







2018年9月28日付で東京新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
飲食店で、いわゆる飲み放題を利用すると、普段の飲酒に比べて飲む量が男子学生で1.8倍、女子学生で1.7倍に増えることが、筑波大の吉本尚准教授(総合診療)、大学院生の川井田さん(女性、精神看護)らの調査で分かった。
関東の31大学に通う20歳以上の大学生と大学院生に調査票を送り、533人から有効回答を得た。
その結果、回答者の96%に当たる511人が、飲み放題の利用経験があった。
経験者に酒量を尋ねると、男子学生の40%、女子学生の30%は、飲み放題のときにだけ、純アルコール換算で60g以上を摂取していることが分かった。
60gは、世界保健機関(WHO)が定義する「一時的多量飲酒」に当たるアルコール量。
度数5%のビールなら1.5ℓ、15%の日本酒なら3合、43%のウイスキーならダブルで3杯に相当する。
川井田さんによると、こうした飲酒では、急性アルコール中毒のほか、記憶を失う、外傷といった短期的影響とともに、脳の障害やがん、アルコール依存症、肝硬変、心疾患などで長期的な影響があることが、過去の研究で報告されている。
WHOの「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」(2010年)は、酒の安売りなどと並んで、飲み放題サービスを禁止するか制限するよう、各国に要請している。
吉本さんは、「大学生や大学院生の年齢では、アルコールに対する自分の体質も分かっていない。学生には、飲み放題が自分の飲み方に与える影響を知ってもらい、同時に酒を提供する側も、サービスの在り方について議論してほしい」と話した。
出典
『飲み放題で酒量2倍近くに 筑波大が関東の学生ら調査』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201809/CK2018092802000163.html
2018年8月22日16時20分にNHK北九州から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午前3時半ごろ、北九州市小倉北区中井の市道で、風で飛ばされて道路に広がっていたネットの上で、ミニバイクが滑って転倒した。
この事故で、ミニバイクに乗っていた50代の男性が肩に軽いけがをして、市内の病院で手当を受けた。
北九州市によると、このネットは、ごみ集積所に出されたごみ袋の上にかぶせて使うもので、近所の人の話では、ごみ袋が出されていない時には歩道上にある電柱に巻きつけているという。
気象台によると、この時間、北九州市では台風の接近に伴い強い風が吹いていて、現場からおよそ20km離れた北九州空港の観測地点では、午前3時半前に20.1メートルの最大瞬間風速を観測していた。
出典
『風で飛来のネットの上で滑りけが』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/20180822/5020001316.html
2018年8月5日19時50分にNHK山梨から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日正午すぎ、山梨県富士吉田市竜ヶ丘の住宅の庭で、この家に住む会社員の30代の男性がバーベキューの準備のため、ライターの火をガスバーナーに近づけたところ、大きな音と共に、一時、炎が広がり、この男性が顔などにやけどを負った。
警察によると、男性は病院に搬送されたが症状は軽いという。
また、庭に集まっていた男性の家族や親族にケガはなかった。
警察が現場の状況を調べたところ、プロパンガスのボンベとガスバーナーをつなぐホースに劣化による複数の穴が見つかり、この穴からガスが漏れて引火したとみられるという。
警察が、当時の状況をさらに詳しく調べている。
出典
『バーベキュー準備で引火し負傷』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20180805/1040003585.html
2018年1月10日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7931/
(2018年6月30日 修正1 ;追記)
2018年6月24日6時0分に読売新聞からは、WHOはゲーム依存症を精神疾患に位置付けたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、第1報ともども、タイトルも修正した)
オンラインゲームなどのやり過ぎで生活や健康に深刻な影響が生じる「ゲーム障害」(ゲーム依存症)が、精神疾患に位置付けられた。
実態の把握と治療法の開発が進むことを期待したい。
世界保健機関(WHO)が、病気の名称と症状、分類を示す国際疾病分類を28年ぶりに改訂し、依存的行動による障害の一つとして、ゲーム障害を盛り込んだ。
2022年1月に発効する見通しだ。
▽ゲームに興じる時間や頻度を制御できない。
▽日常の活動よりもゲームを優先してしまう。
▽ゲーム中心の生活が1年以上にわたる。
これらに当てはまると、ゲーム依存症の可能性があるという。
ゲームで遊ぶ時間が長くても、やめるべき時に打ち切れるなど、行動を制御できていれば、必ずしも依存症とは限らない。
依存症の割合について、WHOはゲームをする人の2~3%程度と推定しているが、楽観はできまい。
厚労省の研究班は、SNSなどを過度に使っているネット依存者のうち、一定の割合がゲーム依存症だとみている。
特に中高生では、52万人と推計されるネット依存者の大半がゲーム依存症にもなっていると分析する。
競馬などのギャンブルや酒とは異なり、未成年に依存症の割合が高いのは、憂慮すべき状況だ。
ゲームに熱中し過ぎて、不登校になることがある。
引きこもりになった後、ネットゲーム漬けになり、食事さえ取らなくなるケースも少なくない。
依存症に至る経過や、表れる悪影響は様々だ。
正視に耐えない過激な描写に走った戦闘ゲームなどが人気を集めている。
そこでは、殺伐とした言葉が交わされている。
勉強に励み、健全な対人関係を築くなど、人生の基礎作りをする大切な時期に、ゲーム依存症になってしまう。
青少年にとって大きな損失である。
うつ病などのリスクも高まるとされる。
依存症の治療はカウンセリングが中心だが、国内で相談に対応できる医療機関は25か所程度だ。
専門医も不足している。
治療体制の整備は、大きな課題である。
依存症に関連する脳内の物質の作用を詳しく調べ、より効果的な治療法を開発することも必要だ。
ギャンブル依存症の治療と共通する部分もあるだろう。
パソコンやスマートフォンなど、ゲームに触れるきっかけは至る所にある。
子供たちが依存症に陥らないよう、周りの大人が目配りして、予兆を捉えたい。
出典
『ゲーム依存症 精神疾患として治療の充実を』
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20180623-OYT1T50180.html
6月19日11時0分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
スマートフォンなどのゲームのやり過ぎで日常生活に支障をきたすゲーム依存症が、「ゲーム障害」として国際的に疾患として認められた。
世界保健機関(WHO)が18日、公表した、
改訂版国際疾病分類「ICD―11」の最終案に明記された。
来年5月のWHO総会で正式決定される。
ICDは、日本をはじめ多くの国が、死因や患者の統計、医療保険の支払いなどに使う、病気やけがの分類。
厚労省の調査では、成人約421万人、中高生約52万人がゲームなどのネット依存の恐れがあると推計されているが、政府は、依存を防いだり依存傾向のある人を早期発見したりするための対策をほとんどとっていない。
ゲーム障害が国際的に疾患として認められたことで、予防対策や適切な治療を求める声が強まるとみられる。
ゲーム障害は、依存性のある行動で日常生活に障害をきたす精神疾患の一種とされた。
日常生活に支障が出ても、ゲームを優先する状態が12カ月以上みられる場合で症状が重い場合は、より短期で診断できるとした。
ただし、飲酒同様、ゲームをする行為自体が問題とされたわけではない。
国内で初めて専門外来を開いた、国立病院機構久里浜医療センターの樋口院長は、「公式な疾患になることで、ゲーム障害は本人の意志が弱いからではなく、治療が必要な病気だと理解してもらえるようになって欲しい」と話す。
日本企業も加盟する、米国のゲーム業界団体など20カ国以上のゲーム業界団体が、ゲームに依存性はないと反対している。
WHO担当者は、「科学的な根拠に基づき、疾患に加えた。各国は予防や治療態勢の計画を立てるべきだ」と反論する。
さらに改訂版には、漢方医学など、古代中国に起源をもつ日本、中国、韓国独自の医学が、初めて「伝統医学」として加わった。
「気虚」といった患者の状態を表す用語が、漢方の診断「証」として列挙された。
