







聞蔵)から、11日23時22分と13日8時31分に秋田魁新報から、同主旨の記事がネット配信されていた。
秋田市の一般廃棄物処理施設「秋田市総合環境センター」の溶融施設で、作業員らが倒れ、9人が救急搬送された事故。一時、3人が心肺停止となったが搬送中に蘇生し、その後、意識を回復した。全員、命に別条はないという。
事故が起きたのは、10日午後4時35分頃。
作業員が「酸欠になった」という趣旨を話しながら、除細動器を借りにセンター内の事務所に駆け込み、事務所から消防に通報が入った。
同市によると、溶融施設内にある1号ボイラー(幅約2.5m、奥行き約5m、高さ約15m)内の足場で、作業員6人が、管に付着した灰などを取り除く清掃作業をし、1人がボイラーの外から危険がないか見張っていた。
ボイラーで7人が相次いで倒れるなどし、助けようとした2人も体調の不調を訴えて救急搬送された。7人は午後3時45分頃から作業にあたっていた。
相次いで倒れた当時、ボイラー内の一酸化炭素(CO)濃度の上昇を知らせる警報器が鳴っていたという。
センター関係者によると、警報器はボイラーの入口付近に置かれていたといい、7人が中毒症状で倒れた内部で感知が遅れた可能性がある。
市は、施設の操業や保守管理を「日鉄環境プラントソリューションズ」(北九州市)に委託。
搬送されたのは、同社の下請けの「M工業」(三種町)、「S工業所」(秋田市)、「Sテック秋田事業所」(能代市)の19~59歳の男性従業員9人。
センター内にはゴミ処理のために2機の溶融炉があり、それぞれにボイラー1機が付設していた。
溶融施設は6月23日から定期点検中で、ボイラーと2本のダクト(直径1.2m)でつながる溶融炉は今月9日から、内部でLPGを燃やして内壁の耐火れんがを乾燥させており、不完全燃焼して一酸化炭素が生じた可能性がある。
不完全燃焼の可能性について、センターは「炉内の温度が思うように上がらず、(排気口を兼ねている)溶融炉上部のごみ投入口を事故当日の午前、閉じたと聞いている」と指摘しており、ごみ投入口を閉じたことが一因となった可能性があるとみられる。
救急搬送された作業員の男性(19)は、「ボイラー内にいた作業員に空だきは知らされていなかった」と語った。その上で「知っていればより慎重に作業できたはずだし、作業をしないという選択肢もあった。事故を防げたかもしれない」と指摘した。
日鉄環境プラントソリューションズや、溶融炉点検を担当しているK社(兵庫県姫路市)から事前説明はなく、事故があった10日も、通常通りの手順でボイラー内に付いたすすを落とす作業をしていた。
ボイラー内の一酸化炭素濃度測定も手順に従い、作業直前に行っていたが、男性は「空だきを知っていれば、測定回数を増やすなどの対策ができたのではないか」と指摘。作業前は毎回、危険要因をボードに書き出して作業員同士で確認、対策を講じていたといい、「空だきは当然危険要因。作業中止という判断もあり得た」と話した。
溶融炉側のダクトの出入り口は長方形のパネルで覆い、ガスの流入を遮断していたが、警察はパネルに不具合が生じた可能性もあるとみて、現場検証を続ける。
COは不完全燃焼で生じるが、監視モニターの映像では、事故直前までLPガスは通常通り燃えていたという。
別の作業員の男性(52)に事故当時の状況を聞いた。
「大変だ、ボイラー内で仲間が倒れている」
ボイラー出口付近で作業をしていた男性は叫び声を耳にした。
ボイラーの天井部にあたる6階に駆け上がった男性。
ボイラー内部では2人が倒れていた。
仲間たちと出入口にかかる約1.7mのはしごを降り、2人を助け出したが、1人は意識を失い、ほとんど呼吸していなかった。
気道を確保して心臓マッサージを10分間ほど続けたところ、ようやく「ふっ」と小さく息をしてくれた。自分の意識が朦朧とする中、ひたすら「死なないでくれ」と言い聞かせた。もう1人も約10分後にようやく息を吹き返した。
「俺たちも離れよう」。誰かに声をかけられ、立ち上がると、泥酔状態のように目の前がゆがみ、足元が大きくふらついた。男性も、駆けつけた救急隊員に運ばれた。
12日から働くというこの男性、「命が助かってよかった。全員が速く退院してほしい」と話した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news/20120710-OYT8T01549.htm
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120710-OYT1T01055.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120710/dst12071018420013-n1.htm
http://mainichi.jp/area/akita/news/20120712ddlk05040016000c.html
http://www.sakigake.jp/p/akita/national.jsp?kc=20120711n
http://www.sakigake.jp/p/akita/national.jsp?kc=20120713a
(ブログ者コメント)
□52歳の男性作業員の話は朝日新聞(聞蔵)からの引用だが、救出時の様子など、臨場感あふれる記事になっている。
□それにしても、この男性、気道を確保しての心臓マッサージなど、知識として持ってはいても、咄嗟の時になかなかできることではない。
何回も救命訓練を受講していたのだろうか?
