2017年1月20日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
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http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6675/
(2/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6674/
(2017年4月29日 修正2 ;追記)
2017年4月22日付で朝日新聞筑後版(聞蔵)から、市の調査委員会から事故調査報告書が提出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月13日23時7分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
市の学校安全調査委員会は、13日、報告書をまとめ、市教育委員会に出した。
同委員会によると、同校では安全管理担当者が他の教職員らに点検表を配布し、月1回の作業を分担させていたが、昨年10月を最後に配布していなかった。
委員会は、こうした事情を踏まえ、「点検表を受け取らなかった教職員から疑問の声がなく、学校全体として安全点検に対する意識が低下していた」と指摘。
その上で、再発防止策として、安全点検の結果を学校の管理職や市教委に報告することなどを提言した。
また、事故直後、現場に駆け付けた養護教諭が自ら職員室に担架などをとりに行き、現場を離れたことも課題とされた。
本来なら、事故の具体的状況を把握し、消防などに連絡する役割を担っているからだ。
提言として、養護教諭としての任務の周知徹底などを求めた。
ゴールなど、学校の施設は多くの団体が利用する。
学校は、貸し出す際、使用者に扱い方を守るよう求めているが、安全管理について積極的に関わるよう求めていなかったため、このことも課題として指摘された。
学校施設を外部にも開放している以上、校内に限らず、利用する市民にも、施設を安全に利用してもらうことについて共通認識を求めるべきだ、と提言書は指摘する。
提言書には、これら16の課題を挙げ、それに対する提言を記している。
調査委が指摘した主な課題と提言は下記。
【課題】安全管理・緊急対応マニュアルの存在が、教職員に徹底していなかった。
【提言】学校の管理者は、様々な危機に対応できるよう、安全管理・緊急対応マニュアルを作成し、全教職員が、その重要性や内容、方法を認識し、実行できるよう、訓練などを通じて十分に周知徹底する必要がある。
【課題】学校の授業では使わないゴールが、他校でも数多くあった。
【提言】使用しないゴールは、教委と連携して整理する。
必要なゴールは、使用時には専用の杭や砂袋で確実に固定する。
【課題】日常的な安全点検がされていなかった。
【提言】安全点検マニュアルに、ゴールの固定に関する項目を明示する。
安全点検は、授業ごとの日常的なもののほか、学校行事の前後にも実施するようにする。
【課題】教育委員会は、安全点検の結果の報告を待つという、受け身的な対応をとっていた。
【提言】教育委員会は、学校の自己点検、自己評価を踏まえ、結果について指導助言を行う。
【課題】学校安全に関する校外研修の内容が、全教職員に徹底されていなかった。校内研修も計画、実施されていなかった。
【提言】研修は、安全教育担当教員だけでなく、校長、教頭、主幹教諭にも義務付けるべきだ。
研修後は、全教職員が内容を共有できるように十分な報告を行い、校内研修も実施する。
出典
『「学校の安全意識低下」ゴール下敷き事故で調査委 福岡・大川』
http://www.sankei.com/west/news/170413/wst1704130091-n1.html
(2018年12月24日 修正3 ;追記)
2018年12月22日6時0分に西日本新聞から、校長ら6人が書類送検されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は21日、安全点検を怠ったとして、業務上過失致死の疑いで、校長(59)や教頭(53)ら学校関係者6人を福岡地検に書類送検した。
ほか4人は、安全教育主任(30)と安全点検実施者(41)、授業担当2人。
6人は「点検を忘れた」などと話し、容疑を認めているという。
安全であるはずの学校でゴールポストが倒れて子どもが犠牲になる事故は、全国で相次いでいる。
文科学省は2009年以降、4回も安全点検を呼び掛ける通達を出したが、抜本的対策ではなく、悲劇は繰り返された。
事故防止に取り組む団体は、「安全な用具で代用するべきだ」と指摘する。
文科省は09年3月、ゴールポストが強風や児童の力で転倒しないよう、「くいや砂袋で固定する」などの防止策を通達。
だが、その後も事故は起き、同様の通達を10、12、13年に出した。
子どもの事故予防に取り組むNPO法人「セーフキッズジャパン」(東京)の山中龍宏理事長(71)は、「通達は具体性がなく、学校現場で徹底されていないところも多い」と強調。
ホームページなどで、固定する重りの重さなど、詳細な点検項目を紹介している。
男児が亡くなった「1月13日」は04年にも同様の死亡事故が起き、「サッカーゴール等固定チェックの日」と定めた。
山中理事長は、「小学生なら鉄製ゴールを使う必要はない。三角コーンでも代用でき、ゴム製ゴールもある。国は抜本的対策を検討してほしい」と話した。
出典
『男児死亡、小学校長ら書類送検 福岡・大川ゴール下敷き 業過致死容疑』
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/474947/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。