慶応大の渡辺賢治教授(漢方医学)は、「東洋医学が民間療法ではなく、医療の一つとして国際的に認知された意味は大きい。診断や鍼灸(しんきゅう)や漢方薬などの効果の科学的な研究が進むだろう」と話す。
また、性同一性障害(GID)は「性別不合」という名称になり、精神疾患から外れた。
ジェンダーの多様性は病気ではなく、個人の状態だという考え方を反映した。
「国内でも、今後、学会の名称も含めて、呼称について議論したい」と、GID学会理事長の中塚幹也・岡山大教授は言う。
出典
『ゲーム依存症は精神疾患、WHOが認定』
https://digital.asahi.com/articles/ASL6M232BL6MUBQU001.html?rm=676
2018年6月22日18時14分にNHK奈良から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
天理市で、雨で増水した水路のすぐ脇の通学路を小学生たちが歩く様子がツイッターに投稿され、「危なすぎる」などと話題になり、市は急きょ、フェンスを設置する対策を取ることになった。
今月19日、雨で増水した水路のすぐ脇を複数の小学生が歩いている様子が、ツイッターに投稿された。
投稿された動画によると、通路は泥水につかってよく見えなくなっているうえ、水路と通路を区切る石の上を傘をさしながらバランスを取るようにして歩く子どもの様子も映っていた。
この動画が撮影されたのは、天理市の二階堂小学校の通学路に指定されている場所で、幅1m余りの通路の横に、最大で深さ65cm、幅1mの水路が通っている。
この学校に通う小学1年生の母親が今月19日の朝、子どもを送っていたときに撮影し、投稿した。
この母親は、先月、滋賀県甲賀市で小学1年生の女の子が側溝で流されて亡くなったことなどから、学校や市に対策を要望していたが、具体的な回答は得られていなかった。
今回、女性が投稿した動画は、22日までに再生回数が1万回を超えたほか、「危なすぎる」などと返信も寄せられるなど話題となり、動画を確認した天理市は、来月中にも水路と通路の間にフェンスを設置し、通路を舗装することを決めた。
天理市の並河市長は、「地域から寄せられた要望に、もっと早く対応できればよかった。水路やブロック塀など通学路を点検し、安全を確保していきたい」と話している。
一方、動画を投稿した母親は、「現場を見て、子どもが流されたら助からないと思った。反響に驚いたが、工事が決まってうれしい」と話している。
出典
『危険な水路沿い通学路対策へ』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20180622/2050000273.html
(ブログ者コメント)
危険個所は多数あるが予算は限られているため、先月、情報提供を受けても、そう簡単には動けなかったのかもしれない。
しかし、今回は迅速に対応した。
これは、ツイッターの反響が大きかったこともあるだろうが、今月、大阪北部地震が起きたことが、タイミング的に大きく影響しているような気がする。
というのは、今は、全国的に地震時に起きた高槻市の女児ブロック塀死亡事故の横展開点検中であり、しかも当該事故では、3年前の第三者指摘への対応が不十分だったと批判されているからだ。
2018年6月7日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
心理的ショックや過度の緊張状態が引き金となって、一時的に息苦しい状態を引き起こす「過呼吸」。
中には、胸の痛みやしびれ、けいれんなどの症状を伴うケースもあるという。
発症したときには、どう対処すればいいのか。
注意すべき点や素人が陥りがちな落とし穴について、専門家に聞いた。
【5秒で吐いて1秒吸う/紙袋使用は危険も/長期にわたれば診察を】
先月11日午後4時過ぎ、東京都港区のJR新橋駅前で、高校生7人が過呼吸の症状を訴えて病院に運ばれた。
いずれも遠足に来ていた女子生徒で、集合時間に遅れた一部の生徒が教員にしかられていたところ、連鎖的に具合が悪くなったという。
東京消防庁によると、生徒たちは手足のしびれや頭痛などを訴えていたが、7人とも意識はしっかりしており、症状は軽かった。
「速くて深い呼吸を繰り返すことで、血液中の二酸化炭素濃度が低下して起きる症状です。正式には『過換気』と呼ばれています」。
こう説明するのは、都立広尾病院・呼吸器科部長の山本和男医師。
「過換気」には、内臓疾患などが原因となる場合も含まれるが、特に、心理的な原因によるものは「過換気症候群」と呼ばれる。
「極度の興奮や緊張、恐怖によって引き起こされる症状です。男女比は約1対2といわれ、強い不安を抱えている人や神経質な人、きちょうめんな性格の人がなりやすいとされています」。
新橋のケースでは、しかられたショックがきっかけになったとみられている。
若い世代に多いのも特徴で、東京消防庁管内では、一昨年、過換気で約6400人が搬送されたが、3分の1以上が20代だ。
過換気の症状は、どんなメカニズムで起こるのか。
体内から二酸化炭素が大量に排出されると、血液はアルカリ性に傾く。
「これによって、手足にしびれや筋肉のけいれんが起きたり、動悸(どうき)や血管の収縮で胸などに痛みを感じたりする。また、二酸化炭素濃度が下がると、延髄から『呼吸をするな』という信号が出されるので、ますます呼吸が苦しくなる。吸っても吸っても空気が足りないように感じる『空気飢餓感』も、特徴的な症状です」
身近な人が過換気の症状を示した場合、まず落ち着かせること。
「過換気症候群は重い病気ではなく、命に関わることもありません。原因となっている不安を取り除き、会話に持ち込むことで、呼吸も整ってきます」。
発症してしまった人は腹式呼吸を意識するとよい、と山本さん。
「呼吸の割合を5対1にするつもりで、5秒ぐらいかけてゆっくり息を吐き、1秒かけて吸う。この時、深呼吸してしまうとまた二酸化炭素をたくさん吐き出してしまいます。『浅くゆっくり』を心がけてください」
かつては、紙袋を口にあてていったん吐いた息を再び吸わせる方法(ペーパーバッグ法)が取られたこともあるが、体内の酸素濃度が急激に下がって窒息状態になるケースもあり、安易な使用は危険だとされている。
また、鎮静剤や抗不安薬が投与されることもあるが、これにも問題がある。
「治療効果は高いのですが、たびたび発症する患者さんの場合、体が薬に慣れて、自分自身で治せなくなってしまいます。薬に頼るのではなく、発症のきっかけを自分自身でつかむことが大事です」
過換気症候群はあまり深刻に考える必要はないが、山本さんは「注意すべき点が二つある」と言う。
「過換気だと思っていたら実はぜんそくの発作だった、というケースがしばしばあります。高校生や20代になってぜんそくを発症した人の中には、息苦しい症状が共通しているため、過換気と思い込んでしまう場合があります」。
ぜんそくなら、呼吸器科医の治療が必要なことは言うまでもない。
ぜんそくには、発作が夜間から明け方に多いこと、気管支からヒューヒューといった音がすることなど、過換気と異なる特徴がある。
症状が続くようなら、専門医の診察を受けよう。
もう一つ、山本さんが注意しているのが、「パニック障害」が原因となっている場合だ。
「過換気症候群の約4分の1はパニック障害によるものといわれています。頻繁に発症するようなら、心療内科などの診察を受けた方がいいでしょう」
強い恐怖や不快感によって、窒息感、動悸、胸の痛みなど過換気と共通した症状があらわれるパニック発作。
こうした状態が繰り返し起こるのが「パニック障害」と呼ばれる病気だ。
「激しい運動時や危険を感じたときに働いて、体を活発化させるのが交感神経。その必要がないときに交感神経が興奮してしまうのが『パニック障害』です。なぜそうしたことが起きるのかは、まだわかっていません」。
こう話すのは、神経科・心療内科の「いそべクリニック」(愛知県)院長の磯部潮医師。
「パニック障害と過呼吸」(幻冬舎新書)の著者でもある。
「パニック障害」に多くみられるのが、「空間恐怖」と呼ばれる状態だ。
「特に多いのが、長いトンネルの中や高速道路、電車の中など、『逃げようとしても逃げ出せない場所』が怖くなってしまう場合です」。
こうした場所でパニック発作を経験し、「また発作が起きるかも」という不安から、その場所を避けるようになっていく。
「この不安は、拡大する傾向があります。電車が怖くなり、人混み自体が怖くなりと、苦手な場所が増えて、次第に行動範囲が狭まっていってしまうのです」
仕事にも影響が出たり、ついには外出できなくなったりすることも珍しくないという。
磯部さんは、「若い女性に多いのは確かですが、私も含めて誰でもかかる可能性がある病気でもあります」と言う。
過換気の症状が頻繁に起きて、日常生活に支障をきたすようなら、専門医の診察を受ける必要がある。
芸能界でも、自分がパニック障害だったと公表する人もあり、世間の認知も高まってきた。
磯部さんは、「社会の変化によって強いストレスを感じる人が増え、以前なら一時的な症状で済んだパニック発作が長期化し、パニック障害と診断される人が増えているのかもしれません」と指摘している。
