2016年11月26日23時28分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月27日付で大分朝日放送から、11月27日0時55分に読売新聞から、11月27日19時29分にNHK大分からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午後6時20分ごろ、大分県日出(ひじ)町藤原の簡易水道施設の小屋で「何かが爆発して、けが人が出た」と119番通報があった。
警察によると、男性3人が病院に搬送され、会社役員のTさん(男性、70歳)が多臓器不全で死亡。農業男性(65)が胸などを打ち重傷、無職男性(69)が手に軽傷を負った。
警察によると、現場周辺で午後5時ごろから水道が出なくなり、水道業者に連絡した後、近隣の住民数人が水道の供給元となる小屋を調べに来ていたという。
小屋は鉄骨スレート製で、広さ約15m2、高さ約3m。
天井や壁に穴が開いたが、出火はしなかった。
事故当時、死亡したTさんが小屋の中にある圧力タンク(高さおよそ1m30cm、直径50cmあまりの円柱形)の上に乗って目視で点検していたところ、タンクが破裂。
接続部分から外れて吹き飛び、天井に衝突したあと、外に飛び出したという。
圧力タンクは、地下から汲み上げた水を貯水槽に送り出すためのもの。
小屋では、ポンプで水をくみ上げ、地区の9軒に水を供給していたという。
近くに住む男性は、「天井の鉄骨がゆがんでいた」と話した。
施設は9世帯の住宅や飲食店に水を供給していて、20年以上にわたって地区で管理していたが、定期的な点検などは行っていなかったという。
出典
『水道小屋で爆発、1人死亡2人重軽傷 大分・日出町』
http://www.asahi.com/articles/ASJCV73K1JCVTIPE021.html
『簡易水道施設が爆発 住民1人が死亡』
『水道小屋で爆発か、1人死亡2人重軽傷…大分』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161126-OYT1T50162.html
『3人死傷事故は圧力タンク破裂』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/5074749851.html?t=1480279601546
11月28日付で朝日新聞大分全県版(聞蔵)からか、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「気づいたら吹っ飛ばされていた」。
事故当時、現場にいた男性は、そう振り返った。
小屋には高さ130cm、直径56cmの圧力タンクと高さ2mの貯水槽が並んでおり、Tさんは圧力タンクの上で隣にある貯水槽を調べていたという。
別の男性は、奥の配電盤を調べていた。
男性が小屋の入口にいた時、事故は起きた。
「突然、ボーンと空気が破裂するような大きな音が聞こえた。見たらTさんが仰向けに倒れていた。」
男性自身も勢いで1mほど飛ばされ、手などに軽いけがをした。
圧力タンクは、頭を下にして小屋の外に落ちていた。
内側が錆びていたという。
11月29日18時51分にNHK大分からは、大分県が事例の横展開対応を行ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県はこの事故を受けて、29日、市町村や水道施設の管理者などに対し、文書などを通じて施設の定期的な点検の実施を呼びかけた。
また、今回の事故は、地域の住民だけで管理していた規模が小さな水道施設で起きたことから、県はホームページを通じて、こうした施設の利用者に注意喚起をするとともに、市町村に対して施設の管理者に、直接、注意を呼びかけるよう求めている。
県環境保全課は、「設置したままになっている場合も見受けられるので、管理者は定期点検を行い、劣化した部品は交換するなどして事故を防いでほしい」と話している。
出典
『水道施設事故で注意呼びかけ』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/5074816861.html?t=1480455104233
(ブログ者コメント)
〇大分県のHPに掲載されている注意喚起文書は、下記参照。
『圧力タンクの取扱いについて(注意喚起)』
http://www.pref.oita.jp/soshiki/13350/suidou-cyuui.html
文書中、施設の簡略フロー図が掲載されている。
〇同じような施設は他県にもあると思うが、大分県以外での横展開の動きは、ブログ者の知る限り、まだない。
原因が判明してから、ということかもしれないが・・・。
〇軽傷だった男性はテレビのインタビューに対し、「自分は足が悪いので小屋の外にいた」と話していた。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。