







2020年8月6日6時1分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
レバノンの首都ベイルートで4日に起きた大規模な爆発は、死者が135人に増えました。
レバノン政府は非常事態を宣言し、近く調査委員会を立ち上げて、爆薬の原料にもなる化学物質が長期間にわたって保管されていた経緯などを調査し、責任を追及することにしています。
レバノンの首都、ベイルートにある港で、4日に起きた大規模な爆発について、レバノンの公衆衛生相は5日、現地メディアに、これまでに135人が死亡し、およそ5000人がけがをしたと明らかにしました。
今も数十人の行方がわかっておらず、爆発現場では、日が暮れてからもライトの明かりを頼りに、懸命の救出作業が続いています。
また、ベイルートの県知事は、首都で30万人が家を失い、被害額は、30億ドルから50億ドルにのぼると指摘しています。
爆発があった港の倉庫には、爆薬の原料にもなる硝酸アンモニウムおよそ2750トンが、6年にわたって保管されていたことがわかっています。
アウン大統領は5日、緊急の閣議を開き、ベイルートに、2週間の非常事態宣言を出し、この間、軍に対し、硝酸アンモニウムの保管に関わった人物を自宅に軟禁するよう要請しました。
政府は、近く、調査委員会を設置し、5日かけて原因の調査や責任者の特定にあたり、その結果を公表することにしています。
アウン大統領は、「できるだけ早く調査を行って何が起きたのかを明らかにし、責任がある人物を処罰する決意だ」と述べて、責任を追及する考えを示しました。
【衛星画像でも爆発の威力が】
レバノンの首都ベイルートで起きた大規模な爆発で、爆発後の現場をうつした衛星画像は、爆発の威力のすさまじさを物語っています。
アメリカの衛星会社プラネット社が撮影したのは、爆発が起きた港で、爆発が起きた場所を中心に、埠頭が大きくえぐりとられてクレーターのようになっています。
また、爆発前に撮影された画像では、ふ頭の周辺に倉庫のようなものが確認できますが、爆発後には、跡形もなく無くなったり、骨組みだけになったりしています。
周囲には爆風で飛ばされたとみられるコンテナや建物の破片なども散らばっていて、爆発の威力を伺い知ることができます。
さらにアメリカの衛星会社マクサー・テクノロジーズが、別の角度から撮影した衛星画像では、爆発が起きたふ頭の対岸に係留されていたクルーズ船のような船が、横倒しになっている様子が確認できます。
・・・・・
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200806/k10012553261000.html
8月6日22時57分に毎日新聞からは、爆発した硝酸アンモニウムは故障で入港した船が入港税を支払わなかったため差し押さえられたものだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・
今回の爆発では、中心となる港湾地区から市街地へと同心円状に被害が広がっている。
特に、港の南側一帯の建物被害が激しく、倉庫群などが爆風で崩壊した。
3~4キロ離れた地点でも建物の窓ガラスが割れて吹き飛ぶ被害が報じられており、爆発のすさまじさを物語っている。
英BBCによると、英シェフィールド大学の専門家らは今回の爆発の威力について、第二次世界大戦で広島に投下された原子爆弾の約10分の1と推定。
「原子爆弾によらない爆発としては、間違いなく史上最大規模」としている。
ロイター通信によると、死者の多くは港湾や税関で働く人々と、夕方のラッシュアワーに近くを車で通行していた人々という。
強烈な爆風で海に投げ出された犠牲者もいた。
現場付近には行方不明者の家族らが集まり、必死に手がかりを探している。
ベイルートのアブード知事は、「爆発の被害額は、間接的なものを含めて150億ドル(1兆5800億円)に達する可能性がある」と地元テレビ局に述べた。
特に、今回壊滅的な被害を受けたベイルート港はレバノン最大の食糧輸入拠点で、その中心となる穀物貯蔵用サイロも破壊されたため、代替手段の確保が急務となる。
爆発の原因については、事故との見方が強まっている。
港湾地区の倉庫に6年前から保管されていた硝酸アンモニウム2750トンに、何らかの形で引火したとみられている。
硝酸アンモニウムは、化学肥料だけでなく火薬や爆薬の原料となる化学物質で、爆発の危険性から保管や輸送に厳重な管理が求められる。
海外では硝酸アンモニウムの爆発事故が絶えず、2001年9月に仏トゥールーズの肥料工場で爆発し30人超が死亡。
13年4月には米テキサス州の肥料倉庫で爆発して15人が死亡。
15年8月には中国天津の港湾倉庫で発生した火災から、保管していた硝酸アンモニウム約800トンなどに引火し大爆発、近隣住民を含めて165人が死亡した。
ロシア船員組合の発表や露メディアによると、今回爆発した硝酸アンモニウムは、極東ハバロフスク出身でキプロス在住のロシア人実業家が所有するモルドバ船籍の貨物船から押収され、倉庫に保管されていたとみられている。
船はジョージアのバトゥーミを出港し、アフリカのモザンビークに向かっていたが、13年秋に故障のため、ベイルートの港に停泊。
入港税が支払われなかったため、港湾当局が船を差し押さえ、ロシア人の船長ら一部の船員が船内に拘束された。
港湾当局は当初、硝酸アンモニウムの船外への積み出しも許さなかったが、約1年後になって裁判所が許可し、船長らも帰国できたという。
船長は露メディアの取材に、「実業家が船を放棄し、賃金も支払われていない」と訴えている。
船はすでに海に沈んだという。
https://mainichi.jp/articles/20200806/k00/00m/030/258000c
8月7日12時27分にYAHOOニュース(ロイター)からは、亜鉛化窒素を含む赤褐色の煙は硝酸アンモニウムの爆発に特有のものだなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
硝酸アンモニウムは一般的な工業用化学品で、肥料にしたり、採石や採掘の現場で使用される。
適切に保管されていれば、比較的安全とされる。
だが汚染された場合、とりわけ燃料と混ざると極めて危険だ。
また、大量で高温にさらされると爆発の可能性があり、量が多ければ多いほど爆発の危険性が高まる。
ベイルートでは、2750トンが安全対策なしに保管されていた。
非核爆発としては史上最大級の規模だった可能性があると専門家。
映像から、硝酸アンモニウムの爆発には特徴がみられる。
衝撃はのキノコ雲とともに、亜鉛化窒素を含む赤褐色の煙が発生した。
過去にも多くの犠牲者を伴った爆発事故には、硝酸アンモニウムが関係していた。
1921年、ドイツの工場が爆発し、約570人が死亡または行方不明になった。
2015年には中国の天津港で倉庫が爆発し、200人近くが死亡または行方不明になった。
ほかの物質と混ぜることで爆発物になるため、意図的に使用された事例も。
1990年代にはアイルランド共和軍(IRA)がロンドンで爆破させたほか、1995年のオクラホマシティ連邦政府爆破事件や、2002年のバリ島ナイトクラブ爆破事件などでも使われた。
また硝酸アンモニウムを含んだ手製爆弾が、アフガニスタン駐留米軍に対して多数使用されたという。
だが専門家は、レバノンの爆発は事故であった可能性が高いとみている。
仮に意図的にほかの物質と混ぜられ、爆発物として使用された場合、赤褐色の煙は上がらないことが多いからだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/50752d1d1f0bcbe6147ad9214a2f99e8627bddc9
(ブログ者コメント)
〇以下は、NHK映像の13コマ。
衝撃波によって生じた水蒸気の雲がカメラに向かって押し寄せ
てきている。(2/2に解説あり)
〇天津事例は本ブログでも紹介スミ(ニトロセルロースの自然発火が引き金で、硝安保管量は800トンだった)
(1/2から続く)
2020年8月8日12時21分にYAHOOニュース(WIRED)からは、硝酸アンモニウム保管上の絶対禁止事項が2つとも守られていなかったなど、下記趣旨の解説記事がネット配信されていた。
レバノンの首都ベイルートで8月4日午後6時ごろ(現地時間)に発生した倉庫火災は大爆発を引き起こし、超音速の爆風がベイルートの街全体を駆け抜けた。
映像を見ると、港に近い倉庫で発生した火災に続いて大きな白いキノコ雲が勢いよく立ち上がり、爆発の衝撃波で通りが焼き焦げ、建物は倒壊し、車や人が吹き飛ばされ、窓ガラスが砕け散った。
この爆風は10km先まで及んでいる。
記事の公開時点で、少なくとも135人の死亡が確認され、4,000人以上が負傷している。
なぜこのような爆発が起きたのか。
そして、なぜこれほどの大爆発となったのだろうか。
【燃料と酸化剤の両方の特性】
今回の大規模な爆発の原因となったのは硝酸アンモニウムだと考えられている。
硝酸アンモニウムは、農業用肥料や鉱山で使われる爆薬の原料として使われることが多い化学物質だ。
レバノンのミシェル・アウン大統領によると、爆発現場の港湾倉庫には2,750トンの硝酸アンモニウムが、安全対策が不十分なまま、6年にわたり保管されていた。
爆発の威力は凄まじく、200km離れたキプロス島でも感じられたほどだった。
硝酸アンモニウムへの引火の原因はまだ不明だが、港湾倉庫の火災が硝酸アンモニウムに引火して爆発を引き起こした可能性が最も高い。
硝酸アンモニウムは比較的安定した化合物だが、170℃で融解する。
ベイルートで大量の硝酸アンモニウムに引火し、続いて起きた化学反応で大きな火の玉が発生し、大爆発を引き起こしたようだ。
ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの化学教授であるアンジェラ・セッラは、硝酸アンモニウムの爆発性は、その化学成分に起因するのだと指摘する。
すなわち、アンモニウムは水素に似た性質があり、硝酸塩は酸素に似た性質をもつ。
「燃料と酸化剤の両方があるようなものです」と、セッラは説明する。
酸化剤は炎に酸素を送り込み、その勢いを増す。
「燃料と酸化剤をまとめて点火源と組み合わせれば、大きな問題になることは確実でしょうね」
【超音速の衝撃波が都市を襲った】
硝酸アンモニウムの爆発は、空気を急激に圧縮する。
その結果、港湾倉庫から超音速の衝撃波が波紋のように広がった。
衝撃波の前方は非常に高温だが、後方の温度は低く、ソニックブームの周りの空気は移動・圧縮される。
「シャンパンボトルからコルクが勢いよく飛び出すと、ボトルの中に水蒸気が凝縮した霧が発生する現象と少し似ています。
それとまったく同じプロセスで、非常に急激に冷却されるのです」
と、セッラは説明する。
今回の爆発は核爆発以外で近年最大級の規模であると、シェフィールド大学の土木工学教授であるアンディ・ティアスは語る。
ティアスとシェフィールド大学の衝撃・衝突力学研究グループの研究チームは、ベイルートの爆発を記録した多数の動画と画像を分析し、爆発を引き起こした爆薬の量を推定した。
この結果、爆発はトリニトロトルエン(TNT)火薬換算で約1,000~1,500トンに相当するとみられている。
広島に投下された原爆の10分の1の威力だ。
しかし、なぜ、これほどの大爆発になったのだろうか。
それには、複数の要因が組み合わさっている。
要因のひとつは硝酸アンモニウムの量の多さ、もうひとつは不適切に港湾倉庫に保管されていた期間だ。
【「絶対禁止」のルールが守られず】
ベイルートでの爆発の原因となった硝酸アンモニウムの量それ自体は、決して珍しいものではない。