出典
『どうすれば安全安心 過呼吸を発症したら 命に関わらない、落ち着いて』
https://mainichi.jp/articles/20180607/dde/012/040/008000c
2018年5月26日16時30分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
カラスのひなが巣立ちを控えた初夏は、親鳥が神経質になって威嚇行動を取る季節でもある。
たまたま巣の近くを通り、頭を蹴られたという人もいるだろう。
そんなとき身を守るには、両腕をまっすぐ上げるバンザイポーズが効果的だという説が注目を集めている。
札幌市のホームページでは、カラスの威嚇対策の一つとして、腕を上げる方法を紹介している。
この方法を勧めるのが、20年近くカラスの観察を続けてきた、NPO法人「札幌カラス研究会」(札幌市中区)代表理事の中村眞樹子さん(52)だ。
中村さんによると、カラスの威嚇には段階があり、初めはじっと人を見たり、威嚇鳴きをしたりする。
さらに、頭すれすれへの低空飛行をする。
それでも効き目がない相手に繰り出すのが、後頭部を蹴る攻撃だという。
バンザイポーズが、なぜ有効なのか。
中村さんは、「バンザイポーズをすれば、カラスは人の腕にぶつかって翼にけがをするのを避けようと、腕よりも上を飛ばざるを得なくなり、頭への攻撃を避けられる」と説明する。
中村さんは十数年前、巣の近くで作業していた造園業者がほうきを立てて持っていたところ、カラスがほうきの上までしか近づけなかったのを目撃。
これを参考に、自らバンザイポーズを試してきた。
コツは、カラスに攻撃と勘違いされないため、まっすぐ上げた両腕を動かさないこと。
走ると追いかけてくるおそれがあるため、そのままゆっくり通り過ぎるのがいいという。
元日本鳥学会長の樋口広芳・東京大名誉教授(鳥類学)も、「カラスにとっては両腕が邪魔になり、効果がある。老若男女みんながいつでも使える方法だ」と評価する。
カラスが威嚇をするのは、主に5~6月。
ひなが巣立つ前後約2週間とみられる。
「巣から落ちそうになりながら飛ぶ練習をするひなを、親鳥はひやひやして見ている。威嚇は家族を守るための行動で、巣があるのがわかっているなら、回り道も被害を避ける方法の一つ。子育てに専念してもらったほうが、巣立ちが早まります」と中村さんは話す。
出典
『カラスの威嚇にバンザイが効く? 札幌のNPO「両腕まっすぐに」』
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13513025.html?rm=150
ちょっと前、2018年4月24日23時42分にウエザーニュースからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
街中や郊外、どこでも見かけるカラス。
ゴミをあさって散らかす、黒くて大きくて鳴き声も怖いなど、あまり好かれている鳥とはいえません。
この季節になると彼らの子育てが始まり、通行人が攻撃を受けるなど、そのイメージはますます悪化します。
しかし、このカラス、実はとても賢くて愛情が深く、上手に付き合えば、お互いにストレスなく共存できる鳥なのです。
彼らとの付き合い方や、この季節特有の攻撃を簡単に防げる方法など、NPO法人札幌カラス研究会代表理事の中村眞樹子さんに伺いました。
【身近なカラスは2種類、見た目も性格も違う】
私たちが身近に見かけるカラスは、主にハシブトガラスとハシボソガラスの2種類です。
ハシブトガラスは、名前の通りくちばしが分厚く、体も大ぶりで、声は澄んでいます。
一方、ハシボソガラスは、くちばしがスマートで、体はやや小ぶり、声はしわがれています。
ともにとても賢く、記憶力も抜群です。
また、雛に対する愛情は鳥の中でも群を抜いていますが、「このうち、主に人を攻撃するのはハシブトガラスです」と中村さんは話します。
「ハシボソガラスは、雛が落下して人が手を出そうとしない限り、まず攻撃しません。しかし、ハシブトガラスは、特に雛のふ化直後から巣立ち後10日間は雛を全力で守ろうとするあまり、巣のそばを通りかかる人を攻撃することがあるのです。大体、4月中旬から8月ぐらいがその期間にあたります」(中村さん)
雛を守ろうという親の愛情から、攻撃という手段に出るわけですね。
では、彼らの攻撃から身を守り、お互いにストレスなくこの期間を過ごすには、どうすれば良いでしょうか。
【攻撃する前の警告メッセージに気をつけよう】
中村さんによると、人を攻撃するのは最後の手段のようです。
「カラスが攻撃に出るまでは、『じっと見て警戒』→『威嚇鳴き』→『接近』→『人を追跡』→『低空飛行』→『攻撃』という段階を踏みます。このメッセージに注意が必要です。
カラスが『カウ、カウ、カウ』とピッチの早い声で鳴きながら頭上を飛び回ったり、近くに止まり『ガーッ、ガーッ、ガーッ」と少し濁った声で鳴きながら枝をつついたりすれば、それは巣が近くにあるということ。避けられるのであれば、その道は通らないようにしましょう。
『カラスのために、なんで人が遠慮するのか』という意見もありますが、それはカラスのためではなく、人が攻撃されないようにするため。人とカラスのむやみな衝突は避けよう、ということです」(中村さん)
【避けて通れない場合の簡単な回避法は】
では、迂回路がない場合はどうしたら良いでしょうか。
また、カラスはどのように攻撃してくるのでしょうか。
「カラスの攻撃は『くちばしでつつく』と思っている方が多いですが、実は後ろから人の後頭部を蹴るんです。
そのため、傘をさせば頭が隠れるので防げるのですが、いつも持っているわけではありません。
一番良いのは、『両腕をまっすぐに上に挙げて動かさず、そのまま歩いて通り過ぎる』という方法。
両腕を挙げていれば、頭を攻撃しようとすると翼が腕に引っ掛かる可能性があるため、頭を蹴ることができなくなるんです」(中村さん)
また、カラスは人の行動をよく覚えていて、大声を出したり石などを投げたりして怖い目にあわせると、その人と似た年齢や風貌の人も威嚇するようになるようです。
「むやみに刺激することなく、カラスの威嚇を察知したら穏便に通り過ぎるのが一番です」と中村さんはアドバイスします。
【魅力的で謎多き鳥、カラス】
カラスを観察すると、カラスもこちらをじっと観察しているのがわかります。
カラスの脳研究に詳しい宇都宮大学の杉田昭栄特命教授によると、カラスは人の7歳程度ができる簡単な三段論法的な知能行動ができるそうです。
電線でブランコをしたり滑り台を滑るなどの遊び行動も観察されるほど、お茶目な一面も。
いたずらに恐れたり忌み嫌うことなく、互いにストレスなく共存できればいいですね。
【参考資料など】
環境省「カラス対策マニュアル」
出典
『繁殖期(4〜8月)のカラス攻撃は「バンザイ」で防ぐ!?』
https://weathernews.jp/s/topics/201804/190105/
2018年5月21日14時33分にNHK茨城から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
海や川などで起きる「水の事故」をはじめ、子どものさまざまな事故の防止を呼びかける「子どもの事故防止週間」が21日から始まり、県内では「ヘッドランド」と呼ばれる人工の岬周辺で相次ぐ事故を、どのように防いでいくかが課題となっている。
「子どもの事故防止週間」は、子どもの事故を社会全体で防いでいこうと5月の第4週に設けられ、ことしは、海や川、それにプールなどで起きる「水の事故」と、子どもを乗せた「自転車の事故」が重点テーマとなっている。
このうち、県内では「ヘッドランド」と呼ばれる人口の岬の周辺で水の事故が相次いでいて、去年8月には、親子で海水浴をしていた小学3年の男の子が沖に流されて死亡するなど、去年1年間だけで6人が死亡している。
「ヘッドランド」周辺は、沖へ向かう強い流れが発生するために、立ち入りが禁止されているが、近くで泳いだり遊んだりする人が後を絶たない。
このため、「ヘッドランド」周辺の事故をどのように防いでいくかが大きな課題となっていて、県の河川課や茨城海保などは、夏の時期に向けてパトロールを強化するなど、対策を取ることにしている。
県内の「ヘッドランド」のおよそ半分が集まっている鉾田市では、県や警察だけでなく、地元の人たちも「水の事故」を防ごうと取り組んでいる。
このうち、海岸の近くでサーフショップを経営する人見さんは、波の様子を確認する際に、危険な場所に立ち入っている人がいないか見て回る活動を30年余りにわたって続けてきた。
人見さんは、「ヘッドランド」周辺の危険性について、「流れが強いうえ、水深が突然、深くなる場所もあり、海について知識がある人でも事故に遭うおそれがあります」と話していた。
また、「子どもの水遊びには、大人のすねぐらいの浅さが続いているところが最適です。子ども連れの人は、地元の人に聞いたりよく観察したりして危険を避けてほしい」と話していた。
出典
