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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2017313日付で日経ビジネスから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

いつ誰がかかってもおかしくない「身近な病」である認知症。


認知症が進行すると判断能力に支障をきたすため、仮に経営者が認知症を患えば、意思決定や契約作業に支障が出て、会社が傾くことにもなりかねない。

そんな“事件”が後を絶たない。

 

《認知症事件簿1》

数年前、東証1部上場のあるメーカーで異変が起きた。

高齢になった経営トップの言動に、明らかな事実誤認が増えてきた。

勘違いから他社の人間に対しても激高するといったトラブルが増えてきたのだ。

同社幹部は、「『天皇』と呼ばれるようなトップに、病院に行くことを勧められるわけもなかった」と顔を伏せる。

結局、同社は、本人の「体調不良」がひどくなり入院するまで、同トップに振り回され続ける羽目になった。

 

《認知症事件簿2》

ある機械メーカーの事実上の創業トップは、数年前から記憶違いや物忘れが目立つようになった。

見かねた長男が説得し、トップの座を退いた。

 

《認知症事件簿3》

ある部品メーカーのトップは、取締役会をドタキャンするなど、重要な予定をすっぽかすことが増えた。

高齢で出張もままならなくなっており、周囲から退任を迫られ抵抗したものの、最終的に辞任を受け入れた。

 

認知症で最も多いアルツハイマー型の場合、初期に主に記憶障害が現れる。

記憶障害が起きると、自分の行動そのものを忘れてしまうため、失敗したことを自覚できず、時として、人のせいにしたり、うそをついてごまかそうとする。

 

「認知症の経営トップによるトラブルでよくあるのは、ついこの間、得意先から物を納めてもらったり寄付金を受けたりしたものの、その記憶がまったくなくて、『お宅からはまだもらっていない』などと平気で言ってしまうこと」。

 

こう話すのは、東京女子医科大学の岩田誠名誉教授。

信用問題となり、場合によっては相手とけんかになって縁が切れてしまった事例などに、多数遭遇してきたという。

 

企業でも、幹部社員でなければ社会的に大きな問題にならないが、責任ある立場の上の人がこうした行動を取ると、会社全体が危機にさらされることになる。

 

さらに岩田氏は、「とくに怖いのは、経営トップの判断力の衰えに乗じて、よからぬ企みをする人々がいることだ」と加える。

 

実際、こんな事例があった。

 

ある学校法人で、そこの学長を決めるのに、学校法人を乗っ取る計画のある人物を新学長に据えようとする動きが秘密裏にあった。

それを気付いた人が阻止したからよかったけれど、認知症を発症していた理事長には、事態を判断する能力がなかった。

 

「そういう例はいくらでもある」と岩田氏。

「つまり、認知症を患う経営トップは狙われやすい。狙う方は、あの人は認知機能がちょっと落ちてきているという情報をある程度つかんでいて、そこにつけ込んでくる」と話す。

 

経営トップが認知症のためにもたらされる悲劇。

それを回避するには、どうすればいいのか。

 

認知症専門の精神科病院「和光病院」(埼玉県和光市)の今井幸充院長は、「トップが変なことを言ったりやったりしたときに、周りの人がきちんとその異変に気づき、専門家による客観的な判断や指示を仰ぎながら、本人に病を自覚してもらうことが極めて重要」と話す。

 

認知症にはいろいろなパターンがあり、本人が記憶力や判断力が低下していることに気がつく場合もあるが、本人は異常をまったく自覚していないことも少なくない。

高齢になるほど、後者の傾向がより強くなるとも言われており、「経営者自身が異常に気づいていないのだから、周囲の人が言ってあげるしかない」と今井院長は語る。

 

とはいえ、本人がその団体で実力者の経営トップともなれば、周囲もちょっと変だなと思っても、それをなかなか言い出しにくいもの。

また、うっかり注意すると閑職に追いやられるなど、自分が不当な扱いを受けてしまう恐れもある。

 

だが今井院長は、「周囲が何もできなければ会社はなくなってしまう。そう肝に銘じて周囲は行動に移すしかない」と言う。

 

 

経営者が認知症になれば、もはや第一線での現役続行はかなわない。

混乱が生じないよう、退いてもらう必要がある。

その引導の渡し方も難しいところだが、今井院長は、例えばオーナー経営者に対しては「『この会社をつくり、成長させたのはあなたなんです。それがもしつぶれるようなことになれば、我々は困るし、あなたの名誉もガタ落ちになります』などと正直に伝えてほしい」とアドバイスする。

 

「認知症の人は、生活する能力は衰えるけれども、初期であれば、相手の感情とかはよくわかる。ましてや、ビジネスで成功してきた人は、損得感情に長けている。だからこそ、認知機能の低下に伴う経営リスクを具体的に挙げ、情に訴えれば、納得してくれる場合が多い」と今井院長は言う。

 

岩田教授も、本人の認知症の兆候に周囲がいち早く気づき、本人に対し病への自覚を促してできる限りスムーズな引退につなげることの重要性を説く。

 

本人への進言にあたっては、「トップが長年腹を割って話し合ってきたような人物で、直接利害関係のない先輩に当たる人がベスト」と言う。

認知症になると猜疑心も強くなりがちで、かつ、一般に、高齢になるほど、自分を認めてくれて、自分が認めた相手の言うことしか聞く耳を持たなくなるとの理由からだ。

もちろん家族でも構わないが、既に聞く耳を持っていないケースが多いという。

 

また、岩田教授は引退勧告の仕方について、「いろいろ工夫を凝らしてみることも大切」と話す。

岩田教授の親戚は、ある会社を興した人物で、80歳過ぎのころから、かなりはっきりしたアルツハイマーの症状が出るようになっていた。

 

そのときは息子が社長で、本人は会長を務めていた。

会長職だから会議に来てある程度の発言もする。

その際、せっかく決まりかけていたことを元に戻してしまうなどの弊害が生じてしまっており、社長である息子から岩田教授は相談を受けていた。

 

どうすべきか対応を考えていたところ、景気の低迷により、会社は業績悪化でリストラせざるを得ない状況に陥っていた。

ならばそれを使おうと思い立ち、岩田教授から本人に対し、「業績も悪くなったし、ここで会社は社員をリストラしなければいけない。ついては範を垂れてくださいませんか」と伝えた。

 

本人にとっては、自分が作った会社だから、会社に対する愛着はあるし、会社の業績が悪化して危機になっていることも認識できる。そのため、大事な社員の首を切るということなら、「わかった」と言って辞めてくれたという。

 

 

                     (2/2へ続く)

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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