2014年6月6日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3960/
(2014年7月11日 修正1 ;追記)
2014年5月31日付の神戸新聞紙面に、第1報の補足的内容の記事が、下記趣旨で掲載されていた。
同種のタンカーを持つ西日本の海運会社役員は、「内航船は、タンクを空にしても内部を洗浄せず、わずかに残った油の気化が進み、内気の引火性が増す」と話す。
このため、聖幸丸は23~24日、タンクに空気を送り込んで引火性ガスを抜く作業「ガスフリー」を実施。
しかし、次の積み荷待ちで、事故が起きた29日まで5日間、タンクを空にしたまま姫路沖に停泊していた。
(2014年11月5日 修正2 ;追記)
2014年11月1日付で朝日新聞神戸版(聞蔵)から、ガス検未実施でハッチの蓋も少し開けていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月2日10時52分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
乗員が船体の錆びを落とす作業を始める前に、同社のマニュアルで定められた原油タンク内の可燃性ガスの濃度を計測していなかった疑いがあることが、捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、作業責任者の1等航海士(46)を含む複数の船員が、調べに対し、「検知をしなかった」と供述。
また、1等航海士は、会社への説明でも「以前には何度も検知をしたが、(高濃度のガスが)出たことがなかったので怠った」と話しているという。
船の原油タンクと直結する甲板上のハッチの蓋が開いていたことも判明。
海保は、電動研磨機などを使って錆びを落とす作業中、飛び散った火花が原油タンクから気化したガスに引火したとみて、業務上過失致死容疑で捜査している。
S海運によると、同社の安全管理マニュアルでは、電動研磨機などを使う前にタンク内の可燃性ガスの濃度を検知器で確認し、基準値を超えた場合は作業をしないよう定めていた。
だが、捜査関係者によると、複数の乗員が、事情聴取に対し、「ガス検知をしていなかった」と話し、甲板上にある、原油タンクとつながる大小16カ所のハッチの蓋についても、「作業時に開いていた」と証言しているという。
乗員の1人は、朝日新聞の取材に、「タンク内に残った原油から気化したガスを抜くため、2,3cmの隙間を開けていた」と話した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20141101-OYT1T50073.html
(2015年12月23日 修正3 ;追記)
2015年12月12日付で朝日新聞播磨版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月16日20時8分にNHK神戸から、12月16日20時50分に神戸新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
姫路海保は、16日、業務上過失致死傷の疑いで、事故で死亡した船長と負傷した1等航海士を書類送検した。
調べでは、事故の約1時間前から、船長や1等航海士ら5人が、原油タンクと直結した甲板上にある円筒形のハッチ(直径約72cm、高さ約62cm)付近などで、船体の塗装除去やさび落としの作業をしていた。
ガスバーナーや電動研磨機などを使っていたという。
S海運の安全管理マニュアルは、甲板上で火を使った作業をする場合は、事前にタンク内のガスを送風機を使って外に出す作業や、ガスの濃度を計測することを定めているが、海保によると、いずれも守られていなかった。
1等航海士は、調べに「(事故以前も)ガス抜きせず作業することがあった」と供述したという。
また、船上でバーナーなどの火気を使う場合に必要な、会社の許可もとっていなかった。
さらに、船長は、29日だけでなく、27日、28日の整備作業でも、バーナーを使って塗装除去の作業をしていたといい、1等航海士は27日に作業を中止するよう船長に申し出たものの、聞き入れられなかったため、その後は止めようとしなかったという。