『“ヘッドランド”事故防止が課題』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20180521/1070002619.html
(ブログ者コメント)
ヘッドランドの何たるかは、以下のネット記事にふんだんな写真付きで解説されていた。
(2016年8月31日 NHK首都圏)
茨城県では、海の事故が相次いでいる。
お盆の時期の1週間で起きた事故は12件と全国で最も多く、4人が死亡、2人が行方不明。
・・・・
ヘッドランドというのは、砂浜に突き出すように作られた人工の岬で、海岸の砂が流れ出さないように、およそ30年前から造られてきた。
茨城県の海岸線には、あわせて34基、設置されている。
・・・・・
ヘッドランドのすぐ脇では、沖合からの海水の流れが狭い範囲に集中する。
集中した流れは、海岸にぶつかって逃げ場を失う。
その流れは、ヘッドランドに沿う形で、一気に沖合に戻っていく。
これが非常に強い引き波、「離岸流」となる。
・・・・
ヘッドランドは、そもそも危険なため、立ち入り禁止になっている。
しかし、それと知らずに入り込んでしまって事故にあうケースも多く、最近は県外から訪れた海水浴客や外国人の事故も目立っている。
・・・・
出典
『相次ぐ海の事故 海に潜む“ヘッドランドの危険”』
https://www.nhk.or.jp/shutoken/miraima/articles/00509.html
(2018年5月31日 修正1 ;追記)
2018年5月31日付で茨城新聞から、下記趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
・・・・・
昨年8月、鉾田市内のヘッドランド付近でペルー国籍の親子が貝採り中に波にさらわれ死亡した。
また今年5月には、神栖市内のヘッドランドで、海産物を採りに来た男性(85)が転落して死亡した。
・・・・・
近年は、ヘッドランドに入る外国人が増えている。
・・・・・
ヘッドランド周辺での遊泳を禁止する法律や条例はなく、最終的には利用者のマナーに委ねられているのが現状だ。
県内には、大洗町から神栖市の鹿島灘に、計34基のヘッドランドが設置されている。
ヘッドランド周辺が危険な理由は、岸から沖へ強く流れる「離岸流」が発生するためだ。
幅が10~30mあり、速さは秒速1~2m。
五輪の競泳選手でも、流れに逆らって泳ぐことは困難と言われている。
・・・・・
出典
『人工岬周辺で「離岸流」 夏の遊泳、注意を 看板設置 パトロール強化』
http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15276832451343
2018年5月18日に中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
飯島町が管理する橋の上でスズメバチに刺されたとして、東京都内の女性が町に医療費や慰謝料など計140万円の損害賠償を求めた訴訟で、武蔵野簡裁(東京都)が町に約51万円の支払いを命じる判決を出したことが分かった。
町は控訴せず、賠償金分を追加した本年度一般会計補正予算案を町議会6月定例会に提出する方針。
町によると、女性は2016年9月、町内の御座松キャンプ場近くのつり橋を歩行中、橋桁に営巣したスズメバチに頭や肩など約15カ所を刺され、駒ケ根市内の病院に運ばれた。
女性は後日、呼吸困難など複数の症状が急激に現れるアレルギーの一種「アナフィラキシー」の治療薬を携行しなければならない状態になったとして、町に経済的支援を要請。
町は見舞金として治療費の実費を支払ったが、その後の示談交渉は不調に終わり、女性が昨年7月に提訴した。
8日の判決では、スズメバチが橋桁に営巣し、歩行者を急襲する恐れがあることを「町は予見することが可能だった」と指摘。
事故以前からハチの危険を知らせる目的で町が橋の近くに設置していた看板も理由に、「目立つものではない」として町側の責任を認めた。
事故を受け、町はキャンプ場など約10カ所に、ハチやクマへの注意を呼び掛ける看板を新設した。
出典
『ハチ刺され飯島町に訴訟 51万円の賠償判決』
http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20180518/CK2018051802000007.html
5月17日付で信濃毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
ハチの巣が橋の裏側にあった。
町によると、現場には以前からハチの巣があり、看板を設置して注意を促していた。
判決(8日)は、この看板が当時見にくかったと認定し、町側の対応は十分でなかったとしたという。
今回の問題を受け、町は町内各地にある公園や橋に、ハチの巣への注意を促す看板を設置した。
出典
『スズメバチに刺された女性が提訴、飯島町に賠償命じる判決』
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20180517/KT180516FTI090015000.php
2018年5月16日21時45分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月16日17時23分にテレビ朝日からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午前10時50分頃、香川県三木町鹿庭の用水路に「子どもが流された」と、母親(32)から119番があった。
約10分後、母親が約700m下流で生後2か月の男の子を見つけて引き上げたが、搬送先の病院で死亡が確認された。
警察の発表では、死因は溺死。
母親は大阪府茨木市から子ども3人を連れて帰省しており、実家の玄関先で長男と次男を遊ばせていた。
男児は近くでベビーカーに乗せられていたが、目を離した間にスロープからベビーカーが転げ落ち、下の用水路(幅約1m、深さ約70cm、水深約25cm)に流されたという。
近所の人によると、ここ最近の雨で水の流れが速くなっていたという。
出典
『ベビーカー転落、乳児溺死…700m流される』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180516-OYT1T50103.html
『ベビーカーが用水路に転落 生後2カ月の男児死亡』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000127391.html
5月17日18時16分にNHK香川からは、現場に柵が設置されるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日の事故を受けて、この用水路を管理する地元の土地改良区では、再発防止のため、スロープから水路に落ちないようにするための柵を、およそ10mにわたって新たに設けることがわかった。
柵は、早ければ来月にも設置される見通し。
用水路を管理する木田郡二股土地改良区の香西理事長は、「生後間もない子どもの命が失われるような痛ましい事故を二度と起こさないためにも、早期に再発防止策を講じたい」と話している。
出典
『乳児転落事故を受け 柵設置へ』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20180517/8030000986.html
2018年5月14日4時21分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
幼児用の座席が付いた自転車をめぐる子どもの事故が相次いでいる。
自転車の転倒などでけがをして救急搬送された子どもは、この6年間に都内だけで1300人を超え、消費者庁は保護者に対し、子どもを自転車に乗せた際は目を離さないよう、呼びかけている。
東京消防庁によると、幼児用の座席が付いた自転車をめぐる子どもの事故は、保育所などへの送り迎えで自転車を使い始める人が増える4月から7月にかけて増える傾向にある。
こうした事故で救急搬送された14歳以下の子どもは、去年までの6年間に都内だけで1349人と、自転車の事故全体の半数を超えている。
消費者庁に寄せられた報告では、子ども2人を乗せて自転車で段差を乗り越えようとして転倒し、子どもがヘルメットを着けていなかったため頭の骨を折ったといったケースのほか、保護者が自転車から荷物を下ろそうとした際に自転車がバランスを崩し、子どもも一緒に転倒して骨折するなど、停車中の事故も多いという。
このため消費者庁は、必ず子どもにヘルメットを着けさせるとともに、停車中も子どもを乗せたまま自転車を離れたり目を離したりしないよう、呼びかけている。
【急速普及の影で…】
平成21年に道路交通法が改正され、自転車に幼い子ども2人を乗せる3人乗りが認められてから、幼児用の座席が付いた自転車は急速に普及している。
自転車協会によると、こうした自転車の生産台数は、法改正からこれまでにおよそ160万6000台に上っていて、昨年度だけでも18万8000台を超えているという。
