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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20181025858分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。温故知新情報として紹介する。

 

「正体不明の奇病が続出」。

50年前の1968年10月10日付の朝日新聞夕刊(西部本社版)社会面に、そんな見出しの記事が載った。

 

国内最大の食品公害と言われる「カネミ油症」を、初めて公にした記事だ。


当時、取材にあたった元記者は、今も苦悩する被害者を忘れてはならないと語る。

 

記事は、体中の吹き出物や手足のしびれなどの症状を福岡県内の住民らが訴え、「米ぬか油」が原因と疑われると伝えた。

カネミ倉庫(北九州市市)の名前は、この時点で、まだ触れられていない。

 

報道のきっかけは、同県大牟田市の会社員の男性と親族が、記者に被害を訴えたことだった。

大牟田通信局の記者だった武田さん(男性、83歳)=東京都小平市=は、「原因も治療法も分からない。市役所も取り合ってくれない」と、途方に暮れた男性の様子を覚えている。

 

厚生省(当時)の資料によると、男性の一家は10月4日、保健所に「油による被害」を届け出た。

九州大学病院の皮膚科には、8月から通院していた。

同様の症状の患者たちが、4月から来院していたという。

 

報道があった翌11日、福岡県は九大病院に聞き取りをし、県下の保健所に調査を命じた。

 

北九州市は、カネミ倉庫に営業自粛を勧告。

厚生省は16日、大阪以西の府県に、同社の油の販売停止を指示した。

被害の届け出は、22日までに、23府県で約1万人に上った。

 

なぜ、各地の被害は表沙汰にならなかったのか。

武田さんは、「企業活動の妨げになりそうな事案を行政は黙殺し、住民も声を上げない。国全体がそんな雰囲気だったのではないか」と振り返る。

 

油症被害が公になって50年。

「問題が起きたとき、SNSで個人の声は届きやすくなったが、国や企業が責任を認めずに事をかえって大きくしているという構図は変わっていない」

     

     ◇

 

西部本社(北九州市)の社会部記者だった西村さん(男性、78歳)=千葉県佐倉市=が11日、北九州市の被害者宅に向かうと、カネミ油の一斗缶があった。

 

同社は当初、「油の販売店が別の油を混ぜることがある」と、自社製品が原因であることを否定していたが、その油は、同社の社員を通じて直接買ったものだったという。


カネミの工場にも確認した上で、12日付夕刊に「カネミの油で発病」の見出しで記事を載せた。

 

西村さんは、「50年たって、国も企業も、個々の問題への反応は敏感になったかもしれない。ただ、福島の原発事故に見るように、手に余る被害が半ば放置されているのは同じだ」と話す。

 

定年後、熊本県水俣市に家を借り、自宅と行き来しながら、水俣病の事件史を調べてきた。

60年代に「終わった問題」と見なされて報道が下火になり、「空白」が生じていると気付いたからだ。

 

「(メディアは)日々の出来事に追われ、被害者が長い間苦しみ続ける事件を追うのは不得手。この間、どれほどカネミ油症を報じてきただろうか」

 

いずれ、カネミ油症の調査にも取り組みたいという西村さん。

「今年は、油症の問題を問ういい機会。被害者と遺族の苦悩に耳を傾ける報道を願う」と話した。

 

出典

被害者宅に一斗缶が… カネミ油症50年、報道の端緒は

https://digital.asahi.com/articles/ASLB40DCYLB3TIPE02P.html?rm=439 

 

 

ちょっと古いが、20186161444分に朝日新聞からは、被害者の1人かもしれない女性に関する以下のような記事もネット配信されていた。

 

ダイオキシン類などで汚染された食用油による食中毒「カネミ油症」の事件発生から、今年で50年。

油は広く西日本一帯に流通したとされるが、被害の実態は不明な点も多い。

 

首都圏に住む患者や支援者らが17日、東京で集会を開き、問題が今も未解決であることを訴える。

近年になって、「自分は油症かもしれない」と気づいた女性も声を上げる。

 

都内の女性(60)は2012年、カネミ油症を取り上げた新聞記事を偶然手に取り、がくぜんとした。

自分の長年にわたる多くの症状が、すべて、油症の特徴にあてはまった。

「私はカネミ油症だったの?」

 

油症は1968年3月ごろから、西日本の各地で多く現れてきた。

症状は一様でなく、黒い吹き出物、爪の変色、手足のしびれ、全身の倦怠感、内臓疾患など、「病気のデパート」と呼ばれるほど、多岐にわたる。

 

被害が広く報じられた68年10月から約1年で、保健所に被害を届けたのは1万4000人を超え、近畿、中国地方、四国、九州のほぼ全県にわたった。

 

だが、汚染された油の流通経路や購入先の調査は徹底されず、被害の広がりの実態は、今日まで不明なままだ。

 

女性は、西日本の山あいの村で育った。

10歳だった68年3月、顔や体の一面に黒い吹き出物が現れた。

 

成人後は体のあちこちに脂肪腫ができ、手足の硬直、倦怠感や抑うつに悩まされた。

月経は激しい痛みと大量の出血を伴い、流産と死産を繰り返して、子どもはあきらめた。

病院では、「原因不明」と言われ続けた。

 

発症当時、家族にも同様の症状が出たが、だれも医師から油症の疑いを指摘されなかった。

今となっては、自身も家族も、当時食べたのがカネミ油だったのか分からない。

 

油症との関連を疑い、首都圏の患者らが集まるカネミ油症関東連絡会に相談した。

多くの患者と交流のある佐藤さん(女性、79歳)は、「皮膚症状や婦人科疾患など、油症に特徴的な多くの症状と発症時期を考え合わせると、女性が油症である可能性は高い」と指摘する。

 

・・・・・

 

出典

私はカネミ油症だったの? 発生50年、被害気づく人も

https://www.asahi.com/articles/ASL6G62H3L6GTIPE02H.html?iref=pc_extlink 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

〇ご存知の方も多いと思うが、この事故は米ぬか油の製造時、熱媒として使用していたポリ塩化ビフェニール(PCB)が、コイルに開いた穴から米ぬか油側に漏れ、PCBというよりは、熱によって生成していたダイオキシン類によって引き起こされた。

 

〇つい最近、どこのテレビ局だったか忘れたが、現在も営業を続けているカネミ倉庫の、たしか社長の話が流されていた。

詳細は覚えていないが、「自分たちの責任が問われるのは仕方がないが、PCBを製造していた会社に一切オトガメがないというのは釈然としない・・・・」といった内容だったと思う。

 

カネミ油症となると、どうしても患者サイドの報道が目立つが、原因企業側にも苦悩が続いている。

事故は、双方に残酷な結果しかもたらさない。

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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