沈没した船から、船長が使っていたバーナーは見つかっていないが、海保は、当時バーナーを使っていたのは船長だけで、その付近から最初に爆発したという乗組員の証言があることや、消防の実験では、29日の整備作業で使っていた電動研磨機の火花では引火しなかったことなどから、バーナーの火がタンク内に溜まっていた可燃性ガスに何らかの原因で引火し、爆発したと判断した。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/2024357951.html?t=1450299006176
http://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201512/0008652216.shtml
また、12月17日10時59分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国の運輸安全委員会は、17日、デッキで使われたガスバーナーの火が、積み荷のオイルから発生したガスに着火した可能性が高いとする事故調査報告書を公表した。
報告書によると、船長は甲板上にあるオイルタンクのハッチ付近で、固着したハッチのネジをバーナーで温める作業を行っていたとみられる。
付近には、数日前に行ったオイルの荷揚げ作業で発生したガスが漂い、バーナーの火が着火した可能性が高いという。
安全委は、「タンカーで高熱の作業を行う際の安全に対する意識が十分でなかった可能性がある」と指摘。
同社に、乗組員の教育や訓練を徹底するよう求めた。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASHDJ655VHDJUTIL04K.html
※運輸委員会の報告書は下記参照。
http://www.mlit.go.jp/jtsb/ship/rep-acci/2015/MA2015-13-1_2014tk0011.pdf
2014年6月8日18時45分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午前10時55分頃、茨城県神栖市東深芝のT木材鹿島工場で、離岸作業中の貨物船「由良丸」の係留ロープ(直径約6cm、長さ約200m)が切れ、甲板にいた1等航海士(49)を直撃した。
1等航海士は左足を切断する重傷。
警察の発表によると、関係者が岸壁でロープを緩めている最中にロープが切れたという。
警察が、原因を調べている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140608-OYT1T50041.html
情報量が多いため、主要記事の趣旨のみ抜粋して掲載する。
(2014年5月29日13時16分 朝日新聞)
29日午前9時20分ごろ、姫路市の姫路港沖約5kmの播磨灘で、S海運所有のタンカー聖幸丸(998トン、全長約81m)が爆発、炎上した。
乗員8人のうち船長(64)が行方不明で、海保が捜している。残りの7人は救助されたが、やけどを負い男性4人が重傷という。
タンカーはほぼ全焼し、沈没の恐れがあるとして、同海保はタンカーの半径約1.8kmで他船の航行を禁止した。
http://www.asahi.com/articles/ASG5Y3CTNG5YPIHB009.html
(5月29日13時39分 msn産経ニュースwest)
聖幸丸は23日に相生市の関西電力相生発電所に重油2000kℓを運搬した後、姫路港を出港。和歌山県の下津港へ向かう予定で、姫路沖で停泊していた。
積み荷は空の状態で、油漏れなどはないという。
同社によると、聖幸丸のデッキ上では当時、複数の乗組員で重油などでこびりついたさびを工作機械(グラインダー)を使って除去する作業を行っていたという。
デッキと重油タンクは複数の縦穴で通じているが、タンクにはガスがたまりやすく、作業前には必ずガスを完全に抜かなければならないという。