(2012年7月24日 修正1 ;追記)
2012年7月19日付で毎日新聞秋田版と読売新聞秋田版から、ボイラーと溶融炉を遮断していたふたをCOが通過したのが原因らしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市と日鉄環境プラントソリューションズは18日、COは溶融炉から配管を通じ、9人が作業していたボイラーに流れ込んだとの見方を示した。
配管は、熱を遮断する耐熱性のセラミック繊維でできたふたでふさがれていたが、事故直前に溶融炉のごみ投入口を閉めたため炉内の気圧が上がり、COがふたを通過した可能性があるという。
同社によると、溶融炉では補修した内壁を乾燥させるため、LPGを燃やしていた。
溶融炉の開口部分は配管のほか、ごみ投入口があり、通常の作業では炉内の排ガスはより気圧が低いごみ投入口方向に流れる仕組み。
ところが事故当時、炉内の燃焼温度が順調に上がらなかったため、職員がごみ投入口を一時的に閉鎖した。そのため炉内の気圧が上がり、排ガスの流れが、ボイラーにつながる配管方向に変わった可能性があるという。
出典URL
http://mainichi.jp/area/akita/news/20120719ddlk05040006000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news/20120718-OYT8T01431.htm
一方、さらに詳しく、かつ若干ニュアンスの違う下記趣旨の記事が、2012年7月19日付で朝日新聞秋田全県版(聞蔵)からネット配信されていた。
市などは事故後、パネルは気体を通さないとしてきたが、18日の記者会見で、パネルは「セラミックファイバーブランケット」と呼ばれる耐熱性がある厚い毛布のような素材でできていると説明したうえで、「気体を通す」と述べた。
COを含む気体は本来、パネルの抵抗でダクト側には流れ込まず、ダクトと反対側にあるごみの貯蔵ピット側に向かうはずだった。
だが、関係者によると、事故当時、ピットと炉の間にある弁は閉じていた。
このため、COがダクト方向に向かい、パネルを通過後、ダクトを流れてボイラーにたどりついたとみられる。
(ブログ者コメント)
LPGを連続で燃やすゾーンと人間が中で作業するゾーンとを、通気性のあるパネルで遮断していたらしいが、そのようなやり方が、この会社の標準なのだろうか?
もし標準だとすれば、お粗末極まりない。
(2013年3月1日 修正2 ;追記)
2013年2月23日付で毎日新聞秋田版と朝日新聞秋田全県版(聞蔵)から、関係者が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また2月23日付の秋田魁新報紙面にも同趣旨の記事が掲載されていた。
秋田東署は22日、溶融炉の点検補修工事を担当した「K社」の作業責任者の男性(41)と、ボイラーの清掃、点検を担当した「Sテック」の作業責任者の男性(60)の2人を業務上過失傷害容疑で書類送検した。
容疑は、2人はそれぞれの作業責任者として、事故を防止する注意義務があったのに怠り、ボイラー内を清掃していた作業員男性9人を急性CO中毒にさせたとしている。
いずれも容疑を認めているという。
同署によると、[K社]の男性は、COの発生と流出を防ぐ注意義務を怠り、補修した溶融炉の内壁をガスバーナーで乾燥させる際、炉内の温度が順調に上がらなかったため、ごみ投入口や配管などのすき間を埋めるよう指示。
このため炉内で不完全燃焼が起こり、発生したCOがボイラーに流出した。
「Sテック」の男性は、ボイラー内を作業員に清掃させる際、CO検知器を持たせて測定させるなど、事故防止に必要な指示を怠った。
出典URL
http://mainichi.jp/area/akita/news/20130223ddlk05040035000c.html
4日午前0時45分ごろ、福岡市博多区那珂の果物加工場「Fシステム福岡センター竹下工場」の男性従業員から、「のどや目が痛い」との119番通報があった。
消防などが駆けつけたところ、工場内では塩素系の刺激臭がしており、従業員の男女10人が、のどの痛みなどを訴えた。このうち21歳と33歳の男性2人が救急車で市内の病院に運ばれた。治療の必要はなかったという。
警察などによると、従業員が3日午後6時ごろ、工場の機械を清掃した際に、塩素系洗剤の使用量を誤ったことが異臭の原因とみられるという。
防護服姿の消防隊員らも出動し、付近は一時騒然となった。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0704/SEB201207040003.html
7月4日14時8分に西日本新聞からは、床掃除の漂白剤説が下記趣旨でネット配信されていた。
消防によると、夜勤の従業員10人が果物を切ったりパック詰めをしていた。
3日夕方まで勤務したグループが床を掃除する際に塩素系の漂白剤を使っており、密閉性の高い工場で臭いが強まった可能性があるという。
取材に対し工場は「原因を調べ、再発防止に努めたい」と話した。
通報を受けた市消防局は「毒物かもしれない」と消防車や救急車計16台を出動させた。物々しさに近所の人たちが驚き工場周辺は一時騒然とした。
出典URL
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/311001
20日午前10時25分ごろ、平塚市のJR平塚駅で「ホームで異臭がした」と会社員男性(38)から警察に通報があった。
消防によると、男性は臭いで体調が悪くなったといい、病院に救急搬送された。「シンナーのような臭いがした」と話しているという。
JR東日本横浜支社によると、異臭がしたのは東海道線の上りホーム。
17日から18日にかけて工事をしており、その際に使った枕木の防腐剤か線路の石を固める薬剤の臭いの可能性が高いという。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0620/TKY201206200250.html
18日午前8時50分ごろ、福岡市東区にある、市の外郭団体が管理・運営する「福岡市水産加工センター」で、58歳の男性職員がタンクの中で倒れて気分が悪いと訴えたため、病院に運ばれた。
男性は数日間の入院が必要だが、命に別状はないという。
この工場では、魚のあらを加工して燃料となる油や家畜の飼料などを作っているが、警察によると、当時、タンクの配管に原料の魚が詰まっていたため、男性が確認しようとタンクに入り、直後に倒れたという。
警察によると、タンクは魚の加工過程で出た血汁をためるもので、約1m四方の立方体。
