2014年6月19日付で読売新聞京都版から、「花火大会かさむ安全対策費/宇治は倍増」というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
昨年8月に福知山市で起きた花火大会会場爆発事故を受け、今夏に花火大会を予定している府内の自治体が事故防止の対応に追われている。
運営主体の見直しや警備員の増員など対策が進む一方、経費がかさみ、花火打ち上げの規模縮小を迫られる大会もあり、安全確保とにぎわい創出の両立に頭を悩ませている。
福知山市での事故を受け、各地の消防などは主催者に防火対策の徹底を求めており、各地で検討が進む。
花火大会で府内最多の約20万人が訪れる宇治市の「宇治川花火大会」(8月11日)では、安全対策費として昨年の倍近い2000万円を計上。
有事に素早く対応できるよう緊急車両用通路を新設するほか、注意を呼びかける放送用スピーカーを例年の3倍の9か所に設置する。
警備員も大幅に増員する見通しだ。
対策費を捻出するため、打ち上げる花火数はこれまでの7000発から5000発に削減。
それでも、花火大会の総事業費は安全対策費などが増えた分、昨年より約1000万円多くなり、担当者が協賛金集めに追われている。
実行委は、「これまでも万全の対策を講じてきたので負担は大きいが、来場者の安全が何よりも大事」と強調する。
1947年から続く南丹市の「やぎの花火大会」(8月14日)では、安全対策を充実させるため、これまでの商工会主催から市を加えた実行委員会形式とし、名称も「南丹市花火大会」に変更する。
基本的に無料だった指定の観覧会場は、有料化(1人500円)して入場者を制限。
来場者をスムーズに誘導するため、最寄りのJR八木駅から会場までの区域に通行禁止か所を設けてルートを一本化する。
担当者は,「歴史ある祭りを途切れさせないために必要な措置。関係機関と連携を密にして運営したい」と理解を求める。
ただ、花火大会は夏の観光シーズンを代表するイベントだけに、各地の担当者には「どこまで内容を自制するのか、難しい面がある」という思いもあるようだ。
舞鶴市の「みなと舞鶴ちゃったまつり」(7月27日)では混雑緩和のため、120店が出店していた屋台を90店近くまで減らす検討を進めているが、実行委関係者は「慎重になりすぎると、盛り上がりを欠いてしまう。協議にも時間がかかっている」と悩む。
事故防止に向け、実行委は屋台が並んでいたエリアの一部を緊急車両用に変更するほか、消防と連携し、防火安全講習の受講を出店者に義務づける。
担当者は,「難しい課題も多いが、事故につながるリスクを減らし、安全で楽しい祭りにするため、幅広い取り組みを進めたい」と話している。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/local/kyoto/news/20140618-OYTNT50459.html
(ブログ者コメント)
福知山市の花火大会事故については、下記参照。
第1報
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3148/
第2報
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3320/
他所で起きた事故に関し、横展開の動きが報じられることは滅多にない。
ただ福知山市花火大会事故については、京都に限らず全国で広範囲に横展開が図られている旨、報道されている。
それだけインパクトが大きい事故だった。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。