同社の担当者は「乗組員らはガス抜き作業を適正に行っていたらしいが、ガスが抜け切れておらず、マンホールから漏れて火花に引火したのかもしれない」と説明した。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140529/waf14052913390027-n1.htm
(5月30日付 読売新聞兵庫版)
高さ100mのオレンジ色の火の玉が上がった後、「ドーン」という衝撃音が海面を揺らせた――。
爆発当時、現場近くを通りかかり、負傷した乗組員を救助した漁船と貨物船の関係者が、読売新聞の取材に対し、爆発と救助の様子を語った。
姫路市家島町の坊勢漁協によると、救助したのは、同組合の漁師男性(39)の漁船「光栄丸」(4.4トン)。
タンカーの南約4kmで一人で漁をしていたところ、爆発音を聞き、黒煙が上がるのを見た。
漁船で約10分かけてタンカーに向かい、海に投げ出されて泳いでいた2人を船に引き上げた。
その後、タンカーに4人が残されているのに気づき、タンカーに寄り、全員を乗り移らせた。
姫路港に向かう途中、携帯電話で119番。「けが人を乗せて港へ向かっている。救急車を向かわせてほしい」と要請し、港で4人を引き渡した。
けがをしていなかった2人は、途中ですれ違った救助に向かうボートに引き渡し、現場の状況などを説明させるために現場へ戻らせたという。
男性は、けが人の状況について、見るに見られない状態だったと説明。「ものすごい黒煙と炎で、とてもタンカーの救命ボートを下ろせる状況ではなかった」と話したという。
男性は約20年前から、地元の消防団にも所属しているといい、「ほっとくわけにはいかん」と救助に向かったという。岡田組合長(64)は「責任感が強く、働き者。冷静で的確な判断をしてくれた」と話した。
一方、タンカーから約1km離れた海上を航行中、事故を目撃し、救助に加わった貨物船もあった。
姫路市の海運会社「宝祥海運建設」の従業員で、貨物船「第五宝祥丸」の船長(38)は、高砂市から岡山県の水島港に向けて航行中、タンカーが突然、爆発したという。
船長は無線で海保に連絡した後、「もう一度爆発するかもしれない」と救助に向かうかどうか一瞬ためらった。
だが、船の乗組員たちは積載しているボートを下ろす用意を始めていたため、タンカーに向かった。
ボートには、船長の弟(32)ら2人が乗り込み、現場にいた光栄丸による救助活動に加わった。
タンカーが左舷側に徐々に傾いていく中、船尾に乗組員が取り残され、手すりにつかまって歩いているのを見つけた。「おーい」と大声で呼びかけ、ボートをタンカーの縁の下まで寄せて「飛び移れ」と指示した。「大丈夫か」。ボートを安全な場所まで離し、船長の弟が話しかけても乗組員はぼうぜんとして無言だったという。
船長の弟は「もうもうと黒煙が上がり、熱い風が吹き付けてきた。恐ろしかったが早く助けなければとの一心でした」と振り返り、船長は「船長として会社の従業員の命を預かっている立場。船を寄せて弟に救助に向かわせるのはぎりぎりの決断だったが、助け出せてよかった」と話した。
http://www.yomiuri.co.jp/local/hyogo/news/20140529-OYTNT50582.html
(5月30日10時57分 朝日新聞)
国交省は全国のタンカー業者に対し、安全管理の徹底を求める通達を出した。29日付。
国交省令では、引火性の液体を積んだ石油タンカーやケミカルタンカーで工事や清掃をする場合、事前にガスの有無を検知して、火災の恐れがないことを確認するよう義務づけている。
http://www.asahi.com/articles/ASG5Z3DGBG5ZUTIL007.html
(5月31日23時38分 朝日新聞)
船長の遺体が31日、船内で見つかった。
海保などによると、聖幸丸からの油漏れを調べていた民間会社の潜水士が船尾付近の原油タンク内で見つけた。
船長は2003年10月からS海運に勤務。船長歴は35年以上のベテランだった。
http://www.asahi.com/articles/ASG505Q0SG50PIHB01G.html
(6月5日6時30分 神戸新聞 ;船の構造図解付き)
四つある原油タンクのうち、タンクの破損状況から、船首と船尾付近の2カ所で爆発が起きた可能性があることが4日、海保への取材で分かった。