消防がタンク周辺で硫化水素の発生を確認しており、警察は、タンクの清掃が最後に行われた3日前から18日までの間に、詰まった原料が腐敗して硫化水素が発生したものとみて、工場の管理態勢や清掃作業のマニュアルなどを詳しく調べることにしている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/fukuoka/5015900211.html
(ブログ者コメント)
□清掃中に倒れたという報道もあるが、いずれが正かは不明。
□酸欠の可能性も考えられる。
(2013年3月9日 修正1 ;追記)
2013年3月6日付で朝日新聞西部版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡東労基署は5日、センターを運営する財)市水産加工公社と男性工場長(49)を労安法違反の疑いで書類送検した。
魚の加工工程で出た血汁を溜めるタンク(幅、奥行き約110cm、高さ約95cm)から有毒ガスが発生する恐れがあるのに、酸素や硫化水素の濃度を測定しなかった疑いがある。
測定結果を踏まえ、ガスを排出する必要があるのに、怠っていたという。
作業のためタンクに入った男性作業員は、タンクに血汁を流し込む配管の詰りを除去しようとタンクに入った直後に呼吸不全に陥ったが、すぐに救出されて命に別条はなかった。
自然発生した硫化水素を吸いこんだとみられるという。
13日午後3時50分ごろ、西宮市の市立塩瀬中学校(生徒835人)で、女性養護教諭(28)から「1年の教室で異臭がし、生徒が気分不良を訴えている」と119番があった。
12歳と13歳の1年男女計16人が市内の病院などに搬送され、うち手足のしびれや過呼吸の症状がある男女9人が入院。いずれも重症ではないという。
同日午前9時半から約1時間20分、市環境衛生課の職員が敷地内の樹木に害虫駆除剤を散布しており、警察などは関連を調べている。
搬送されたのは、駆除剤が散布された中庭に面した北側校舎1階の2クラスで、樹木からも近かった。
市教委によると、6時間目の授業中だった午後2時45分ごろから異臭がし、約20人が「気分が悪い」と訴えたという。別の教室に移動させたが、手足のしびれを訴える生徒もいたため、約1時間後に救急車を呼んだ。
消防が到着直後に校内の空気を測定したが、異常は見られなかった。全校生徒は体育館にいったん避難した後、一斉下校した。
校長は同日夜会見し、「薬剤散布のため、午前10時半ごろまでは窓を開けないよう指示していた。子どもらは臭いなどに敏感で、精神的に連鎖して反応してしまうこともある」と説明。「子どもらには申し訳ない。原因の解明に努めたい」と話した。
同校の駆除剤散布は、毎年この時期に行われていたという。
市環境衛生課によると、薬剤は2000倍に希釈した。市内の他の学校でも同じ薬剤を使っているが、これまで児童や生徒が体調不良を訴えたケースはなかった。同課は「窓が閉まっていることを確認するなど、安全には注意していた」としている。
病院に搬送された女子生徒の一人は「手足に力が入らなくなり、死ぬかと思った」と声を震わせていた。
クラスメートが搬送された1年の男子生徒(12)は「授業中に窓側から鉄みたいな変な臭いが漂ってきて、『臭い、臭い』と騒ぎになった。何人かが気分が悪くなって、保健室に運ばれていった」と不安そうに話した。別の男子生徒は「すぐに体育館に集められて先生から事情を聞いたが、何が何だか分からなくて…」と困惑した様子だった。
別のクラスの生徒は「授業中、隣のクラスから『臭い』という声が聞こえてきた。しばらくして生徒が廊下に出てせき込んだり泣いたりしていた」と話した。
出典URL
http://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/0005132750.shtml
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120613-OYT1T00914.htm
http://www.47news.jp/CN/201206/CN2012061301001710.html
(ブログ者コメント)
ブログ者も害虫駆除剤を散布したことがあるが、やはり希釈倍率は2000倍だった。
そして上方に向け散布した時など、しぶきがかかることもあったが、目をすぐに洗っただけで、あとは特段のことはなかった。
年の差だろうか?
それとも、今回は希釈倍率を間違ってしまった?
(2012年7月1日 修正1 ;追記)
2012年6月14日付の神戸新聞紙面に、使用薬剤に関する若干詳しい情報が、下記趣旨で掲載されていた。
市によると、散布した薬品は、トレボンと呼ばれる駆除剤に別の薬品を混ぜて2000倍に薄めたもので、稲や大根など、一般的な農作物の害虫駆除に使用されているという。
(2012年7月6日 修正2 ;追記)
2012年7月5日11時32分にmsn産経ニュースwestから、教室では薬物の付着は確認できなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
西宮署は4日、体調不良を起こした1年の生徒が在籍する教室内を鑑定した結果、薬物などの付着は確認できなかったと発表した。
同署によると、教室内の机やいす、ガラスなど計18カ所を鑑定したが、薬物などの付着は確認できなかったという。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120705/waf12070511330013-n1.htm
大分大学は13日、大分市の旦野原キャンパスの新しい図書館で原因不明の「異臭」がするとして、7月上旬の開館を延期すると発表した。
頭痛を訴える職員が1人いるが、他に健康被害はない。
大学は、臭いの除去作業を進めている。
発表によると、開館の準備作業をしていた男性職員が5月16日、「1階の階段付近や書庫で異臭がする」と訴えた。
異臭を感じない人もいるが、「シンナーのような臭いがする」と話す職員もいるという。
4月の完工後、業者検査でトルエンが学校環境衛生基準を上回っていたが、換気で解消し、大学側に引き継いだ。
4月末に大学が行った検査では、ホルムアルデヒドやトルエンなどの有害物質は規制値以下で、今月2日の再検査でも異常はなかった。
大学の産業医に調査を依頼したが原因は特定できず、蔵書などの搬入を中止。館内温度を30℃超にして、原因物質を揮発させる手法で臭気を屋外に排出する作業を進めている。
産業医が朝夕、臭いをかいでいるが、改善していないという。
13日に記者会見した事務局長は「自分は異臭はしなかった。原因は全くわからない」と首をかしげていた。
図書館は地上2階、地下1階。延べ床面積は約6000m2。2010年度の利用者は延べ約30万人で一般は約1万人だった。