肥料をつくるために同程度の量の硝酸アンモニウムが世界中に出荷されている。
だが、硝酸アンモニウムがこれほど大量に1カ所に保管されることは、あまりない。
まさにベイルートで目撃された爆発の原因となったものだ。
「業界の安全プロセスに関する基本的な知識をもっている人なら誰でも知っている最も重要なルールは、大量の危険物を1カ所に保管しないことです。特に密閉された環境では厳禁です」と、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの化学工学教授であるハロウン・マゲレフテは指摘する。
「ふたつ目の絶対禁止事項は、人口密集地域近辺での保管です」
硝酸アンモニウムの安全な保管について助言する英国企業Haztech Consultantsのディレクターのスティーヴ・カーショウによると、硝酸アンモニウムは自体は比較的安定した化合物だが、長期間大量に保管したり、異物混入や汚染が起きたりすると、複合して大きな塊になる。
【不適切な保管で硝酸アンモニウムが固まった?】
時間経過とともに湿気を吸って固まった硝酸アンモニウムは、爆発のリスクが大きくなると同時に、爆発の激しさも増す。
そしてベイルートの倉庫で起きたように、固まった硝酸アンモニウムに引火すると、大惨事をもたらす可能性がある。
「大量の硝酸アンモニウムがぎっしり詰め込まれて不適切に保管されていたことで、爆発が起きたのです」と、カーショウは言う。
さらに、通常なら数百トンほどの硝酸アンモニウムを小さな容器に隔離保管し、その際には硝酸アンモニウムに引火するような可燃性物質を周囲に置くことはないと、カーショウは指摘する。
量が少なければ、予期せぬ事態が起きても小さな爆発で済む。
「衝撃と爆発で、保管されていた膨大な量の硝酸アンモニウムすべてが、ほぼ瞬時に爆発しました」
複数のメディアの報道によると、13年に2,750トンの硝酸アンモニウムを積んだ船舶がベイルートに到着したが、船舶が航海に不適切と判断されたか、あるいは船舶所有者がベイルート港への料金支払いを拒否したことで、14年に出航不許可となった。
のちに硝酸アンモニウムが押収され、倉庫に保管されたという。
すでに6か月前には、この硝酸アンモニウムを移動しないとベイルート全体が吹き飛ばされることになると複数の検査官が警告していたと、『ガーディアン』紙は伝えている。
「時間の問題だったとわたしは思います」と、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのマゲレフテは言う。
「絶対に起きてはならないことが起きてしまったのです」
https://news.yahoo.co.jp/articles/e279afbb9226b85262c95ac7ce4c472f39bdd003
(2020年8月12日 修正1 ;追記)
2020年8月11日7時43分にYAHOOニュース(ロイター)から、大量保管の危険性は1月に司法当局から指摘され、安全保障当局からも7月20日付の私信で大統領と首相宛に警告されていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
レバノンの首都ベイルートで4日発生した大爆発事故の原因とされる、港に保管されていた2750トンの硝酸アンモニウムについて、アウン大統領やディアブ首相は、安全保障当局から事前に危険性を警告されていた。
ロイターが、当局による報告書や複数の安全保障担当高官の取材を通じて、この事実を突き止めた。
今回初めて存在が明らかになった報告書は、国家安全保障局が事故に至る経緯をまとめたもので、その中には、7月20日付けで大統領と首相宛てに私信が送られたことが記されている。
報告書で私信の具体的な内容には言及されていないものの、ある安全保障担当高官はロイターに対して、硝酸アンモニウムについて直ちに安全対策を講じるべきだと促した1月の司法当局による調査結果が要約されていたと説明した。
この私信作成に関与していた同高官は、「硝酸アンモニウムには危険性があり、盗まれた場合は、テロ攻撃に利用されかねなかった」と述べ、爆発すればベイルートが壊滅する恐れがあると、自身が政府首脳部に訴えていたと付け加えた。
アウン大統領は先週、事故前に硝酸アンモニウムがあることは知っていたと認め、直属機関の最高国防評議会の事務局長に「必要な措置を講じる」よう指示したと語った。
ただ、こうした直接的な警告を受けながら、結果として適切な対応を怠ったことが分かり、汚職や経済危機などを含めた政府に対する国民の怒りがさらに強まりそうだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/50b75e24605501f51a11f57bfde5532af0159831
2020年8月4日17時46分にNHK滋賀から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午前10時半すぎ、長浜市八幡中山町の近くで、4階建ての集合住宅から黒煙が上がり、爆発音も聞こえたという通報が警察にありました。
火はおよそ2時間半後に消し止められましたが、集合住宅の一部と駐車場の複数の車が焼けました。
この火事で、近くにいた男性が顔や手にやけどをしたほか、別の女性も体調不良を訴え、病院に搬送されましたが、いずれも命に別状はないということです。
警察の調べでは、現場では集合住宅で使われていた複数のプロパンガスのボンベが激しく焼けていて、火事の前、近くにいた人がガス臭さを感じたり、シューシューという音を聞いたりしていたということです。
警察は、何らかの原因で漏れたガスに引火した可能性があるとみて、さらに詳しく調べています。
現場は、JR長浜駅から北西に2キロほど離れた県道沿いの住宅地の一角で、現場は一時、騒然としたということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20200804/2060005456.html
8月4日12時17分に京都新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午前10時40分ごろ、滋賀県長浜市八幡中山町の4階建てアパート「O」の駐車場付近から出火、アパートの壁面や、北側の駐車場に止めてあった車5台に類焼し、約2時間半後に消えた。
30代の男性が顔や両腕にやけどを負い、40代女性が煙を吸い、病院に搬送された。
2人とも命に別条はないという。
滋賀県警長浜署や湖北地域消防本部が原因を調べている。
アパート西隣の民家にいた女性(59)は、「シューとガスが漏れるような音がして、外に出たら火が噴き上がり、一気に建物の3階くらいまで燃え移った。何度か爆発音もして、車も巻き込んで燃えた」と話した。
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/322748
(ブログ者コメント)
以下は、映像の4コマ。
2020年8月3日20時34分にYAHOOニュース(長野放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故が多発している長野市の交差点です。
それまでT字路だった場所が十字路の交差点になったことで、いわば「魔の交差点」となりつつあり、住民も困惑しています。
先月22日の午前、長野市上千歳町の交差点で、軽自動車2台が出会い頭に衝突する事故が起きました。
双方にケガはありませんでした。
高齢の男性が運転する車が、一時停止の標識があるにもかかわらず、一時停止をせずに交差点に進入し衝突したとみられます。
目撃者:
「ドーンって言った。ここは前は一時停止がなかったからスピード出して通過しようとした事故。先週も事故あった、ここに信号機つけないと危ない」
警察によりますと、この交差点では2カ月ほどの間に同様の衝突事故が3件起きています。
なぜ、事故が相次ぐのか。
主な原因として考えられているのが、一時停止の標識の位置が変わったことです。
6月1日、新たに県庁緑町線が開通。
県庁通り、中央通り、長野大通りが結ばれ、利便性が向上しました。
この道路の開通で、交差点はそれまでのT字路から十字路になりました。
これで優先道路が変わり、一時停止の標識が、それまでなかった南北を走る市道側に設置されたのです。
実際、一時停止の標識に気づかなかったのか、あるいはつい慣れで走り抜けてしまったのか、一時停止をしない車が見られました。
住民:
「今までここは『止まれ』じゃなく真っすぐだったので、ここを通る方が止まらず行くって感じ。非常に危険だと思う」
タクシー運転手:
「標識をよく見てない人が多いと思う。標識をちゃんと確認して、左右を確認して」
また住民からは、交差点周辺の視界が悪いことも事故の要因になっているという声も上がっています。
住民:
「視界がとにかく悪い。今のうちに信号つけてもらわないと怖い」
実際に交差点を走ってみると…。
(記者リポート)
「一時停止のラインに止まりますと、自動販売機でうまく左が見えません」
確かに、南北方向は自動販売機や建物で視界が悪く感じられました。
このため上千歳町は、信号機やカーブミラーの設置を市や警察に要望しています。
上千歳町の役員・玉井さん:
「できれば、本当の信号をつけてもらうのが一番いい」
要望を受けて市は今月中にも、交差点の二カ所にカーブミラーを設置する方針です。
しかし、信号機の設置は、東西方向の短い距離の間に信号機が連続してしまうため、難しい状況です。
長野県警交通規制課・小原課長:
「短い区間の中にいくつも信号機が続くと、交通渋滞を引き起こす要因になる。連続しますと先の信号機と見誤る危険性もある」
道路改良による思わぬ「落とし穴」。
どの交差点でも、標識や信号機に注意して進行する必要があります。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4e2dd8d4249bc71ce6f9880ff2e720f0eed250a4
8月4日20時17分にYAHOOニュース(信越放送)から、上記報道の翌日にも事故があったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新たな道路の開通で一時停止の位置が変わり、事故が相次いでいる長野市の繁華街・権堂の交差点で、また事故です。
午前8時半ごろ、長野市の市道「県庁緑町線」の交差点で、軽乗用車とバイクが衝突しました。
バイクを運転していた女性が市内の病院に運ばれましたが、軽いけがだということです。
この交差点は、新たな道路の開通で、一時停止の位置が変わりました。
県庁と長野大通りを東西に結ぶ「県庁緑町線」は6月1日に開通し、現在は南北を走る市道側に一時停止の標識があります。
しかし、開通前は丁字路で、現在は直進できる東側が一時停止の必要がありました。
軽乗用車を運転していた女性は、「権堂方面から来たバイクが一時停止で止まらず、気が付いてブレーキをかけたが間に合わなかった」と話しています。
警察が当時の状況を聞いて、事故の原因を調べています。
交差点では、開通して以降、少なくとも3件、同じような事故が続いていて、住民からは信号機の設置など対策を求める声が広がっています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e6cd004774550132d066368311ccc933b9fa413b
(ブログ者コメント)
〇以下は、映像の6コマ。
別映像では、止まれ表示なのに、止まるどころか徐行もせず、見た目、40㎞/h程度のスピードで交差点を走り抜ける車の映像も放映されていた。
それも2台も。
〇ついうっかりと、これまで慣れ親しんできたスタイルで走って
しまう?
