2017年6月5日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
暑さが本格化するこれからの季節、扇風機やエアコンは必需品だ。
しかし、使い方によって思わぬ火災を起こす恐れがある。
製品の安全を調べる製品評価技術基盤機構(NITE)は、6 ~8月にかけて扇風機とエアコンが原因の火災が急増するとして、注意を呼び掛けている。
新潟県内の高校で、2015年8月、教室に設置されていた扇風機から出火し、周辺を焼くぼやがあった。
職員が火災の前、扇風機が動いていないことを目で確認していたが、実際はスイッチが「強」に入っていたという。
扇風機は、約45年前から使用されていた。
内部の配線が一部断線し、発火したとみられる。
NITEのまとめでは、こうした扇風機が原因の火災は、11~15年度の5年間に90件報告され、5人が死亡していた。
長期間使い続けることによる製品の劣化が主な原因で、90件中、39件が該当した。
使用期間が30年を超える製品で多いが、15~20年程度でも劣化が起きていた。
新潟県の高校の例は、扇風機の「首振り機能」によって、支柱と羽根の部分をつなぐ配線に長期間負荷がかかり、断線したとみられる。
佐賀県内で13年10月にあった火災では、約38年間使っていた扇風機のモーター部分の銅線が劣化し、発火の原因になった。
リコール製品の破損事故なども含めると、扇風機の事故の3割以上が、学校や病院といった公共施設で起きている。
事故が起きた例では、「動いていないので、スイッチが切れていると思った」「スイッチを入れても動かないので、そのままにした」などの報告が多い。
NITEは、
▽羽根の回転が不規則
▽運転中に異常な音や振動がある
▽モーター部分が熱い
などの異常を感じたら「すぐに使用をやめてほしい」と呼び掛けている。
一方、エアコンが原因の火災は、15年度までの5年間に259件あり、5人が死亡した。
不適切な配線が主な原因となっている。
石川県では、14年1月、エアコンをつないでいた延長コードが発火し、住宅を全焼。70代女性が死亡した。
使用の度に、延長コードに許容量を超える電流が流れたためとみられる。
電源コードをねじって他のコードと接続する「ねじり接続」も厳禁だ。
接続不良で発火の恐れがある。
エアコンを取り付ける際に、コードが長すぎたり短すぎたりして、業者がねじり接続をしている場合があるという。
このほか、エアコンを掃除する時に使った洗浄液が内部の電気部品に付着し、発火するケースもある。
また、ナメクジやネズミなど、虫や小動物がエアコンの室外機に入り込み、電源回路がショートして発火した例もある。
▽ブレーカーが頻繁に落ちる
▽電源プラグが変色している
▽焦げくさい臭いや異音がする
などした場合は、使用を中止するなど、注意が必要だ。
出典
『くらしナビ・ライフスタイル 扇風機・エアコン、火災注意』
https://mainichi.jp/articles/20170605/ddm/013/040/040000c
(ブログ者コメント)
以下は、ネタ元と思われる資料。
(平成29年5月25日公表 NITEのHP)
『夏に多発!扇風機の経年劣化やエアコンの電源コードのねじり接続で火災のおそれ~使用前に扇風機の動作やエアコンの電源コードを必ず確認しましょう~』
http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2017fy/prs170525.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。