昨年4月から改修工事をしていた。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/oita/news/20120614-OYT8T00071.htm
http://mainichi.jp/area/oita/news/20120614ddlk44100588000c.html
川口市柳崎一の「S化学」川口工場で29日午後、円筒状の薬品タンクを清掃中の男性作業員4人が体調不良を訴え、うち2人が一時、意識不明の重体になった事故。
工場では30日、工場長らが会見を開くなど対応に追われた。
工場によると、清掃会社「Y」(千葉市稲毛区)の作業員4人は、約40年使ったゴム製品の劣化防止剤の貯蔵タンク3本(直径約2~3m、長さ約4~7m)を廃棄するため、29日午前9時ごろから交代で清掃し、3基目のタンクを清掃中だった。
タンク内は空だったが、毒性がある化学物質アニリンが汚れとして付着。
作業着から皮膚に浸透したか、タンク内を高圧洗浄中のしぶきが肌に付着するなどし、中毒症状を起こしたとみられる。
29日午後4時ごろ、工場長が「気分が悪い」と訴えた4人の様子を見に行くと、唇が青くなる「チアノーゼ反応」を起こしていた。立ちくらみなども見られたことから、アニリン中毒の症状と判断し、病院へ連れて行った。
警察によると、4人は快方に向かっているという。
川口労基署は「原因などは捜査中」としているが、労災事故として認定する方針。
埼玉労働局によると、記録が残る2007年4月以降、県内ではアニリン中毒による事故は報告されていない。
出典URL
http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20120531/CK2012053102000134.html
http://mainichi.jp/select/news/20120530k0000e040192000c.html
また、5月31日付の千葉日報紙面には、若干違った情報が下記趣旨で掲載されていた。また入槽していたのは縦型タンクのほうだったと、写真の下に解説されていた。
午後1時ごろから午後3時半ごろまで、タンク(直径約3m、高さ4.6m)の内部に入って洗浄中、体調不良を訴えた。タンクはここ数年使っておらず、捨てるために洗っていた。
(ブログ者コメント)
□kis-netによれば、アニリンは無色あるいは淡黄色の油状の液体で水に可溶。特有の臭気があり、その許容濃度はACGIH値で2ppmと、かなり毒性の強い物質だ。
呼吸器以外に皮膚からも容易に体内に吸収されるという。
中毒時の症状も、報道どおりのことが記載されていた。
□症状を見てアニリン中毒だとすぐに判断した点から考えると、この工場ではアニリンの毒性について十分に認識していたようだ。
とすれば、清掃を依頼する際、その危険性も知らせていたと思うのだが・・・。
□アニリンが付着している機器を高圧水で洗浄していたということで、保護具としては雨合羽とエアラインマスクを着用していたことが考えられる。
しかし、なぜ4人がほぼ同時に中毒症状を呈したのか、その点が疑問だ。
直径3mのタンクに4人全員が入っていたとは考え難い。
アニリン中毒の症状は緩やかにでてくるものなのだろうか?
それとも、作業員交代のため雨合羽の脱着を4人がかりで行っていた時に、合羽に付着していたアニリンを全員が吸い込んで・・・といった感じだったのだろうか?
(2012年7月1日 修正1 ;追記)
2012年5月31日付の埼玉新聞紙面には、病院に行った時の様子が上記報道とはかなり違う、下記趣旨の記事が掲載されていた。
タンクは5月上旬まで、ゴムの劣化防止剤を生産する際に排出される化学物質の貯蔵に使用していた。
29日は午後1時ごろから作業を始め、直径約3m、高さ7mほどの円筒形タンク4本を午後3時半ごろまで洗浄していた。
3本目の洗浄中に目まいや立ちくらみの症状が表れ、4人は3本目で作業を打ち切って千葉市の会社に戻った。
55際と30歳の2人はそのまま千葉県内の病院に運ばれ、一時、意識不明の重体になったが、家族と会話ができるまでに回復した。
61歳と50歳の2人は、川口署で事情説明する前に体調が悪化し、病院に運ばれたが軽症。
おととし6月、大鹿村の工事現場で、作業員2人が死亡し、1人が重体となった事故で、飯田労基署は必要な対策を怠ったなどとして、工事を請け負った建設会社と現場責任者の2人を労安法違反の疑いで書類送検した。
この事故はおととし6月、大鹿村鹿塩で行われた地滑り対策の工事現場で、深さおよそ10mの穴の中で清掃作業をしていた作業員の男性3人が一酸化炭素中毒で次々と意識を失って倒れ、このうち2人が死亡し、1人が重体になったもの。
この事故で、飯田労基署は、工事を請け負った建設会社と発注した会社の2人の現場責任者が必要な換気などを行わず、国の規則に違反して、穴の中で排気ガスが出る洗浄機を使用させていたなどとして23日、工事を請け負った飯田市のF建設と現場責任者の男性2人を労安法違反の疑いで、書類送検した。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagano/1015324381.html
(ブログ者コメント)
深さ10mの穴の中で換気もせずに排気ガスが出る洗浄機を使用していたとのこと。
もし、この報道のとおりだとすれば、こんな無茶な話はない。
現場責任者であれば、酸欠の知識くらい持っていた筈なのだが・・・。
15日午前9時55分ごろ、尼崎市のクボタ阪神工場で、溶解炉内のガスの熱を吸収する施設「熱交換器」を清掃中の男性社員2人が倒れているのを、別の男性社員(36)が見つけ、119番した。
2人は病院に搬送されたが、1人が一酸化炭素中毒で死亡。
警察は、業務上過失致死傷の疑いもあるとみて事故原因を調べている。
警察によると、死亡した38歳の男性は施設内で倒れていた。もう一人の35歳の男性は施設の入口付近で倒れていて、一酸化炭素中毒の症状がみられるが軽症という。
クボタによると、熱交換器は高さ約33mの円筒状で、溶解炉で発生したガスの熱を吸収し再利用するための施設。
炉では水道管に使う鉄を溶かしているが、14日以降操業しておらず、この日は種火の状態だった。
2人は同日午前9時45分ごろから、交換器の地上約8m、直径3.6mの場所で作業。ガスを吸い取る集じん機2台のうち1台は動いていたという。
同工場付近で避難騒ぎなどはなかった。
溶解炉担当の作業長(45)は、「社員は毎週交代で清掃作業を行っている。これまで事故はなく、ガスを吸い込む危険性があるとは思っていなかった」と肩を落とした。
出典URL