一方で、こうした自転車を利用する保護者からは、事故につながりかねない体験をしたという声が多く聞かれる。
小学生の娘がいるという女性は、「夫が雨の日に娘を乗せて自転車を運転していたところ、マンホールで滑ってしまい、子どもをかばった結果、夫が足を血だらけにして帰ってきて驚いた」と話していた。
また、幼稚園に通う娘がいる女性は、「娘が、後ろの座席から前をのぞき込もうとして身を乗り出し、電柱などにぶつかりそうになったことがある。大きくなって体重も重くなり、後ろで動かれるとバランスを取るのが大変です」と話していた。
【自転車利用の注意点は?】
みずからも子どもの送り迎えに自転車を利用しながら、安全をめぐる啓発活動に取り組んでいる遠藤さん(女性)に、幼児用座席が付いた自転車の注意点を聞いた。
遠藤さんが指摘したのは、子どもを2人乗せる際、必ず後ろの座席から先に乗せること。
前の席に先に乗せると、2人目を乗せるときにバランスを崩しやすくなるからだ。
その際、幼児用の座席が付いた自転車の多くは、ハンドルをロックする機能が付いているので、活用してほしいと話している。
また、電動アシスト付きの自転車の場合、少しのペダルの動きで走り出してしまわないよう、子どもの乗り降りの際は、電源を切ると安全だという。
このほか、自転車を手で押して歩道を通る際も、車道側に倒れないよう、少し歩道側に傾けながら歩くと、万が一、バランスを崩したときでも大きな事故につながりにくいという。
遠藤さんは、「シートベルトやヘルメットをちゃんと着けさせるなど、ほんの少しのことでけがの防止につながるので、朝の忙しいときでも気をつけてほしい」と話している。
出典
『幼児用座席付き自転車で転倒 子どもの救急搬送相次ぐ』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180514/k10011437151000.html
2018年5月14日17時26分にNHK兵庫から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後8時ごろ、伊丹市の住宅の男性から「孫の首に携帯電話のストラップのひもが巻きついた」と、警察に通報があった。
警察や消防が駆けつけたところ、この家の1歳の男の子が部屋の中でぐったりしているのが見つかり、病院に運ばれたが意識不明の重体となっている。
警察によると、この家には祖父母と両親、それに男の子など6人が暮らしていて、家にいた祖父は「クローゼットの取っ手部分にかけていたストラップが座った状態の子どもの首に絡まっていた」と説明しているという。
これまでの調べでは、ストラップは金属製で長さが40cmほどあり、床から1mほどの高さの取っ手部分から垂らすと、座った男の子の首の付近にくるという。
当時、部屋のなかには男の子と4歳の姉のふたりきりで、祖父は15分ほど部屋を離れていたということで、警察はこの間にストラップの輪っかが絡まったとみて、詳しい状況を調べている。
【室内の子どもの事故に注意】
子どもが自宅で事故に巻き込まれるケースは各地で相次いでいる。
▼おととし8月、西宮市では、マンションの8階に住む6歳の男の子が、ベッドの上で飛び跳ねて遊んでいたところ、部屋の窓から転落して死亡した。
▼ことし1月、大阪・堺市では、5歳の男の子がドラム式の洗濯機の中に入って出られなくなり、死亡する事故が起きている。
また、今回と同じように室内に垂れ下がったわっか状のひもなどが子どもの首に絡まるケースも起きている。
消費者庁によると、ブラインドのひもやカーテンを束ねる布などが絡まり5歳未満の子どもが死亡した事故が、平成22年から平成26年までの5年間に全国で3件確認されているという。
このため消費者庁は、子どもの行動に目を離さないだけでなく、安全を守るために、一定の重さがかかるとブラインドのひものつなぎ目が外れる安全器具を備えた商品を選んだり、ひもをクリップでまとめ、輪っかが垂れないようにしたりするなどの対策を心がけるよう求めている。
出典
『1歳児重体ストラップ絡まったか』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/2024677321.html
5月14日20時54分に神戸新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故前にクローゼットの取っ手に掛けられていたストラップの輪の位置が、立ち上がった男児の首とほぼ同じ高さだったことが14日、伊丹署への取材で分かった。
同署は、首がストラップの輪に引っ掛かった後、男児が床に座り込むなどし、首が絞まった可能性があるとみて調べる。
同署によると、ストラップは金属製チェーンで、長さ40~50cm。
床から約1mの高さにある取っ手に掛けられていた。
男児は発見時、脚を伸ばして座った状態だったという。
男児は祖父母と両親、姉(4)の6人暮らし。
12日夜は台所に母親がおり、男児と同じ部屋に祖父と姉がいた。
祖父が部屋を約15分間離れ、子ども2人だけになった時に事故が起きたという。
出典
『ストラップの輪、首の高さに 伊丹の1歳男児重体』
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201805/0011255604.shtml
5月13日22時32分に産経新聞westからは、下記趣旨の解説的記事がネット配信されていた。
家庭内にあるひもが子供の首に絡まり窒息する事例は、これまでにも確認されており、消費者庁が注意を呼び掛けている。
今回の兵庫県伊丹市の1歳の男児の場合はスマートフォンのストラップだったが、他にもブラインドやスクリーン、カーテン留めなどの家庭内にあるひもが原因となり得るという。
消費者庁の調査によると、国内では平成19~26年に計10件の事故を確認。
5歳未満の子供が死亡した事故は計3件あった。
ベッドに寝かせていた6カ月の男児が寝返りをして転落した際に、ブラインドのひもが首に食い込んだとみられる事例などが報告されている。
2016(平成28)年の経済協力開発機構(OECD)の調査でも、世界15カ国で1996(同8)年以降に250件以上の死亡事故が把握されている。
事故に遭ったのは9歳までの子供で、大部分は3歳未満だった。
事故防止のため、消費者庁は、
▽一定の重さがかかるとひものつなぎ目が外れるなどの安全器具を備えた商品を選ぶ
▽ひもをクリップなどでまとめる
▽ソファやベッドをひもの近くに置かない
などを推奨している。
出典
『家庭内に潜む危険なひも カーテン、ブラインドも子供の事故に…消費者庁が
注意喚起』
http://www.sankei.com/west/news/180513/wst1805130055-n1.html
2018年5月14日20時2分にNHK北九州から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月14日18時35分にNHK北九州からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
今月11日の朝、北九州市小倉北区砂津の住宅で、この家に住む男児(4)が2階の寝室で呼吸をしていない状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。
これまでの警察の調べによると、死因は窒息で、男児は父親とは別の人と一緒に寝ていたという。
警察によると、父親は消防に通報した際、「子どもを起こしに寝室に行ったが呼吸をしていない」と話していたという。
また、父親が「見つけたときは、テレビ台の引き出しの中にいた」と話していることが、捜査関係者への取材でわかった。
引き出しは子どもが入れる大きさだということで、警察は、狭い引き出しの中にいたことで窒息した可能性もあるとみて、男児がどうして引き出しの中に入ったのかなど、当時の詳しい状況を捜査している。
出典
『4歳窒息死「TV台の中で発見」』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/20180514/5020000455.html
『男児死亡”テレビ台引き出しに”』
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20180514/0000804.html
5月14日8時51分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
捜査関係者によると、テレビ台の収納部分は、幅、奥行き各数10cm、高さ10数cmで、子どもが入れる大きさという。
出典
『テレビ台に入り?4歳児が窒息死…父親が発見』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180514-OYT1T50007.html
5月12日18時49分にTBS NEWSからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