道路上にも止まれの表示があり、見えにくいといっても、十字路になっていることぐらいは識別できるので、そんなことはないような気がするのだが・・・。
2020年8月3日20時25分にgooニュース(AFP)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
オーストラリア北西部沿岸沖でシュノーケリングをしていた観光客の女性が、クジラの尾にぶつかり重傷を負い、病院に空路搬送された。
医療関係者が3日、明らかにした。
事故は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されているインド洋のニンガルー・リーフ付近で発生。
応急処置の普及活動などに取り組む団体「セント・ジョン・アンビュランス」はAFPに対し、女性はパースで緊急治療を受けるために空港に搬送されたと明らかにした。
女性はクジラの尾と衝突し「胸部外傷」を負い、「重傷だが容体は安定している」という。
女性が衝突したのは世界最大魚のジンベイザメだと報じるメディアもあった。
事故が起きたエリアはジンベイザメの他、さらに大きいザトウクジラを間近で見られることで知られる。
どちらの種も、通常はボートや人間に対して警戒心が強い。
https://news.goo.ne.jp/article/afpbb/world/afpbb-3297190.html
2020年8月3日11時54分にYAHOOニュース(アフロ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
インド南部カルナータカ州ベンガルール(旧称バンガロール)で、7月16日に起きた事故の映像。
トゥクトゥクに絡みついた、路上に垂れ下がったワイヤを外そうと、運転手がトゥクトゥクを降りて作業中。
通りを走ってきた別のスクーターが、ワイヤに気付かず横を通過。
車体に絡まるも、そのまま走行。
その勢いでワイヤが強く引っ張られ、作業していたトゥクトゥクの運転手を空へ跳ね上げた。
飛ばされた運転手は、歩行者の女性に激突。
女性は頭を負傷し、病院で手当てを受けた。
飛ばされた運転手は軽傷で済んだ。
現在地元当局により、事故原因を調査中。
(インド、カルナータカ州、ベンガルール、8月3日、映像:Newsflare/アフロ)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a488f5da858a1cbfc0f11ca132dfc53ff8898417
(ブログ者コメント)
以下は、映像の7コマ。
2020年8月5日6時4分にYAHOOニュース(西日本新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前に福岡市東区のマンションでぼやがあり、水を入れたペットボトルが太陽光を集めるレンズのような役目をして出火したとみられることが、福岡県警捜査関係者への取材で分かった。
過去にも各地で起きている「収れん火災」とみられ、専門家は「水入りペットボトルには十分に注意してほしい」と呼び掛けている。
福岡東署によると、ぼやは3日午前9時すぎに東区名島5丁目で発生。
マンション14階の自営業の男性(72)方のベランダに置かれていたプラスチック製の箱などが燃えた。
室内にいた男性と妻にけがはなかった。
捜査関係者によると、現場には箱が飛ばされないよう周囲に約10本の水入りペットボトルが置かれていた。
火の気はないことから、太陽光がペットボトルの水を通過する際に屈折して箱に集まり、高熱によって発火したとみられるという。
2016年3月には福岡市城南区の共同住宅で水晶玉が同じように作用してクッションが燃えたほか、18年7月には北九州市小倉北区のごみ置き場で、重しのペットボトルによってごみ袋を覆うネットが焼けた。
両市の消防局は、いずれも収れん火災だったとみている。
火災に詳しい公益財団法人市民防災研究所(東京)の坂口理事は、「状況によっては数十秒で発火することもある。太陽光が当たる場所には水入りペットボトルを置かないことが一番の対策だ」と話している。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/632658/
2020年7月31日19時10分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
神戸市は31日、市から介護予防事業を受託しているNPO法人が、利用者の名前や住所など個人情報が記入された10人分の書類を紛失したと発表した。
市によると、NPO法人の職員は11日、長田区内の事業利用者から提出を受けた書類を、地域包括支援センターに持参。
シャッターが閉まっていたため、封筒に入れ、地面との隙間から建物内に投げ入れたという。
書類はその後、見つかっていない。
https://www.kobe-np.co.jp/news/kobe/202007/0013561077.shtml
※以下は神戸市の記者発表資料。
1.概要
介護予防事業「地域拠点型一般介護予防事業」の受託事業者(NPO法人JLC兵庫)において、「利用申請書兼同意書」が10名分紛失していることが、令和2年7月28日(火曜日)に判明した。
当該事業者は、「利用申請書兼同意書」をあんしんすこやかセンター(地域包括支援センター)に提出するため、令和2年7月11日、当該センターの建物に投函したが、センターは受け取っておらず、捜索したが見つからなかった。
2.紛失した資料
利用者10名の「利用申請書兼同意書」
「利用申請書兼同意書」は、地域拠点型一般介護予防事業の利用者が市に対して利用申請と確認事項についての同意書であり、該当資料には利用者名、住所、本人電話番号、緊急連絡先が記載されている。
3.対応
利用者10名に対し、7月29日(火曜日)のうちに電話連絡にて事情説明・謝罪を行い、8月4日(火曜日)の事業開催時に再度詳細説明と謝罪を行う予定である。
4.再発防止に向けた取組
・各受託事業者に対して、個人情報の取り扱い及び書類の提出方法について改めて、指導・助言し、再発防止に努めてまいります。
なお、現時点で紛失に伴う個人情報の流出に関する被害は確認されていません。
参考〉
地域拠点型一般介護予防事業とは
神戸市がNPO等に委託して実施している高齢者の「つどいの場」であり、週1回程度介護予防のためのレクリエーションや体操、脳トレなどを提供する介護予防事業である。
市内100か所程度で実施。
https://www.city.kobe.lg.jp/a46210/press/202007311320.html
2020年7月31日18時5分にライブドアニュース(日テレNEWS24)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年秋、羽田空港で水道水から基準を超える塩分が検出され、飲食店などが休業したトラブルで、国の検討会は、原因は特定できなかったとする報告書を取りまとめました。
このトラブルは去年11月6日、羽田空港で、水道水から基準値を超える塩分が検出され、空港ビル内のトイレや飲食店の水が3日間にわたり使えなくなったものです。
原因究明を進めていた国の検討会は、国が設置した給水管に損傷はなく、人為的に混入させた兆候もみられないとの調査結果を公表しました。
その上で、太い給水管から分岐している細い給水管から、何らかの原因で逆流現象が起きたことが疑われるとしました。
ただ、具体的なメカニズムや混入した水の種類などは特定には至らなかったとしています。
国は再発防止策として今後、水質の監視体制の強化などを行うとしています。
https://news.livedoor.com/article/detail/18662600/
7月31日19時15分に時事ドットコムからは、今後は常時水質を監視するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
羽田空港(東京都大田区)の第2旅客ターミナルビルや航空機の洗機場で昨年11月、水道水から塩辛い水が出て一時断水したトラブルで、調査を進めていた国土交通省は31日、原因物資や混入経路を特定できなかったと結論付けた。
給水管の損傷や人為的な混入の形跡は確認されなかったという。
給水管を所有する同省は、これまで1日1回行われていた水質検査について、自動計測システムを導入して常に監視できる体制にするなどの対策を行う。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020073101277&g=soc
(ブログ者コメント)
以下は、報告書(PDF)の一部。
長文ゆえ、報道された部分を見つけるには至らなかったが、関連記述らしきものがあったので紹介する。
・・・・・
1.3.3. 混入メカニズムの検証
具体的な混入メカニズムの検証に当たって、技術的に考え得る可能性としては、
(1) 国の給水管への負圧発生による逆流現象の可能性
(2)ポンプ等動力による給水枝管からの強制流入の可能性
が考えられる。
(1) 国の給水管への負圧発生による逆流現象の可能性
羽田空港内の給水施設において想定される負圧発生要因として、
①給水ポンプの停止
②工事等による断水
について検証した。(表 1.3.4.)
