







2012年2月12日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正3として掲載します。
第1報は下記を参照願います。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/1372/
(2014年10月26日 修正3 ;追記)
2014年10月19日21時20分にNHK岡山から、本来とは異なる手順で作業されていた模様、複数の作業員が異変に気付いていたが・・・という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
おととし、倉敷市の「JX日鉱日石エネルギー」の水島製油所で、掘削中の海底トンネルの壁が崩れて作業員5人が死亡した。
警察によると、当時、トンネル内では本来の手順と異なった手順で「セグメント」と呼ばれるコンクリート製の壁を組み上げる作業などが行われていたとみられている。
この際、死亡した複数の作業員が異変に気づき、トンネルの外の担当者に伝えたものの、トンネル内の作業員を避難させて安全を十分確認するなどの適切な対応が取られなかった結果、大きな被害につながったとみられることが、警察への取材でわかった。
事故は、作業員がトンネル内に戻った直後に起きたということで、警察は、工事を請け負った鹿島の複数の工事関係者について、業務上過失致死の疑いで書類送検する方針で詰めの捜査を進めている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/okayama/4025512171.html?t=1413755472374
(2014年11月25日 修正4 ;追記)
2014年11月21日23時21分に山陽新聞から、シールドマシンの進行方向のずれが基準値を超えていることを把握しながら、必要な措置をとらなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
倉敷労基署は21日、工事に不具合が生じていることを認識しながら、危険防止に必要な措置を取らなかったとして、労安法違反容疑で、工事元請けの鹿島(東京)と同社水島海底シールド工事事務所の元所長(53)、1次下請けの「弘新建設」(愛知県知多市)と同社の元工事部長(47)を書類送検した。
書類送検容疑は、両社は大型掘削機(シールドマシン)でトンネルを掘り、コンクリート製の内壁(セグメント)を組み上げながら進むシールド工法で工事を実施。
元所長は事故の3週間前、シールドマシンの進行方向のずれが施工計画で定めた基準(水平方向に15cm)を超えていると把握したのに、計画の見直しなど危険防止措置を講じなかった疑い。
また、元所長と元工事部長は、災害時の避難に必要なはしごやロープをトンネル内に備えず、避難訓練もしなかった疑い。
倉敷労基署は関係者から事情聴取。
専門の研究機関・労働安全衛生総合研究所(東京)の意見を踏まえ、違反の有無を調べていた。
出典URL
http://www.sanyonews.jp/article/98691
(2015年1月25日 修正5; 追記)
2015年1月23日付で毎日新聞岡山版から、掘削機の進行方向を無理やり修正する際、掘削機後方にある手入れ不十分で固着したテールブラシが壁面を圧迫し破損したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は22日、当時の現場責任者ら4人を業務上過失致死傷容疑で書類送検し、事故原因の一端に言及した。
県警によると、計画から左方向にずれていた掘削機の進行方向を修正する際、掘削機の一部がトンネル最先端の枠となる「壁面ブロック」に当たって圧力がかかり、コンクリート製の枠を破損したという。
工事は、掘削機で穴を掘りながら鉄筋コンクリート製の壁面ブロックを円形に組み立てる「シールド工法」を採用。
県警によると、作業員らは2011年11月に掘削機を設置した際、進行方向の計測を怠り、左方向にずれた状態で掘っていた。
そのずれを修正するため、右方向に掘削機の向きを変えたという。
この際、掘削機の後方にあり、土砂などの流入を防ぐ役割の金属製はけ「テールブラシ」が、右上部の壁面ブロックを圧迫。ゆがみや隙間が生じ、外からの圧力に耐えられなくなって破損したという。
テールブラシには本来、壁面ブロックを破損するほどの硬度はない。
しかし、海底から引き揚げられた掘削機を調べたところ、テールブラシが壁面ブロックと地盤の隙間に詰めるセメント材などで固まっていたという。
県警は、「固着を防ぐための手入れが不十分だった」とみている。
また、進行方向を無理やり修正しようとしたことも一因となったとみている。
事故原因を巡っては、この工事で使われていた壁面ブロックの厚さが土木学会の定める標準より2割程度薄い16cmだったことから、「壁面ブロックの強度が不十分なのでは」といった見方もあった。
だが、県警は「壁面ブロックの厚さ、強度は問題なかった」との見方を示した。
発生から3年弱。海底に埋まった掘削機の引き揚げやコンピューターの解析、関係業者への聴取など捜査は多岐にわたり、専門性が高いこともあって困難が伴った。
現場責任者らの責任については、倉敷労基署も昨年11月、鹿島の当時の工事事務所長ら2人とそれぞれの会社を労安法違反容疑で書類送検したが、掘削位置のずれに気づきながら危険を防ぐ措置を怠ったとされる容疑については、不起訴となった。
出典URL
http://mainichi.jp/area/okayama/news/20150123ddlk33040464000c.html
1月22日20時8分にNHK岡山からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、元所長ら4人は、会社で定めた手順とは異なる方法で掘削コースを無理に元に戻そうとしたという。
このため、掘削機の後ろの部分が、組み上げた壁に接触して圧力がかかり、壁が崩れる事故につながったという。
また、法令で定められた避難訓練を行っておらず、事故が起きたときの作業員の避難が遅れて被害を拡大させたという。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/4024879421.html?t=1421964130739
