2016年5月27日19時17分にNHK奈良から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
奈良県の研究施設で、微量の放射線を出す物質が国の許可を受けずに保管されていたことがわかった。
県によると、人体などへの影響はないという。
県によると、今月20日、桜井市にある奈良県保健研究センターで、使われていない薬剤を保管する棚に微量の放射線を出す「酢酸ウラニル」の粉末が入った容量25gの瓶がビニール袋に入った状態で1本みつかったという。
県が、周辺の数か所で放射線量を調べたところ、いずれも自然界の数値とほぼ同じで、人体や周辺の環境への影響はないという。
酢酸ウラニルの保管は、昭和52年から国の許可が必要となったが、センターでは、それ以前にナトリウムを検出するための試薬として入手し、昭和52年以降も、許可が必要だと認識されないまま放置されていたという。
県は、今月24日に原子力規制庁に報告し、許可を得る手続きを進めるとともに、今後、ほかの研究施設でも同じような放射性物質が保管されていないか、確認することにしている。
出典
『放射性物質 県が無許可保管』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/2055667731.html
5月27日19時11分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
奈良県保健研究センター(桜井市)は、27日、食品検査用の薬品保管庫にある金属製キャビネットで、放射性物質の酢酸ウラニルの粉末の入った瓶1本を見つけたと発表した。
国の保有許可は受けておらず、今後、申請する。
県は放射線量を測定し、環境や人体への影響はないと説明している。
センターでは以前、酢酸ウラニルを検査用試薬として使っていたが、昭和52年に法改正で保有に国の許可が必要となった後は使わなくなったという。
センターによると、20日午後、職員が別の試薬を保管しようとキャビネットを開けて見つけた。
瓶は25g用で、ポリ袋に二重にくるまれ、開封されていたが、ほぼ全量が残っていた。
出典
『無許可の放射性物質保管 奈良県保健研究センター』
http://www.sankei.com/west/news/160527/wst1605270078-n1.html
(ブログ者コメント)
○同センターのHPに、報道発表資料が掲載されている。
『未登録の国際規制物資の酢酸ウラニルの発見について』
http://www.pref.nara.jp/4955.htm
○同じようなことはたまにあるらしく、文部科学省からは以下の注意文書が出されている。
『管理下にない放射性物質を 見つけたら ~放射性物質が思わぬところから発見されることがあります~』
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。