2022年5月26日付で毎日新聞大分版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大分市東部や南部に農業用水を供給する昭和井路の復旧工事の遅れで水田159ヘクタールに水を引けず、農家が田植えをすることができない状態に陥っている。
井路を管理する昭和井路土地改良区(安藤理事長)が説明会を開いたが、損害に対する補償内容に具体的な説明はなく、農家らは「こんなことは前代未聞だ」と憤っている。
昭和井路土地改良区は1952年に設立され、井路は58年に完成した。
豊後大野市三重町から大野川の水を取水し、大分市などの田畑計1341ヘクタールに用水路や配水管を使って水を供給している。
しかし、2021年9月28日午前1時ごろ、大分市下判田の空き店舗の駐車場の地下にある配水管が破裂し、松岡、明治2地区と、竹中、判田2地区の一部に水が届かなくなった。
対象地区の組合員(農家)は約760人になる。
改良区は事前調査などをして、22年1月から配水管(直径1・2メートル)約160メートルを付け替える工事を始めた。
約100メートル分の付け替え工事費用9240万円は国や県、大分市が全額補助。
残り約60メートルについては改良区が負担した。
当初、工事は5月末で終了予定だったが、配水管をつなぐ資材の調達が遅れ、7月25日にずれ込むことになった。
改良区は4月28日に工事の遅れを把握して県に相談し、他の河川から水をくみ上げることなどを検討したが不可能だった。
そのため土地改良区は臨時役員会を5月11日に開き、6月11日に予定していた通水を断念した。
一方、4地区の農家には工事の遅れが判明した4月28日時点では連絡せず、5月11日夜に松岡、竹中、判田地区の農家に、13日に明治地区の農家に説明会を開催。
初めて工事の遅れと通水が7月25日になることを伝えた。
改良区は、工事の遅れに伴い、農家が予定通りに田植えをできなくなるための補償を明言したが、金額など具体的な説明はなかった。
約3ヘクタールの田植えができなくなり、約300万円の損害を被る男性(67)は、「配水管が復旧すると思い、田植えの準備をしてきたが、今さら、田んぼに水を引けないと説明されてもどうしようもない。もっと早く説明してほしかった」と怒りをにじませた。
また別の農家(76)も、「説明会には理事長が姿を見せなかった。誠意が感じられず、頭にきている」と憤りをあらわにした。
改良区の安藤理事長は、「農家の皆さんに大変ご迷惑をかけて申し訳ない気持ち。説明会も遅れてしまい、申し訳ない」と謝罪した。
https://mainichi.jp/articles/20220526/ddl/k44/020/204000c
5月25日18時15分にOBSからは、老朽化が原因とみられるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2021年9月、大分市下判田で農業用水を供給する昭和井路の水管が破裂。
老朽化が原因とみられ、1月、復旧工事開始。
田植時期の6月11日までに完了する予定でしたが、資材調達の遅れなどで7月25日までずれ込むことになりました。
(ブログ者コメント)
〇資材調達が遅れた理由について調べてみたが、言及された記事は見つからなかった。
調達手続きのミス?
それとも中国のロックダウンが影響?
〇愛知県でもダムから水が漏れ、広範囲な地域で田植えができるか危ぶまれていたが、そちらは恵みの雨や早期復旧で、なんとかなる模様。(本ブログでも紹介スミ)
同じようなトラブルが、続く時には続くものだ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。