2013年10月31日付で読売新聞北海道版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
洞爺湖町教育委員会は30日、町立虻田中学校(生徒167人)2年B組の教室で8日、古い蛍光灯のコンデンサー(蓄電器)が破裂し、中に入っていた有害物質のポリ塩化ビフェニール(PCB)の液体が生徒数人の頭や衣服にかかる事故があったと発表した。
これまでに健康被害の報告は受けていないという。
町教委によると、事故は6時間目の午後2時45分頃、道徳の授業中に起きた。
「バン」という破裂音とともに蛍光灯の反射板が落下し、茶色い液体が降り注いだ。
教諭は生徒を保健室に連れて行き、頭や衣服を洗った。
この時点で、教諭は液体がPCBと分からなかったが、学校側から連絡を受けた町が、電気事業者に蛍光灯の点検を依頼したところ、25日になってコンデンサーにPCBが使われていることが分かった。
その後の調査で、校内ではほかにも同型の蛍光灯器具が5個見つかり、いずれも30日までに交換した。
道教委は、PCBを使った照明器具は国の通達に基づき「原則、2001年度末までの交換」を市町村教委に周知しており、町教委は撤去されていなかった原因を調べる。
綱嶋教育長は記者会見で「生徒や父母に迷惑をかけて申し訳ない」と話した。
道教委は「PCBを使った照明器具のある小中学校はないと認識していたので、今回の件は遺憾だ。再発防止に向けて指導を徹底する」とした。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20131031-OYT8T00057.htm
また、2013年10月31日付の北海道新聞紙面に、やや詳しい下記趣旨の記事が掲載されていた。
コンデンサーが破裂し、真下の生徒3人に飛び散った。
吊り下げ型の蛍光灯から爆発音がし、中央のⅤ字形の反射板と一緒に、異臭を放つPCBが混入した液体がこぼれ落ちた。
生徒のうち1人は左目周辺に痛みを感じ、病院で手当てを受けたが、軽傷という。
同校では国の通達を受け、同年1月に交換していた。
(ブログ者コメント)
2001年当時の点検漏れだった可能性がある。
もしそうだったとすれば、一度点検から漏れたものは、その後、確認しようがなく、危険な状態のまま破裂に至ったということかもしれない。
(2013年11月13日 修正1 ;追記)
2013年11月9日8時15分にNHK北海道NEWS WEBから、教室などからPCBが検出されたので洗浄のため休校したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
教室や廊下の床からPCBが検出されたため、町は中学校を臨時休校にして洗浄作業を始めた。
この事故は、先月8日、洞爺湖町の町立虻田中学校で、2年生の教室に設置された蛍光灯器具が破裂し、部品に使われていたPCBが飛び散って3人の男子生徒の頭や服にかかったもの。
これまでのところ、健康被害は確認されていない。
町によると、先月30日に採取した中学校の水と空気、それに床についてPCBの検査を行ったところ、教室や廊下など、あわせて4か所の床からPCBが検出されたという。
検出された濃度などはまだ分かっていないが、町では中学校を臨時休校にして床の洗浄作業を始めた上で、生徒と教職員全員の上靴を交換することにした。
洞爺湖町の綱嶋教育長は、「洗浄作業を終えたらふたたび床を検査し、安全が確認されればすみやかに学校を再開したい」と話している。
町では、安全が確認されるまで、虻田高校の空き教室などを借りて中学校の授業を行うことにしている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20131109/5908581.html
(2013年12月2日 修正2 ;追記)
2013年11月30日12時15分にNHK北海道NEWS WEBから、再調査した結果、道内の小中学校から計252台が見つかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
道教委は、先月、洞爺湖町の中学校で教室の蛍光灯器具が破裂し、部品に使われていたPCBが飛び散って生徒にかかった事故を受けて、同じような器具が使われていないか、緊急に調査した。
その結果、8つの市町村にある10の小・中学校で、252台のPCBを使用した照明器具が使われていたことがわかった。
使用されていた器具は、洞爺湖町の事故のあと、すべて撤去されているという。
道教委は10年以上も前に、PCBを使用した照明器具を撤去するよう指示し、過去に行った調査では、すべて撤去されたと報告を受けていたという。
道教委は「PCBを使用した照明器具が見つかったことは遺憾で、今後とも学校施設での子どもの安全確保に努めていきたい」としている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20131130/3438451.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。