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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2022816日付でニューズウイークジャパンから下記趣旨の記事が、写真や動画付きでネット配信されていた。

8月6日(土曜日)、イタリアのピエモンテ州クーネオ県にある、人口約6,300人の自治体ソンマリーヴァ・デル・ボスコで50頭の牛が死亡した。

刈りたての新鮮な草を食べていた未経産牛と成牛が突然震え始め、地面に身を投げて窒息死したという、なんとも居た堪れないショッキングで凄惨な状況が写真や動画と共に報じられた。

一体、何が起こったのか、なぜ?

クーネオ県のソンマリーヴァ・デル・ボスコ市で歴史と伝統を持つピエモンテ牛の飼育農家を営んでいるジャコミーノ・オリベロ氏(58歳)は、「放牧中に種まきされた穀物を食べていた牛たちが目の前で、酔いしれるように、そしてハエのように死んでしまいました。すべては数分間で起こりました。」と、語った。

オリベロ氏はすぐに警報を発し、地方保険公社(ASL)の獣医師とブラの森林警察へ連絡をした。

地上に息絶え絶え生き残った牛たちを救おうと、少なくとも30回の点滴を投与するなど試みたが、なす術がなく、その他に何もすることができなかったという。

牛たちが食べていたその草は、実際には牛の餌には適していなかったと付け加えた。

その5日後の811日(木曜日)午後、ピエモンテ州で2例目となる同様のニュースが報じられた。

近くの畑から刈り取ったばかりの新鮮な草を食べた後に6頭の牛が死亡したという。

10頭の牛が突然地面に倒れ、6頭が死亡した。

4頭はクーネオ動物予防研究所のサヴィリアーノ氏、地方保険公社(ASL) のトーピ氏、バルベリス氏ら獣医チームによって救出された。

同日、さらに同県内で数時間のうちに2件の緊急要請が入った。

クーネオ県サルッツォ市モレッタの厩舎でも牛が倒れ出した。

獣医チームは、おそらく牛の死因は中毒死であるとみて、毒性物質の影響を中和するための硝酸ナトリウムを牛たちに投与したが、5頭の牛が死亡した。

その際、獣医師らが納屋で"ソルガム"に非常によく似た刈りたての草を見つけた。

モロコシが自分の土地で育っていないことを確信した農夫は、朝、160頭のほとんどが妊娠していた牛を厩舎から約1km離れた農夫の所有する畑に運ぶことにした。

ソルガムは、特に厳しい環境条件に適応でき、干ばつにも非常に強い植物だが、わずかな植物しか栽培されていなかった。

「ソルガムの種をまいたのは初めてです。 冬に使おうと思いました。 」と農夫は言った。

この2番目のケースから、数日以内に領土でより詳細なチェックが行われることとなった。

乳牛を育てている農家はソルガムとトウモロコシが水分ストレス下にあると毒素を生成する可能性があることをよく知っていると言う。

しかし、誰もが知っているわけではないし、ましてやこのような深刻な結果は想像もしていなかっただろう。

3番目の電話は、今度はクーネオ県ブラ市から。

町のすぐ外にあるピエモンテの牧場へ獣医師らは駆けつけた。

6頭が生き残り、4頭が死亡した。

報告によると、811日の夕方から12日の夜にかけ解毒剤を使用するなど、迅速な処置によりブラでは6頭、モレッタでは5頭が命を取り留め、ソンマリーヴァ・デル・ボスコ農場全体では、25頭の牛を救うことができた。

 

【原因分析と結果】

ロンバルディア州およびエミリア・ロマーニャ州の動物予防実験研究所Izsplvで分析が行われた。

牛の大量死の原因については、モロコシであったことに疑いの余地はない。

牛は「若い植物にのみ存在する有毒物質であるデュリンの摂取に起因するシアン化水素酸による急性中毒で死亡した」と結論づけた。

ピエモンテ州、リグーリア州、ヴァッレ・ダオスタ州の動物予防研究所から、「アレッポ・ソルガムを含むカットハーブを動物に与えてはいけない」とクーネオ県の飼育農家へ向け注意喚起がなされた。

 

【ソルガムとは】

セイバンモロコシ(学名:Sorghum halepense)単子葉植物イネ科モロコシ属の多年生植物である。

霜や乾燥などのストレスによりシアン化水素を植物体内に生産することや、硝酸塩を含むことから、日本では飼料としてほとんど栽培されない。

根茎、種子の両方で繁殖するため、畑地・牧草地の強害雑草となっている。

・・・

https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/vismoglie/2022/08/50.php 

 

8192341分にYAHOOニュース(AFP)からは、干ばつによってソルガムの成長が阻害され、有害物質の濃度が高まったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

イタリア北西部ピエモンテ(Piedmont)州トリノ(Turin)近郊にある牧場で今月、成長初期段階のイネ科の植物ソルガムを飼料として与えた牛が急性青酸中毒を起こし、約50頭が死んだ。

通常は起こりにくい事故だが、干ばつによって有害物質の濃度が高まったとみられている。

地元の動物愛護団体によると、ソンマリバデルボスコ(Sommariva del Bosco)の牧場で6日、イタリアのブランド牛の一つ、ピエモンテ牛約50頭が、急性青酸中毒でごく短時間のうちに死んだ。

ソルガムには、青酸配糖体であるデュリンが含まれているが、成長とともにその量は減少する。

だが現地では干ばつが続いているため成長が阻害され、デュリンの濃度が高まったとみられている。

同国北西部の動物予防試験所(IZS)の獣医師ステファノ・ジアンティン(Stefano Giantin)氏は、「干ばつによってソルガムに多量のデュリンが含有されていたと考えている」と述べた。

急性青酸中毒では、摂取から1015分で呼吸や神経、筋肉などの障害が現れ、1530分後に死に至る。

現地で採取したサンプルからは、高濃度のデュリンが検出された。

ピエモンテ州の他の3か所の牧場でも牛に同じ症状が現れたため、専門家はチオ硫酸ナトリウムを注射する治療を施し、約30頭の牛を救うことができた

https://news.yahoo.co.jp/articles/e76a0003fbc58852713075e3e9dbc49f474b549f

 

(ブログ者コメント)

〇ネットで調べたところ、ソルガムは世界5大穀物の1つ。
日本では「たかきび」とも呼ばれており、信州などで生産され、通販でも売られていた。
毒素の件については、「草丈1m以下では青酸含量が多いので避ける」という記事があった。
 https://www.pref.oita.jp/soshiki/15087/saibaigijyutsusisin.html 

〇一方、セイバンモロコシについては、「世界的に悪名高き草」、「国内でも急増」、「葉に含まれる青酸配糖体は分解すると青酸になるため、生乾きだと家畜に危険」と記されている記事があった。
 https://www.city.noda.chiba.jp/shisei/1016739/1016740/kusakoho/kusazukan/1028191.html 

〇牧草を表現するのに「青臭い」と言うことがあるが、あれは微量の青酸が含まれているからだろうか?
調べてみたが分らなかった。

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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