1月23日付 朝日新聞大阪版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
4人は、左へのずれを把握しながら原因を検討せず、漫然と作業を進めたうえ、掘削機が壁に接触する部分の金属ブラシが正しく動かない状態だったのを放置したため、壁に余計な圧力がかかり、事故を引き起こした疑いがある。
捜査関係者によると、事故直前、左側に最大で28.2cmずれていた。
鹿島が定めた管理基準の許容範囲(15cm以内)の、ほぼ倍の状態だったという。
2014年8月9日23時9分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
集中豪雨や台風により冠水した道路で水没した車両から脱出する実験を日本自動車連盟(JAF)が実施し、脱出が難しくなっても浸水が進んで車内外の水圧差が小さくなれば、かえってドアが開きやすくなるという結果を公表した。
高架下を通る掘り下げられた道路が冠水し、車が下り斜面で停止した場面を想定し、車内に空気が残っている状態と、車内に浸水し車内外の水位が一致した状態を比較。
セダンの前席ドアとミニバンのスライドドアを開ける実験をした。
両車種とも、水深が30cmから120cmまでは、車内に空気が残っている場合は水深にかかわらず、車外の水圧でドアが開かなかった。
一方、両車種とも、車内に浸水した後は車内外の水圧差が小さくなり、水深120cmでもドアを開けられた。
車の窓ガラスをスマートフォン、ビニール傘、脱出用ハンマーなどで割る実験では、実際に割れたのはハンマーだけ。JAFは「ハンマーを運転席から手が届く範囲に置いてほしい」としている。
パワーウインドーは両車種とも、水深90cm以上だと電気系統の故障などで作動しなかった。
車両の救援件数は関東地方に猛烈な雨が降った6月25日に関東1都5県で計55件あった。
台風8号が九州を横断した際の7月11~16日には、九州7県で計366件に上った。
出典URL
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG0903S_Z00C14A8CC1000/
(ブログ者コメント)
本件、これまでに何回かテレビで同種実験の映像が放映されており、なんでいまさらJAFが?という感もあるが、まずはご参考まで。
2014年8月1日7時28分にmsn産経ニュースwestから、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
7月31日19時28分にgooニュース(毎日新聞)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
7月30日午後2時ごろ、京都市上京区の保育園「S幼児園」のプールで水遊びをしていた同区に住む男児(4)があおむけに浮いているのを園関係者が発見し119番した。
警察によると、男児は発見時には意識を失っており、その後回復したが、再び意識がない状態。
警察によると、園では当時、園児約30人が水遊びをしていた。
男児は午後1時45分ごろからプールに入っており、職員2人が監視していた。
水遊びの終了時に男児が浮いているのを発見したという。
プールは縦約6.1m、横約3.3m、深さは約20cmで、警察は、男児がおぼれたか、何らかの理由で倒れたとみて調べている。
園長(65)は、「管理に問題はなかったと考えているが、問題があれば対策は取りたい。男児の無事を祈っている」と話した。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140801/waf14080107280005-n1.htm
http://news.goo.ne.jp/topstories/nation/558/01f84244a3f5d3b66f6a564aa1bdc751.html?isp=00002
(ブログ者コメント)
深さ20cmのプールで幼児が溺れた事故は、2011年に神奈川県大和市でも起きている。
以下は、神奈川新聞からネット配信されている当該事故に関する記事。
(2014年8月1日 3時0分)
損害賠償請求訴訟の第1回口頭弁論が開かれた。
http://www.kanaloco.jp/article/75576/cms_id/94313
(2014年2月5日22時53分)
担任は「(水遊びが終わった)片付けの最中におぼれたと思う」と述べ、プールから一瞬、目を話したことを明かした。
http://www.kanaloco.jp/article/66955/cms_id/66746
2014年4月6日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。 (新情報に基づきタイトルも修正しました)
(2014年7月9日 修正2 ;追記)
2014年7月2日付で朝日新聞から、国交省の当初の設計後にJVが現場に合せて桟橋上部を補強したため不安定になっていたという下記趣旨の記事が、図解付きでネット配信されていた。
転覆事故は、桟橋自体が設計時より重く、作業時に桟橋に載せたクレーンで、バランスが崩れたのが要因とわかった。
原因を調べている国交省の有識者委員会が2日、中間報告で公表した。
工事は国が発注。海底資源確保のため、2016年度末までに全長100mの桟橋をつくる計画だった。
桟橋は重さ739トンの箱形の鋼鉄(縦30m、横20メートル、高さ5メートル)に、重さ172トンの脚(長さ約48m)が4本突き出た構造。
五洋建設など、3社の共同企業体(JV)が施工していた。
報告によると、国交省の当初の設計では、桟橋が左右に最大17.2°まで傾いても転覆しないはずだった。
だが、JV側が桟橋上部を補強したことなどから128トンも重くなり、不安定になって、限界値は13.8°に低下。
当初の3分の1のエネルギーで転覆する状態に陥っていた。
JVは3月30日早朝、運んできた台船を沈めて桟橋を浮かせたが、左舷側に置かれていた移動式クレーン(12トン)の重みで左に約9°傾いた。
クレーンを右に動かすと、約100秒の周期で振り子のように左右に揺れるローリング現象が発生。
左に傾いた状態のまま船で引っ張り出すと、今度は右へ大きく傾いた。
さらに海水の流れによる力と波の重みも加わり、右に転覆したと考えられるという。