http://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/0004975004.shtml
また、4月15日20時9分に日本経済新聞からは、炉の稼働状態が以下のようにネット配信されていた。
この日は休日で、炉の1つは完全に停止していたが、別の炉は翌日の操業に備え、一部の燃料を燃やし始めていた。
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819695E3E7E2E3828DE3E7E2E6E0E2E3E09191E3E2E2E2
一方、4月16日付の朝日新聞大阪版(聞蔵)からは、一酸化炭素発生源に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
熱交換器は溶解炉とダクトでつながり、溶解炉に残っていた燃料の燃え残りから一酸化炭素が発生したらしい。
(ブログ者コメント)
入槽前のガス検知有無、溶解炉との縁切り状態、通常どおりの作業だったか、その辺が気にかかるところだ。
21日午前9時50分ごろ、堺市堺区の化学薬品製造会社Sケミファ三宝工場から「作業員がガスを吸って頭痛を訴えている」と119番通報があった。
30~60代の男性作業員4人がタンクから漏れたガスを吸って病院に搬送された。軽症という。
消防によると、工場内の75トンタンクの配管に直径約5mmの穴が開いてフッ化水素酸の液体約50kgが漏れ、気化したガスを従業員が吸い込んだ。
約30分後に漏れは収まり、工場周辺への影響はなかったという。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0321/OSK201203210086.html
21日午後2時40分ごろ、中津川市阿木の公園「中の島公園ふれあいの里」で、そば打ちを体験していた近くの市立阿木高校の生徒12人と教諭4人、講師役の男性(65)の計17人が頭痛などを訴え、病院に運ばれた。
全員が一酸化炭素(CO)中毒と診断された。
男性は1週間から10日間の入院が必要で、生徒と教諭はいずれも軽症。
釜が不完全燃焼した疑いもあり、中津川署は詳しい原因を調べている。
市によると、別の生徒2人が病院で受診したが、そのまま帰宅したという。
警察などによると、生徒35人と引率の教諭7人は同日午後1時30分ごろから、同公園内の施設「総合交流ターミナル」で、地元の住民グループ「阿木村づくり塾」の会員7人からそば打ちを教わっていた。
室内のガス釜でそばをゆでるための湯を沸かしていたところ、生徒から「気分が悪い」との声が上がり、換気をしたが、相次いで頭痛などを訴えた。
男性は搬送時には歩くことが困難な状態だったという。
事故発生前、「ガスの調子が悪い」と連絡を受けて駆け付けたガス会社の男性社員(62)によると、ガス釜の排気口(直径約20cm)の上にそばつゆを温めるための鍋が置かれていたという。「排気口がふさがれ、不完全燃焼を起こしたのでは」と指摘している。
同校によると、そば打ち体験は授業の一環で、18年目を迎えた恒例行事。22日は通常通り授業を行う予定。
出典URL
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20120222/201202220926_16321.shtml
また、2月24日20時23分にNHK岐阜から、「ガス警報器の音を教員が切る」というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ガス警報器が鳴ったにもかかわらず、引率の教員が警報器を止め、授業を続けていたことが分かった。
中津川市などによると、授業の開始直後にガス警報器が鳴ったもののガス漏れを確認できず、気分が悪くなった生徒もいなかったことから引率の教員が警報音を止め、そのまま授業を続けま。
しかし、30分後に再び警報音が鳴ったため、生徒を避難させたという。
また、設備に異常はなかったが、排気口の上に鍋が置いてあったということで、市は空気の出口がふさがれたことから不完全燃焼を起こしたのではと見ている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/gifu/3083259241.html
(ブログ者コメント)
□ガス釜の写真を見ると、いかにも物を置いてくれといわんばかりの排気口。
メーカーは、物がおけないように筒の先端を斜めにするなどの工夫が必要ではないだろうか?
□鳴ったガス警報器は、可燃性ガス用だったのだろうか?
一酸化炭素用だったなら、もっと細かくチェックしたような気がする。
室内でガス釜を焚く、これぐらいの規模の設備であれば、一酸化炭素や酸欠対応の警報器も設置することが望まれる。
□ガス会社の社員は、排気口に鍋が置かれていることに気付いたなら、なぜ、その時点でどけるよう指示しなかったのだろうか?ガス燃焼のプロだろうに。
□それにしても、教員ともあろう人が警報器の意味を軽くみていたのは残念だ。
(2012年3月2日 修正1 ;追記)
2012年2月23日付で朝日新聞岐阜全県版(聞蔵)から、排気口に円筒状の容器がかぶせてあったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市は22日、事故原因の究明とガス施設の安全が確認されるまでの間、料理体験室を使用禁止にした。
市などによると、事故は室内を閉め切って体験室の大きなガス釜でそばをゆでていた際に起きた。
釜の排気口に円筒状の容器がかぶせてあったため、不完全燃焼で一酸化炭素が滞留したとみられており、警察はガス業者に立ち会いを求め、現場を調査して原因の究明を進める。
また、2012年2月25日11時10分には岐阜新聞から、警報音が42~45秒鳴り続けると自動遮断弁が落ちるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市は「警報が2度鳴ったことは事実。1度目で誰が、なぜ止めたのか把握できていない」とした。
また調査の結果、「事故のあった施設のガス感知器は「警報音が42~45秒間鳴り続けると、ガスボンベの自動遮断弁が落ちるようになっていた」と説明した。
出典URL
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20120225/201202251110_16349.shtml
(ブログ者コメント)
□写真で見ただけでは分からなかったが、排気口には円筒状の容器がかぶせられていたとのこと。
とすれば、警報を軽んじたこと以外、正規の使用方法をしていなかったという、管理上の問題点も浮かび上がってくる。
一体、誰が何の目的で、そのような設備にしたのだろうか?