聖幸丸は、船首から船尾にかけて船倉に四つのタンクが並ぶ構造だった。
海保の調べでは、船首に近い左舷部分でタンクの隔壁が破れて大きく破損。亡くなった船長の遺体が見つかった船尾近くのタンクは右舷側が壊れ、海水で満たされていた。
船は約9時間後に沈没した。
爆発の瞬間、近くの海域にいた複数の漁師や船員が「ドン、ドーン」という2度の爆発音を聞いていることから、船首と船尾に近いタンクの2カ所で連続して爆発が起きたとみられるという。
http://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201406/0007023656.shtml
2014年5月14日付で毎日新聞山口版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
また、5月14日付の山口新聞紙面に、より詳しい記事が下記趣旨で掲載されていた。
13日午前5時50分ごろ、下松市東海岸通り1のJX日鉱日石エネルギー下松事業所の岸壁で、貨物船(7万3427トン、長さ234m)が桟橋に着岸する際、左船首が岸壁から船の係留所にかかる鋼鉄製の橋(幅約3m、高さ約3.5m)に衝突した。
衝撃で、橋は深さ約20mの海に落下した。海保によると、けが人や油の流出はないという。
橋は船の係留や桟橋の点検時に作業員らが使うもので、同社の所有。当時、橋の上には誰もいなかったという。
貨物船はパナマ船籍でフィリピン国籍の25人が乗船し、インドネシアから石炭を積んできていた。
タグボート3隻を使って同事業所の岸壁から約150m沖にある桟橋に着岸する際に、操船や水先人の誘導ミスが重なり、衝突したらしい。
出典URL
http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20140514ddlk35040303000c.html
2014年5月9日付で朝日新聞静岡版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午前9時15分ごろ、清水港内の海上で係留ロープを外していた作業船・第六かしわで、甲板員の男性(51)が係留ロープにはね飛ばされた。
男性は腹部を強く打ち、約12時間半後、搬送先の病院で死亡した。
海保によると、第六かしわがクレーン船・美保号の係留ロープを外す作業をしていたところ、緩んでいたロープが突然張り、第六かしわの船首部にいた男性がはね飛ばされたという。
現場は、清水灯台から南西方面に約2700mの海上。
当時、東の風約1mだったという。
2014年5月9日7時46分に静岡新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡市清水区の清水港で、防波堤に停泊していたクレーン船(長さ60m、幅22m)の係留ロープを外す作業をしていた甲板員の男性(51)が、太さ約5.5cmの係留ロープにはね飛ばされた。
全身を強く打って病院に搬送された男性は同日夜、内臓出血のため死亡した。
出典URL
http://www.at-s.com/news/detail/1033812722.html
2014年5月2日付の茨城新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
1日午前8時ごろ、神栖市の鹿島石油鹿島製油所で、タンカーの接岸作業をしていた会社員の男性(21)が、水深約7mの海に転落。間もなく民間のダイバーに発見され、病院に運ばれたが、死亡が確認された。
警察によると、男性は桟橋の先端付近で、接岸するためにタンカーから投げられる係留ロープを受け取る作業をしていた。
バランスを崩し、海に転落したとみられる。
水に濡れると開く小型の浮輪を身に着けていたが、カッパを着こんでいたため、開かなかった可能性があるという。
桟橋から海面までの高さは約3mで、当時は雨が降っていた。
(ブログ者コメント)
報道された文面から考えるに、浮輪の上からカッパを着ていた、ということかもしれない。
もしそうだとすれば、カッパ着用時には浮輪はカッパの上から装着すること、といった決めごとはなかったのだろうか?