国交省は、「施工時の安全確保はJV側の責任」としながら、「方法を吟味すれば安全施工は可能」と、工事を早期に再開したい考えだ。
中間報告は、再開前にJVが施工方法を総点検し、有識者の意見を施工計画に反映させるよう求めた。
海保は、業務上過失致死傷容疑で捜査を続けている。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASG71737CG71UTIL04P.html
7月2日13時31分に毎日新聞から、7月2日11時45分にmsn産経ニュースからは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国の第三者委員会は2日、桟橋を台船に固定する振れ止めライン(ワイヤ)が切れた際、正しく修復できなかったことが主な原因と推定する中間報告をまとめた。
当初の計画で桟橋は約1700トンだったが、現場の状況に合わせて再設計され、重量が120トン余り増やされていたことも、バランスが崩れる原因につながったとした。
報告書によると、午前6時40分ごろ、桟橋上の中央に設置すべき作業用クレーン(12トン)が約6.5mずれて左舷側に設置されていたことなどから桟橋が傾き、ワイヤが破断。左舷側への傾斜が拡大した。
クレーンを右舷側に移動させたところ、バランスが崩れて桟橋がゆっくりと揺れ始めた。
午前7時25分ごろまでに破断したワイヤを取り換えたが、海上での作業が難航し、桟橋が台船の舷と平行にならず、左側に傾斜したままの状態で再び固定された。
その結果、ワイヤを外して台船から海に降ろした際に反動で右に傾き、計画よりも潮流の影響を強く受け、上からかぶった大量の水の重みなどで転覆したと推定した。
検討委は、「安定性の低下がなければ、(水の重みなど)複数の外部作用があったとしても、転覆には至らなかった」としている。
人為的ミスの有無については、国交省の事故調査委員会などが調査中として、言及を避けた。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20140702k0000e040261000c.html
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140702/dst14070211450001-n1.htm
(ブログ者コメント)
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3806/
(2014年11月29日 修正3 ;追記)
2014年11月28日23時19分に毎日新聞から、再発防止策をとった上で工事が再開されるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省関東地方整備局は28日、事故で中断していた沖ノ鳥島の港湾施設建設工事を、来年4月ごろに再開すると発表した。
2016年度中に完成予定だった工事は、少なくとも1年は遅れる見通し。
事故を巡っては、7月に国の第三者委員会が、桟橋が現場の状況に合わせて再設計されて重量が増えたことなどが転覆の原因との中間報告をまとめた。
中間報告を受け、関東地方整備局では工事を請け負う五洋建設、新日鉄住金エンジニアリング、東亜建設工業の3社の共同企業体(JV)と協議。
桟橋は中央と南北の計3基があるが、15年の工事では気象条件などを考慮して北側桟橋のみを設置する。
桟橋に搭載する仮設物の重量測定を徹底して安定を図るほか、桟橋上の作業員を減らし、周囲に緊急時対応船を配置するなどの再発防止策を取るという。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20141129k0000m040121000c.html
2014年6月22日9時21分に福島民報から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
21日午後3時20分ごろ、三春町字大町の桜川で河川改修工事をしていた会社員の男性(59)が増水した川に落ちた。
警察などが、下流域で男性の行方を捜している。
警察や同僚によると、男性は他の作業員5人と同日午前8時ごろから現場で作業をしていた。
男性は事故当時、水流を調節するパイプが流失するのを防ごうと、水際近くに降りていた際に足を滑らせたとみられる。
男性と一緒に作業をしていた男性(65)は、「仲間が川沿いの道路を走って男性を追い掛けたが、流れが速くて追い付けなかった。無事に見つかってほしい」と安否を気に掛けていた。
現場は、役場などの公共施設や商店、住宅が連なる町中心部。
付近では午後2時ごろから強い雨が降り、桜川は急激に水かさが増していた。
三春町は事故を受け、防災無線で水難事故や土砂災害への注意を呼び掛けた。
出典URL
http://www.minpo.jp/news/detail/2014062216433
6月22日付で毎日新聞福島版からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
当時、現場付近では集中的に強い降雨があり、男性は急激な増水で流された工事部品を回収する際に足を滑らせたという。
警察などによると、男性は同僚ら計6人で川の改修工事に当たっていた。
午後3時ごろから1時間雨量33mmの強い雨に見舞われ、工事のために川の水量を調整するためのパイプが流されたという。
男性は、川岸からパイプを陸に引き上げようとした際に足を滑らせ、増水した川に流された。
出典URL
http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20140622ddlk07040094000c.html
6月23日付で朝日新聞福島中会版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は22日、男性の遺体が3km下流の川の中で見つかったと発表した
水死の可能性が高いという。
(ブログ物コメント)
福島民報掲載の写真を見ると、川幅は5~6mほど。両岸は石かコンクリートブロックで切り立っており、そこを濁流が渦巻いて流れている。
見るからに危険。
パイプが流されたのを見て、一瞬、拾わなくちゃということだけが頭に浮かび、自分が流される危険性には思い至らなかった・・・ということだろうか?