□産業現場でも、しばしば、設備本来の用途から外れて使用して事故を起こすことがある。
設備を改造したり本来の使用目的を逸脱して使用する場合は、事前に十二分に安全性を検討する必要がある。
16日午前10時20分ごろ、川崎市の東亜石油京浜製油所で、精製装置内にたまった廃液の回収作業を行っていた男性(51)が、屋外に止めてあった回収車両上で倒れているのを、上司の男性(57)が発見。男性は搬送先の病院で死亡が確認された。
警察によると、車両上部周辺から高濃度の一酸化炭素を計測。警察では一酸化炭素中毒の可能性もあるとみて、司法解剖を行い死因の特定を進める。
警察によると、装置は石油に含まれる有毒ガスを取り除くための設備で、内部に付着したコークス(すす)を真水で洗浄。男性は内部にたまった廃液を抜き取っていたという。
男性は午前9時50分ごろから1人で作業を開始。離れた場所で別の作業に当たっていた上司が男性を発見した際、車両タンク上部のハッチが開いていたという。
同社によると、過去に回収作業中の事故例はなく、「特殊で危険度の高い業務という認識はない」と説明。防護服や防毒マスクなどの着用も義務づけていないという。
出典URL
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1202160018/
※車両の種類に関し、msn産経ニュースでは「大型バキュームカー」、東亜石油のHPでは「ダンパー車」となっている。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120216/kng12021623160009-n1.htm
http://www.toaoil.co.jp/pdf/accident20120216.pdf
(2013年3月3日 修正1 ;追記)
2013年3月1日付で神奈川新聞から、責任者らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
昨年2月、作業中だった男性会社員が急性一酸化炭素中毒で死亡した事故で、川崎臨港署は1日、業務上過失致死の疑いで、全体の管理責任者だった同製油所の製造一課長(57)や同課の班長(54)ら男性4人を、書類送検した。
容疑は、昨年2月16日午前10時20分ごろ、精製装置内にたまった廃液の回収作業中、注意義務を怠り、設備のバルブを開放するなどしたため、男性に有毒ガスを吸引させ、死亡させた、としている。
出典URL
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1303010022/
4日午前9時25分頃、高崎市の鉄パイプ製造会社「T精密管」小串工場から「タンクの清掃中に気分が悪くなった人がいる」と119番があった。
24~58歳の男性作業員5人が搬送され、このうち、Aさん(58)が有機溶剤中毒で重症となった。Aさんは、タンク内で意識を失い倒れていたが、搬送先の病院で意識を回復した。残る4人は有機溶剤中毒や急性薬物中毒になったが、いずれも軽症。
警察などによると、搬送された作業員は、同社に清掃を委託された清掃会社の従業員で、同日午前8時頃から金属のパイプを洗浄するためのタンク(縦0.95m、横7.6m、深さ2.45m)の清掃作業をしていた。
機械で抜き取れなかった塩素系有機溶剤のメチレンクロライドをタンク内で処理していた作業員2人が気分が悪くなり、1人は自力で脱出、倒れた1人をAさんら3人が助け出そうとタンク内に入ったところ、Aさんが意識を失って倒れたという。
警察は、タンク内で有機溶剤のにおいをかいだため、中毒になったとみている。
作業員はマスクや清掃着を着用していて、タンクにも破損などはなかったという。
工場周辺は畑などで、民家はほとんどない。
現場にいた社員などによると、タンクの清掃は数年に1度程度で、板倉町内の清掃会社が請負っていたという。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20120205-OYT8T00105.htm
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20120205ddlk10040076000c.html
(ブログ者コメント)
□タンク内にいた2人は、マスクを着用していて、なぜ気分が悪くなったのだろう?
正規のマスクを着用していたのだろうか?
□同じ会社が毎回清掃を請負っていたようだが、それでいて何故、事故が起きたのだろう?
初めて清掃を請け負った会社であれば、メチクロの危険性など周知不徹底ということも考えられるのだが・・・。
(2012年3月1日 修正1 ;追記)
2012年2月5日付の上毛新聞紙面に、以下のような趣旨で補足的情報が掲載されていた。
警察によると、清掃を委託されていたゾーンケミカル社は、工場などから排出される廃油の再生や処理を行う業者。
4日は小串工場の操業が休みで、午前8時ごろから、金属部品の汚れを洗い流すために使用する洗浄槽の有機溶剤を抜き、清掃していた。
洗浄槽には普段、有機溶剤を約4分の1の高さまで入れ、パイプを浸している。
(ブログ者コメント)
上毛新聞紙面に洗浄槽の写真が掲載されていたが、屋内に設置された金属製の槽だ。
その写真からは、槽は3つのブロックに分かれていて、ブロック毎に蓋が取り付けられているように見えた。
2日午前10時半ごろ、上越市の日本曹達二本木工場で、落雪で屋外の配管が壊れ、塩素ガスが漏れ出した。
近くで除雪作業していた同社社員男性(49)がガスを吸ってせきこみ、喉の痛みを訴えて病院へ搬送されたが、軽傷という。
警察によると、男性は命に別条はなく、工場周辺の住宅にもガスによる影響は出ていない。
男性は同日朝から同僚8人で、塩素ガスの配管が通る施設周辺で除雪をしていた。
警察によると、高さ数mの鉄製の足場の雪が落ちて、直径17cmある配管の樹脂製のつなぎ手が壊れ、男性はガス漏れに気付いて逃げる際に吸い込んだという。
出典URLhttp://www.niigata-nippo.co.jp/news/pref/31819.html
(ブログ者コメント)
□上越市といえば直江津のイメージだが、ブログ者は、以前、新潟といっても雪が積もるのは山間部だけで、海岸部にはさほど積もらないと地元の人に聞いたことがある。
今年は海沿いでもかなり積もっているのだろうかと気になり、該工場の場所を確認したところ、なんと上越市といっても海沿いではなく、高田の奥、妙高市に囲まれた山間部だった。
これなら今年は、さぞや例年以上の豪雪に見舞われていることだろう。
□雪による事故については、2011年2月に雪の重みで配管から灯油が漏れた事例2件を本ブログに掲載したが、落雪による事例は初掲載だ。
雪国の設備管理は大変だ。
上越市教委は25日、同市内の直江津中など6中学校で23日に出された給食のゆで麺に、食品などの消毒や殺菌に使う次亜塩素酸ナトリウムが付着していたと発表した。
