2015年6月6日15時15分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
下水道管の老朽化や腐食が原因で道路が陥没する事故が、全国で多発している。
2004〜13年の10年間で約4万8000件発生し、負傷者も出ている。
このため国土交通省は、下水道を管理する市町村などに対し、下水道の点検や清掃を義務付ける方針を決めた。
下水道は、道路や橋など他の社会基盤同様、高度経済成長期に整備されたものが多く、老朽化対策や事故防止が急務になっている。
下水道は1960年代から整備が拡大し、国内下水道管の総延長は、地球の11.5周分に相当する約46万kmに達する。
今後、敷設から50年を経過した古い管が急増する見通しだが、点検義務は自治体になく、国交省によると、全国の自治体で計画的な下水道の点検を実施しているのは、約2割に過ぎない。
下水道管の老朽化や腐食による道路の陥没事故は、04年以降、年平均で約4800件起きている。
13年8月には、東京都北区で、老朽化して亀裂ができた下水道管に周囲の土砂が流れ込み、道路との間に空間ができて道路が陥没し、70代男性が頭を強打した。
翌月には、大阪府豊中市で、マンホール直下の下水道管が腐食して崩れて土砂が流れ込み、路面に深さ約2.5mの穴ができた。子どもを抱いた30代の女性が転落し、母子が負傷した。
マンホール下の下水道管の中には、流れが緩く汚水が滞留したり、汚泥が堆積したりして硫化水素が発生する所があり、管が腐食しやすい。
国交省によると、こうした場所は全国で約10万カ所あるといい、その上にある道路は陥没の可能性が高まるという。
このため、国交省は下水道法の改正に合わせ、新たに下水道の維持修繕基準をつくることにした。
全国の自治体に対し、
○老朽化に備えた適切な時期の点検・清掃
○下水道管が腐食しやすい約10万カ所について5年に1回以上の点検
○異常が判明する場合に備え、非常用発電機といった応急措置用の設備確保
などを義務付ける。
一方で、下水道担当職員が5人未満の自治体も多いことから、国交省は体制・財政面で支援する方針。
国交省担当者は、「問題が深刻化する前に対策が必要」と話している。
出典URL
http://mainichi.jp/graph/2015/06/06/20150606k0000e040231000c/001.html
(ブログ者コメント)
この種の事故・トラブルは、本ブログでも何件か紹介済。
今回の報道で状況が大体つかめたので、今後は、特段の事例でない限り、紹介を割愛する。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。