2014年5月29日23時40分にNHK岩手から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月29日17時31分にYAHOOニュース(日本テレビ)から、5月30日付で岩手日報からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午前9時前、宮古市高浜の宮古港内で、防潮堤建設などの復興工事に向けて海底の地質を調べるボーリング調査を行っていたやぐらが崩れ、やぐらの上で作業をしていた男性3人が海に転落した。
このうち2人は自力で岸に泳ぎ着いたが、近くに住む男性(61)は、倒れたやぐらの下に入ってしまったため海面に上がれず、近くにいた人や海保などに助け出されたが、およそ2時間後の午前11時すぎに搬送先の病院で死亡した。
男性は、今回のボーリング調査のため、アルバイトとして雇われていたという。
海保などによると、工事が行われていたのは岸から20mほどの宮古港内で、水面からの高さが4mほどの鉄パイプのやぐらを組み、堀削作業をしていたという。
3人が作業をしていた足場は約4m四方で、大人4人まで乗れる構造になっていたという。
警察によると、3人は作業前に服装点検や安全確認を行い、それぞれ救命胴衣とヘルメットを着用していた。
ボーリング調査を発注していた岩手県によると、東日本大震災をきっかけに新たに防潮堤を建設するため、現在ある漁船を陸に揚げる施設を沖に移転させようと、海底の地質を調べていたという。
当時、波や風はなく、海保では、やぐらが崩れた原因を調査するとともに、構造上の安全性に問題がなかったか詳しく調べることにしている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/morioka/6044815021.html?t=1401397696665
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20140529-00000050-nnn-soci
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20140530_3
2014年4月17日9時40分に四国新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日に香川県東かがわ市の沖合で救助作業中の高松海上保安部の保安官2人が海に投げ出された事故で、当時2人が着ていた救命胴衣が海中で膨らまなかったことが16日、分かった。
事故では1人が溺れて入院しており、同保安部は「管理に不備があった。再発防止に努めたい」としている。
同保安部によると、この救命胴衣は水に漬かったり、ひもを引っ張ると、取り付けた小型ボンベからガスが出て膨らむ仕組み。
ところが、今回の事故では2人が海中に転落した後も膨らまなかった。
事故後に同保安部が2着を調べたところ、穴が開くなどの外見上の問題はなかったが、一つはボンベを締め付けるねじが緩く、もう一つはボンベが使用済みだったことが判明した。
同保安部は装備品について、最低でも月1回は点検しているが、今回の不備を見つけられなかった。
この問題を受けて海上保安庁は、全保安部に救命胴衣の状況を確認するよう指示。
高松海上保安部が所属する第6管区海上保安本部では、同型の902着のうち、今回の2着を含む32着に不備が見つかった。
不備の内訳は、22着が経年劣化などに伴う空気漏れ、ボンベの使用済みとねじの緩みが各5着だった。
同型の救命胴衣は市販されており、同保安部は民間船舶に一層の管理徹底を呼び掛けている。
出典URL
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/social/20140417000149
(ブログ者コメント)
「点検で今回の不備を見つけられなかった」ことよりも、使用済ボンベの管理方法のほうが問題かもしれない。
2014年3月31日付で毎日新聞東京版から、現場写真付きで下記趣旨の記事がネット配信されていた。
また、3月31日3時56分に読売新聞からも、同趣旨の記事が解説図付きでネット配信されていた。
30日午前7時半ごろ、日本最南端の沖ノ鳥島の国交省関東地方整備局発注の港湾施設建設現場で鋼製の桟橋が転覆する事故があり、桟橋の上に乗っていた男性作業員16人が海に投げ出され、うち5人が死亡し2人が行方不明になった。9人は救助され、うち4人が軽傷を負った。
第3管区海上保安本部は何らかのトラブルで桟橋が傾いたとみて、業務上過失致死傷容疑を視野に原因を調べる一方、行方不明者の捜索を急いでいる。
同局によると、工事は五洋建設、新日鉄住金エンジニアリング、東亜建設工業の3社の共同企業体(JV)が請け負い、工期は昨年8月21日〜今年9月30日。
船舶係留施設を造成するもので、現地では30日午前2時半から作業を始め、台船に桟橋(長さ30m、重さ500トン)を載せて運び、沖ノ鳥島のうち北小島の西約500mの場所に設置する作業をしていた。
この際、設置現場から南に約500mの地点で台船の船体に注水して海面下に沈め、海面に浮かべた桟橋を引き船2隻を使って横に引き出すように動かし始めた直後に傾き始め、裏返しに転覆、上に乗って作業をしていた16人が海に投げ出された。
全員が救命胴衣を着けており、9人はすぐに救出されたが、死亡した5人が見つかったのはしばらくしてから。
運搬時、桟橋には脚部(長さ約47m)が上に4本付いており、現地に沈めた後、脚部を地盤に打ち込み、逆に桟橋部を引き上げる仕組み。
工法は同局が考案してJVに発注した。
現場では、波の高さが1.5m以上、風速10m以上になった場合、作業を中止する取り決めがあるが、この日は比較的穏やか。