具体的には次の 2 点(ア.及びイ.)について確認した。
ア.上記①について、東側ターミナル地域及び西側ターミナル地域へ水道水を供給する管理センターの受電状況や管理センターの給水ポンプの稼働状況等から国の給水管の給水圧に異常が見られなかったかどうか。
イ.上記②について、国の給水管や各給水設備の工事等に伴い国の給水管内で断水が生じていなかったかどうか。
・・・・・
https://www.cab.mlit.go.jp/tcab/img/000/media_release/20200731_hanedadannsui3_2.pdf
※以下は、報告書が添付されていた国交省の記事URL
https://www.cab.mlit.go.jp/tcab/post_333.html
※以前、読者の方から、ネタ元となったPDFがすでに削除されていて参照できなかったという情報をいただいたことがある。
そこで、これまでにもPDFを本ブログに掲載できないかトライしてきたが、そういう仕様になっていないせいか、はたまたブログ者にスキルがないせいか、できなかった。
ネタ元としたPDFが削除されることもある件については、2018年ブログ総括に記しておいたが、今回の報告書PDF記事化にあたり、再度、お知らせしておきます。
2020年8月1日3時43分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月31日午後8時55分ごろ、大阪府高槻市栄町1の同市中(なか)消防署富田分署で、20代の男性消防士が防火パトロールに出るため、車庫に止めていたポンプ車の輪留めを外したところ、ポンプ車が無人のまま動き出した。
ポンプ車は約10メートル先で道路を挟んで向かい側の飲食店2店に衝突。
止めようとしたこの消防士が右足を骨折し、店舗のひさしやシャッターなどが破損した。
中消防署は、ポンプ車のサイドブレーキが十分にかかっていなかったとみて、原因を調べている。
中畑副署長は、「安全管理が徹底できておらず、飲食店にご迷惑をおかけした。再発防止に努める」と謝罪した。
https://mainichi.jp/articles/20200801/k00/00m/040/009000c
(ブログ者コメント)
〇車止めをつける前に動き出したというのなら、本ブログで紹介するほどの事例ではないのだが、外した際に動き出したという点が気になったので、紹介する。
〇高槻市消防本部のHPによると、ポンプ車と救急車の2台が配備されている小さな分署。
https://www.fd-takatsuki.jp/119/soshiki/naka/tonda.html
2020年8月2日付で毎日新聞千葉版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月31日午後5時ごろ、御宿町岩和田の御宿岩和田漁港で、「防波堤付近で2人が倒れている」と漁港関係者の男性から119番があった。
救急隊が50代くらいの男女2人が意識不明で倒れているのを確認し、病院に搬送したが、その後、死亡が確認された。
いすみ署や漁協などによると、2人は夫婦で、8月1日解禁のイセエビ漁の準備のため、備え付けの電動ウインチを使って小型船の引き上げ作業をしていたとみられる。
女性はウインチのワイヤを引っ張った際に倒れ、駆けつけた男性もワイヤに触れた直後に倒れたという。
2人に目立った外傷はなく、同署は2人が感電した可能性もあるとみて調べている。
https://mainichi.jp/articles/20200802/ddl/k12/040/113000c
8月1日7時16分にNHK千葉からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
先月31日、午後5時ごろ、千葉県御宿町にある御宿岩和田漁港で、「人が倒れている」と漁業関係者から消防に通報がありました。
警察や消防が駆けつけたところ、50代くらいの男女2人が港で倒れていて、いずれも近くの病院に搬送されましたが、まもなく死亡しました。
警察によりますと、2人は当時、小型船を陸に引き上げる作業をしていたとみられ、はじめにワイヤーを使っていた女性が倒れた後、一緒にいた男性もワイヤーを触った直後に倒れたという目撃情報があるということです。
このため警察は、2人が作業中に何らかの原因で感電した可能性もあるとみて、詳しい状況を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/20200801/1080011771.html
(ブログ者コメント)
以下は、NHK映像の2コマ)
2020年8月1日7時53分に読売新聞から、下記趣旨の記事が現場写真付きでネット配信されていた。
31日午前11時15分頃、山口県岩国市立石町1の下水道工事現場で、作業中のクレーン車が倒れ、アームの先頭部分が近くの道路にあったトラックに直撃した。
トラックの運転席に乗っていた同市昭和町1、自営業中村さん(男性、54歳)が全身を打ち、多発性外傷で死亡した。
山口県警岩国署や同市の発表によると、クレーン車はアームの先頭部分に矢板を地中に打ち込むための器具(約5・1トン)をつけ、矢板(約780キロ)をつり上げていた。
同署は、バランスを崩して前方に倒れたとみている。
市によると、中村さんのトラックは工事とは関係なく、偶然、現場近くの道路にあった。
工事は、近くで建設中の雨水調整槽と下水道管を地中でつなぐための立坑を掘るもので、市が発注していた。
市下水道課は「ご遺族に心よりお悔やみ申し上げる」との談話を出した。
事故当時、近くにいたという40歳代の男性は「雷が落ちたような音がした」と驚いていた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200731-OYT1T50332/
7月31日19時40分にYAHOOニュース(テレビ山口)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
きょう午前、岩国市で転倒したクレーン車のアームがトラックを直撃し、運転席に乗っていた男性が死亡しました。
視聴者が撮影した画像です。
クレーン車のアームがトラックを直撃し、運転席が大破しています。
午前11時20分ごろ、岩国市立石町で作業中のクレーン車が転倒し、音を聞いた近くの作業員が消防に通報しました。
近くの会社の人「雷が落ちたようなすごい音だった。思いもかけない事故で、まさかこんなふうなことが起こるなんて思ってもいなかったのでびっくりしている」。
トラックの運転席には市内昭和町の自営業の男性が乗っていて、レスキュー隊に救出されましたが、死亡が確認されました。
岩国市によりますと、現場では市が発注した雨水をためる調整槽の整備工事が行われていました。
クレーンで矢板をつり上げていたところ、バランスを崩して前に倒れたということです。
男性は作業とは関係なく、たまたまその場にいたということで、警察で事故の詳しい原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2b5cf3f9390fc51fa9ed00e5065e9dfee65b5d14
(ブログ者コメント)
以下は、テレビ山口映像の2コマ。
アームの先端部がトラックの運転席にめり込んでいる。
あと1m、いや50cmでも前か後ろに駐車していたら、助かっていた可能性が高いように感じた。
(2021年7月31日 修正1 ;追記)
2021年7月30日10時34分にNHK山口からは、70トンクレーンの計画だったのに25トンクレーンを使っていた、事故前にクレーン車に異常が検知されていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によりますと、岩国市から工事の発注を受けた会社などの社員3人は、安全管理上、市に提出しなければならない計画書に、つり下げられるおもりの上限が70トンのクレーン車を使うとしていましたが、実際には上限が25トンのものが使われていたということです。
さらに、クレーン車で作業にあたった会社の社員と社長は、事故の前、クレーン車に異常が検知されていたにもかかわらず、転倒防止のための措置をとっていなかったということです。
このため、警察は5人が安全管理を怠ったことで事故につながったとして、29日、業務上過失致死の疑いで書類送検しました。
警察は、5人の認否について明らかにしていません。
また岩国労働基準監督署も、クレーン車の操作にあたっていた会社と会社の現場責任者を、労働安全衛生法違反の疑いで書類送検しました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/20210730/4060010499.html
(2022年2月3日 修正2 ;追記)
2022年2月1日17時52分にNHK山口からは、以前から転倒防止装置を解除して作業していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岩国市にある建設会社のクレーン車の操縦士、佐々木被告(男、48歳)は、おととし7月、岩国市内の工事現場で、クレーン車を操縦する際に、転倒を防止する安全装置を解除した状態で作業を行い、クレーン車を転倒させ、近くに止まっていたトラックに直撃し、当時54歳の運転手の男性を死亡させたとして、業務上過失致死の罪で在宅起訴されました。
1日、山口地方裁判所岩国支部で始まった裁判で、佐々木被告は「間違いありません」と述べ、起訴された内容を認めました。
検察側は裁判で、「被告は、少なくとも事故が起きる1年前から安全装置を解除できることを認識したうえで、作業を繰り返していた。クレーン車が転倒することはないと過信したまま作業を行い、事故が発生した」などと指摘しました。
次の裁判は来月1日に行われ、遺族の意見陳述などが行われたあと、結審する予定です。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/20220201/4060012491.html
(2022年3月17日 修正3 ;追記)
2022年3月16日13時18分にNHK山口からは、事故当日は安全装置が何度も作動していた、社長が改造していたので安全装置が解除できたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岩国市にある建設会社のクレーン車の操縦士、佐々木被告(男性、48歳)は、おととし7月、岩国市の工事現場で安全装置を解除したままクレーン車を操作して転倒させ、下敷きになったトラックの運転手の男性を死亡させたとして、業務上過失致死の罪に問われました。
16日の判決で、山口地方裁判所岩国支部の徳井隆一裁判官は、「事故当日、安全装置が何度も作動していたにもかかわらず、クレーンが転倒することはないだろうなどと安易に考えて安全装置を解除し、作業を継続していた。まさに起こるべくして起きたものだ。操縦者として基本的な注意義務に違反し、過失の程度は相当に重い」と指摘しました。
一方で、「安全装置が解除できたのは、建設会社の社長が改造を施したからであり、現場の体制自体にも問題があったといえ、事故の責任が被告のみにあるとは言いがたい」などとして、禁錮2年、執行猶予4年の判決を言い渡しました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/20220316/4060012893.html
2020年8月1日付で毎日新聞佐賀版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
31日午前9時40分ごろ、唐津市二タ子の九州電力旧唐津発電所で、解体作業に立ち会っていた福岡市南区那の川の九電社員、重水さん(男性、48歳)が高さ約65メートルの鉄塔の階段を登っている途中に転落した。
重水さんは頭を強く打ち、約35分後に現場で死亡が確認された。
唐津署によると、転落直後、地上にいた現場作業員の男性が「作業中に転落し、意識がない」と119番した。
重水さんは1人で鉄塔を登っていたとみられ、どこから落ちたかは目撃されていないという。
重水さんは地上6~7メートルの高さにある配管に転落した。
事故原因などを調べている。
旧唐津発電所は高さ180メートルの煙突が「唐津湾のシンボル」として親しまれてきたが、老朽化に伴い廃止され、今年4月から解体作業が始まっていた。
九電によると、事故当時、現場では煙突を支える鉄塔などの撤去作業中だった。
重水さんは勤務26年4カ月のベテラン「副長」で、本社土木建築本部土木建築技術センターの保全改革グループに所属。
ほぼ毎週木、金曜に唐津の現場に来て、安全確保のルールが順守されているか、鉄塔付属の階段を上り下りして管理・監督する業務に当たっていたという。
転落した際に具体的に何をしていたかは不明といい、九電は撤去作業を中断して原因を調査し、再発防止を図るとした。
https://mainichi.jp/articles/20200801/ddl/k41/040/371000c
7月31日17時27分にNHK佐賀からは、20m以上のところから転落したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
31日午前9時半過ぎ、唐津市二タ子にある「旧唐津発電所」の煙突の撤去工事の現場で、工事の進捗状況を確認するため煙突の階段を登っていた九州電力の社員、重水さん(男性、48歳)が高さ20メートル以上のところから転落しました。
重水さんは10メートル以上落下して煙突の周囲にある配管に全身を激しく打ち、現場に駆けつけた医師がまもなく死亡を確認しました。
九州電力によりますと、重水さんは命綱を装着したということで、警察が事故原因を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/20200731/5080006596.html
7月31日14時23分に佐賀新聞からは、配管ラックの上に落ちたという、同趣旨の記事がネット配信されていた。
唐津署などによると、男性は鉄塔に上がる階段を1人で上っていたところ、何らかの原因で転落し、地上から約6~7メートルの高さにある配管ラックに引っ掛かったという。
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/555466
(ブログ者コメント)
以下は、NHK映像の2コマ。
階段の踊り場には手すりらしきものも見える。
(2021年2月22日 修正1 ;追記)
2021年2月21日10時1分にYAHOOニュース(佐賀新聞)から、今度は開口部から作業員が転落死したという情報がネット配信されていたが、その記事中、以下の記述があったので紹介する。
旧唐津発電所では20年7月、解体中だった3号煙突の階段を上っていた九電の40代男性社員が転落し、死亡した。
原因は不明だが、唐津労働基準監督署の調査で、階段や踊り場にある手すりの高さや作業床、踏み板の幅などに問題がなかったことが確認されている。
煙突の解体工事は20年4月から本格化し、7月の転落事故を受けて2カ月中断した。
10月に再開し、21年5月までに完了させる予定だったが、今回の事故で再び中断し、中断期間も未定としている。
九電は「事故原因を調査し、再発防止に努める」と話している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/956ad5cbfea5c95c134fd4b23d4747d5596c311a
2020年7月30日7時0分にYAHOOニュース(ブックバン)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
労働災害・交通事故・医療事故など、ヒューマンエラーの最前線を研究し続けてきたからこそ見えてきた、「事故ゼロ」「失敗ゼロ」を目指す安全対策の弊害と限界とは。
『失敗ゼロからの脱却』著者の芳賀繁先生にお話を伺いました。
【事故原因は「不注意」、安全対策は「注意喚起」!? 】
Q:
芳賀先生は、ヒューマンエラー、ヒューマンファクター研究の第一線で長く活躍されてきました。
つまり、ずっと「失敗ゼロ」を目指してきたのではなかったのでしょうか?
