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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2014772352分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

7月8755分に読売新聞からも、同趣旨の記事が図解と写真付きでネット配信されていた。

 

6日午後9時半ごろ、北海道長万部町のJR室蘭線静狩~長万部間を走行中の札幌発函館行き特急スーパー北斗18号(7両編成)で、1号車の後方デッキ床下から白煙が上がり、緊急停止した。乗客約230人にけがはなかった。

 

JR北では2011年5月〜13年7月、特急列車で出火・発煙するトラブルが相次いで発生しており、整備時間を確保するためのダイヤ改正をするなど安全対策を取ってきたが、再発を防げなかった。


JR北によると、煙が出ているのに気づいた乗客が非常通報ボタンを押し、運転士が煙を確認した。

エンジンを停止すると発煙は止まったが、煙が客室に流れ込んだため、1〜3号車の乗客は後方車両に一時避難した。


列車の運転は、午後11時50分ごろに再開。乗客は約2km先の長万部駅で別の列車に乗り換え、約3時間半遅れの7日午前2時半ごろ函館駅に到着した。


JR北は7日、札幌市の本社で記者会見し、発煙したのは配電盤とエンジンをつなぐ配線などを収納した機器室(高さ174cm、幅70cm、奥行き30cm)で、塩化ビニール製の配線の被覆の一部が焦げていたと発表した。

配線同士が擦れるなどして被覆が摩耗して破れ、配線がショートした可能性もあるとみて、車両を函館運輸所に運んで原因を詳しく調べている。

 

床下には、エンジンの排気温を感知するセンサーの配線束と、空調や自動ドアなどに使われる配線束の2束があった。

配線は約20年使われていたが、耐用年数は30年程度で問題はないという。

配線は、直近の5月22日に検査した際は、異常はなかったという。

 

JR北は、構造が同じ9両の配線を緊急検査したが、不具合はなかった。

原因が判明するまで、90日ごとに行う配線の検査を45日ごとに短縮する。


JR北の難波・車両部長は、「漏電などが起こるとブレーカーが落ちて電源を遮断するので、最悪の場合でも火災には至らない」と説明。今回の事故でブレーカーは作動していなかったという。

西野副社長は、「お客さまに心配と迷惑を掛けたことを深くおわびする。最悪のケースを考えて対応を検討し、安全性の向上に取り組む」と謝罪した。

 

出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20140708k0000m040103000c.html

http://www.yomiuri.co.jp/national/20140708-OYT1T50021.html

 

 

77日付でJR北海道のHPにプレスリリースが掲載されており、その中で、検査については、以下のように記されている。

 

床中など目視での確認ができない配線を含め、車両全体の配線状況の確認は、交番検査(90日毎)、要部検査(約1.5年毎)、全般検査(8年毎)で、絶縁抵抗試験を行っている。

当該車両の直近の交番検査は5月22日に実施しており、異常なかった。

 

出典URL

http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2014/140707-1.pdf

 

 

791750分にmsn産経ニュースから、配線ではなく配線を束ねていたゴム製のチューブが焦げていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

JR北海道の島田社長が9日、札幌市の本社で定例記者会見を開き、6日に起きた特急列車の発煙について「あらためて深くおわびする」と陳謝した。

以前から相次ぐ車両からの出火や発煙を念頭に、「一連の事故を思い出させる事象だ。深刻に受け止めている」とも述べた。


また同社は、これまで「1号車デッキの床下にある配線が焦げていた」としてきた説明を撤回。「約80本の配線を束状にして収めていたゴム製のチューブが焦げた」と訂正した。

配線の被覆に残った黒い部分を当初は焦げ跡と判断していたが、その後、実際にはチューブが焦げ、被覆に付着していただけだったと判明したという。

チューブが焦げた原因は調査中という

 

出典URL

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140709/dst14070917500014-n1.htm

 

 

79194分にNHK北海道NEWS WEBからは、ゴム製のバンドが焦げていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

焦げたのは、配線の束を保護するために巻かれていたゴム製のバンドだったことがわかった。

 

 

710251分に日本経済新聞からは、ゴム板が焦げていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

島田社長は9日、定例記者会見で、エンジンと配電盤を結ぶ複数本の電気配線を束ねるゴム板に焦げ跡が見つかったと発表した。発煙の原因はまだ分かっていない。
8日夕の調査で、電線を束ねる横11cm、縦10cmのゴム板の表面に長さ約4cmの焦げ跡が見つかった。

既に発表していた塩化ビニール製の電線カバーの焦げについては、ゴム板の焦げカスの付着だったと修正した。

 

出典URL

http://www.nikkei.com/article/DGXNZO74036570Q4A710C1CC1000/

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

○読売新聞の写真を見ると、床板を取り外せば見える位置にある部分が焦げていた模様。

5月の検査では、床板を取り外して目視点検しなかったのだろうか?

それとも、目視点検はしたが、当時は臭いとか変色などの焦げる前兆は見られなかったということだろうか? 

 

○「チューブ」か「バンド」か「板」か表現は異なるが、いずれにせよ、ゴム製の平べったいもので配線が覆われていた模様。

とすれば       ケーブルから発せられた熱がこもって・・・という可能性も考えられる。

被覆ではなくゴムが焦げたのは、種類によってバラツキがあるのでなんともいえないが、ゴムのほうが発火点が低かったから、ということかもしれない・

 

○団子状に置かれていた電線が熱をもって発火する事故はしばしば起きており、本ブログでも何件か紹介済。うち3例を以下に示す。

201312月 つくば市の高エネ研で束になった送電用ケーブルが焼損

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3548/

20136月 赤坂見附駅で束ねてあった電気ケーブルから白煙

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2960/

20115月 名古屋市の住宅でパソコン配線が過密だったため出火

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/414/

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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