同局の松永港湾空港部長は、[桟橋を海に浮かべた瞬間は問題はなかったが、引っ張る時に傾き始め、ものの数分で転覆した」「転覆対策は考えていたが、あり得ないことが起きた」と説明した。
出典URL
http://mainichi.jp/shimen/news/20140331ddm001040186000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140331-OYT1T50001.html
2014年4月1日7時30分には、毎日新聞から下記趣旨の記事が、イメージ図付きでネット配信されていた。
転覆した桟橋の表面積が、昨年8月に同じ工法で設置された港湾施設の一部「荷さばき施設」の半分しかなかったことが31日分かった。
船で引く際に桟橋と荷さばき施設の四隅にそれぞれ設置されていた脚の規模はほぼ同じだったことから、国交省関東地方整備局は、桟橋が小さくて重心が高くなったことが転覆につながった可能性もあるとみて、第三者による調査委員会を設置して原因を調べる。
同局によると、港湾施設は、縦に並んだ三つの桟橋の中央横に荷さばき施設がつながる構造。
各桟橋や荷さばき施設の四隅にそれぞれ4本の鋼製の脚を立てた状態で海底に沈め、脚を地盤に打ち込んで固定。その後、桟橋などを海面に引き上げる工法で建設が進められていた。
前回成功した工事は、長さ30m、幅40mの荷さばき施設(厚さ4.2m、重さ966トン)に、脚(長さ45m、重さ167トン、直径2m)を4本立てたが、今回は、長さ30m、幅20mの桟橋(厚さ5m、重さ700トン)に同規模の脚を立てた。
松永部長は30日の記者会見で、「既に1基目を据え付けていて、問題ないと確認して現地に入った」と説明していたが、同局は、桟橋の表面積が荷さばき施設の半分で重量も250トン以上軽かったことから、重心が高くなってバランスを崩した可能性もあるとしている。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20140401k0000m040172000c.html
2014年4月2日19時44分に共同通信からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事業を請け負った五洋建設などの共同企業体が桟橋を海上でえい航する作業の実験をしていなかったことが、2日、国交省関東地方整備局への取材で分かった。
海保などは、安全管理に問題がなかったか、詳しく調べている。
整備局によると、共同企業体は3月、九州の海上で桟橋を浮かべる実験をしたが、えい航作業はしなかった.
出典URL
http://www.47news.jp/CN/201404/CN2014040201001528.html
2014年4月3日19時49分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が掲載されていた。
亡くなった作業員5人の死因が溺死だったことが、3日、第3管区海上保安本部(横浜市)の司法解剖で分かった。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20140404k0000m040067000c.html
(ブログ者コメント)
事前の実験で、なぜ浮いただけでヨシと判断したのか?
その理由が知りたいところだ。
(2014年4月23日 修正1 ;追記)
2014年4月22日20時03分に読売新聞から、最後の行方不明者が遺体で見つかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (タイトルも修正した)
第3管区海上保安本部は22日、現場近くの海底で20日に発見された遺体は、最後まで行方不明となっていた2次下請け会社「山九」のNさん(64)と確認したと発表した。死因は溺死。
事故による死者は7人となった。
3管などは行方不明者の捜索を終了した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140422-OYT1T50147.html
2014年2月21日付で下野新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
また2014年2月22日付で朝日新聞栃木全県版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
日光市西川の湯西川ダム湖で2013年10月、水陸両用バスの運行補助作業中に男性従業員(当時65)が溺死した事故で、日光労基署は20日、労安法違反の疑いでNPO法人水陸両用車協会(本部・東京都港区)と同協会湯西川営業所の男性所長(66)を書類送検した。
水陸両用バスの運行をめぐる事故で立件されるのは異例。
送検容疑は、13年10月26日朝、同ダム湖で小型モーターボートから従業員が転落して溺死した事故で、水上作業の際におぼれないよう救命胴衣を着用させるなど必要な措置を怠った疑い。
従業員は、水陸両用バスの運航の支障にならないよう、航路上に浮かぶ流木などを除去していた。
出典URL
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/accident/news/20140221/1511132
2013年8月29日21時34分にNHK東北NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午後2時すぎ、石巻市の福貴浦漁港で、震災の復旧作業をしていた作業員から「潜水作業中に具合が悪くなった人がいる」と消防に通報があった。
消防がかけつけ、潜水士の男性を病院に運んだが、まもなく死亡が確認された。
警察によると、死亡したのは潜水士の男性(50)で、男性は、おととしの大津波で壊れた防波堤の撤去作業を行っていたという。