芳賀:
私は1977年(昭和52)に国鉄(日本国有鉄道、現・JR)に就職したのですが、当時は国鉄だけで毎年100人以上の人が労働災害で死亡していました。
全産業では3千人くらい。
交通事故で死ぬ人は1万人近く。
世界に目を向けると、大型ジェット旅客機はあちこちで落ちるし、化学プラントでの爆発や有毒物質の漏洩も後を絶ちませんでした。
Q:
それほど多かったのですか。
芳賀:
そんななか、社会や産業界ではヒューマンエラーやヒューマンファクターズに対する関心が高まっていきました。
大学で認知心理学を勉強して国鉄の研究所(鉄道労働科学研究所)に就職した私は、注意やヒューマンエラーの研究で事故防止に貢献したいと考えたのです。
鉄道でも、信号を見間違えて事故が起きたり、停まるべき駅を通過してしまったりするトラブルがちょくちょく起きていました。
当時は,ヒューマンエラーで事故が起きると、原因は「不注意」、「漫然作業」、対策は「注意喚起」「確認の励行」などと報告書に堂々と書かれていました。
だから,まず、ヒューマンエラーを科学的に理解して背景要因を解明すること、それに基づく効果的な対策をうつことの重要性を、多くの人に理解してもらう必要があったのです。
【過剰な安全対策が現場を疲弊させる】
Q:
実際、先生のご著書『失敗のメカニズム 忘れ物から巨大事故まで』(角川ソフィア文庫)はロングセラーになっています。
つまり、先生がおっしゃったような状況やヒューマンエラーに対する関心は、現在も少なからず続いているのでは、と感じます。
にもかかわらず、なぜいま『失敗ゼロからの脱却』という逆説的なタイトルの本を書こうと思われたのでしょうか?
芳賀:
『失敗のメカニズム』の初版から約20年の間に、ヒューマンエラー対策はずいぶん進みました。
日本の安全水準もずいぶん上がりました
そんな状況で、ぐりぐりと安全対策を進めて「事故ゼロ」を目指すだけでは、却って弊害が目立つようになったのです。
労災関係の国のある会議では「小さな事故でも報告書に必ず再発防止対策を書いてください」と安全担当者に呼びかけています。
先日、ある大きな工場の安全大会に出席したのですが、工場長が1年間に起きた労災事例を紹介していました。
カッターで指を切ったとか、階段で足を踏み外して捻挫したとか、そんな話ばかりです。
それでも、労災をゼロにするため「みんなで頑張ろう」と檄を飛ばしていました。
結果としてどういうことが起こるか。
カッターで手を切るのを防ぐ対策としてカッターナイフの使用を禁止するとか、階段で足を踏み外さないために階段昇降時に必ず手すりを持つルールを決めるとか、そういう対策が大真面目に行われるのです。
現場は仕事がやりにくくて仕方がない。
Q:つまり、安全対策をやりすぎている、ということですね。
芳賀:
ええ。小さな事故を防ぐために過剰な対策が行われ、仕事がやりにくくなっています。
本来、仕事をする目的は、よい製品を作ること、よいサービスを提供することです。
事故を起こさないことやトラブルを起こさないことではありません。
現場第一線はよい仕事をしようと頑張っているのに、失敗を避けることだけを考えている安全マネジメントが足を引っ張っている。
安全マネジメントだけではありません。
経営も、教育も、行政も――日本社会はあらゆる側面で「失敗を避けること」に汲々として、しなやかさを失っていると思います。
【現場の仕事は99.9パーセント以上うまくいっている】
Q:「しなやかさ」とはどういう意味ですか?
芳賀:
本書の副題を「レジリエンスエンジニアリングのすすめ」としました。
レジリエンスとは、「弾力性」「復元力」といった意味です。
ダイナミックに変動する環境の中で果たすべき機能を維持する力、機能が損なわれたときには素早く回復する力がレジリエンスです。
システムのレジリエンスを高めるにはどうすればよいか
それを考えるのがレジリエンスエンジニアリングですが、システムがレジリエントであるためには、現場第一線もレジリエントである必要があります。
現場第一線のレジリエンスを、私は「しなやかな現場力」と呼んでいるのです。
Q:
現場では、つねに想定外の事態も起こり得ます。個人も組織もガチガチでは、対応しきれなくなりますね。
芳賀:
これまで、安全はリスクの少なさや、事故の数の少なさで評価されていました。
たとえて言えば、これは料理の美味しさを表現するときに「不味くない程度」を使うようなものですね(笑)。
レジリエンスエンジニアリングでは、安全を「うまくいくことが可能な限り多いこと」と定義します。
この新しい安全の定義が、本書のなかで述べている「セーフティII」という概念です(本書59P以降)。
Q:
なるほど!
「事故が半減して安全になった」と言うのは「不味さが半減して料理が美味しくなった」と言っているに等しいとすれば、かなり違和感がありますね。
芳賀:
安全管理者は失敗ばかり調べています。
そして、安全マネジメントは事故や事故のもとになるエラーの数を減らすことを目標にしています。
でも、現場の仕事は99.9パーセント以上うまくいっています。
どのようにして現場はうまくやっているのか、よく見て、そこからもっと学ぶべきです。
そうすれば、現場第一線が変化する状況に柔軟に対応して成功を続けていることが分かるでしょう。
そして、それをもっと続けもっと増やすにはどうすればよいかも見えてくるはずです。
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
【3.11で気づいたプロフェッショナルたちの仕事】
Q:
ところで、先生が最初にレジリエンスエンジニアリングと出会ったとき、どんな印象を持たれたのですか?
芳賀:
初めて聞いたときは、従来のヒューマンファクターズの考えとあまりに違うので戸惑いました。
Q:
そうでしょうね。
ずっと「失敗ゼロ」を目指してきたわけですから(笑)。
芳賀:
これまで、エラーは結果であり、システムの設計を改善することで人のエラーを減らし、人がエラーをしても事故が起きないシステムを作るべきだと言い続けてきました。
それなのに、人の柔軟性がシステムを守っている、システムの機能を維持するためには人や組織の力を付けなければならないなんて、古い考えのように思えたんです。
「しなやかな現場力」などという言葉を当時の私が聞いたら、「そんな精神論ではダメです」と一喝したでしょう。
Q:
何か転機になる出来事があったのでしょうか?
芳賀:
じつは、2011年3月11日に東日本大震災を経験して考えが変わりました。
私は東京の池袋で地震に遭遇し、おなじ池袋にある勤め先の大学に戻って一夜を明かしたあと、電車が動き始めるのを待って駅に向かいました。
運転本数が極めて少なかったので、大変な混雑だったし時間もかかりましたが、迂回ルートを経由してとにかく帰宅し、家族の無事を確認することができました。
その後も、東京では計画停電があったり、福島原発の状況も不安定だったりして大変な状況でしたが、首都圏の鉄道は運転本数を減らして走り続けていました。
あとで聞いた話ですが、担当者は毎日の列車ダイヤを編成する作業で、徹夜続きだったそうです。
震災から数日間、あるいは数週間、あるいは数ヶ月間、日本の様々な会社や役所で、その道のプロフェッショナルたちが、彼らが担っているシステムの機能を回復させようと、あるいは可能な限り高い水準で維持しようと努力していたのです。
Q:
余震も頻繁でした。また何が起こるかわからない不安が続くなか、たしかに首都圏のインフラやライフラインは保たれていたように思います。
芳賀:
そうです。それに気づいた私は、エラーを防ぐこと、失敗から学ぶことばかり強調していたことを反省しました。
電車を走らせなければ事故は起きません。
地震の翌朝に無理をして電車を走らせなくてもよかったのです。
駅は人であふれていて、電車を走らせると人身事故が起きるかも知れない。
線路か路盤のどこかが痛んでいるかも知れない。
強い余震が来るかも知れない。
つまり「安全」だけを考えれば、復旧はもっと遅くてもよかったのです。
それでも鉄道会社の社員たちは、一刻も早く都心に残った人たちを帰宅させようと頑張ってくれました。
そして、もちろん鉄道だけでなく、同じように頑張った人たちは、空港、道路、海運、警察、病院、薬局、福祉施設、工場、店舗、役所、学校など、ありとあらゆる業種に存在したのです。
レジリエンスエンジニアリングは、このようなプロフェッショナルの誇りとやりがいを支え、想定内でも想定外でも変化する状況に対応してシステムの機能を高い水準に維持するのに貢献する、新しいマネジメントのパラダイムだと確信しました。
以来、レジリエンスエンジニアリングの研究と、企業や学会での紹介に取り組んできたのです。
【コロナ禍に求められる「しなやかな現場力」】
Q:
新型コロナウイルスの脅威が続いています。
一方で「自粛」「延期」「回避」等が長引くほど、実生活や社会経済が立ち行かなくなるというアンビバレントな問題に直面しています。
コロナ禍の現在こそ、まさにレジリエンスエンジニアリングの発想が求められているのではないでしょうか。
芳賀:
感染対策のため、今までとは全く違った仕事のやり方、働き方が突然あらゆるところで必要になりました。
緊急事態宣言の解除後、あるニュース番組を見ていたら、「早くガイドラインを決めてくれないと店を開けられない」と取材に答えている方がいました。
一方では自分で対策を考え、政府や自治体のガイドラインを待たずに店を開けた方もたくさんいました。
Q:
政府や自治体の対応自体も、遅々として一律には進みませんでしたね。
芳賀:
1人10万円の特別定額給付金を私がやっと受け取ったのも、7月中旬でした。
でも北海道東川町は、国会での補正予算成立を待たず、早くも4月30日午前に、申請のあった一部町民に対し金融機関を通じて10万円の先払いを実施しました。
後日、国の特別定額給付金を充てる形で町が本人に代わって返済したのだそうです。
人口の多い町では手続きに時間がかかっているところが多いのですが、人口74万人の練馬区では、6月末までに85パーセントが支給されたそうです。
先手先手を打って準備を進め、担当職員を柔軟に配置して対応したのが功を奏したらしいのです。
Q:
先生が「あとがき」で挙げられていた「人知れず任務に励む人たち」という言葉を思い出します。
一人ひとりが発揮するプロフェッショナリズムこそが、仕事に対する責任と誇りを生み、実社会を支えていくのですね。
芳賀:
一つの会社の中でも、あらゆる部門で新しい方法を模索しなくてはならないとき、いちいち会議を開き、部長や社長がそれを決裁して、などとしていたらキリがない。
求められるのは、現場第一線、それは個人であったり、作業グループであったり、一つの課や部だったり、支店だったりするのでしょうが、そういう末端組織で、できること、やるべきことを考えて実行していく――これからの社会には、まさに本書で述べた「しなやかな現場力」が必要なのです。
本書の最後(第7章)に、現場第一のレジリエンスを高める教育・研修・経営施策の実践を紹介しています。
ぜひ、ご覧下さい。
▼芳賀繁『失敗ゼロからの脱却 レジリエンスエンジニアリングのすすめ』詳細はこちら(KADOKAWAオフィシャルページ) https://www.kadokawa.co.jp/product/321811001066/ [文]カドブン KADOKAWA カドブン 2020年7月22日 掲載
https://news.yahoo.co.jp/articles/76168864bcb0b02a9e09def07967a086478977e7
(ブログ者コメント)
昔、安全セミナーで話を聞いたことのある芳賀氏。
その芳賀氏が見事に宗旨替え?したということで、興味深く読ませてもらった。
皆さまにもご参考まで。
2020年7月30日22時42分にNHK福島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午前9時前、郡山市島2丁目にある飲食店「しゃぶしゃぶ温野菜 郡山新さくら通り店」で爆発がありました。
