2020年8月22日11時30分に熊本日日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「119番して救急車を呼ぶ人たちのほとんどが、近くまできたらサイレンを鳴らさないで来てください、と言われるんです。
でも、家の前につくまでサイレンを消すわけにはいかないんですよ」
熊本市消防局を取材していると、情報司令課の職員から、このような言葉が飛び出した。
確かに、サイレンを鳴らしたまま救急車が家の前に止まると目立ってしまうし、近所でサイレンが聞こえると、「おや、近くだ。誰の家だろう」と思ってしまうだろう。
呼ぶ方としては、サイレンは消してもらう方がありがたいのだが…。
市消防局によると、緊急走行時のサイレン吹鳴は道路交通法で義務付けられているという。
消防法ではないのだ。
道路交通法では、救急車や消防車などの緊急車両が事故や火事などの現場に向かう際は、「サイレンを鳴らし、赤色の警光灯をつけなければならない」と規定している。
サイレンの音量についても、「車両の前方20メートルの位置で90デシベル以上120デシベル以下」との基準がある。
緊急車両は、速度規制や信号に従わずに通行することもある。
その際の危険を回避するために、音と光で周囲に確実に車両の存在を知らせなければならないということだろう。
市消防局によると、管内人口は益城町、西原村を含め約78万人。
高齢化の進展に伴い119番の件数は年々増え、2018年は5万2176件。
このうち救急要請は3万8706件と、全体の7割を超えているという。
1日当たり100件以上の要請がある計算だが、通報者の大半が「サイレンを鳴らさないで来て」と要望するという。
中には、「オレが頼んどっとに、何ででけんとや(俺が頼んでいるのに、どうしてできないんだ)」と“逆ギレ”されることもあるらしい。
到着した後で、文句を言われる隊員もいるという。
電話口では明らかに苦しそうなのに、「サイレンを消すわけにはいかないんです」と説明すると、「じゃあ、もういいです」と要請を取りやめる人もいるというから驚きだ。
しかし市消防局としても、道交法の定めがあるため、たとえ交通量が少なかったり、深夜であったりしても、要請のあった場所までサイレンを鳴らして走行する、とのスタンスは崩せない。
とはいえ、隊員が玄関先などで待つ通報者らを確認できて、交通の危険性もないと判断した場合は、その時点でサイレンを消す運用はしているという。
「一分一秒を争う中、サイレンを鳴らす、鳴らさないというやりとりで時間を取られるのはデメリットが大きいと考えます」と市消防局情報司令課は話す。
一方で、「われわれもサイレンを鳴らすことが法律で決まっていることを十分に広報してこなかったことも事実」という。
今後、市の広報やフェイスブックなどを通じて、住民の理解を得ていきたい考えだ。
https://this.kiji.is/669730566408733793?c=39546741839462401
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。