男性の体に大きな傷はなく、亡くなった原因はわかっていないという。
警察によると、海の中でいっしょに作業していた潜水士は「海中でボンという音を聞いた」と話しているということで、作業員からさらに話を聞くなど、詳しい原因を調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20130829/4139651.html
2013年8月15日8時11分にNHK山口から、また、8月15日付の毎日新聞山口版と朝日新聞山口版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。8月15日付の山口新聞紙面にも、同主旨の記事が掲載されていた。
14日午後3時すぎ、山口市阿東徳佐下の阿武川で「測量中に男性が川に落ち、沈んでいくのを見た」と、対岸で目撃した男性の同僚から警察に通報があった。
警察によると、男性はおよそ1時間後に消防によって川岸に引き上げられたが、搬送先の山口市内の病院で死亡が確認された。警察によると、死因は溺死。
死亡したのは、測量会社の社員の男性(56)。
事故当時、男性は先月28日の記録的大雨で被害を受けた国道315号を復旧する工事のために測量をしていて、国道に並行する阿武川に転落したという。
警察によると、男性は川岸を測量機器を持って歩いていて足を滑らせ、約1.5m下の川に落ちたらしい。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/4063775681.html?t=1376523705922
http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20130815ddlk35040257000c.html
(2013年8月26日 修正1 ;本文修正)
山口新聞に掲載されていた死因を、本文に追記した。
2013年8月6日19時36分にNHK熊本から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また、8月7日付の熊本日日新聞紙面にも、同主旨の記事が掲載されていた。
6日午前11時40分ごろ、阿蘇市波野にある養豚場で、作業にあたっていた機械メーカー社員の男性(25)が、地面に埋設されている縦横4.1m、深さおよそ4mの浄化槽に転落した。
男性はおよそ30分後に救出されて阿蘇市内の病院に運ばれたが、死亡した。死因は窒息死とみられる。
警察によると、男性は、きょう午前中からほかの作業員と一緒に2人で浄化槽の外側に設置されている脱水機を修理する作業にあたっていたということで、転落した時には1人で作業をしていたという。
警察によると、一緒にいた作業員は「ドボンという音が聞こえ、駆けつけると男性が浄化槽に落ちていた」と話しているということで、警察は、現場の状況などから、男性が誤って浄化槽に転落したと見て調べている。
転落に気付いた作業員は、棒を使って助けようとしたが、沈んだという。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/5003576731.html?t=1375822446298
(2013年8月26日 修正1 ;本文修正)
熊本日日新聞紙面に掲載されていた事故時のもう少し詳しい状況などを、本文に追記した。
(2013年9月21日 修正2 ;追記)
2013年9月19日21時6分にNHK熊本から、転落防止措置を怠っていたとして社長らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
菊池労基署は、転落防止措置を怠っていたなどとして、この作業員が勤めていた会社と社長を労安法違反の疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、島根県出雲市の機械器具製造業「K社」とこの会社の60歳の社長。
同署が調べたところ、浄化槽のそばを通る際に、命綱などの安全帯を使用させていなかったり、監視人を置いて立ち入らないようにさせるなど、転落防止措置をしていなかった労安法違反の疑いがもたれている。
調べに対し、会社側は「気をつけるよう口頭で漠然とした指示はしたものの、具体的な安全指示はしていなかった」と話し、容疑を認めているという。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/5004660751.html?t=1379630208721
30日午前10時半ごろ、神奈川県綾瀬市吉岡東の玄関マット洗浄工場で、工場長の男性(48)が、汚水処理タンク内に頭から逆さまに入り、上半身が水に浸かった状態で発見された。下半身はタンクの外に出ていた。男性は病院に搬送されたが、間もなく死亡した。
タンクは高さ約2.4m、直径約1.7mで、玄関マットなどを洗浄した汚水で満杯だった。上部にふたはないという。
警察によると、男性は事故の約10分前、事務所から出て行く姿を目撃されていた。警察で詳しい事故の原因を調べている。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130430/kng13043017240004-n1.htm
(ブログ者コメント)
病気の可能性も考えられる。
9日午後4時前、浜田市の浜田港で、出航するコンテナ船を引き出していた、長さおよそ12mのタグボート「第58港運丸」(11トン)が転覆したと、船を所有している会社から海保に通報があった。
このタグボートの乗組員の男性2人(47歳、43歳)が海に投げ出され、海保などが2人を救助したが、1人が死亡した。
出典URL
(2013年4月20日 修正1 ;追記)
