18日夜に福島第一原発で停電が発生し冷却設備が止まった問題で、東電は20日、停電の原因とみられる仮設配電盤(長さ5.7m、高さ2.3m、幅1.8m)で、端子が焦げて近くにネズミのような小動物の死骸が落ちていたと発表した。
東電は小動物が原因でショートし、停電が起きた可能性があるとみている。
また、最後まで復旧できていなかった共用プールの冷却設備が同日未明に復旧し、停電発生から約29時間で全面的に復旧した。
東電は20日昼過ぎ、屋外の仮設配電盤に焦げ跡を見つけた。
仮設配電盤は事故直後にトラックで4台運びこまれ、荷台に載せられたまま、停電が起きるまで使われていた。
東電は順次、配電盤を屋内のものに切り替える工事を実施しており、この仮設配電盤が最後に残った1台だった。工事は年度末の今月中にも終える予定だったが、その矢先のことだった。
配電盤には端子と壁面に黒い跡があり、小動物は全長約25cmで、周囲には体毛が散らばっていた。
端子には6.9KVの高電圧の電気が流れており、絶縁はされていない。
侵入した小動物が感電して、はじき飛ばされ、壁面にぶつかったとみられている。
小動物の侵入対策はしていなかった。今後、原因を詳しく調べる。
停電は、焦げ跡が見つかった仮設配電盤のある電気系統のA系とは別のB系にも波及。
B系から電力を受けていた1号機の使用済み燃料プールの冷却設備も止まった。
通常はA系とB系は独立して相互に電気が流れることはないが、A系は津波対策工事中で、一時的にA系とB系をつなげていた。このため、停電が広範囲に広がったとみている。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0320/TKY201303200285.html
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130320/dst13032019570008-n1.htm
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130320-OYT1T00472.htm?from=y10
その後、2013年3月25日20時53分に朝日新聞から、同日18時58分にNHK首都圏から、ネズミと断定されたという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東電は25日、ネズミが仮設配電盤の端子に触れ、ショートを起こしたのが停電の原因と断定した。
仮設配電盤は事故直後からトラックの荷台に載せられて屋外に置かれており、すき間からネズミが侵入したとみられる。
東電は対策として、重要機器を仮設配電盤から、ネズミが侵入しにくい屋内の配電盤につなぎ替えた。
東電の調査では、仮設配電盤の内部の端子に焦げ跡があり、近くの床に落ちていたネズミの死骸には感電した痕跡があった。
ほかの配電盤は異常がなく、冷却設備などの作動状況を分析した結果、ネズミによるショートが停電の原因と断定した。
トラックの中にはネズミのふんとみられるものも見つかった。ネズミは仮設配電盤と電源ケーブルをつなぐすき間から侵入したとみられる。雨水が入らないようにすき間をシートで覆っていたが、はがれていた可能性があるという。
福島第一原発では、本来の原発とは異なり、今も仮設の設備が使われていて、より信頼性の高い設備への切り替えが課題となっており、東京電力は「建物の中にある配電盤にもケーブルが外に出ている箇所があり、小動物が入り込まないよう早急に対策を検討したい」と話している。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0325/TKY201303250407.html
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20130325/6d9f5f9035240cbb169681f90748ddea.html
キーワード;小動物
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
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