店の中では男性1人の遺体が見つかり、警察が身元の確認を進めたところ、仙台市太白区の会社員、古川さん(男性、50歳)と確認されたということです。
店を運営する会社によりますと、爆発が起きた店は、新型コロナウイルスの影響で4月から休業し、その期間中に店舗の改装を行って、8月3日から営業を始める予定だったということです。
古川さんが勤務する設計施工会社によりますと、古川さんはこの店の改装工事の現場監督で、壁紙を塗装したり、床を貼り替えたりする作業を行い、ガス関係の工事は請け負っていないということです。
このほか、周辺の銀行のATMを使っていた人や、近くの会社の事務所にいた人など、20代から80代の男女18人がけがをしました。
18人のうち、40代の女性2人が重傷ですが、いずれも意識はあり、残りの16人は軽いけがだということです。
消防によりますと、この店の敷地にはプロパンガスのボンベが6本倒れていて、このうち3本でガスが漏れ、バルブが壊れていたということです。
警察や消防は、プロパンガスが爆発の原因とみて、詳しい状況を調べています。
爆発が起きた建物は外壁などが無くなって鉄骨の骨組みだけになり、周囲の広い範囲に爆発で吹き飛んだとみられる、がれきが散乱していました。
現場はJR郡山駅から西におよそ4キロの会社の事務所や飲食店、学校や住宅が密集する地域です。
会社によりますと、店舗では、7月21日から31日までの予定で改装工事を行っていて、29日は内装の工事に加え、急きょ予定になかったガスコンロの近くにコンセントを増設する工事が行われたということです。
厨房をガスコンロからIHに交換するのに伴う工事だったということで、工事の際にガスは使用していないということです。
工事作業員は午後7時58分にセキュリティをセットし店を出ていて、30日午前8時57分にセキュリティを解除した前後に、爆発事故が発生したということです。
店は4月24日から休業していて、この間、ガスの元栓は閉めていたということです。
ガス会社が6月30日にガスの検針を行った時点では、異常は見られなかったということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20200730/6050011179.html
7月31日付でいわき民報からは、同店はフランチャイズ契約店で、開店当時から死亡した男性に内装工事を依頼してきたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
フランチャイズ契約で同店を運営していたのは、小名浜下神白のT商店。
開店した平成18年当初から、亡くなった現場管理者の古川さんに内装工事を依頼してきたという。
同社では、県内外で新さくら通り店のほか3店舗を経営するが、過去に仙台市の店で屋根裏火災はあったが、これまで大きな火災や事故は発生していなかった。
7月30日19時33分に読売新聞からは、死亡した作業員が店に入ってまもなく爆発が起きたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
子会社が店を全国展開している外食大手コロワイドの野尻社長らが同日夕、同市役所で記者会見した。
野尻社長らによると、29日に改装工事業者が塗装やガスコンロ近くのコンセント新設などの工事を行い、夜に戸締まりをして退室。
30日午前8時55分頃、工事業者の男性が店舗に入って間もなく爆発が起きたという。
ガスの元栓は休業が始まる際に店長が閉めたことを確認し、同市の燃料会社も6月30日にボンベを点検して問題はなかったという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200730-OYT1T50197/
7月31日19時25分にYAHOOニュース(東日本放送)からは、死亡した作業員は1人で現場に来ていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運営する会社などによりますと30日、古川さんは1人で午前8時10分ごろ現場に到着し、爆発とほぼ同時刻に店のセキュリティーが解除されていました。
店の改装作業を請け負っていたK造型によりますと、前日の29日に、追加で厨房のガスコンロを電気コンロに変えるため、コンセントを1カ所増設するよう依頼され、電気工事会社がその日のうちに作業を行い完了させたということです。
K造型では、ガスに関する工事は請け負っていなかったということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0665dea7b61111fc2af0caacd9464e683284e3bf
7月30日22時46分にYAHOOニュース(時事ドットコム)からは、ガスコンロは目詰まりで使っていなかったが、給湯器ではガスを使っていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故が起きた店舗を運営していたT商店(福島県いわき市)の新妻社長らによると、店舗では4月以前からガスコンロが目詰まりして使用できず、元栓が閉められていたため、プロパンガスは給湯器のみで使用していたという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e3070eada24421722d400d19a070affe9aa01508
7月31日17時22分にNHK福島からは、ガス漏れがあるとメーターが自動遮断するはずなど、下記趣旨の記事が、現場の見取り図付きでネット配信されていた。
福島県LPガス協会によりますと、プロパンガスのボンベは必ず屋外に設置し、厨房のコンロや給湯器へガスを供給するまでの配管の途中には、ガスメーターや元栓、それにそれぞれの器具のガス栓など、ガスの供給を止める仕組みがいくつもあります。
また、ガスはボンベから一定の圧力で供給するように調整していて、メーターがガス漏れなどによる圧力の異常を感知すると、自動的にガスの供給を止める機能がついているということです。
協会によりますと、爆発事故が起きた店のメーターは市内のガス販売会社が設置し、6月30日まで毎月1回、点検していたということですが、会社の報告では点検で異常は見られなかったということです。
また、ガス漏れの検知器はちゅう房に1台を取り付けていて、使用期限は来年の12月だったということです。
ただ、検知器が正常に作動してガス漏れを知らせるアラーム音が鳴っていたとしても、建物の外まで聞こえるかどうかは分からないとしています。
協会は、「店の運営会社は4月以降は元栓を閉めていたと説明していて、メーターも異常を感知しなかったとすれば、どこで、なぜ、ガス漏れが起きたのか全くわからない」としています。
(以下は音声情報のみ)
遺体は正面出入り口付近で見つかりました。
爆風で飛ばされたのか、自ら移動していたのかは不明だということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20200731/6050011197.html
8月1日18時6分にYAHOOニュース(時事ドットコム)からは、前日に異臭がする旨、死亡した作業員が報告を受けていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故前日の7月29日、亡くなった内装業者の古川さん(50)と下請け業者の作業員数人が店に入り、コンセントの設置などの工事を行った。
関係者によると、作業員が古川さんに「どぶのような異臭がする」と報告していたといい、消防はガス臭だった可能性もあるとみている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/12f1da6d4f148be73fb4b1145e621d9232e5c59e
7月31日21時10分にYAHOOニュース(福島テレビ)からは被害範囲に関し、解説図付きで下記趣旨の記事がネット配信されていた。
被害を受けた周辺の建物は184棟に上ることが消防本部の調べで分かった。
【事故現場から半径300m】
桑野協立病院や郡山女子大学附属高校では窓ガラスが割れるなどの被害。
【事故現場から半径400m】
郡山女子大学でも食堂のガラスが1枚割れた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cd9d4ef4c85462ec32d9b33549d66c5b2e9975bc
7月30日13時53分に配信された朝日新聞の記事には、複数枚の現場写真が添付されている。(記事の内容は転載割愛)
https://www.asahi.com/articles/ASN7Z36B2N7ZUTIL007.html
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
8月1日14時20分に福島民友からは、周囲の被害は空気の振動によるものらしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
爆発の被害は広範囲に及んだ。
福島民友新聞社の取材では、爆発による窓ガラスの破損は南東に500メートル以上離れた場所でも確認されている。
専門家は「爆発によって生じた音が空気中で振動して伝わり、ガラスが割れたのでは」と分析する。
エネルギーの解析が専門の福島大共生システム理工学類の佐藤理夫(みちお)教授(60)は、太鼓や打ち上げ花火の音が体に響くなどの例を示しながら、「爆発の威力はすさまじく、かなりの音が周囲に響いたと考えられる。離れた位置の被害は、爆風ではなく、音の振動による被害と考えられる」と述べた。
また爆発事故では、周囲への延焼が確認されなかった。
佐藤氏は、「激しすぎる爆発で周囲の可燃物を一気に吹き飛ばし、不幸中の幸いだが火災が発生しなかったのでは」と指摘した。
https://www.47news.jp/localnews/5080887.html
8月3日17時48分にYAHOOニュース(福島中央テレビ)からは、この店は一昨年から消防法違反を指摘されていたが改善していなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消防によると、店側には、おととしから、消防法の違反が指摘されていた。
防火管理者を決めていないだけでなく、防災のための消防計画も作っておらず、結果、店側は、改善しなかったという。
防災や消防行政に詳しい専門家は…。
■市民防災研究所 坂口隆夫事務局長
「消防計画の項目には「工事等における安全対策」という項目もある。
安全対策をやっていたのか、やっていなかったのか、全くの業者お任せだったのか。
この辺は今回の爆発との関連もでてくると思う」
店舗を運営していた企業は、私たちの取材に対し、「消防計画が提出されておらず、管理が行き届いていなかったのは事実。ただそれは爆発の原因とは結び付かないと考えている」と話した。
警察と消防では、消防法の違反と今回の事故との関連を調査している。
こうした状況を受けて、郡山地方広域消防組合では、管内にある282店舗を対象に、緊急の立入検査を始めた。
消防法の違反項目がないかを確認するほか、プロパンガスの配管なども点検。
今後も順次、立入検査を進める方針。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6019a3cf1560fb628b1ab75f86e58d9addf1c7f4
8月4日9時55分に福島民友からは、同じ会社が経営する別の店でも消防法違反を指摘されていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同店を経営する会社が防火管理者を選任せず、消防計画も策定していなかったことを巡り、同社が経営する県内の別の飲食店も消防法違反を指摘されていたことが3日、関係者への取材で分かった。
郡山の店と同様に、防火管理者を選任していないなどの状況だったという。
https://www.47news.jp/localnews/5092898.html
