2011年8月23日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正9として掲載します。
元記事(第1報)は下記URL参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/669/
(2014年3月3日 修正9 ;追記)
2014年2月24日13時00分に静岡新聞から、前社長らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
天竜署と県警捜査1課は24日午前、業務上過失致死傷の疑いで川下り事業を運営していた第三セクター天竜浜名湖鉄道(本社・同区)の前社長や操船していた船頭ら5人を、書類送致した。
書類送検されたのは、同社の社長(66)、営業課長(55)、指導役の船頭主任(65)、船首側の船頭(64)、死亡した船尾側の船頭(当時66)。
※肩書はいずれも当時
同署などによると、前社長は、職員や船頭に対する安全教育や救命胴衣の着用の徹底、船頭の訓練プログラムを作成していないなど、安全管理上の最高責任者として、十分な管理態勢を取らずに川下り船を運航させた疑い。
営業課長と船頭主任は、安全を確保する措置を取らず、経験の少ない船頭に指導をしないで運航させた疑いがある。
操船していた船頭2人は、乗客に救命胴衣の着用を徹底させず、水面に湧き上がる噴流付近を航行する際に操船をミスし、岩場に乗り上げて船を転覆させた疑いが持たれている。
前社長は調べに対し、「安全管理の実態に不備があったことは間違いない。現場の実態をしっかり確認すべきだった」と供述しているという。
国の運輸安全委員会は12年12月、事故調査報告書を公表した。
報告書は、同社が船頭養成の教育プログラムを作らず、航行中の危険や操船対応、安全教育を検討していなかったため、流れの影響で旋回後、船頭が船の態勢を立て直せないまま事故に至った可能性がある―などと指摘し、救命具の不備にも言及していた。
同社は12年3月期と13年3月期の決算で、川下り事業部門に特別損失計約2億円を計上した。
遺族への補償や乗客への見舞金などが含まれ、すべての遺族との補償交渉が合意に達した。
出典URL
http://www.at-s.com/news/detail/947795198.html
(2015年4月1日 修正10 ;追記)
2015年3月31日7時56分に静岡新聞から、船頭主任や事故時の船首側船頭らが在宅起訴されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
浜松市天竜区の天竜川で2011年、2歳の男児を含む5人が死亡した川下り船の転覆事故で、静岡地検は30日、業務上過失致死の罪で、事業を運営していた第三セクター天竜浜名湖鉄道(本社・同区)の安全統括管理者だった営業課長(57)と船頭主任(66)、船首側の船頭(65)=肩書は当時=を在宅起訴した。
一方、安全管理上の最高責任者だった元社長(67)を嫌疑不十分のため、船尾側の船頭=当時(66)=を事故で死亡したため、ともに不起訴処分にした。
起訴状によると、営業課長と船頭主任は、川底から急激に湧き上がる「噴流」の危険を回避するための訓練などを実施せず、事故防止の注意義務を怠ったまま、川下り船を運航させたとされる。
船首側の船頭は、噴流で船が約180°旋回した際、船尾側の船頭に適切な操船方法を具体的に指示しなかったとされる。
これら過失の競合により、11年8月17日午後2時18分ごろ、船を左岸の岩壁に衝突させて転覆させ、乗客ら5人を溺死させたとされる。
地検は、噴流の影響で船が旋回し、左岸側の岩壁に衝突する危険が過去にも生じていたことなどから、在宅起訴した3人には「事故や乗客の危険を予見することは可能だった」と判断。
他方で、元社長については、「具体的な予見可能性を基礎づけるに足りる証拠がなかった」とした。
事故をめぐって国の運輸安全委員会は、12年12月の事故調査報告書で、同社が船頭養成の教育プログラムを作らず、安全教育を検討していなかったため、船頭が旋回した船の態勢を立て直せないまま事故に至った可能性や、救命具の不備を指摘。
県警は14年2月、元社長ら関係者5人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検していた。
運営会社である天竜浜名湖鉄道の当時のトップの元社長(67)の起訴を断念したことを受け、遺族からは落胆や怒りの声が上がった。
犠牲になった5人のうち、愛知県豊橋市のダンス講師の女性=当時(67)=の弟、会社員の男性(67)は、「トカゲのしっぽ切りでは。企業トップの安全管理に対する認識を裁判で明らかにしてほしかった」と肩を落とした。
女性のめいのダンス講師は、「元社長にも責任があるはず。とても悔しい」と憤った。
一方、元社長は、「検察の判断について真摯に受け止める。あらためて深くおわび申し上げる」と同社を通じてコメントした。
植田現社長は、「事故を教訓に鉄道事業の安全管理を徹底する」と述べた。
事故当時に同社取締役会長だった川勝県知事は、「あらためて安全管理を徹底するよう求めていく」、取締役副会長だった鈴木浜松市長は、「市として事故を風化させない」と、それぞれコメントを発表した。
[天竜川下り船の転覆事故]
2011年8月17日午後2時18分ごろ、乗客21人と船頭2人の計23人が乗った川下り船が浜松市天竜区の天竜川を航行中、左岸の岩場に乗り上げて転覆。
乗客4人と船頭1人の計5人が死亡した。
運営会社の天竜浜名湖鉄道(同区)は,12年3月末で川下り事業を廃止した。
事故を受け、国交省は,川下り船の安全対策ガイドラインをまとめた。
出典URL
http://www.at-s.com/news/detail/1174181934.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。