2019年9月7日9時39分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が管の内部写真付きでネット配信されていた。
下水道管の老朽化対策のため、千葉県柏市が管の内部にカメラを入れて調査したところ、想定外の障害物が見つかった。
人間の血管にたとえ、“人間ドック”とも呼ばれる同市初の下水道管の健康チェック。
市は、障害物を除去するため対策費を増額補正する予算案を9日開会の市議会に計上する方針だ。
柏市の下水道は1960年に整備が始まり、総延長約1300kmで、普及率は90.3%(2018年度末)。
うち、敷設から35年以上経過した老朽管は約500kmあり、昨年10月から4年間で6億4000万円かけて内部を調査し、調査後10年間かけて修繕が必要な箇所(想定では約70km)の内側に新しい樹脂製管を入れて補強し、陥没などを防ぐことにしている。
他の自治体では普及率アップに力を入れ、修繕に手が回らないのが現状だ。
市のこうした取り組みは、壊れたらそのつど直していた従来の事後保全型に比べ、市が現在実施する点検・修繕を一括して民間に委託して壊れる前に発見して直す予防保全型維持管理として、市下水道整備課が「全国初のスキーム」と強調。
「コスト削減にもつながる」と説明していた。
ところが、今年度、1億6000万円の予算でJR柏駅や北柏駅周辺などのエリアで調査したところ、障害物除去が7月までの4カ月で、想定した80カ所(除去の予算1100万円)に到達。
このため、年間で3倍の240カ所に増える可能性が出てきたため、市は9月議会に2200万円を増額する予算案を計上する予定だ。
80カ所では、民家などとつなぐための塩化ビニール製や陶製の管が鉄筋コンクリート製の下水道管を突き破っていたほか、下水管の継ぎ目から木の根が侵入していたケースもあった。
また、下水管の表面にセメントが付着したり、ラーメン店の近くでは油で流路が詰まったりしていた。
同時に管の亀裂が33カ所で見つかり、緊急対処で修繕。
この効果なのか、これまで過去5年平均で年約15カ所であった陥没事故が、昨年10月以降は3件にとどまっているという。
市の担当者は、「通常、管の障害物は土砂がほとんどなのに、件数も想定したより多く見つかった。塩ビ管などは施工不良や地盤沈下などが考えられる」と説明。
そのうえで、「今後、全体の事業費を増額する必要が出てくるかもしれないが、放置して陥没事故が起きればさらに多額のコストがかかる。除去費用は必要な予算であり、長期的にみればコスト低減につながる」としている。
https://mainichi.jp/articles/20190907/k00/00m/040/043000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
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