2016年7月27日22時30分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『京成電鉄 終電前に保線作業 最終電車が箱に衝突』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160727/k10010611011000.html
27日午前1時前、千葉県佐倉市の京成臼井駅と京成佐倉駅間の線路上で、下りの最終電車が保線作業に使うプラスチック製の箱2つと衝突し、およそ140m先で緊急停止した。
現場では、作業員8人が電線の部品を交換する工事を始めていたということだが、作業員は逃げて無事だった。
電車に乗っていた、およそ100人の乗客にも、けがはなかった。
京成電鉄によると、作業を管理する担当者が電車の運行が終わったと勘違いして、作業員に工事開始の指示を出してしまったという。
国の運輸安全委員会は、重大な事故につながりかねないトラブルだとして調査官を派遣し、詳しい原因を調べている。
京成電鉄では、「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。詳しい状況を調べているところでコメントはできません」と話している。
7月28日付で毎日新聞千葉版からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『作業員に気づき特急が緊急停止 佐倉で京成電鉄』
http://mainichi.jp/articles/20160728/ddl/k12/040/114000c
27日午前1時ごろ、佐倉市の京成線京成臼井−京成佐倉駅間で、西馬込発京成佐倉行き通勤特急電車(8両編成)が走行中、前方約50mにいる作業員に気付いて非常ブレーキをかけて緊急停止した。けが人はいなかった。
国交省によると、電車は当時、時速70kmで走行、作業員がいた場所を140m過ぎて止まった。
作業員8人は警笛に気付き逃げて無事で、乗客乗員約100人にもけがはなかったが、運輸安全委員会は「重大インシデント」として、同日、鉄道事故調査官の派遣を決めた。
作業員は、架線の部品交換をしていた。
列車は現場で9分停止した後、終点まで運行した。
京成電鉄は、「本来は終電の通過後に始めるべき作業だった。なぜ誤ったのか、原因を調べる」としている。
(ブログ者コメント)
○毎日新聞では触れられていないが、京成電鉄HPのニュースリリースでは、NHK報道どおり、「作業用カゴに接触した」と書かれている。
http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/news/160727_02.pdf
○京成臼井駅発の下り電車時刻表を確認したところ、平日は0時54分にトラブルがあった通勤特急が最終電車として発車する。
それが、土曜休日だと、最終は0時38分の快速電車。
そのことから、作業管理者が土曜休日ダイヤと勘違いした可能性も考えられる。
ただ、トラブルは26日(火)のダイヤ運行中に起きている。
金曜とか月曜であれば、勘違いの理由もわかるような気がするのだが・・・。
(2017年5月27日 修正1 ;追記)
2017年5月26日付で毎日新聞千葉版から、別の駅を最終電車が出発する時間を作業開始時間としていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
国の運輸安全委員会は25日、工事責任者が社内手続きの際に開始時間を間違った上、工事区間を走る電車の有無を確認しないなどのミスが重なったのが原因とする報告書を公表した。
報告書によると、線路上での工事の前には、電車が入らないようにする「線路閉鎖」をする必要がある。
そのための手続きの際、本来は京成佐倉駅に最終電車が到着した後の午前1時に作業を始めると申請すべきだったのに、別の駅の最終電車出発後の午前0時50分とした。
さらに当日、最終電車が京成佐倉駅に到着したことを確認しないまま工事を始めていた。
この前日にも、同様に線路閉鎖をした区間に最終電車が入っていたとみられるが、事故やトラブルはなかった。
報告書は、線路閉鎖をする場合に「関係する駅長や係員が打ち合わせをする」という社内の基準が守られていなかったと指摘。
電車の進入を防ぐため、閉鎖区間の前後では停止信号を表示するようなシステムに改めることなどを求めた。
京成はトラブルを受け、線路閉鎖をする場合に全ての電車の運行終了を指令室で確認した後に工事を始めるなどの再発防止策を実施している。
出典
『京成・工事区間電車進入 「重なったミス」原因 運輸安全委 /千葉』
http://mainichi.jp/articles/20170526/ddl/k12/040/242000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。