2015年12月18日5時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
南海トラフ沿いの巨大地震対策の一環で、国の有識者検討会は17日、大地震の際に高さ60m(20階建て程度)超の高層ビルなどに見られる「長周期地震動」の揺れの予測を推計し、報告書にまとめた。
最大級の地震が発生した場合、東京や大阪などの高層ビルでは、最大2~6mの幅の横揺れの可能性があると指摘した。
内閣府は、建物の管理者らに必要な点検や措置を取るよう促す。
内閣府に設置した検討会がまとめた。
長周期地震動による高層ビルへの影響を推計したのは初めて。
検討会は、南海トラフ沿いで過去約300年間に発生した5回の巨大地震と、それを上回る最大級の地震の揺れを検証。
関東~九州の太平洋側を中心に、揺れが1往復する「周期」が2~10秒の長周期地震動が、高層ビルや室内に及ぼす影響を推計した。
制震などの対策が取られていない前提で、100~300mの超高層ビルの最上階の揺れを検証。
最も揺れが大きかったのは、大阪市住之江区の埋め立て地の200~300mのビルで、最大約6m。
東京23区は、同じ高さのビルで、最大約2~3mの揺れがあるとした。
名古屋市中村区は、100~200mのビルで、最大約3mの揺れを推計した。
地面の揺れが続く時間は、大阪市や神戸市の沿岸部の一部で6分40秒以上、千葉、愛知、大阪など7府県の一部で5分以上。
ただ、地震の周期と各建物の固有周期が重なり、大きく揺れる「共振」が起きたとしても、ビルの梁などが損傷する恐れはあるが、「倒壊までには強度的に一定の余裕がある」と結論づけた。
内閣府は、「最大級の地震でも建物がすぐに倒れることはない」としたうえで、「制震対策などがない建物の場合、最長で10分以上も揺れが止まらない可能性はある。建物が立つ地盤や本体の構造で、実際の揺れや継続時間にはばらつきがあることに留意してほしい」と指摘し、住民に家具の転倒防止対策を取るよう呼びかけている。
<長周期地震動>
地震の揺れが1往復するのにかかる時間を「周期」という。
小刻みに揺れる短周期に対し、ゆっくりと揺れる1往復2秒以上を「長周期」といい、震源が浅く、マグニチュード(M)7以上の規模の大きい地震で起きやすい。
震源から遠い場所まで届き、地盤が緩い平野部の高層ビルなどでは、揺れが増幅されやすい。
出典URL
http://news.asahi.com/c/aldEdm1l2xynd8a8
以下は、関連報道。
(2015年12月17日19時41分 NHK和歌山)
長周期地震動 石油タンクは
http://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/2044354511.html?t=1450382704659
(2015年12月17日20時42分 産経新聞)
南海トラフの長周期地震動 大阪など三大都市圏で顕著 内閣府が初想定
http://www.sankei.com/affairs/news/151217/afr1512170066-n1.html
(2015年12月17日21時20分 産経新聞)
「これまでの家具固定効かない恐れ」と専門家 長周期地震動どんな揺れ?
http://www.sankei.com/affairs/news/151217/afr1512170073-n1.html
(2015年12月17日21時21分 NHK関西NEWS WEB)
“長周期地震動”想定を公表
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20151217/4324251.html
(2015年12月18日10時0分 読売新聞)
長周期地震動、減災のカギは家具の固定
http://www.yomiuri.co.jp/national/20151218-OYT1T50023.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。