2013年4月17日付で朝日新聞島根版(聞蔵)から、事故当時の詳しい状況などが、下記趣旨でネット配信されていた。
浜田港で9日、韓国船籍のコンテナ船「メリースター」(3997トン)を牽引していたタグボート(11トン)が転覆し、乗組員1人が海中に転落して死亡した事故で、浜田海保は16日、コンテナ船の韓国人船長(53)を業務上過失往来危険と業務上過失致死の疑いで書類送検した。
同海保によると、タグボートが引き綱を切り離す前に船長が加速したため、タグボートを転覆させた疑いがある。
「前方に気をとられ、引き綱が離れたことを確認しなかった」と、容疑を認めているという。
浜松市の天竜川で2011年に川下り船が転覆し、5人が死亡した事故を受け、国交省は今春から、川下り船の全乗客に救命胴衣の着用を義務づける方針を決めた。
簡易式の救命クッションは認めず、クッションを使ってきた業者には13年度中に救命胴衣に切り替えさせる。
国交省によると、川下り船は昨年夏時点で全国に約100業者がある。
救命胴衣を乗客に着用させていたのは8割。ほかの川下り船では、二つの輪に腕を通して抱える座布団型の救命クッションを使っていた。
天竜川で転覆した船もクッションを使っていたが、投げ出された乗客の多くがつかめず、2歳児を含む5人が死亡した。
国交省は、海上運送法に基づいて、12歳未満の子どもに救命胴衣を着用させるよう業者に義務づけていたが、大人については努力義務にとどめていた。
国交省は、事故後に立ち上げた検討会で業者向けのガイドライン案をまとめ、大人を含めた全乗客の着用を義務づけ、各社の安全規定に明記させることにした。
3月中旬に正式決定し、5月の大型連休の川下りシーズンに間に合わせる。
運輸安全委員会の事故報告書では、救命胴衣の不備に加え、船頭への教育不足が指摘された。
ガイドラインでは、社内審査制度を設けて船頭の技量を向上させたり、渦など危険な場所の情報を共有したりする対策も盛り込んだ。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0220/TKY201302200135.html
30日午前11時ごろ、茨城県の住友金属工業鹿島製鉄所で、鹿島港の岸壁拡張工事をしていた男性作業員3人が海に転落したと、海保に通報があった。
工事を請け負っていたⅯ工業の作業員の男性2人(58歳と62歳)が心肺停止の状態で発見され、病院で死亡が確認された。死因は水死。
もう1人の作業員(60歳)は自力で海から上がり、無事だった。
警察によると、現場は同県神栖市側。
同日午前8時ごろから7人で作業を始め、転落した3人は、海中に設置した幅2〜3mの足場に乗り、ひざまで海水につかった状態で、基礎部分となる鉄筋を組んでいた。
そして、3人のそば(陸側)にあった高さおよそ2mのフェンス状の鉄筋が、およそ20mにわたって倒れ、足場にあった落下防止の柵ごと海に転落したという。
3人は救命胴衣を着用していたが、1人が発見されたのは約1時間後、もう1人は約1時間半後だった。
警察は、業務上過失致死の疑いで事故原因を調べている。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20120701k0000m040047000c.html
http://www.nhk.or.jp/lnews/mito/1073232013.html?t=1341089749408
2日午後3時20分ごろ、高石市の大阪ガス泉北製造所第二工場から、「潜水作業中の作業員を引き上げて搬送した」と、警察に通報があった。
警察によると、死亡したのは男性潜水士(50)とみられるという。
男性は死亡し、警察が原因を調べている。
工場は、天然ガスを燃料とする発電所で、作業員は海水を取水する直径3m、長さ約100mのパイプの中を点検していた。パイプは水深5mほどの位置にあった。
作業を始めて約40分後、作業員に空気を送るホースが動かなくなり、応答もなくなったため、引き上げて搬送したが、病院で死亡が確認されたという。
パイプは2本あり、1人ずつが中に入って作業し、地上には別の5人がいた。
警察は、作業方法が適切だったかも調べる。
17日午前9時50分ごろ、大分県津久見市の保戸島沖で海に潜ってブイ撤去工事の作業をしていた潜水士3人が意識不明になり、その後、全員の死亡が確認された。
3人の空気ボンベ(12~14ℓ)の残量はいずれもゼロで、海保が原因を調べている。
海保によると、亡くなったのは潜水業Sさん(45)と会社員YOさん(31)、会社員YUさん(37)。
18日に司法解剖した結果、YOさんは急性窒息死、他の2人は肺に水が入っていて水死だった。 タンクの空気がなくなり、口からマスクを外した可能性がある。
現場一帯は、音でおびき寄せた魚を餌付けして育てる「海洋牧場」で、大分県がブイなどを管理している。3人は老朽化した音響給餌ブイの撤去作業の最中だった。
海保によると、作業船で現場に着いた3人は17日午前9時30分ごろ、ブイとチェーンで結ばれているコンクリートブロック(75トン)を撤去するため、空気ボンベを背負って海に入った。
水深57mの海底付近に下り、SさんとYUさんはクレーンから下ろしたワイヤとブロックをつなぐ作業にあたり、YOさんは有線電話で海上との連絡係を担ったという。
9時47分ごろ、YOさんから作業船に「1個目の(金具)取り付け完了」「ワイヤを沈めて」と連絡があり、この時点で作業は順調だった。だが数秒後に作業ストップの指示があり、約3分後にSさん、その5分後にはYUさんが浮上。ともにあおむけで意識がなかった。YOさんは約1時間後、海中に沈んでいるのが見つかった。
県によると、3人の前に別の1人が潜った際、海底は穏やかで視界も良かったという。
水深5~6m地点には、急浮上した際に起こる減圧障害を防止するための空気タンクが3人分用意してあったが、使われた形跡はなかった。
