2019年10月26日付で茨城新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午後6時40分ごろ、土浦市の河川敷で開かれた「土浦全国花火競技大会」で、会場近くの国道6号側道付近にいた見物客近くに、一部の花火が不発のまま落下して破裂する事故があった。
市の大会本部によると、火の粉で男性(43)が右小指に軽いやけど、女性(44)が耳鳴りを訴え、救護所で手当を受けたほか、女性(43)と男児(6)の服が焦げた。
当時、打ち上げ会場付近はほぼ無風だったという。
市によると大会はいったん中断し、同7時すぎ、再開されたが、一部の花火が立ち入り禁止区域に落下するなどしたため、大会本部は安全確認のためさらに2度にわたり中断した。
この影響で、大会スケジュールが1時間ほど遅れた。
大会本部は打ち上げプログラムの3分の2を終えたところで、本来の終了時刻である午後8時半すぎに打ち上げを終了し、発表した。
終了が告げられると会場からは落胆のため息が上がり、帰り支度を始めた見物客らが列をなした。
2年続けて大会を完遂できなかった大会実行委員会長の中川清土浦市長は「安全安心を優先して、交通規制など考慮して終了とした。観客の皆さんにはプログラムを全て終えられず申し訳ない」と陳謝した。
同大会は昨年10月、花火が地上付近で破裂し、見物客10人が軽傷を負い、途中で中止となっている。
実行委は風速計の現場設置や打ち上げ場所の変更といった安全対策などを講じていた。
大会では「スターマイン」「10号玉」「創造花火」の3部門で2万発以上が打ち上げられる予定で、全国19都道県55業者の花火師が参加していた。
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15720861237291
10月28日18時48分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
打ち上げた花火玉が不発となって落下し破裂、学園大橋近くの側道の見物人1人が軽いやけどを負い救護所で手当てを受けた。
実行委は、落下場所付近の見物客に移動を求め、その間、大会は中断。
さらに消えないままの花火玉が地面に落下するなどで2回中断したが、3回とも「安全確認ができた」として再開。
複数の打ち上げは取りやめになったが、予定していた午後8時半過ぎに終了した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20191027-OYT1T50050/
10月28日付で東京新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
市によると、打ち上げ場所から約二百十五メートル離れた観客席近くで花火が爆発したとみられる。
大会は約三十分中断し、安全を確認できたとして再開した。
だが、午後八時半の終了までに、火の粉が異常な落ち方をする事故も起き中断があった。
昨年の大会の事故原因について、市などでつくる実行委員会は「風速、風向き、筒の傾きが複合的に作用した」とした。
今大会は、新たにつくった風速の基準を満たしていることを確認し、打ち上げ前に筒の傾きもチェック。
打ち上げ場所と観客席の距離も昨年よりも十五メートル離したという。
市の公式ツイッターには「もう土浦花火は行きません」「二年連続事故とかあり得ない」など厳しい意見が寄せられた。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201910/CK2019102802000139.html
10月28日18時2分にNHK茨城からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
ことしは風速が10メートルを超えた場合は中断するといった、新たな基準を設けて開催していました。
実行委員会によりますと、当時の風速は基準未満で、花火を発射する筒の傾きなどにも問題はなかったという。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20191028/1070008116.html
10月28日付で茨城新聞からは、競技会としての表彰は行われなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大会は一時中断後に再開したもののプログラム途中で終了したため、同大会の表彰式は実施しないことが決まった。
同市商工観光課は「審査会の結果、すべての花火玉が打ち上げられておらず、公平な審査ができないことからノーコンテストにした」とした。
午後6時から打ち上げが開始されたが、同6時35分ごろ、一部の不発の花火が学園大橋近くの側道に落下。
破裂して3カ所に散り、火の粉で見物客の男性が指に軽いやけど、2人の服が焦げるなどした。
安全確認のため一時中断を数度はさみ再開されたが、予定の終了時刻を迎えたため、交通規制などを考慮して同8時半すぎに打ち上げを終了した。
同課によると、花火の打ち上げはスターマインが22作品中8作品、10号玉が45作品中35作品、創造花火が22作品中15作品の打ち上げにとどまった。
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15721747595476
10月30日付で茨城新聞からは、被害に遭った見物客は立入禁止区域にいたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
花火の落下現場は観覧が禁止されていた場所だったことが29日、分かった。
見物客が立ち入らないよう警備員が巡回していたが、看板などは設置されていなかった。
注意喚起が行き届かなかったとして、市は土浦署と合同で事故を検証するとともに、再発防止策を検討する。
同日の市長定例会見で市が明らかにした。
事故が起きた側道は、交通規制で歩行者が立ち止まって観覧することを禁止していた。
市が契約した警備会社の警備員が周辺を巡回し、観覧禁止場所に人が入らないよう注意していたが、「入り込んだ後、排除し切れない人がいて、そこに落下した」と同課はみている。
観覧禁止場所は市内各所で配った「花火大会交通規制図」に明記していたが、現場に看板などは設置していなかったという。
26日の風の状況は、午後8時半時点の上空393メートルで風速2メートル、同6時20分時点の地上付近で平均0・6メートル。
中止基準の10メートルを大きく下回っていた。
事故が起きた後、大会本部は警察からの要請を受けて中止を検討したが、風が安定し安全が確認されたとして打ち上げを続けた。
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15723585755414
(ブログ者コメント)
〇ブログ者は4回ほど、土浦花火大会を見に行ったことがある。
そして、そのうちの2回は、学園大橋近くの側道、つまり、おそらくは今回の事故現場近くで見物した。
その側道はといえば、打ち上げ開始の1時間前ほどに車が通行止めになり、それと同時に大勢の見物客がなだれ込み、中締めの大迫力スターマインが、若干の障害物には遮られるものの、目の前で炸裂する・・・そんな場所だ。
そして近くには確かに立入禁止区域があった。
そこは当然のことながら人が少ないので、これ幸いと次から次へと見物客が入り込み、警備員に注意されて退去しても、警備員がいなくなると、また別の見物客が入り込む・・・そんな状況だった。
今回事故が起きた場所も、それと同じだったのかもしれない。
〇昨年の事故は本ブログで紹介スミ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。