2017年12月15日6時50分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
割れても断面を押しつけるだけで元どおりに修復できるガラス材料の開発に、東京大学の研究グループが世界で初めて成功した。
割れても直るガラスは、東京大学の相田卓三教授と博士課程の大学院生、柳沢佑さんらの研究グループが開発した。
研究グループでは、新たな接着剤の開発を進めていたが、偶然、固くさらさらした手触りの物質に自然に元どおりになる自己修復機能があることを発見した。
この物質は「ポリエーテルチオ尿素」と呼ばれるもので、これを材料に作ったガラスは、割れても数10秒間、断面を押しつければ元どおりに修復できる。
また、数時間あれば元の強さに戻ることも確認できたという。
こうした、室温環境で壊れても自己修復できる物質は、ゴムのような柔らかい材料では見つかっていたが、ガラスのような固い材料では実現が難しいとされていた。
柳沢さんは、「見つけたときは自分も半信半疑だったし、論文もさまざまな指摘を受け、何度も実験を繰り返した。直るガラスは、壊れたら捨てるというサイクルとは異なる。環境に優しい材料になればうれしい」と話していた。
出典
『世界初 割れても直るガラス開発』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20171215/0004932.html
12月15日4時23分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
いったん割れても、常温で数時間押し当てると修復するガラスを、東京大の相田卓三教授らが開発した。
14日付の米科学誌サイエンスに発表した。
ガラスは、通常、割れると材料を構成する分子同士の結びつきが切れてしまうため、高温で溶かさないと再利用は難しい。
相田さんらは、半透明の新素材「ポリエーテルチオ尿素」でガラスを作製。
割れても、室温で1~6時間、割れ目を押し当てると再びくっつき、強度も回復した。
新素材は「水素結合」という結びつきで安定した状態に戻ろうとする分子が多いため、押し当てると自然にくっつくという。
加熱すると割れ目が修復する軟らかい材料はあるが、東京大の柳沢佑・学術支援専門職員は、「硬い素材が常温でくっつくことを示せたのは、今後の自然修復するガラスの研究を広げるだろう」と話した。
出典
『割れてもくっつくガラス開発 「自然修復」に道』
http://www.asahi.com/articles/ASKDG3PNVKDGULBJ002.html
12月15日付で毎日新聞東京版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
相田教授は、パソコンや携帯電話のディスプレーに使われる有機ガラスへの応用が近いとみている。
出典
『くっつくガラス 割れてもピタッ! 東大チーム開発』
https://mainichi.jp/articles/20171215/dde/041/040/059000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。