日新聞から、指定数量以上の危険物を専用保管場所以外の場所に保管していた理由などについて、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
埼玉県警は28日、無許可で基準を超える量の危険物を倉庫に保管していたとして、倉庫を管理する子会社の「アスクル ロジスト」(東京都江東区)と、当時、倉庫の責任者だった同社の元物流センター長の男性(44)を消防法違反容疑で書類送検した。
容疑は、火災が起きた2月16日、消毒用アルコールや芳香剤など同法の基準の約5倍に相当する危険物286品目、1万2185点を倉庫に保管していたとしている。
倉庫の外には許可を受けた危険物専用の保管施設があったが、危険物に該当する商品も倉庫内に保管していた。
動機について男性は、「出荷の際に倉庫へ商品を移し替えるのに人手も時間もかかる。出荷作業に支障を生じさせないためだった」と説明したという。
県警によると、出火場所は倉庫1階にある廃段ボールの集積室だった。
作業中のフォークリフトのエンジンルームに入った段ボールの紙片がエンジンの熱で着火。
床に落ちて段ボールに燃え移ったとみられる。
出典
『アスクル倉庫火災 子会社と当時の倉庫責任者を書類送検』
https://mainichi.jp/articles/20170729/k00/00m/040/097000c
7月28日と29日付で朝日新聞(聞蔵)からは、やや詳しい着火メカニズムが、下記趣旨でネット配信されていた。
端材室から段ボールを持ち出す際に使われていたフォークリフトを調べたところ、エンジンルーム内に段ボール片が混入していた。
県警が実験すると、エンジンと消音器をつなぐ接続部の温度が400℃以上になることが確認された。
県警は、段ボール片がこの接続部に付着した状態で作業員がエンジンをふかし、過熱して発火。
室内の他の段ボールに燃え移ったとみている。
7月29日8時56分に産経新聞からは、県警は業務上失火容疑での立件は見送ったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。を
出火原因をめぐっては、フォークリフトのエンジンルーム内に段ボール片が入り込み、エンジン付近の高温になる金属製の管に触れて発火、床にある他の段ボールに燃え移ったとみている。
火災が起きた端材室は、多量の段ボールが堆積。
高さ約3mもの段ボールが積み上がっていることもあったという。
県警は業務上失火容疑でも捜査していたが、
▽同型機種のフォークリフトで同様の事故が起きていない
▽エンジンルーム内に紙片が入ることが予想できない
▽フォークリフトを端材室に導入し火災が起きたケースがない
の3点から立件見送りを決めた。
一方、県警はフォークリフトが出火元になったとみられることから、フォークリフトの製造事業者らが参加する一般社団法人「日本産業車両協会」に火災の経緯について情報提供。
再発防止のための注意喚起を依頼した。
出典
『アスクル火災 「余分な労力かかる」 書類送検の男性供述 「効率化」重視し過ぎ、消防法違反』
http://www.sankei.com/affairs/news/170729/afr1707290002-n1.html
(2022年3月18日 修正9 ;追記)
※別火災事例に合わせ、報道されていた。
作業リーダーがメンバーを集め避難口まで誘導していた。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/12359/
(2023年4月28日 修正10 ;追記)
2023年4月26日21時0分に毎日新聞からは、段ボールの上でフォークリフトの前進後退を繰り返していた業者に51億円の損害賠償命令が出たなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災は資源回収業者の過失が原因だとして、アスクルが業者側に約101億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は26日、業者の「M」(愛知県清須市)に約51億円の賠償を命じた。
平城恭子裁判長は、宮崎の従業員が運転していたフォークリフトが車体に段ボールを巻き込み、出火したことが火災の原因と認定した。
判決によると、火災は17年2月16日午前9時ごろに発生。
12日後に鎮火し、3階建ての倉庫(延べ約7万1800平方メートル)の約60%を焼損した。
M社の従業員が段ボールが積まれた部屋でフォークリフトの前進と後退を繰り返したところ、床にあった段ボールが車体の隙間(すきま)に混入し、エンジンルームの排気管に接触して着火した。
M社側は「段ボールが混入して着火することは予見できなかった」と主張したが、判決はフォークリフトの取扱書に「燃えやすい物の上に車両を乗り入れてはいけない」などの注意事項が記載されていることから、火災発生を予見できたと結論付けた。
焼けた倉庫や商品などから損害額は約125億円と算定。
アスクルの従業員が誤作動と誤解して火災報知機のスイッチを切ったことなどを考慮し、2割を減じた約100億円の賠償責任を宮崎が負うとし、アスクルが受領した保険金約49億円を差し引いた。
https://mainichi.jp/articles/20230426/k00/00m/040/292000c
4月27日1時11分に産経新聞からは、業者とは再生資源の販売契約を結んでいたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
アスクルなどによると、業者と段ボールなどの再生資源の販売契約を結んでいた。
火災当時、業者の従業員がフォークリフトで作業をしていた。
(キーワード:熱面発火)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。