袋を開けた際、「プールのような臭いがする」などと訴えた生徒らがいたが、不調を訴える生徒、教職員はいなかった。
麺は同市内の製麺業者が製造。同業者は先週末、製麺機に付属するボイラーを業者に修理させた後、内部を次亜塩素酸ナトリウムで消毒したが、製麺機の洗い流しが不十分だったため、23日に製造した麺に一部が付着したらしい。
業者は「中華麺をゆでたお湯に混じった可能性があるが、基準の希釈倍数の消毒液を使っており、人体に影響はない」と説明しているという。
市教委によると、学校側が業者に問い合わせるなどして安全性を確認し、回収はしなかったが、市教委は業者に対して生産管理を徹底するよう厳重注意した。
出典URL
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20120126ddlk15040174000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120126-OYT1T00324.htm
21日午後3時50分ごろ、千葉市のJFEスチール東工場の第6コークス炉付近の冷却用パイプから冷却水が噴出し、パイプの補修作業をしていた45歳と67歳の男性作業員が冷却水を浴びた。
同社などによると、冷却水には約0.7%のアンモニアが含まれており、作業中に突然、噴出したという。
45歳の作業員はアンモニア中毒、67歳の作業員はアルカリ損傷の中等症といい、2人は経過観察のため入院した。
同社によると、作業員がパイプの結合部分のボルトを緩めたところ、継ぎ目から噴出したという。
作業前に抜くべき冷却水がパイプ内に残っていたとみられ、同社が原因を調べている。
同社によると、工事は配管の中の液体を抜いた上で行うことになっているという。
JFEでは去年からことしにかけて事故が相次いだため、事故の防止と安全対策を徹底するよう、今月16日に千葉市長から指導を受けたばかり。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/chiba/1006604821.html
(ブログ者コメント)
関連会社を含め、半年で4件目だ。たしかに多い。
しかし、1件1件の事故をみると、現状では何の共通点もみられない。
それで安全対策の徹底といわれても、JFEとしては具体策に窮しているだろう。
以下は、本ブログに掲載済の事故。
2012年 1月 6日 停電で黒煙と爆発音発生
2011年12月 2日 硫酸タンク爆発(JFEケミカル)
〃 9月22日 ゴンドラのワイヤーが切れて5人死傷
2010年11月25日 冷却塔から出火
20日午前9時5分ごろ、北名古屋市の路上で、男性作業員から「マンホール内で作業中の同僚が倒れた」と119番があった。
消防隊員らが内部から男性2人を救出し、地上にいた男性4人も気分の悪さを訴えて病院に搬送された。
いずれも酸欠のような症状で、命に別条はない。
警察は作業状況などを調べるとともに、安全管理に問題がなかったか関係者から事情を聴いている。
警察によると、現場は直径1.5m、深さ5mのコンクリート製の縦坑。
縦坑につながるプラスチック製下水管(直径15cm)の埋設工事の仕上げをするため、作業員5人が交代で縦坑の壁に水漏れ防止のモルタルを塗る作業の準備をしていた。
ところが、縦坑に最初に入った作業員1人が「(空気が)おかしい」と異常を訴えたため、ほかの作業員と警備員1人が救出を試みて次々と縦坑に出入りし、気分が悪くなったらしい。
最終的には2人が縦坑内に倒れて意識不明となったが、病院で意識を回復した。
工事は北名古屋市が市内の業者「T工事」に発注。
市によると、工事の期間は昨年7月から今年2月までで、現在は下水管とマンホールを接続する作業中だった。
新設工事の場合、現場の酸素濃度の計測など酸欠防止の措置は義務付けられていないという。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012012090120338.html
※以下は、他のメディアからの特記的報道。
20日12時25分 NHK名古屋
消防によると、マンホール内で酸素濃度を計測したところでは異常はみられなかったという。
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagoya/3005407822.html
20日12時13分 朝日新聞
警察によると、午前9時から作業員のうち3人がマンホールから下水管に入り、壁にモルタルをつめる作業をしていたが、約5分後に1人が「気分が悪くなった」と作業を中断して地上へ出てきた。
マンホール内に残った2人を助けようと地上にいた作業員2人と警備員2人が中に入り、自力で外へ出た作業員が消防に通報した。残った2人は駆けつけた消防隊員に助け出されたという。
http://www.asahi.com/national/update/0120/NGY201201200005.html
20日20時27分 中京テレビ
警察などは作業で使っていたポンプのエンジンから出た一酸化炭素による中毒の可能性もあるとみて、原因を調べている。
作業をしていた会社の社長によると、マンホールにたまった水を抜くため、ポンプを使っていたが、ホースが短く、マンホールの中で動かしていたという。
http://news24.jp/nnn/news8626439.html
(2012年1月31日 修正1 ;追記)
2012年1月21日付の中日新聞紙面に、当時の詳しい状況が下記趣旨で掲載されていた。
一時意識不明になった作業員2人はCO中毒だったことが、警察の調べで分かった。
エンジン付きポンプをマンホール内で動かしてしまい、酸素不足で不完全燃焼してCOが発生したものとみられる。
工事は、直径1.5m、深さ5mのマンホール内の縦穴に直径15cmの下水管をつなぐ作業などを予定していた。縦穴内に水が溜まっていたためポンプで抜いていたところ、穴の中にいた下請け会社の社員2人が倒れて意識不明となり、救助を試みた4人も気分が悪くなり、病院に運ばれた。
警察などによると、「初めはポンプを外に置いていたが、ホースが短くて底まで届かないので穴の中に下ろした」と話しているという。
深さ2.7mのところに鉄網の床があり、そこにポンプを置いたらしい。
T工事の社長は、「密閉に近い状態の場所にエンジンポンプを入れることは常識では考えられない」と陳謝。一方、深さ2m以上の穴で作業前に義務付けられている酸素濃度測定を行っていなかったことも明らかにし、「甘いところはあったかもしれないが、穴の深さや地質の状況から、測らなくてもいいと判断した」と話した。
(ブログ者コメント)
□誰がエンジンポンプをマンホール内に入れることを決めたのか?そこが問題だ。
下請け社員が作業していたということは、T工事の監督も現場にいた筈。監督であれば、社長のようにCO中毒の知識があってしかるべしだと思うのだが・・・。現場を離れていたのだろうか?