本件、どのような浮輪なのかを含め、ザッと調べてみたが、これという情報は見つからなかった。
なにはともあれ、保護具は正しく装着することが大切だという、教訓事例だったのかもしれない。
2014年3月31日19時34分にNHK島根から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
また、4月1日付で朝日新聞島根版(聞蔵)からも、同主旨の記事が掲載されていた。
6年前、隠岐の島町の石油の貯蔵タンクでガソリンや軽油などを入れ間違え、給油を受けた車に不具合が出た問題で、石油元売り会社が、タンクを所有する会社とその関連会社に、給油をやり直した費用などあわせて1億1800万円あまりの損害賠償を求めていた裁判で、松江地裁は31日、8300万円あまりの支払いを命じる判決を言い渡した。
この裁判は、6年前、隠岐の島町でタンカーから石油の貯蔵タンクにガソリンや軽油などを入れ間違え、軽油混じりのガソリンの給油を受けた車、およそ1000台に不具合が出た問題で、石油元売り会社の出光興産が、タンクを所有する奥出雲町の山陰タンクとその関連会社に対して作業ミスが原因だったなどとして、給油をやり直した費用などあわせて1億1800万円あまりの損害賠償を求めていたもの。
山陰タンクと関連会社は、作業と混入の因果関係は分からないなどと争ったが、31日の判決で松江地裁の河村裁判長は、「タンカーから貯蔵タンクに軽油を移す際に山陰タンクの従業員が操作を誤り、その後、ガソリンと軽油、それに灯油が混じり合った」、「事故と損害の間には因果関係がある」などと指摘して、山陰タンクとその関連会社の過失を認め、8300万円あまりの支払いを命じた。
判決について、石油元売り会社の出光興産は、「判決文を十分検討した上で、今後の対応を決めたい」と話している。
一方、石油の貯蔵タンクを所有している山陰タンクとその関連会社の弁護士は、「コメントを差し控えたい」としている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/matsue/4035106891.html?t=1396300713301
ちなみに当時の状況が、2008年6月30日12時14分に日経BPnetから、下記趣旨でネット配信されていた。。
経済産業省は6月28日、島根県隠岐の島町唯一の油槽所(石油貯蔵施設)でガソリン、灯油、軽油に異なる種類の油が混入したことが判明し、6月27日より島内15のガソリンスタンドが各製品の販売を中止したと発表した。
隠岐の島町は,25日―27日に購入した石油製品を使用すると自動車などに異常を来す恐れがあるとして、住民に注意を呼びかけた。
石油製品の混入が生じたのは「山陰タンク隠岐油槽所」。
出光興産、新日本石油、昭和シェル石油、エクソンモービルの石油元売り4社とJAが共同利用している。
出光などによると、6月24日にタンカーから油槽所へ石油製品を荷揚げした際、バルブの誤操作で一部が混じったとみられる。
27日午前に石油販売業者が油槽所に灯油を引き取りに行ったところ、色が青いとの指摘があり、調査の結果、判明した。
同日夜に出光から報告を受けた経済産業省は、同社に対し、各ガソリンスタンドにおける混入状況の確認や顧客の安全確保などを指示した。
出光はフェリーでタンクローリーを隠岐の島町に送り、新たな軽油などを手配している。
出典URL
http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz08q2/576649/
(2014年5月4日 修正1 ;追記)
2014年4月1日付の山陰中央新報紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。
訴状などによると、原告は被告に油槽所で貯蔵する油の管理を委託。
2008年6月24日に危険物取扱者の資格を持たない被告側の担当者が荷揚げをした結果、混油が発生。給油した車両の一部でエンジントラブルが発生したほか、島内のガソリン供給が一時全面中止になった。
原告は、被告側の担当者らが事実関係を隠し、事故発覚の27日まで混油が販売されたとして、混油の処理費、顧客への補償費などを請求していた。
判決で裁判長は被告側の損害賠償責任を認める一方、原告の孫請け企業が運航するタンカーの船長らが混油を知りながら荷揚げを続けた行為を「損害発生への寄与が認められる過失」と指摘。
原告の過失割合は3割が相当とした。
(ブログ者コメント)
「タンカーの船長らは混油を知りながら荷揚げを続けた」とあるが、ちょっと信じられない。
事実だとすれば、船長らの言い分が知りたいところだ。
2014年3月12日付で朝日新聞三重全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前7時20分ごろ、四日市港防波堤灯台から南東約6.3kmの海上で、海運会社員の男性(42)が原油タンカーにかかっていた縄ばしごから転落し、頭を強く打って搬送先の病院で死亡した。
海保によると、男性はバージ船から原油タンカーに乗り移ろうとしていた際、高さ約8mから誤って落ちたという。
(ブログ者コメント)
ウイキペディアによれば、バージ船とは、平底の「はしけ船」のことらしい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%89%80