YOさんとYUさんが勤めていた測量会社によると、水深57mでの作業はYOさんとSさんは何度も経験していたが、YUさんは初めてだったという。
工事を発注した大分県などによると、空気の残量が少なくなった場合は、作業を中断し別の潜水士と交代することになっており、死亡した3人を含めて潜水士は計10人確保していたという。
潜水士のとりまとめ役だった男性(61)は取材に対し、「ボンベは各自が準備し、全部で25本あった。残りが4分の1になったら浮上するよう指示していた」と話した。
また19日には、工事を行っていた業者の責任者などが、県庁で会見をした。
海中での作業について現場で具体的な指示を出していた潜水士のIさんが「およそ60mの深さで作業が出来るのは20分がぎりぎりくらいだ」と述べ、「ボンベの空気圧が一定にまで減れば作業を中断して浮上することを決めて3人に指示を出した」と述べ、作業手順や安全管理に問題はなかったという認識を示した。
また、死亡した3人のボンベは空になっていたが、ボンベはいずれも潜水士が準備し,潜る前に十分な空気が入っていたことを確認していたということで、Iさんは事故の原因については「全くわからない」と答えた。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0317/SEB201203170011.html
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120318/oit12031820230001-n1.htm
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120319k0000m040067000c.html
(ブログ者コメント)
3人のうち1人の空気ボンベが空になるならあり得ることだが、複数、それも3人のボンベがほぼ同時に空になるとは・・・。
関係者は想像だにできなかっただろう。
ブログ者には、タイムキーパーがいて、その人が時間を間違えた程度のことしか思い浮かばない。
(2012年3月26日 修正1 ;追記)
2012年3月20日付で朝日新聞西部版(聞蔵)から、当時のやや詳しい状況が、下記趣旨でネット配信されていた。
意識不明の状態で海面に浮かんだ2人の浮力調整装置の空気袋が大きく膨らんでいたことがわかった。
急浮上を避け、空気を抜きながら使うのが一般的で、海保は、海底付近でトラブルが起きてボンベの空気がなくなり、意識不明になって浮上した可能性が高いとみている。
深い水深から空気調整せず一気に浮上したため、水圧が減って袋の空気が膨張したとみられるという。
指示係のYOさんが、普段は携帯しているダイビングコンピュータを持っていなかったこともわかった。
これは安全な浮上速度や体内窒素量を知らせる機器で、携帯は法的義務ではないが、各自で持つのが基本という。
海保は事故との関連を調べる方針。
(2013年3月18日 修正2 ;追記)
2013年3月17日13時35分にNHK大分から、いまだ原因につながる手掛かりはないという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年、津久見市の保戸島沖で海に潜って作業をしていた潜水士3人が死亡した事故から17日で1年になる。
いまのところ事故の原因に直接つながるような手がかりはなく、海保が捜査を続けている。
海保は、工事を大分県から請け負った津久見市の建設会社や、死亡した潜水士の手配をした佐伯市の会社の事務所を捜索するなどして、事故の原因について捜査しているが、3人がおよそ60mと、ふだんあまり工事が行われない深い海底で作業をしていて、事故を目撃した人がいなかったことなどから、これまでに事故の原因に直接つながるような手がかりは得られていない。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/5073121961.html?t=1363561250221
(2013年10月22日 修正3 ;追記)
2013年10月18日12時20分にNHK大分から、また10月20日付で朝日新聞大分全県版(聞蔵)から、未だ原因不明だが放置したままだと危険なため県は工事を再開するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故を受けて、県は、事故原因を明らかにし、再発防止策をまとめることを優先させるとして、1年半余りにわたって工事を中断していたが、事故の原因はまだ明らかになっておらず、大分海保が捜査を続けている。
県は、ブイを含めた人工魚礁の設備の耐用年数が過ぎており、ブイを係留するチェーンなどが切れて船と衝突する危険があることから、早急に撤去する必要があるとして、今月中にも工事を再開する方針を決めた。
県漁協からも要望が出ていた
県は、海に潜って作業する際には、船の上からホースで潜水士に空気を送り、作業中に呼吸できなくなるのを防ぐほか、潜水士の頭に小型のビデオカメラをつけ、船の上でも作業のようすがわかるようにするなどの安全対策を講じるとしている。
県は、「労基署にも作業の安全対策について確認や助言してもらい、万全な方法で臨む」としている。
県では、天候をみながら作業を再開させることにしているが、亡くなった潜水士の父親は、「家族としては事故の原因がわかるまで工事を再開してほしくない」と話している。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/oita/5075374491.html?t=1382134740195


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。