父親は警察に対し、「前日の午後9時ごろに子どもを寝かせた」と話しているという。
警察が事件と事故の両面で捜査している。
出典
『4歳男児が窒息死 警察が捜査、北九州市』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3367743.html
(ブログ者コメント)
事件の可能性もあるということだが、とりあえず紹介する。
2018年5月7日23時20分にNHK滋賀から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月7日21時21分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午後3時ごろ、甲賀市水口町の住宅地の増水した道路脇の側溝で、近くに住む小学1年生の6歳の女の子が数10m下流に流された。
女の子は駆けつけた父親に助け出され、病院に運ばれたが、およそ6時間後に死亡した。
警察によると、女の子が流されたのは幅45cm、深さ45cmの側溝で、数人のグループで下校する途中、側溝を流れる水に足をつけて遊んでいたところ流されたという。
事故当時は雨が降っており、水深は約8cmと、普段よりも水かさが増えていたということで、警察は女の子が側溝の水に足をとられて流され溺れたとみて、詳しい状況を調べている。
彦根地方気象台によると、現場に近い甲賀市土山町の観測地点では、午後3時から午後4時までの1時間に12.5ミリのやや強い雨が降っていたという。
出典
『小1女児が側溝で流され死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2064505781.html
『滋賀・甲賀 側溝で流され、小1女児意識不明』
https://mainichi.jp/articles/20180508/k00/00m/040/073000c
5月8日18時20分にNHK滋賀からは、下記趣旨の続報的記事がネット配信されていた。(里深氏のコメントには音声情報も加筆)
市の教育委員会は8日、小中学校の校長を集めて緊急の会議を開き、通学路に危険な箇所がないか、子どもの目線に立って改めて点検するよう呼びかけた。
参加した小学校の校長は、「わが校の通学路にも同じような側溝があるので、不測の事態も想定して点検したい」と話していた。
一方、甲賀市では、これから雨の多い時期になることなども踏まえ、今後、市が管理する市道の側溝の安全対策を検討することにしている。
【専門家“子どもには危険”】
河川工学が専門で、都市の防災について詳しい立命館大学防災フロンティア研究センターの里深好文センター長は、女の子が流された側溝がある現場の住宅地でNHKの取材に応じた。
里深センター長は、側溝の水の流れ方や道路の傾斜の具合などを確認したうえで、「水深10cm程度まで増水していたとすれば、流れの速さは毎秒1mにもなり、大人でも足を取られる勢いになる。側溝の幅を見ると、子どもの体がすっぽりと入ってしまう大きさで、上流から流れてくる水に押されてどんどん下流に流されてしまったと推測される」と指摘した。
そのうえで、「側溝は、そもそも、なるべく早く水を流す狙いがあるのでスムーズな形状に作られており、流された際には、つかむところも衣服などが引っかかるところもない。現場の側溝は、住宅街ならどこにでもあるようなありふれたものだが、通学路を含めて、このような何気ないところで、ちょっとした雨でも危険度は増すということを広く学んでいってもらうのが、一番、子どもの安全を高めるのにいいと思う」と話していた。
出典
『側溝死亡事故で市教委が緊急会議』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2064528301.html
(ブログ者コメント)
本ブログでは、以下などの類似情報を過去に紹介している。
2017年8月23日掲載
2017年8月15日報道 産総研の研究グループが川の浅瀬で子供が流される事故の検証実験を行った結果、転ぶなどして座り込んだ場合には立っている時の5倍近い力がかかることが判明した
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7491/
(2018年5月18日 修正1 ;追記)
2018年5月17日17時10分にNHK滋賀から、地元の要望を受けて事故現場にふたが設置されるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
甲賀市は、この事故のあと、地元から安全対策を求める要望を受けたことから、当面の措置として事故現場の側溝に鉄製のふたを設置し、その後、コンクリート製のふたに交換する対策を取ることを決めた。
甲賀市では、このほかにも通学路の安全確保を進める方針で、今後、具体的な対策を取りまとめて補正予算を組み、6月議会に提案することにしている。
出典
『側溝死亡事故で市がふた設置へ』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2064786541.html
(2018年6月29日 修正2 ;追記)
2018年6月26日6時0分に京都新聞から、市は優先度の高い20か所を年度内に改修するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受け、市は、通学路にあたる市道の危険箇所20カ所を年度内に改修する。
ふたが無く傾斜が急な側溝や柵のない橋などで、そのうち事故現場を含め、危険性が高い6カ所を先行して施工する。
事故現場周辺の140mをコンクリート製ふたが取り付けられる側溝に交換するほか、同町と甲南町の住宅団地内にある、勾配5%以上、幅40cm以上などの、特に危ない側溝5カ所計638mをグレーチング(鉄製格子状ふた)でふさぐ。
他の14カ所は、危険性が比較的低い、ふたのない側溝や水路に架かる柵のない橋で、格子状のせき止めや転落防止柵などを設置する。
市と市教委は、市立小中学校から通学路の危険箇所として報告を受けた計201カ所から、優先度の高い20カ所を選んだ。
市は、6月定例会に提案した一般会計補正予算案に、通学路の危険解消に向けた設計・工事費4000万円を計上しており、「6カ所は予算可決後、早急に地元と協議を始める」(建設事業課)とする。
出典
『側溝など危険市道20ヵ所改修へ 女児死亡受け滋賀・甲賀市』
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20180625000209
2018年4月19日23時11分に読売新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
マグネットボールと呼ばれる強力な磁石の玩具を幼児が誤飲し、胃や腸に穴が開く事故があったとして、国民生活センターは19日、注意を呼びかけた。
マグネットボールは直径3~30mm程度。
いくつも組み合わせ、様々な形を作って遊ぶ。
指先などを上下二つで挟んでも落ちないほど、磁力が強い。
同センターによると、昨年12月、3歳男児がクリスマスプレゼントでもらったマグネットボール(直径3mm)5個を相次いで誤飲。
約1週間後に開腹手術をしたところ、胃と小腸を貫いてつながっていた。
今年1月には、1歳9か月の女児がマグネットボール37個を誤飲し、開腹手術で摘出した。
小腸の3か所に穴が開いていた。
同センターが、マグネットボールを販売していた32のインターネットサイトを調べたところ、30サイトが誤飲に関する注意表示をしていなかった。
同センターは、「子供に強力な磁石を玩具として与えないでほしい。誤飲に気付いたら、すぐに医療機関で受診を」と呼びかけている。
出典
『マグネットボールを幼児誤飲、胃や腸に穴開く』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180419-OYT1T50131.html
4月19日18時25分にNHK NEWS WEBからは、より詳しい下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「マグネットボール」と呼ばれる強い磁石のおもちゃを子どもが誤って飲み込んでしまう事故が相次いでいる。
磁石に挟まれて腸に穴が開いてしまう深刻なケースも起きていて、国民生活センターはネット通販大手に対し、強い磁石を子どものおもちゃとして販売しないよう求めた。
「マグネットボール」は、数mmほどの磁石が数10個から200個ほどセットになったおもちゃで、さまざまな形に組み合わせて遊ぶことができることから、人気を集めている。
ところが、国民生活センターには、子どもがこうした磁石を誤って飲み込んでしまったという事故の報告が、平成22年以降124件寄せられていて、去年12月とことし1月には、体の中で引き寄せ合った「マグネットボール」に挟まれて腸の壁などに穴が空いてしまい、緊急に手術したケースが2件相次いだという。