2014年2月11日19時13分にNHK岡山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前10時すぎ、倉敷市水島川崎通にある「JFEスチール西日本製鉄所倉敷地区」の一角にある岸壁で、資材を運んできた作業船の機関長の男性(71)が、作業船から停泊している別の貨物船に荷物を積みかえる作業を行っていたところ、海に転落した。
男性は、近くにいた作業船の船長や貨物船の乗組員などに引き上げられて病院に運ばれ治療を受けているが、意識不明の重体。
海保によると、当時、男性は作業船の上で貨物船の乗組員などとともに、荷物をクレーンに結びつける作業をしていたという。
海保では、男性が誤って海に転落したものとみて、詳しい状況などを調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/okayama/4025170281.html?t=1392154919354
2014年1月17日12時26分に毎日新聞から、同日13時38分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午前7時40分ごろ、山口県山陽小野田市の小野田港の岸壁に係留していた作業台船(長さ約29m、幅7.8m、178トン)のエンジンルームで、作業員2人が倒れているのを近くにいた作業員が発見。共に意識はあるという。警察が一酸化炭素中毒とみて調べている。
県警によると、2人は船長兼務のIさん(69)と副船長兼務のYさん(73)で、Yさんは一時意識不明だったが、その後回復。
作業台船を雇った小野田化学工業(東京)によると、IさんはYさんを救出中に倒れたという。
台船の積み荷はリン鉱石の加工品で、同社小野田工場に降ろすため係留していた。
Yさんはクレーンを動かすため、船首部分のエンジンルーム内で作業中だった。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20140117k0000e040257000c.html
http://www.asahi.com/articles/ASG1K3DFRG1KTZNB119.html
2013年9月28日付で朝日新聞秋田全県版(聞蔵)から、9月27日11時29分に秋田魁新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午前6時ごろ、能代市能代港の4万トン岸壁付近で、建設資材などを載せる台船をロープでつないで引っ張る作業をしていた引き船「第十一利丸」(100トン)の機関長の男性(68)が海に転落。
近くの漁船に救助されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。
海保によると、男性は甲板後部で作業中、船の後部に引っかかっていた台船を引っ張るためのロープが外れて体に当たり、はずみで転落したとみられる。
出典URL
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20130927l
2013年8月14日9時37分にNHK千葉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午後4時半ごろ、船橋市潮見町にある船橋中央埠頭で船の入港業務を代行している業者から「接岸している貨物船で乗組員がコンテナに挟まれてけがをした」という通報が海保にあった。
海保が調べたところ、岸壁に接岸しているバハマ船籍の貨物船「WELLINGTONSTAR」で荷物の積み降ろしをしていた男性(48)が、コンテナと船体の一部の間に腰などを挟まれたという。
男性は病院に運ばれたが、13日夜9時前に死亡が確認された。
事故当時、この貨物船ではコンテナをクレーンでつり上げて動かす作業が行われていたということで、海保は事故の状況を詳しく調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/chiba/1083762141.html?t=1376523210400
商船三井は17日、同社運航のコンテナ船「MOL COMFORT」(86000トン、バハマ船籍)がインド洋のソマリア沖約1000kmを航行中、船体中央部に亀裂が入り、その後、船体は前後に裂け、コンテナを積載したまま2つに分かれた状態で漂流を始めたと発表した。
フィリピン人乗組員ら26人は救命ボートで脱出し、付近を航行中の船に救助されて全員無事。日本人の乗組員はいなかった。
発生は同日正午ごろ(現地時間17日午前7時ごろ)で、同社は武藤社長を本部長とする重大海難対策本部を設置し、情報収集を急いでいる。
ほぼ満載状態に積載していたコンテナ約4400個の大部分は船体に固定されているが、一部が海に流出した可能性がある。
船は、シンガポールからサウジアラビアに向かっていた。
日本郵便の外国向け郵便も積んでいた。
事故当時は荒天で、衝突や海賊の情報はないという。
同社は、曳航するタグボートの手配を急いでおり、また、建造造船所である三菱重工業と共同で事故原因の調査を開始している。
出典URL
http://www.47news.jp/CN/201306/CN2013061701002388.html
(ブログ者コメント)
このような大型船が真っ二つになる事故は、昔は荒れた冬の海でしばしば起きていたが、最近は聞いたことがない。
何が起きたのだろう?
