2014年2月23日付で毎日新聞徳島版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午前5時ごろ、阿南市橘町幸野の日本電工徳島工場の4号炉で、社員4人が1300℃の溶けた約13トンの合金鉄を鉄製バケット(直径約2m、高さ約2.8m、重さ約15トン)に移して冷却する作業中、男性社員(23)がこぼれた合金鉄を浴び、全身やけどで死亡した。
警察によると、クレーンでつり下げられたバケットから約1.5m離れた通路で男性が作業をしていたところ、バケットが何らかの原因で傾いたという。
現場の状況や事故原因を調べている。
出典URL
http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20140223ddlk36040287000c.html
2014年2月25日付で毎日新聞徳島版からは、下記趣旨の続報がネット配信されていた。
また2月23日19時4分にNHK徳島からも、同主旨の記事がネット配信されていた。
鉄製バケットから合金鉄がこぼれたのは、クレーンの誤作動などでバケットが傾いたのではなく、合金鉄自体が爆発した可能性があることが阿南労基署への取材で分かった。
同署によると、合金鉄はバケットを中心に半径約6〜7mにわたって飛び散っていた。
このため労基署は、「(合金鉄は)クレーンが揺れてこぼれたのではなく、何らかの原因で爆発が起きたとみられる」と分析。異物が合金鉄に混入して化学反応が起きたか水蒸気爆発した可能性があるとみて、労安法違反容疑を視野に調べている。
同社などによると、男性ら社員4人は22日午前0時から、合金鉄を電気炉で溶かして鋳型に流し込み、直径3〜30mmの鉄球を作る作業をしていた。
溶けた合金鉄を炉からバケットに移し、鉄球を作る鋳型の近くにある台にクレーンでつるしたバケットを移動する際に事故が起きたという。
男性がバケットを台に固定するボタンを押すため近づいたところ、合金鉄が爆発。約1.5mの距離にいた男性は約1300℃の合金鉄を浴び、全身やけどで死亡した。
同署によると、いっしょに作業していた社員は調査に対し、「事故の瞬間、バケットから6mほどの高さまで火の粉が上がった」と話しているという。
他の3人の1人はクレーンを操作。1人が炉に合金鉄の原料を入れ、もう1人が炉を操作していた。
事故を受けて4号炉は停止。同じ作業をしている3号炉も、原因が判明するまで停止するという。
日本電工は「ご遺族に対して心より哀悼の意を表すとともに、深くおわび申し上げます」とするコメントを発表した。
出典URL
http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20140225ddlk36040540000c.html
http://www.nhk.or.jp/lnews/tokushima/8025446811.html?t=1393282719887
(2015年6月29日 修正1 ;追記)
2015年6月26日12時47分にNHK徳島から、容器の耐火材が剥がれて熔鉄の中に入りガスが発生したことが原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、タイトルも修正した)
去年2月、阿南市にある当時の「日本電工」、現在の「新日本電工」の徳島工場で、熱せられた合金鉄が高さおよそ3mの容器からこぼれ、合金鉄を浴びた当時23歳の男性社員が死亡した。
この事故について、阿南労基署が立ち入り調査を行うとともに、会社による再現実験の報告を受けて詳しく調べた結果、容器などに使われている耐火材がはがれて合金鉄に混じったことで化学反応が起きてガスが発生し、合金鉄が吹きこぼれたことが原因とみられることがわかった。
このため同署は、会社に対し、耐火材の素材を変えるなどの改善を求める行政指導を行った。
一方、法令違反には当たらないとして、刑事処分は見送った。
事故の後、会社は、耐火材の素材を変えたほか、作業員の安全確保のため耐熱性の高い防護服を導入するなどの対策をとったという。
「新日本電工」徳島工場は、「ご遺族には本当に申し訳なく思っています。事故の再発防止対策を今後も考え続けていきます」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/tokushima/8025825591.html?t=1435350499016
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。