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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2017631546分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が写真や図解付きでネット配信されていた。

 

地震の震源を世界で初めて直接観察しようと、立命館大や東北大、米スタンフォード大など、9カ国の大学や研究機関による国際プロジェクトチームが、南アフリカの金鉱山の地下3km付近から震源まで掘削する調査を始めた。


周辺で起きた地震の震源が800m以内にあると予測され、2年計画で実施する。

地震発生のメカニズム解明につながるか、期待される。

 

南ア北部のモアプ・コツォン金鉱山では、約120年前に採掘が始まり、地下約3kmまで鉱脈が掘り進められている。

多くの空洞ができた影響で岩盤がひずみ、マグニチュード(M)2前後の地震が日常的に発生している。

 

立命館大理工学部の小笠原宏教授によると、自然に起きる地震も岩盤のひずみから破壊が始まると考えられており、金鉱山地下の震源で断層の様子や岩盤に加わった力などを調べることで、どんな環境が地震の始まりや大規模化、終息を決めるのかが判明する可能性があるという。

 

チームは、2014年8月と17年に鉱山近くで発生したM3~5.5の数回の地震のデータ分析で、震源が地下約3kmの水平坑道から50~800m先にあると予測。

最寄りの3鉱山の坑道から、それぞれの震源や余震が活発なエリアに向かって、直径7.6cmのボーリングを10数本実施する計画だ。

 

掘削後にはセンサーを設置し、震動に加え、断層から発生する地下水やガスも分析する。

 

一方、今回の掘削地点には、29億年前の陸と海の堆積物がある。

地表の環境変化の影響を受けていないとみられ、米プリンストン大などの研究チームは、太古の微生物の生存条件も探る。


微生物活動の消長が確認できれば、地球初期の生命への理解を深めたり、火星などの生命探査に指針を与えたりできるという。

 

掘削は日本時間の1日夜に始まった。

小笠原教授は、「観測データが豊富なM5.5の地震の震源と他の小さな地震の震源を直接調査し、比較することで新しい知見を得たい」と意気込んでいる。

 

出典

『地震 地底3キロ 震源を直接この目で』

https://mainichi.jp/articles/20170603/k00/00e/040/231000c 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

このような研究は他にも行われているらしく、お互いの関係は不明なものの、過去には以下のような情報もネット配信されていた。

 

特集 南アフリカ金鉱山の地下3545m、地震の震源へ

20081031日 東京大学地震研究所 ニュースレター 第4号)

 

南アフリカのムポネン鉱山で、地下3kmのトンネルから地震計設置のためのボアホールを掘る中谷正生准教授。

「この鉱山での研究だけで、南アフリカ人15人、日本人10人、ドイツ人3人が継続的に走り回っています」

・・・・・

日本の研究者が南アフリカの鉱山で地震観測を始めたのは1992年からだ。

・・・・・

中谷准教授は2003年から南アフリカでの地震研究を始めた。

・・・・・

2006年から取り組んでいるのが、アコースティック・エミッション(AE)の観測だ。

 

岩石が破壊されるとき、数10〜数1000kHzの超音波があちこちで発生する。

その現象を「アコースティック・エミッション」と呼び、発生する超音波をとらえることで、岩石内部のどこで、どのくらいの大きさの破壊が起きたかを知ることができる。

・・・・・

2007年12月27日。

観測点からわずか30mのところで破壊が始まり、長さ100mの断層がすべる地震が発生。

マグニチュードは2.1だった。

センサからわずか6mのところを破壊面が通過した。

・・・・・

 

http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/old/wp-content/uploads/2014/05/eri_nlp_4.pdf

 

 

鉱山での地震被害低減のための観測研究プロジェクト ;研究期間 201086日から201585日(5年間)』

(独立行政法人 国際協力機構 HP)

 

・・・・・

鉱山では、採掘活動によって掘り残された岩盤にストレスがたまり、断層が生じることで地震が発生する(以下、「鉱山地震」という)。

・・・・・

鉱山地震のリスクは深度が深くなるほど、また、掘残しが小さくなればなるほど高くなる。
多くが掘りつくされていたり、採掘深度が3000mを超えるケースも多い「南ア」国の金鉱山は、特にリスクが高い。

・・・・・

他方、「南ア」国の大深度金鉱山では、地震の発生位置や大きさが事前にある程度予測可能だ。

 

過去16年間にわたり、日本の研究者によって震源となる断層のごく近くで観測されてきた。

 

このように、大深度金鉱山は地震の準備と発生のメカニズムの研究を行う絶好のフィールドであり、より高度化された観測から得られる科学的知見は、自然地震の発生メカニズムの理解促進に役立ち、地震の予知・予測研究に役立つことが期待される。

・・・・・

 

https://www.jica.go.jp/project/southafrica/001/outline/ 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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