2018年10月1日19時19分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台風24号の接近に伴い、JR東日本は30日夜、首都圏の在来線の全線と一部の新幹線、合わせて1200本余りの運転を計画的に取りやめた。
帰宅時間を早めるなどした46万人余りに影響が出たという。
JR東日本は30日午後8時から、首都圏の在来線の全線1218本と東北・山形・上越・北陸各新幹線の一部21本の、合わせて1239本の運転を計画的に取りやめた。
帰宅時間を早めるなどの影響が出たのは、在来線でおよそ45万4000人、新幹線でおよ8700人の、合わせておよそ46万2700人に上った。
さらに1日の始発の時間以降も、JR四ツ谷駅の線路内で木が倒れているのが見つかり、中央線の快速電車が運転できなくなったのをはじめ、線路の点検のため首都圏の在来線の全線で一時運転を見合わせて運転本数を減らすなどしたことから、朝の通勤や通学の乗客で駅や列車が大混雑した。
【計画運休 経緯と課題】
JR東日本が台風24号の接近に伴う「計画運休」を発表したのは、30日正午すぎだった。
山手線をはじめ中央線や東海道線など、首都圏の在来線のすべての路線について、午後8時以降の運転を順次取りやめるとして、早めの帰宅を呼びかけた。
台風の影響で首都圏のすべての在来線の運転を計画的に取りやめるのは、確認できるかぎりで今回が初めてだという。
JR東日本は、「台風の規模が大きいことや首都圏の全域に影響するおそれがあること、影響する時間帯が夜間になることから、乗客の安全を考えた」と話している。
一方で1日の運転については、30日夜の時点で「始発から通常どおり運転する予定」としていたが、午前4時になって首都圏のすべての在来線で始発から運転を見合わせると発表した。
JR東日本は、「台風が去ったあとの点検で被害が判明し、未明に運転を見合わせることを判断した。昨夜の段階での判断は難しかった」と話している。
【専門家 一定の評価 課題指摘も】
鉄道システムが専門で工学院大学の高木亮教授は、「今回、初めて首都圏で一斉に運転を取りやめた点について、安全面から評価できると考えているが、今回の『計画運休』の内容であれば、前日に公表するべきだった」と指摘している。
また、「大規模な計画運休をしていることや、台風の勢力などから線路などの設備の安全確認に時間がかかることは、事前にわかることなので、始発からの運転見合わせも予想できたことだ。情報を出すのが遅く、利用客などの混乱を大きくしたのではないか」としている。
鉄道の安全に詳しい関西大学の安部誠治教授は、「台風で突然電車が止まり社会的混乱を生んでしまうより、事前にあらかじめ運休を知らせることで多くの企業や利用者がその予定にあわせた対応をとることができるため、有効な方策だったと評価している。関東圏では今回が初めてだったため、多少の混乱はあったと思うが、利用者もスマートフォンなどで積極的に情報をとるようにしていけば、今後、不満や批判も解消して社会に定着していくと思う」と話している。
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出典
『JR 初の「計画運休」始発から運転見合わせで混乱 課題も』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181001/k10011653621000.html
10月1日11時30分に毎日新聞からは、各駅の混雑状況に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台風24号が通過した1日朝、首都圏の鉄道ダイヤは大きく混乱した。
ほぼ通常通りの運行を予定していたJR東日本は、設備点検などのため始発から運行することはできず、一部の駅で入場制限を掛けるなど、週明けの通勤客に大きな影響を与えた。
JR新宿駅は、構内が身動きが取れないほどごった返していた。
大混雑するホームは入場が規制され、押し出された女性客らの悲鳴が上がった。
川崎市の会社員男性(24)は、「構内や車内はかなり混み合っていて、押し合いになって目の前で乗客数10人がドミノ倒しのように倒れた」と話した。
「まさかこんな状況になるとは予想していなかった」。
出勤途中の東京都北区の会社員男性(28)は、駅前の路上に座り込んでいた。
「ラジオで山手線は動いていると聞いたけど、人が多すぎてホームまでたどり着けない」と途方に暮れた。
東京都三鷹市のJR三鷹駅は、午前7時半ごろから入場規制が始まった。
大学1年の女性(18)は、「三鷹駅なら電車に乗れるかと思って最寄り駅からバスに乗って来たが、ここまで混雑しているとは。もう1限目には間に合わないので、落ち着くまで待ちます」とあきらめた様子だった。
東海道新幹線も安全確認が長引き、東京駅午前6時発ののぞみの始発が約1時間遅れで出発した。
新幹線の乗り換え口は、時刻表を見上げ途方に暮れる人や、駅員に到着時間を尋ねる人でごった返した。
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大宮駅では、さいたま市北区の会社員男性(35)が、「朝から通常通り運行すると思っていた。始発から動くのか、運休なのか、情報が錯綜して困った」と話していた。
出典
『台風24号 「遅刻に」「電車乗れない」週明け首都圏混乱』
https://mainichi.jp/articles/20181001/k00/00e/040/195000c
(2/2へ続く)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。