8月4日22時49分に毎日新聞からは、ガス会社は配管の腐食が進んでいることを6月末に店側に伝えていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
捜査関係者によると、現場検証で見つかったガスコンロ近くの配管の一部が、さび付き腐食が進んでいたという。
6月30日にガス会社が定期点検した際にガス漏れなどの異常はなかったが、腐食が進んでいることを確認し、店側に伝えていたという。
https://mainichi.jp/articles/20200804/k00/00m/040/311000c
8月4日12時43分にYAHOOニュース(テレビユー福島)からは、休業中なのに7月になってガスの使用量が急増していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関係者によりますと、休業前の4月中旬には6本のボンベは満タンで、5月から6月にかけてはほとんど使用されていなかったということですが、7月の使用量は、休業中にもかかわらず、数日分のガスが使用された記録が残っていたことがわかりました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/06d12c29fdb6bb6febf1094966128ce6c32c62fa
8月4日19時57分に朝日新聞からは、ガス漏れに備えた安全装置が作動していなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ガスボンベには1時間に一定の量のガスが漏れた場合、ガスを自動で止める安全装置がついているが、事故当時に作動していなかったことも判明。
県警は、装置が検知できない少量のガス漏れが長時間続いたか、装置自体が故障していた可能性があるとみて、専門家に依頼し、回収した装置の分析を進めている。
https://www.asahi.com/articles/ASN846HWQN84UGTB00F.html
8月5日付で河北新報からは、メーターには異常時ガス遮断装置が備わっていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関係者によると、メーターには異常時にガスを遮蔽(しゃへい)する仕組みは備わっていなかったという。
県警や消防による現場検証は4日午後2時すぎ、終了した。
調理場に設置されていたガス漏れ警報器が見つかっていないが、県警は警報器が何らかの原因で作動せず爆発に至った可能性も含め、業務上過失致死傷容疑での立件を視野に調べを進める。
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202008/20200805_63020.html
8月5日21時11分にYAHOOニュース(テレビユー福島)からは、配管エルボ接続部に亀裂が入っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関係者によりますと、この飲食店のガス管の一部は錆が激しく、配管と配管のつなぎ目に数センチ以上の亀裂のような穴が開いていたことが新たにわかりました。
また、ガスボンベから使われた7月のガスの使用量は、休業中にもかかわらず、通常の1か月分のおよそ6割が使われていたということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f47ecd999ef7b5eb44a958158ac892202c891654
(ブログ者コメント)
以下は、8月5日テレビユー福島映像の2コマ。
2020年7月12日に掲載した第2報がブログサイト運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第3報修正4として掲載します。
第2報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10823/
(2020年8月5日 修正4 ;追記)
2020年7月29日5時16分にYAHOOニュース(東洋経済オンライン)から、加圧泥水式工法を採用した工事で土砂を多く取り込みすぎたことが原因だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2022年度の開業を目指して建設が進む「相鉄・東急直通線」の地下トンネルの真上で今年6月、2度にわたって起きた陥没事故。
1回目の発生から約1カ月半を経て、その原因が明らかになってきた。
直通線の整備主体である鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)が設置した専門家らによる検討委員会は7月24日に3回目の会合を開き、陥没はトンネル掘削時に土砂を取り込みすぎていたことが原因だったと結論づけた。
現場のトンネルは、地中を筒状の「シールドマシン」で掘り進める工法で建設。
一般的に、シールドトンネル工事での陥没事故は「切羽」と呼ばれる掘削面の上が崩落して起きることが多いとされるが、今回の陥没は、すでに掘削が終わった部分の上で発生した。
地下約20mで何が起きていたのか。
【掘削後のトンネル上で陥没】
2度の陥没事故は、横浜市の郊外を通る幹線道路「環状2号線」の新横浜駅(同市港北区)付近で起きた。
1回目は6月12日、新横浜駅から北東に約800mほど離れた横浜市営バスの港北営業所近くで発生し、歩道部分から片側3車線の左側車線にかけて大きさ約6m四方、深さ約4mの穴が開いた。
2回目は同月30日、1回目の現場からさらに300mほど北東で起き、大きさ約8×6m、深さ約2mの穴が開いた。
どちらもけが人はなかった。
現場は建設中の相鉄・東急直通線「新横浜トンネル」のほぼ真上。
トンネルは地上から18~19mの深さで、1回目の陥没現場付近は発生の6日前、2回目の現場付近は2カ月前にトンネルの掘削が終わっていた。
鉄道・運輸機構は、1回目の陥没発生を受けてトンネル工事を中断。
大学教授ら専門家9人による「地盤変状検討委員会」を設置し、原因の究明を進めてきた。
検討委の龍岡文夫委員長(東京大学名誉教授)によると、シールドトンネル工事による陥没は、切羽と呼ばれる掘削面の上が崩れて地表が陥没するケースが一般的だ。
だが、2回の陥没は、どちらもすでに掘削が終わった区間で起きた。
当初から委員の間では、陥没現場の地下に空洞があったとの見方が出ていたものの、空洞ができた理由については意見が分かれていた。
6月24日に開いた最初の検討委会合では、「以前から(陥没現場の地下に)空洞があったのではないか」との意見もあったという。
だが、その後、地質調査が進むにつれ、すでに掘削したトンネルの左右と、これから掘削する前方の地盤は異常がない一方で、トンネルの真上に位置する「上総層」と呼ばれる砂を多く含む地層は傷んでいることが判明。
数値が高いほど地盤が固いことを示す「N値」は、本来100以上のところ、トンネルの上は50以下と弱くなっていた。
これらの分析から、検討委は、工事以前から空洞があったとはいえないと判断。
シールドトンネル工事が陥没を招いたとの結論に達した。
現場付近の地盤について龍岡委員長は、固い泥岩層が薄く、砂層が主体で、「非常にいやらしい地盤」と指摘。
砂層は、地中で安定した状態なら、非常に固く強いものの、空隙が生じて水にさらされると流れる性質があるといい、空隙が広がってバランスが崩れ、崩落したのではないかとの見方を示した。
【土砂を多く取り込みすぎた】
工事記録の解析では、陥没地点付近の工事の際に、本来、掘削する分よりも多くの土砂を取り込んでいたことが判明した。
龍岡委員長によると、新横浜トンネルのシールドトンネル工事は、泥水を送り込んで掘削面を安定させながら掘り進める「加圧泥水式」という方式で、掘削した土砂は泥水とともに排出される。
送り込んだ泥水と戻ってきた泥水の量や含まれる土砂の密度を比較することで、どれだけの土砂を取り込んだかがわかるという。
この工事記録を分析した結果、陥没現場付近の長さ10~14mにわたって、少しずつ余分に土砂を取りすぎていたことが判明。
送り込む泥水に含まれる土の密度が十分でなかったために掘削面が安定せず、本来掘るべき量以上に土砂を取り込んだとみられる。
また、過剰に取り込んだ土砂の量は、陥没現場の空洞の体積とおおむね一致した。
土砂を取りすぎていたことが工事中に判明しなかった点について、龍岡委員長は「突然、大崩壊が起きたわけではなく、限定的な量の(土砂の)取り込みを連続して行っていたので、とくに異常はないと判断したようだ」と説明する。
また、土砂を取り込みすぎた場合は、「グラウト」と呼ばれる、セメントをペースト状にしたものを注入して隙間を埋めるが、陥没現場付近では、結果的に注入量が足りていなかったこともわかった。
一般的に充填する量の2倍程度を注入していたものの、龍岡委員長は「今から見れば、もっと入れるべきだっただろう」と指摘する。
本来掘るべき量を上回る土砂を周囲から取り込んでしまい、さらに隙間へのグラウトの充填も足りていなかったことで、空洞が生じて陥没に至ったとみられる。
施工管理が適切だったかどうかについて、鉄道・運輸機構は、検討委から具体的な陥没発生のメカニズムや再発防止策などの最終的な報告を受けたうえで判断したいとの意向を示す。
ただ、委員の間では「より注意すべき場所だったものの、作業のレベルに問題があったわけではない」という見方が多いようだ。
一方、今回の陥没事故は、複雑な地盤でのトンネル工事にさまざまな知見を残すことにもなりそうだ。
「事故について詳細に解析する機会はまれ。今回の事象を踏まえ、今後は1ランク上がった管理方法が普及してもいいのではないか」と龍岡委員長は話す。
https://news.yahoo.co.jp/articles/634c65f2687a3e7d03f4c5d402d9c034127081d3
(2020年9月3日 修正5;追記)
2020年9月3日1時35分にYAHOOニュース(神奈川新聞)からは、再発防止策をとって工事が再開されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鉄道建設・運輸施設整備支援機構は2日、現場の車線規制を解除し、中断していた相鉄・東急直通線の新横浜トンネルの掘削工事を再開した。
直通線の2022年下期開業には影響が出ない見通しという。
事故は6月12日と同30日に発生し、同12日以降は工事を中断。
検討委員会が陥没原因を掘削工事による土砂の取り込み過ぎと結論付けたことを受け、同機構は再発防止策を検討していた。
これまでに、掘削済み区間約2750メートルのボーリング調査と充塡(じゅうてん)措置などを実施。
今後掘削する約550メートル間は、土砂の取り込み過ぎが生じた場合は速やかな再充塡などの対策を実施するという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/418a003f1861fe978ec2536aad4435d055d09bda
(2020年9月5日 修正6; 追記)
2020年9月4日20時30分にYAHOOニュース(Response)からは、再発防止策の詳細が下記趣旨でネット配信されていた。
公表された再発防止策によると、掘削が完了している区間については、環状2号線直下区間で地盤に穴を開けて行なう「探り削孔(さっこう)調査」を実施し、地盤が弱い箇所に充填材を注入し強化した。
その他の掘削済み区間については、陥没箇所とは地層が異なること、トンネルが深い箇所に位置することから、陥没の危険性はないとしながらも、慎重を期すために過去の掘削データを再検証。
その結果、「空隙(くうげき)」と呼ばれる、地層のすき間が発生していないことが確認されたという。
工事実施前から地盤変状などの監視を行なってきた地盤変動監視委員会による、より詳細な計測でも、同様のことが確認されているとしている。
鉄道・運輸機構では、今後掘削を進める横浜アリーナ手前付近~新横浜駅間については、地盤の空隙が生じないための対策を施すとしており、すでにボーリング調査により地質状況を把握。
