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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2020125930分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が地図や写真付きでネット配信されていた。

 

南海トラフ地震の津波が今後30年以内に沿岸を襲う確率が24日、発表された。

被害が想定される自治体では、津波リスクを踏まえたまちづくりが進む。

 

そんな中、新しい役場庁舎を中心部の津波浸水域に造る動きもある。


防災拠点の役割を意識しつつ、市街地の活性化を図る狙いだが、疑問視する声もある。

 

静岡市は2023年にも、老朽化した清水区の清水庁舎を、現在地の約1キロ北で海から約200メートルのJR清水駅東口に移す計画だ。

78階建てで、総事業費は約94億円を見込む。

 

市は選定理由として、人口流出や経済の低迷が続く地元の再活性化を挙げる。

当初は内陸への移転も検討したが、田辺信宏市長は「コンパクトでにぎわいのあるまちづくりなどをトータルに考えた」と話す。

 

国の発表では、清水区の一部は、3メートル以上の津波が「626%」の高い確率で来るとされた。

 

市は新庁舎の津波対策として、1階を柱だけのピロティ構造にして津波が通り抜けるようにする計画だ。

庁舎内や、庁舎2階と駅をつなぐ通路などには約12800人が避難可能で、市は「攻めの防災拠点をめざす」と理解を求める。

 

だが、計画の再考を求める住民団体もあり、移転の是非を問う住民投票の実施を求めて、23日から署名活動を始めた。

有権者の50分の1(約12千人)以上の署名を集めて直接請求をめざす。

 

神戸孝夫共同代表は、「新庁舎は津波が起きると孤立し、機能が果たせなくなる。にぎわいづくりに市役所が必要なのか」と指摘する。

 

同県焼津市では昨年7月、港から約400メートルにある築50年の現庁舎の隣で、8階建ての新庁舎建設を始めた。

焼津市の一部も、3メートル以上の津波が来る確率は「626%」とされた。

 

新庁舎の1階は会議室と市民スペースのみにして、津波が通り抜けるようにするという。

災害対策本部は内陸約2キロにある消防本部に置き、災害時は市庁舎と両輪で指揮にあたる。

 

パブリックコメントでは「日本一危険な市役所」との意見も寄せられたが、市は利便性や防災などの観点から「総合的に評価した」と説明する。

周辺商店街からも、にぎわいづくりを期待する声が多かったという。

 

だが、同市の男性(72)は「勤務時間外に地震があった時に、津波が来るとわかっていて沿岸部に参集する職員がいるだろうか」と疑問を呈する。

 

3メートル以上の津波が「26%以上」の非常に高い確率で来るとされた和歌山県御坊市は1812月、現庁舎の駐車場に新庁舎を造る基本計画をまとめた。

 

内陸の市有地への移転も検討したが、造成が必要で、築約50年の現庁舎が地震被害に遭う前に現地建て替えを選んだ。

1階は会議室とホールのみにし、執務室は2階以上に置く。

 

県内は印南町、湯浅町など高台移転した自治体が多い。

市民アンケートでも利便性より高台移転の安心感を求める声が多かったが、市は「津波対策を詳しく説明し、理解を得たい」とする。

 

大分県津久見市は18117日、市総合計画に新庁舎の基本構想を明記した。

移転先は、35メートルの津波が想定される港湾埋め立て地。

17年の台風18号被災などで人口減が進む中、市の中心地の活性化が欠かせないと選定した。

 

香川県土庄町は、21年完成予定の新庁舎の建設地を、河口に近い沿岸部の病院跡に決めた。

津波は3メートルを想定。

駐車場も含め敷地を31メートルかさ上げし、被害を回避する考えだ。

現庁舎に近く、住民の利便性を損なわない場所を選んだという。

 

【専門家の考えは】

 

国は東日本大震災後、庁舎建設費の7割を国が負担する緊急防災・減災事業債を設け、高台移転を推し進めてきた。

 

一方、津波浸水域に庁舎を建てる自治体は、2016年の熊本地震後に設けられた市町村役場機能緊急保全事業などの活用で事業費を捻出する。

 

静岡大の岩田孝仁(たかよし)教授(防災学)は、「庁舎の1階部分を津波が走り抜けるから大丈夫というのは米ハワイの砂浜での話。日本では船や自動車などが津波とともに押し寄せ、1階部分にたまるだけ」と指摘。

 

東日本大震災では重油の流出で沿岸部で火災が起きたことを挙げ、「同じようなことが起きうると考えて庁舎の立地を決めるべきだ」と話す。

 

京大防災研究所の牧紀男教授(防災学)は、東日本大震災時に1階が水没して水が引かず、職員と市民が15時間以上庁舎内に閉じ込められた岩手県宮古市を例に、「庁舎が無事でも、人が出入りできないのでは意味がない」とする。

 

一方、静岡市の新清水庁舎建設検討委員会委員を務めた東大生産技術研究所の加藤孝明教授(地域安全システム学)は、「災害リスクを完全にゼロにはできない」と話す。

「まちづくりを含む様々な要素を考え、一長一短の選択肢の中でどれを選び、どうリスクを軽減し、地域を持続させていくかが重要」と指摘する。

 

 

【「南海トラフ地震地震」とは】

 

静岡県の駿河湾から九州東方沖まで続く海底のくぼみ「南海トラフ」沿いで起きる。

 

岩板が海側から陸側へ沈み込むプレート境界にあたり、100200年おきにマグニチュード(M8級の地震を繰り返してきた。

 

30年以内にM89級が起きる確率は7080%とされ、国は2012年に地震と津波で最大約32万人が死亡、建物約238万棟が全壊・焼失し、経済被害は約220兆円に達するとの被害想定をまとめた。

 

https://www.asahi.com/articles/ASN1S74K8N1SUTIL02K.html 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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