□酸素濃度未測定の件、正直な社長だ。小規模事業者の意識はその程度なのが実状なのだろう。2010年10月に起きた古河市のマンホール内酸欠死亡事故でも、やはりその程度の意識だった。
(2012年2月2日 修正2 ;追記)
2012年1月20日付の朝日新聞名古屋版夕刊(聞蔵)から、事故時の状況に関し、かなり違った下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ただ、翌21日付の中日新聞がこのことに触れてないので、本情報は参考扱いとしたほうがよさそうだ。
消防によると、意識を失った作業員は、地上から約3mの足場にポンプを置き、さらに約1.5m下にある下水管から排水をしていた。
救出時、ポンプはスイッチが入りながら、作動していない状態だったという。
消防は、ポンプの誤作動で燃料が不完全燃焼を起こした可能性があるとみている。
(2012年10月23日 修正3 ;追記)
2012年10月17日2時20分に毎日新聞名古屋版から、ポンプをマンホール内に設置したのは現場監督の指示だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警西枇杷島署は16日、工事を市から請け負った「T工事」の男性現場監督(56)を、業務上過失傷害の疑いで書類送検した。
県警によると、現場監督は「責任者として、原因は全て私にある」と話しているという。
容疑は1月20日午前9時5分ごろ、工事現場のマンホール内にエンジン付き排水ポンプを持ち込んで作業をさせたため、下請け業者の男性作業員(57)を全治約6カ月のCO中毒に、20〜60代の作業員や警備員ら4人を全治1日の酸欠などにさせたとしている。
県警によると、エンジンが不完全燃焼になり、COが発生したとみられる。
吸水用ホースの長さが足りず、通常は地上で動かすポンプを現場監督の指示でマンホール内に設置していた。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20121017k0000m040173000c.html
(ブログ者コメント)
現場監督は、作業が工程どおりに進むよう管理する立場であり、他方、作業安全を管理する立場でもある。
今回は、前者の意識が勝ってしまったようだ。
一人で相反する性質の管理を行うのは、よほど意識していないと難しい。
26日午後3時50分ごろ富山市の木炭を作っているK開発株式会社とやまリサイクルセンターから、製造された木炭を貯蔵するサイロの中に男性が倒れていると消防に通報があった。
男性は病院に運ばれたが、午後5時半すぎに死亡した。 警察によると、死亡したのはパート従業員の男性(64)。
警察によると、男性は午後3時半ごろ、サイロに入ったところ倒れたということで、男性を助けようとした金原開発の常務の男性(58)も病院に運ばれ、治療を受けている。
この工場は、建設現場から出た廃材をチップにして脱臭や湿度を調整するための木炭にリサイクルしている。
警察は、CO中毒か酸欠が原因となった可能性があるとみて死因を調べるとともに、当時の状況を詳しく調べている。
出典URL■■■
(2012年1月7日 修正1 ;追記)
2011年12月27日付の朝日新聞富山全県版(聞蔵)から、もう少し詳しい下記情報がネット配信されていた。
不調だったサイロ(高さ4m40cm)の点検のため内部に入ったところ、突然倒れた。
(2012年2月1日 修正2 ;追記)
2011年12月27日付の北日本新聞紙面に、より詳しい状況が下記趣旨で掲載されていた。
倒れた2人は、もう一人の60代の男性従業員と3人で、家屋の柱や梁などを砕いて作った木炭を貯めておく金属製のサイロ(幅、奥行き約2.5m、高さ約8.8m)から炭を取り出す作業をしていた。
サイロ下部にある木炭の取り出し口が詰まったため、パート従業員の男性が最上部にある出入口からサイロ内に入り、その直後に倒れた。
救助するため、常務も中に入り、もう一人の従業員が敷地内の事務所に助けを求めに行った。従業員が戻ってきたところ、常務も中で倒れていた。
サイロは、同社敷地内にある「炭化工場」内に設置されており、計3基あった。
パート従業員の男性が中に入る前にサイロ内に水を撒いたといい、警察は、2人が倒れた原因になったかどうか、関連を調べている。
また、2011年12月28日付の北日本新聞紙面に、死因はCO中毒死だったことなどが、下記趣旨で掲載されていた。
パート従業員の男性の死因がCO中毒だったことが、27日、司法解剖の結果、分かった。
警察は、同日、実況検分をして原因を調べた。
警察によると、パート従業員の男性らが中に入ったサイロには、火が付いた状態の木炭が入っていた可能性がある。
警察は、木炭の燃焼によってCOが充満していたとみて、メーカーなどから構造などを聴く方針。
警察によると、サイロ下部にある木炭の取り出し口が詰まったのは、今回が初めてだった。
作業手順などが適正だったか調べている。
(ブログ者コメント)
□初めて経験したトラブルらしいが、トラブル対応の手順書はなかったのだろうか?
手順書はなくても、常務が運転責任者であり、常務を交えて現場で皆で対処方法を話し合っておれば、それが手順といえるのだろうが・・・。
□サイロ内に水を撒いて中に入った件、熱かったからだろうか?もしそうだとすれば、それほど急いでサイロ内に入る必然性があったのだろうか?


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。