2013年7月7日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
※第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3009/
(2015年7月2日 修正2 ;追記)
2015年6月27日付で毎日新聞東京版から、事故調が最終報告書をまとめたという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都港区のビルで2009年4月、男性がエスカレーターの手すりに乗り上げて転落死した事故について、消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)は26日、側面からの転落を防止する対策がなかったとする最終報告書をまとめた。
手すりに接触して体が乗り上がるメカニズムも確認。
太田国交相らに、エスカレーターの設置された環境に応じた転落防止のガイドラインの策定や、法整備の検討などを求めた。
この事故について、国交省の昇降機等事故調査部会は昨年10月、「機器の不具合や乗り場周辺の安全対策の欠如が原因ではなかった」とする報告書を公表した。
一方で、事故調は今回、建築基準法などに基づく安全対策が取られていたことを認めながらも、側面から転落した他の事故を挙げつつ、「設置環境を踏まえたさまざまな人の行動を想定し、事故の発生をより広く確実に予防する必要がある」として、対策が不十分だったと事実上認定した。
事故調は、手すりと被害者がはいていたズボンとの摩擦係数などを測定し、コンピューターを使ってシミュレーションを実施。
接触から0.37秒で体勢が不安定になり、0.53秒で体が完全に持ち上がったとの検証結果を公表した。
報告書を受け、父親(81)は、「事故は息子の意図的な行為によるものではないと認められ、手すりとの接触で体が持ち上がることがあると初めて明らかになった」と内容を評価。
「事故防止策が徹底され、今後、息子のような犠牲者が出ることのないように強くお願いする」と求めた。
出典URL
http://mainichi.jp/shimen/news/20150627ddm041040106000c.html
6月27日5時0分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
消費者安全調査委員会(事故調)は26日、東京都内で起きたエスカレーター死亡事故の報告書を公表した。
「確実な安全対策が必要」として、エスカレーターを管轄する国交省に、転落防止板を設置するなどの対策を業界に求めるよう提言した。
「構造に問題はなかった」として新たな対策に動いていなかった業界側に、一石を投じた。
エスカレーターからの転落事故は、1996年以降、12件発生し、うち5人が亡くなっている。
だが、転落対策は建築基準法などの法令で義務化されておらず、国交省も本格的な調査をしていない。
このため、事故調は、事故防止策として、
(1)本体側面に「転落防止板」
(2)手すりへの偶発的な接触を防ぐ「誘導手すり」
の設置を求めた。
事故調は12年、暮らしに関わる事故の原因と再発防止策の調査を目的に発足。
ただ、これまでに出した3件の報告書は、原因が確認できなかったり、所管官庁がすでに出した再発防止策を追認するだけだったりした。
今回の報告書は、再発防止に向けて新たな基準づくりの必要性を前面に打ち出し、持丸正明委員長代理は取材に対し、「初めて事故調に求められた役割を果たせた」と述べた。
対策案は今後、管轄の国交省で検討されることになる。
法的に義務づけられてはいないが、事故調は、措置内容の報告を求めるという。
事故調関係者は、「新設のエスカレーターは業界が自主対策をつくり、既設のものも独自に対策が進むのではないか」と見ている。
報告書を受けて記者会見した片山さんの父親(81)は、「裁判では認められなかったが、エスカレーターの設置者は出された対策を守り、再発防止をしてほしい」と訴えた。
出典URL
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11828584.html
関連記事
6月26日 共同通信
エスカレーター事故で提言 手すりや板で転落防止を
http://www.47news.jp/CN/201506/CN2015062601001981.html
6月20日 朝日新聞
エスカレーターに転落防止板推奨へ 消費者事故調報告書
http://www.asahi.com/articles/ASH6K65TVH6KUTIL047.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。