一方、国民生活センターが「マグネットボール」を扱っている32の通販サイトを調べたところ、30のサイトは事故に注意を呼びかける表示がなかった。
このため国民生活センターは、ネット通販大手のアマゾンなど3社に対し、強い磁石を子どものおもちゃとして販売しないことや、もし販売する場合は、対象年齢や注意点を表示するよう求めるとともに、利用者に対しても子どもに触らせないよう呼びかけている。
西日本に住む40代の女性は、7年前、当時1歳5か月だった長女が2cmほどの大きさの磁石を口に入れているのを見つけ、医療機関を受診した。
エックス線写真を撮って調べたところ、長女は2個の磁石を飲み込んでいたが、磁石どうしは離れていたため、経過を見ることになった。
ところが、翌日になっておう吐を繰り返すなどしたため、再び検査したところ、離れていたはずの2つの磁石が胃と腸を挟み込んでくっついていることがわかった。
急きょ手術した結果、磁石を取り出すことはできたが、強い力で挟まれた腸の壁などの3か所に穴が開いていた。
母親は、「離れていたはずの磁石が数時間でくっついている写真を見て衝撃を受けました。小さいものの誤飲には気をつけていましたが、磁石が危険とは想像していませんでした」と話している。
手術を担当した県立広島病院の亀井医師は、「腸の壁や筋肉が磁石で押しつぶされたことで腐っていました。飲みこんでから33時間という短い時間で危険な状態になっていて驚きました」と話している。
IT大手の「ヤフー」は、国民生活センターの求めを受け、19日から通販サイトでの「マグネットボール」の販売を一時中止するとともに、オークションへの出品を削除する措置をとった。
今後、対象年齢や事故に関する注意書きなどが記載された製品については、内容を確認したうえで販売の再開を認める予定だという。
子どもの事故に詳しい小児科医の山中龍宏さんは、強い磁石を複数飲み込むと、腸の壁などが引き寄せあった磁石に挟まれて血が止まってしまうおそれがあり、子どもだけでなく大人でも注意が必要だと指摘している。
山中さんは、「磁石が冷蔵庫や窓枠などにくっついたまま気づかないこともあり、家庭内で子どもが飲み込まないように注意するには限度がある」としたうえで、「磁石がなくなっていないか確認できるよう、パッケージなどを工夫してもらうとともに、おもちゃに強い磁石は使わないでほしい」と述べ、メーカーや販売会社に早急な対応を求めている。
出典
『誤飲事故に注意!磁石のおもちゃ「マグネットボール」』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180419/k10011410281000.html
(ブログ者コメント)
強力な磁石の誤飲事例については、本ブログでも過去に紹介スミ。
(2021年12月13日 修正1 ;追記)
2021年12月11日21時13分に読売新聞からは、消費者事故調も注意を呼び掛けているなど下記趣旨の記事が、指を挟んでくっついている磁石の写真付きでネット配信されていた。
強力な磁石を使ったおもちゃ「マグネットボール」を子どもが誤飲する事故が相次ぎ、消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)が注意を呼びかけている。
国内では内臓に穴が開いたケースが複数あり、海外では死亡事故も発生。
事故調は日本小児科学会と連名で危険性を伝える資料を作成し、「小さな子どもには触らせないで」と訴えている。
事故調によると、マグネットボールは1個あたり3~5ミリ・メートルの球体の磁石が数百個程度で1セットになった商品。
磁石同士をくっつけて好きな形を作ることができる。
国内では「知育玩具」や「立体パズル」として10年ほど前から販売されており、100円ショップやインターネットでも購入できる。
立方体の「マグネットキューブ」もある。
消費者庁や同学会には2016年度以降、子どもの誤飲事故が10件報告され、半数の5件は昨年度だった。
昨年9月の事故では、腹痛を訴えた1歳女児の腹部をレントゲン撮影したところ、5個の磁石が見つかった。
磁石に挟まれた小腸は穴が開いており、緊急手術を実施。
3歳の兄のために購入したおもちゃだったが、女児も一緒に遊ぶことがあり、誤ってのんだ可能性がある。
おもちゃに使われている「ネオジム磁石」の磁力は一般的な磁石の10倍以上で、複数の磁石をのむと、腸管などが挟み込まれて穴が開くことがある。
国民生活センターが18年に注意喚起したが事故が絶えず、クリスマスシーズンを迎えて子どもにプレゼントする保護者が増える可能性もあることから、事故調は改めて注意を呼びかけることにした。
事故調と同学会の資料では
▽1個が小さく、子どもが容易に誤飲する
▽1セットの磁石の数が多く、一部がなくなっても気付きにくい
など、おもちゃの特徴や事故の危険性を明記。
小さな子どもに触らせないことや、少しでも誤飲が疑われる場合はすぐに医療機関を受診するよう求めた。
事故調は資料をホームページで公開するとともに、関係省庁を通じて保育所などに提供したり、大手通販サイトでリスクを周知したりしている。
事故調の中川委員長は、「多くの人に危険性を伝え、子どもが被害を受ける事故を少しでも防ぎたい」と話している。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20211211-OYT1T50206/
2018年4月11日18時54分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山や自宅の庭などで採った食用の植物について、消費者庁は11日、有毒植物と混同しないよう注意を呼びかけた。
昨年までの10年間で、有毒植物による食中毒で10人が死亡。
スイセンをニラと間違えるケースが多いという。
スイセンとニラの葉は外見が似ている。
ニラには独特のにおいがあるが、はっきりと区別できない場合もあるという。
スイセンの葉を食べると、吐き気や下痢などの症状がでることがある。
消費者庁の岡村長官は、「食用と完全に判断できない場合は食べないでほしい。人にもあげないで」と話している。
厚労省のまとめによると、2008~17年に有毒植物による食中毒は188件発生。
患者数は818人で、このうち10人が亡くなった。
件数で最も多かったのはスイセンによるもので、47件だった。
同省ホームページで、食用と間違えやすい有毒植物と、その中毒症状を公開している。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/yuudoku/index.html
出典
『それ、本当にニラ?有毒植物に注意 消費者庁が呼びかけ』
https://www.asahi.com/articles/ASL4C4JTYL4CUTFL00D.html
4月12日4時18分にNHK NEWS WEBからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山菜や春野菜のシーズンを迎えたが、間違えて毒のある植物を食べて食中毒を起こすケースが例年後を絶たないため、消費者庁は注意を呼びかけている。
今月、山梨県でニラと間違えてスイセンを食べた5人が食中毒の症状を訴えるなど、例年この時期は、誤って有毒な植物を食べて食中毒を起こすケースが相次いでいる。
特にニラとスイセン、ギョウジャニンニクとイヌサフランを間違えるケースが多く、厚労省によると、去年までの10年間に合わせて7人が死亡している。
またジャガイモも、皮が黄緑色や緑色になった部分や芽などに毒が含まれていて、去年までの10年間に300人以上が食中毒の症状を訴えている。
このため消費者庁は、毒のある植物を採ったり食べたりしないよう注意するとともに、見分けがつきにくい場合は、消費者庁などのホームページで確認するよう呼びかけている。
消費者庁の岡村長官は、「食品の安全に関する基本的な情報をホームページに載せているので、参考にしてほしい」と話している。
出典
『ニラとスイセンなど 誤食の食中毒に注意を 消費者庁』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180412/k10011399641000.html
(ブログ者コメント)
スイセンやジャガイモの芽による食中毒事例は、本ブログでも過去にたびたび紹介している。
2018年4月12日18時35分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
AFP通信によると、イタリアの観光名所「ピサの斜塔」で10日、日本人観光客の男性(63)が倒れ、死亡した。
男性は塔の階段上で体調を崩し、救急隊による応急処置を受けたものの、その場で死亡が確認された。
死因は明らかにされていない。
イタリア国内の観光名所にある多くの塔では、狭く急な階段が長く続き、観光客も多いことから、自分のペースで進むのが難しい。
男性も、階段を上って体に負担がかかったことが亡くなった一因とみられる。
地元消防当局が注意を呼びかけている。
