(4月23日1時44分 時事通信)
○積載貨物量が、傾いた場合の復原力が維持される基準の約2倍だったとみられることが22日、分かった。急旋回が直接の事故原因とみられているが、過積載によって、傾斜すると極めて危険な状態なまま航行していた可能性がある。
○「復原性」は、船が傾きに持ちこたえ、元の姿勢に戻れる能力。韓国の船舶等級格付け会社は、セウォル号が日本から売却され、改修がほぼ終わった13年1月に、検査を実施した。事故当時の積載貨物量は約2000トンと推定されているが、検査では、復原力を維持するための上限は987トンと評価されていた。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014042200885
(4月23日8時23分 中央日報日本語版)
○真っ先に脱出した船員は無線機を持っていた。合同捜査本部は、この無線機を通じて船員同士が状況を共有しながら脱出を図ったことについて捜査している。
http://japanese.joins.com/article/507/184507.html?servcode=400§code=430
(4月23日15時30分 中央日報日本語版)
○セウォル号では甲板上のコンテナをきちんと固縛していなかった。コンテナの下の穴に「ラッシングバー」を掛けて甲板に固定するべきだが、船会社はこれを一部のみ確保している。下のコンテナと上のコンテナを固定する装備の「コーン(固定ピン)」もなかった。
荷物を積む順序と配置も問題だった。重量を区分せず船積みした。船舶は荷物の重さを計算し、左右の均衡を保たなければならない。そうしなければ片方に傾く。航海士は「貨物のため出港前に船が傾けば便法を動員した」と語った。貨物の船積み状態や安全を点検する1等航海士が平衡水をあらかじめ調節する方法を通じてだ。
平衡水は運航中に潮流などで船が傾く場合、均衡を保つために、船舶の下部左右のタンクにためておく水だ。この航海士は「平衡水をあらかじめ調節すれば、緊急時にきちんと対応できない」と述べた。
http://japanese.joins.com/article/539/184539.html
(4月23日19時40分 J-CASTニュース)
○ セウォル号の最大積載量は3794トン。運行会社によると、事故当時は合計3608トンの車両と貨物を積んでいた。
見た目の積載量は100トンほど少ないが、報告外の貨物やコンテナが積み込まれていたことが判明しており、通常の「3倍」もオーバーしていたとの報道もある。積み荷は出港間際まで運び込まれていたとされ、しっかり固定しないまま港を出てしまったとされる。
○船長は1年の契約社員で年収は他社の60~70%。「船舶職」と呼ばれる船長や航海士、操舵手、機関士らは15人中9人が契約社員だった。
http://www.j-cast.com/2014/04/23203042.html
(4月23日23時27分 読売新聞)
○乗客乗員476人のうち死者は157人、145人が行方不明。
○同社が今月1日付で作成した「修理申請書」に、操舵機の電源部分などの不具合が記載されていたが、実際には修理しなかった。
http://www.yomiuri.co.jp/world/20140423-OYT1T50200.html?from=ycont_top_txt
(4月24日0時22分 msn産経ニュース)
○船長をはじめ、操船を担当する全船員が団体で操舵室や機関室に集まり、乗客より先に脱出した。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140424/kor14042400220001-n1.htm
(ブログ者コメント)
○外国の事故は、原則、本ブログの掲載対象外だが、この事例には数多くの教訓が含まれているので、掲載した。
○日ごと新しい情報が報道されているが、ひとまず現時点までの情報を掲載する。
○事故が起きる理由、メカニズムがドミノ理論で説明されることがあるが、今回の事故も、その理論で説明できるような気がする。
もし説明できるとすれば、どのドミノを取り除くのが最も容易かつ効果的だったのか?
ブログ者は、その点を考え中だ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。