2016年4月21日21時55分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午前3時15分ごろ、室蘭市仲町、新日鉄住金室蘭製鉄所から、「高炉からのガス漏れで、作業員を病院に搬送した」と室蘭署に通報があった。
製鉄所の救急車で6人が搬送され、一酸化炭素中毒とみられるが、いずれも軽症。
製鉄所は、ガス漏れのあった配管の使用を止め、周囲への被害はなかった。
同署などによると、搬送されたのは、構内の「鉄道輸送センター」に詰めていた関連会社の4人と製鉄所の救助隊員2人。
午前1時ごろに輸送センターの1人が「頭が痛い」と訴えたため、別の1人がガス検知器を持って屋外に出たところ、ガスの反応があり、製鉄所の保安センターに連絡。
救助隊員が駆け付けた。
製鉄所では、鉄を溶かす際に発生する一酸化炭素が主成分のガスを、複数のガス管を通して別の施設に送っている。
ガス管は、鉄道輸送センターから数10m離れた場所に設置されていた。
構内のガス警報機は作動しなかった。
発生から通報まで遅れたことに、新日鉄住金広報担当は、「搬送作業に手間取ったため」と説明している。
出典
『ガス漏れ6人軽症 新日鉄住金室蘭製鉄所』
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0261874.html
4月21日8時25分に時事通信からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察などによると、19~55歳の作業員4人は、同日午前1時ごろ、製鉄所内の輸送センターで、溶けた鉄を運ぶため待機していたときに、ガスを吸ったという。
ガス管から漏れたのは一酸化炭素を主成分とする「転炉ガス」で、警察は、詳しい事故原因を調べている。
出典
『新日鉄住金製鉄所でガス漏れ=6人搬送、命に別条なし―北海道』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160421-00000030-jij-soci
4月21日8時49分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6人のうち4人は作業中で、ガス漏れを示す検知器で異常を知り、駆けつけた保安センターの2人も気分が悪くなったという。
転炉ガスは回収して、構内の燃料などに使われているという。
出典
『ガス漏れで作業員ら6人搬送…新日鉄住金室蘭』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160421-OYT1T50015.html?from=ycont_top_txt
4月21日20時31分にNHK北海道NEWS WEBからは、ガス漏れの原因に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午前1時ごろ、室蘭市仲町の新日鉄住金室蘭製鉄所で、製鉄所内の配管から燃料として使われる一酸化炭素が主成分の「転炉ガス」と呼ばれる有毒なガスが漏れ出した。
関連会社の作業員4人と、救助で駆けつけた自営救急隊2人のあわせて6人がガスを吸って病院に搬送され、いずれも症状は軽いものの、1人が入院したという。
ガスが漏れた配管は、転炉ガスに混じる不純物を取り除くためのもので、配管の先を水槽の中に入れ、水圧によってガスが漏れ出ないような構造になっていたが、その後の製鉄所などの調べで、水槽の一部が腐食して穴が開いているのが見つかったという。
このため、製鉄所では、この穴から水が抜けだして水圧が下がったことが原因でガスが漏れ出したとしている。
製鉄所では、同様の設備をすべて点検して、再発防止に努めることにしている。
出典
『ガス漏れ 原因は水槽に穴』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20160421/4728293.html
(2016年5月19日 修正1 ;追記)
2016年4月22日付の北海道新聞紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
同製鉄所は、同日、ガスを送る際に発生する水分の回収容器に穴が空いていたことが原因だったと発表した。
同製鉄所によると、製鉄過程で生じる一酸化炭素を主成分とするガスは、燃料として再利用するため、配管を通って製鉄所内の各施設に送られる。
この時に発生する余分な水分を別の配管を通じて地面の下に置いた容器で回収するが、容器に直径5mmの穴が空いていた。
通常は容器内を水で満たし、水圧でガスが漏れるのを防いでいるが、穴から水が漏れて水圧が下がり、ガス漏れが起きたという。
同製鉄所は、「老朽化による腐食が原因とみられる」としている。
6人はいずれも軽症だったが、1人は経過観察で入院した。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。