ピサの斜塔は、イタリアの科学者ガリレオ・ガリレイが16世紀、物体の落下速度は質量に関係がないという「落体の法則」の実験を行った場所とされる。
出典
『ピサの斜塔の階段負担に?…63歳邦人男性死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180412-OYT1T50111.html?from=y10
4月11日5時19分に発信元のAFPからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
イタリア中部の観光名所「ピサの斜塔」で10日、日本人観光客の男性(63)が倒れ、応急処置を受けたものの、死亡が確認された。
地元消防当局が明らかにした。
男性は塔の中階部分で体調を崩し、救急隊が蘇生を試みたが、その場で死亡が確認された。
地元消防当局はAFPに対し、死因は今のところ不明だが、階段を上ったことで体にかかった負担が一因の可能性があるとしている。
地元メディアによると、ピサの斜塔はこの出来事を受け、一時閉鎖された。
出典
『ピサの斜塔で邦人観光客が死亡 63歳男性、塔内で体調崩す』
http://www.afpbb.com/articles/-/3170734
(ブログ者コメント)
階段の狭さをネットで見てみたところ、斜めにならないと通れないほど狭い場所があった一方、壁にへばりついていれば、その横をもう一人が通れるような場所もあった。
階によって狭さが違うということかもしれない。
2018年4月6日6時0分に朝日新聞から、図解付きで下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ベランダから幼児が転落する事故を防ぐ研究が進んでいる。
研究機関が子どもが乗り越えにくい柵の形状を実験で確かめたり、住宅関連企業が安全対策に乗り出したりしている。
産業技術総合研究所は、昨年、ベランダの柵に関する実験をした。
2歳児、4歳児、6歳児の計21人(各7人)が参加。
垂直の柵と、上端部分が10cm手前にせり出した2種類の柵=図=を用意した。
いずれも高さは110cm、手すりの太さは直径3cmで、乗り越えにくさを検証した。
6歳児は、ほぼ全員がどちらの柵も乗り越えた。
一方、4歳児は、7人中5人が垂直の柵を乗り越えたが、手前にせり出した柵を乗り越えたのは3人だった。
2歳児は、全員がどちらも乗り越えられなかった。
同研究所の西田佳史首席研究員は、上端部分が手前にせり出した形状が、4歳前後の子どもの安全対策に有効とみている。
「保護者の見守りだけで事故は防げない。企業から具体的な予防策を提供していく必要がある」と指摘する。
東京都商品等安全対策協議会は、今年2月、この実験の結果を盛り込んだ報告書をまとめ、住宅関連企業に対し、安全に配慮した手すりを積極的に採り入れるよう促した。
【メーカーも安全策】
ミサワホーム(東京都)は、外側を見ようとする子どもの好奇心に注目。
柵の上から顔を出さなくても外が見渡せるガラス張りの柵を開発し、戸建て住宅に採り入れている。
アルミ建材大手の三協立山(富山県)も、集合住宅用の柵でよじ登りを防ぐ工夫を施している。
1~6歳の幼児約30人に協力してもらい、足の指が入りにくい桟の隙間を検証。
床上65cmまでの範囲で隙間を1cmにした。
ベランダに幼い子が出ないようにする道具もある。
窓メーカーの「YKK AP」(東京都)は、横にスライドするタイプの窓で開く幅を7cmに制限するストッパーを販売している。
換気のために窓を開けたいが、子どもがベランダに出てしまわないか心配、という時に使える。
操作する鍵を差し込まないと制限を解除できない仕組みで、一部のマンションや保育園で導入されているという。
出典
『子ども乗り越えにくい柵、実験で調査 ベランダ転落防止』
https://www.asahi.com/articles/ASL456KGSL45UBQU01D.html
2018年4月1日9時13分に読売新聞から、現場写真と事故件数推移の棒グラフ付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高齢者が用水で死亡する事故が富山県内で繰り返されている。
今年は、3月末までに死亡事故や行方不明になる事故が、少なくとも7件起きた。
稲作が盛んな富山では、用水は身近な存在だ。
高齢者を事故から守るには、どうすれば良いのだろうか。
◆まさかここで……
「こんな細い用水に落ちていると思わなかった」。
昨年5月、富山市八尾町三田の用水で発見され、死亡した山崎さん(女性、当時91歳)の義娘(70)は、自宅近くを流れる幅約60cmの用水に目をやった。
山崎さんが見つかったのは、流れ込んだ水がたまるようになっている升状の場所で、住民はここで水をくんだり野菜を洗ったりしていた。
義娘は「水をくみに来て落ちたのかも知れないね」と話した。
近所の住民によると、下流では過去にも高齢者が亡くなる事故が起きているという。
近くに住む女性(90)はつぶやいた。
「家族から用水に近づくなと言われるようになった。この細い用水が危ないなんて、昔は思いもしなかったのに」
◆年間約20人が死亡
県内には、基幹的な水路(幅1m以上)が約6000kmにわたって整備されており、このほかに大小の用水が網目のように張り巡らされている。
地域によっては、自宅から外出する際、何度も用水を横切ることも珍しくない。
県農村整備課によると、県内の用水やため池で起きた転落事故による死者数は、2007年度から16年度の10年間で、少なくとも203人に上る。
約8割にあたる163人は65歳以上の高齢者で、多くは用水での事故だった。
16年度に用水で起きた死亡事故は25件で、このうち半数以上の14件が小規模な用水(幅1m未満)で起きたことがわかっている。
高齢者でも簡単に渡れそうな、狭く、水深が浅い用水で多くの命が失われている。
◆家族で話し合って
小規模な用水の危険性について、一般社団法人水難学会の斎藤秀俊会長(長岡技術科学大教授)は、「狭く浅い用水への転落は、水底のコンクリートに頭を打ちつけることを意味する」と指摘する。
頭を打って狭い用水内で意識を失って倒れると、水の流れが体でせき止められ、そのまま水死することにつながるという。
用水を使う住民が「不便だ」と柵の設置を望まないケースや、予算の制限があることなどから、安全対策は進んでいない。
こうした事故から高齢者を守る方法について、斎藤会長は「用水が身近にある生活を何10年も続けると意識しにくいが、足腰の弱った人には危険だと家族で話し合ってほしい。高齢者がよく通る用水付近だけでも、ふたや柵をつける対策も必要だ」と話す。
県も、用水への転落事故を防ぐため、
〈1〉危険箇所について高齢者に声掛けをする
〈2〉身近な水路の安全確認をする
〈3〉暗くて水路が分かりにくい場所に注意する
ことを呼びかけている。
出典
『「こんな細い用水に…」高齢者の死亡事故相次ぐ』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180331-OYT1T50122.html
(ブログ者コメント)
用水路への転落事故については、過去にも数多く事例や検証結果などを紹介している。
2018年3月27日20時0分にNHK岡山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県内で用水路への転落事故があとを絶たないことから27日、岡山県は、これまでの事故の傾向や転落防止策などをまとめたガイドラインを示した。
県内では、ふたのない用水路に車や自転車などが転落する事故があとを絶たず、県によると去年1年間に388件が発生し、28人が死亡したという。
27日は県庁で行われた会合で、県が自治体や警察などおよそ100人の担当者に、転落事故の傾向や対策をまとめたガイドラインを示した。
ガイドラインの中で県は、平成25年から4年間に起きたおよそ1200件の同様の事故について分析を行った結果、転落した人の半数以上が歩行者、次いで、およそ3割の人が自転車に乗っていたとしている。
また、事故防止策については、人通りが多く比較的幅の広い用水路が多い地域には注意を呼びかける看板を設置することや、事故が多発している地域では、転落の危険性がある用水路を地図にまとめ、関係機関や地域の住民が情報を共有できるようにするといった内容が盛り込まれている。
ガイドラインは道路を管理する自治体に配布され、今後の対策に生かしていくという。
会合に参加した岡山市道路港湾管理課の大山係長は、「転落事故の傾向についての分析結果が参考になった。転落防止に向けた具体的な対策の検討を進めていきたい」と話していた。
出典
『用水路転落対策ガイドライン』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20180327/4020000112.html
(ブログ者コメント)
岡山県などでの用水路転落事故は、本ブログでも過去に多数紹介スミ。


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。