12日午前10時半頃、阿南市橘町の鉄工所「S鉄工株式会社」の岸壁で、鉄板を貨物船に積み込むためにクレーンでつり上げて移す作業中に鉄板10枚ほどが突然、4mの高さから落下した。
この事故で、船の上にいたこの会社の従業員の男性(27)が鉄板の下敷きになった。
男性は病院に運ばれたが、縦2m、40cm、重さ約50kgある鉄板で頭などを強く打っていて、約2時間後に死亡した。
警察によると、つり上げた鉄板が風にあおられて荷崩れして落下したと見られるという。
男性は、事故当時、仲間の作業員の男性1人と船の上でクレーンを誘導する作業をしていて、もう1人の男性作業員にケガはなかった。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/tokushima/8025245131.html?t=1371073419409
(2014年3月20日 修正1 ;追記)
2014年3月19日21時14分にNHK徳島から、吊り荷の下まで立ち入らせるなどしていた作業指揮者が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
阿南労基署は、19日、危険防止の措置をとっていなかったとして、会社と作業を指揮していた50歳の男性従業員を労安法違反の疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、阿南市の鉄工会社「S鉄工」と、当時、作業を指揮していた50歳の男性従業員。
去年6月、この会社の工場で、鉄板などをクレーンでつり上げて工場脇の岸壁から貨物船に積み込んでいたところ、荷崩れが起き、船の上で作業をしていた当時27歳の男性従業員が死亡した。
同署の調べによると、作業を指揮していた従業員は、安全に作業できる場所を確保せずにほかの従業員に作業をさせていたうえ、クレーンでつり上げた荷物の下まで立ち入らせるなど、法令で定められた危険防止の措置をとっていなかったという。
調べに対し、従業員は容疑を認め、「今後、安全管理を徹底する」と話しているという。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/tokushima/8023092541.html?t=1395265485900
18日午前11時半すぎ、新潟市の新潟東港に着岸中のタンカーから、岸壁近くの肥料製造販売「コープケミカル」新潟工場に陸揚げしていた肥料用のリン酸液が海に流出したと、海保に通報があった。
リン酸は強い酸性で、液の流出量は最大5.6kℓと推計される。付近の水質調査などでは、異常は見つかっていない。
海保によると、18日はタンカーから岸壁に設置された配管を使い、リン酸液を同工場のタンクに移していた。
作業開始から約5分後に、リン酸液が岸壁の側面から海に流れ出ているのを作業員が発見し、作業を停止した。
海保が調査した結果、配管に長さ約1.4m、幅が最大で約1.5cmの亀裂が見つかった。
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(ブログ者コメント)
かなり大きな亀裂だ。一気に発生?それとも徐々に拡大?
後者であれば、これまでに発見されていそうなものだが・・・。
26日午前11時10分ごろ、神戸市中央区港島の岸壁に停泊していたパナマ船籍の貨物船「JURONG」(9696トン)の船倉内で輸出用の大型タイヤ4本が倒れ、下敷きになった会社員の男性(57)が死亡。同僚の男性会社員(48)も左足骨折の重傷を負った。
警察などによると、タイヤは直径2.6m、幅0.75m、重さ約1.3トン。
クレーンなどを使って5本の積み込み作業中、1本が倒れたため、男性ら4人が立て直そうとしたところ、残り4本が倒れてきたという。
警察は業務上過失致死傷容疑で、作業の安全管理に問題がなかったか関係者から事情を聴く。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130327/hyg13032702090004-n1.htm
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。