2017年3月9日14時20分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月8日18時25分にテレビ山梨からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午前7時35分ごろ、山梨県身延町帯金の中部横断自動車道の建設現場で、会社員のOさん(男性、48歳)のダンプカーが、工事用の仮設道路から約35m下の沢に転落した。
Oさんは頭など全身を強く打ち、意識不明の状態で救出され、県防災ヘリで町内の病院に搬送されたが、死亡が確認された。
警察などによると、仮設道路は幅約6m。
当時、6台のダンプカーが現場から出た土砂の運搬作業をしていた。
Oさんはダンプカーに1人で乗車。
道路脇の転落防止用の鉄柵を突き破り、転落した。
現場は、新設予定の下部温泉早川インターチェンジ(IC)~身延山IC間。
警察が、詳しい原因を調べている。
国交省甲府河川国道事務所は、同日、「原因は調査中だが、各工事現場の緊急点検を実施し、再発防止を徹底したい」とするコメントを発表した。
ダンプカーが転落したのは、県道から工事現場に向かうため、鉄骨をやぐらのように組んだ幅6mの仮設道路を登りきった険しい傾斜地だ。
同事務所によると、ダンプカーは、工事で発生した約4.5m3の土砂を積載。
仮設道路の手前でブレーキテストをした後、左カーブを経て、12%の下り坂を制限時速10kmで下りていく。
警察によると、仮設道路を下り始めて数mの場所で転落したという。
土砂の重さは、ダンプの積載満量の10トン弱だという。
同事務所や工事関係者によると、事故当時、Oさんのダンプカーが出発直後に激しい音が響き渡り、転落に気づいたという。
「少し速度が速かった」という証言もある。
ダンプカーは運転台がぺしゃんこになり、荷台も形を失った状態。傾斜に、外れた車輪が横たわる。
鉄柵は、法令の85cmを満たした1mの高さだが、工事関係者は「土砂満量のダンプが衝突したら支えられないだろう」と話した。
Oさんは「経験20年のベテランで、運転は慎重だった」(工事関係者)という。
同事務所によると、県内の中部横断道の調査・工事現場で、関係者の死亡は4人目となった。
平成26年6月に身延町で伐採中の木材が直撃し、30代男性が死亡。
27年9月には、身延町の山中を調査中の50代男性が、尾根から転落死した。
28年2月にも南部町で、清掃中の管から吹き出したコンクリートに直撃され、40代男性が死亡している。
出典
『中部横断道建設現場でダンプカー35メートル転落、運転手死亡 山梨 3年間で死者4人』
http://www.sankei.com/affairs/news/170309/afr1703090024-n1.html
『中部横断道工事、ダンプカーが35m転落』
http://www.uty.co.jp/news/20170308/2296/
(ブログ者コメント)
写真を見ると、ジェットコースターかと思うほどの高さにやぐらが組まれ、その上に設置された仮設道路。
いくら幅が6mあるといっても、平均台の上を走る感じではないだろうか?
山間部での工事の苦労の一端が垣間見えた。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。