2019年9月5日20時34分にNHK神奈川新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
神奈川県内の運送会社でつくる県トラック協会(横浜市港北区)が、運転手の労働環境を改善するため、荷主側との協議に乗り出した。
「荷主優位」だった両者の関係は、深刻な人手不足という共通の課題に直面して、変化しつつある。
協会がまず目指すのは、長時間労働の要因となっている「荷待ち時間」の短縮だ。
運転手の3割が5時間以上も待たされた・・・。
県内のある物流施設での荷待ち時間について、県トラック協会が昨年まとめた調査結果は、関係者に衝撃を与えた。
運転手は通常、施設で受け付けを済ませた後、荷物を積み降ろし始めるまで待機する。
国交省によると、この荷待ち時間は全国平均で1回あたり1時間9分発生している。
しかし、問題となった施設では平均が3時間7分に上り、最長は9時間に達した。
繁忙期の調査だったとはいえ、その実態は協会幹部の想定を超えていた。
これまで、協会と施設側の協議は前例がなかったが、昨年5月、両者が初めて話し合いの場を持った。
施設の責任者は現場の苦境に耳を傾け、事態の改善策にも言及した。
その結果、今春までに5時間を超える荷待ちは、ほぼ、なくなった。
さらに、トラックの到着時刻を管理して待機時間を減らすシステムの導入にも弾みがついた。
「以前は、運送会社と荷主が同じテーブルに着くなんて考えられなかった。問題意識を共有しただけだが、互いの自助努力で状況は好転した」。
協会幹部は協議の意義をそう強調する。
協会によると、運送会社と荷主の間には絶対的な力関係があったという。
かつては、長時間労働の是正や賃金増を求めた運送会社が荷主から「排除」される事例もあった。
代替のトラックがすぐに見つかる環境もあって、取引機会がなくなるのを恐れた運送会社は口を閉ざしがちだった。
多数を占める中小零細業者の一部は、違法な長時間労働も覚悟で長距離を走って売り上げを確保してきた。
不当な安値を提示して仕事を横取りする悪質業者も現れ、現場の足並みもそろわなかった。
しかし、そうした慣習は運転手の労働環境を悪化させ、人手不足を招く一因となった。
近年、大手宅配会社の再配達問題や引っ越し難民の続出で、物流網の危機は社会の耳目を集めた。
供給網の担い手である荷主も、従来の姿勢のままではいられなくなっている。
トラック運転手の労働環境改善を目指す「ホワイト物流」運動を推進する国交省は、各地で説明会を開いて、荷主側に自主的な改善策を求める。
「運送会社にかつてない追い風が吹いている。今こそ、正すべきものを正さないといけない」。
協会幹部は、そう感じている。
協会はモデル事業として、運送会社と荷主、外部の専門コンサルタントの3者によるチームを組み、協議の場を設けて「成功事例」を増やそうと模索している。
取り組みは緒に就いたばかりだが、協会幹部は力を込める。
「トラック運転手の人手不足を解消しなければ、日本の物流網は立ちゆかなくなる。荷主と二人三脚で労働環境を改善したい」
https://www.kanaloco.jp/article/entry-193319.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。