続いて、シールドマシン掘削面付近の土圧の適切な管理、土砂取り込み量の正確な把握、「裏込め注入」と呼ばれる、空隙を埋めるためのモルタル材注入における適切な管理を行なうとしており、土砂を取り込み過ぎた場合には、トンネル内から速やかに充填材を再注入するとしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/677d52e0d3000c556776d7db629369c2fcaebd71
2020年7月30日付で河北新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午前8時55分ごろ、仙台市太白区郡山6丁目のT社仙台事業所で、男性から「屋内で男性2人が倒れている」と119番があった。
仙台南署によると、従業員の古山さん(男性、50歳)=白石市=と細矢さん(男性、26歳)=太白区=が市内の病院に搬送され、搬送先で死亡が確認された。
同署によると、2人は工場にある焼結炉の中で見つかった。
炉は直方体で幅約70センチ、奥行き約50センチ、高さ約3.7メートル。
不具合があり、2人が上部の開口部から中に入ったとみられる。
共に作業に当たろうとした別の男性従業員が異変に気付き、第三者を介し通報した。
炉は通常、真空状態で作動し、炉内の酸素濃度は事故時、極めて薄い状態だったという。
同署は、2人が酸素欠乏により死亡した可能性が高いとみて、死因や原因を詳しく調べる。
市消防局などによると、2人は搬送時、心肺停止の状態だった。
外傷はなかったという。
仙台労基署も同日、炉や周辺の状況などを調べた。
労働安全衛生法違反に当たる可能性があるとみて、今後、関係者から事情を聴くなどして調査する方針。
T社仙台事業所によると、焼結炉は電子部品を製造するため、原料となる金属を焼き固めるための装置。
仙台事業所はパソコン部品などを製造し、約250人が勤務している。
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202007/20200730_13017.html
7月29日19時56分にYAHOOニュース(東北放送)からは、通りかかった警備員が2人が倒れているのを発見したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午前8時50分ごろ、仙台市太白区郡山6丁目の電子部品などを製造する「T社仙台事業所」の工場の中で、男性2人が倒れているのを警備員が発見し、消防に通報しました。
警察や仙台事業所によりますと、2人は、金属を焼き固める際に使われる焼結炉と呼ばれる炉の修理のため中に入りましたが、通りかかった警備員に炉内で酸欠状態で倒れているところを発見されたということです。
事業所の始業時間は8時半のため、発見される8時50分までの20分の間に炉に入って倒れたと見られています。
消防によりますと、焼結炉の中で有毒なガスなどは検知されなかったということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e4be0675778240547fc4eb82ad61442fec9e77c3
7月30日19時33分にYAHOOニュース(東北放送)からは、焼結炉に入る前にはアルゴンガスなどでバキュームブレイクするなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日になって、2人の死因は窒息死と分かりました。
古山さんら2人は、焼結炉と呼ばれる炉内で倒れているところを発見されましたが、消防の調べで、事故後のこの炉内の酸素濃度は極めて低く、人が入ると危険な数値だったことが分かりました。
29日の始業時間は、午前8時半。
2人が倒れているのが発見されたのは、20分後の8時50分頃のため、警察は、2人が炉に入ってすぐに酸欠状態に陥った可能性が高いとみて、調べを進めています。
事故のあった焼結炉は、真空状態で粉末状の金属を高温で固めるものです。
焼結炉に詳しい東北大学金属材料研究所の千葉晶彦教授によりますと、蓋を開ける際には、アルゴンガスや窒素などを使い、真空状態から大気圧に戻す必要があるということです。
始業時間からわずか20分後に倒れているのが見つかっていることから、千葉教授は、炉内がこのアルゴンガスなど空気以外のガスで充満していた可能性があると指摘します。
https://news.yahoo.co.jp/articles/eac695d7f33afeed80d5733749022fdfb63f7b07
7月30日20時4分にYAHOOニュース(仙台放送)からは、修理の際は炉内に空気を送り込む必要ありという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2人は「焼結炉」と呼ばれる装置の中に入る際、空気が十分に入っていない状態で中に入った可能性が高いことが分かりました。
労働基準監督署や警察によりますと、この「焼結炉」は普段は真空状態で、修理の際は空気を中に送り込む必要がありますが、2人は十分に空気が入っていない状態で炉の中に入っていたとみられるということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/93ab03994c7b1168bb37ac4d72e97f06a879f588
(ブログ者コメント)
以下は、千葉教授のコメントがテロップ掲載されている東北放送映像の3コマ。
(2021年7月22日 修正1 ;追記)
2021年7月19日17時6分に産経新聞からは、当時の責任者らが書類送検されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
仙台南署は19日、注意義務を怠ったとして業務上過失致死の疑いで、当時の工場責任者の男性社員(56)=同市泉区=を書類送検した。
書類送検容疑は、作業者が炉内に入る際に、マニュアルで定められている炉内の換気や酸素濃度計測などの注意義務を怠り、作業していた古山さん=当時(50)=と細矢さん=同(26)=を死亡させた疑い。
仙台労働基準監督署も19日、労働安全衛生法違反の疑いでT社と男性社員を書類送検した。
https://www.sankei.com/article/20210719-H5IU32G3ABPMVC3C6PHISKZJYU/
(2022年10月8日 修正2 ;追記)
2022年10月6日17時25分にNHK東北からは、換気や酸素濃度測定していなかったとして当時の現場責任者らが起訴されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、換気を怠っていたなどとして去年7月、当時の現場責任者を業務上過失致死の疑いで書類送検していました。
これを受けて、仙台地方検察庁は6日までに、現場責任者だった森被告(58)と、作業の指揮監督を行っていた田中被告(57)を業務上過失致死の罪で起訴しました。
また、法人としての「T社」と現場責任者を労働安全衛生法違反の罪で起訴しました。
起訴状によりますと、焼結炉内で作業をさせるとき、炉内の換気や酸素濃度の測定などをしておらず、事故を防ぐための業務上の注意義務などを怠っていたということです。
起訴されたことを受けてT社は、「厳粛に受け止め、2度と起きないように再発防止策を徹底し、信頼回復に努めます」とコメントしています。
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20221006/6000021213.html
(2023年3月15日 修正3 ;追記)
2023年3月14日13時41分にNHK宮城からは、作業監督は前日に修繕を指示したが当日は欠勤したため換気などの指示を出し忘れていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故で、作業中の炉内の換気などの注意義務を怠っていたなどとして、現場責任者だった森被告(58)と、作業の指揮監督を行っていた田中被告(58)が業務上過失致死などの罪に問われています。
14日、仙台地方裁判所で開かれた初公判で、森被告は「間違いありません」と述べ、起訴された内容を認めました。
一方、田中被告は「過失は私にないと思う」と否認しました。
このあと、検察は冒頭陳述で田中被告に対し、「事故の前日に焼結炉の部品が落下したと報告を受けて修繕を行うよう指示したが、当日は体調不良で欠勤したため、換気などの詳しい指示を出し忘れていた」と述べました。
また、森被告に対しては、「現場責任者として作業中に十分な換気などを行わなければいけない立場だったのにも関わらず、何も行わなかった」と指摘しました。
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20230314/6000022826.html
3月14日19時47分にYAHOOニュース(仙台放送)からは、酸素濃度は3%程度だった、酸素濃度を測定しないことが常態化していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
冒頭陳述で検察側は、『焼結炉』の中で作業する際には、炉内の酸素濃度を18パーセント以上に保つ必要があるが、事故当時は3パーセント程度だったと指摘。
「酸素濃度の測定をしていないことが常態化していた」などと述べました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6411ba11544389add735c62f33d367c5285269ac
(2024年4月17日 修正4 ;追記)
2024年4月16日22時29分に読売新聞からは、現場指揮者だった男性は当日欠勤しており、事故の予見可能性を認定するには疑いが残るとして無罪判決が出たなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
業務上過失致死罪に問われた当時の現場指揮者の男性(59)(仙台市)の公判が16日、仙台地裁であり、宮田祥次裁判長は無罪(求刑・罰金60万円)判決を言い渡した。
仙台地検は現場の指揮監督を任されていた男性が作業手順を策定するなどの注意義務を怠ったなどとして、22年9月に起訴した。
判決で宮田裁判長は、男性は事故当時病気で欠勤しており、2人に炉内で作業するよう指示していなかったと指摘。
「(2人が炉内に入る)予見可能性があったと認定するには合理的な疑いが残る。被告人に過失があったとは認められない」と述べた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240416-OYT1T50211/
4月16日12時3分にNHK岩手からは、現場指揮者だった男性に当時、作業に関する指揮命令を行う権限はなかった、当時の現場責任者には罰金刑が確定しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故で、当時、作業を指導する立場だった田中さん(59)と現場責任者が、作業中の炉内の換気などの注意義務を怠っていたなどとして、業務上過失致死などの罪に問われました。
被告は、これまでの裁判で「過失は私にないと思う」と無罪を主張し、検察は罰金60万円を求刑していました。
16日の判決で仙台地方裁判所の宮田祥次裁判長は、「被告は当時、作業に関する指揮命令を行う権限はなく、現場責任者の支援をする立場だった。事故当日も従業員が焼結室に入って作業することを予見できたと認定するには合理的な疑いが残り、過失があったとは認められない」として、被告に無罪を言い渡しました。
この事故で、当時の現場責任者は罰金60万円、T社は罰金100万円の判決が、それぞれ確定しています。
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20240416/6000027222.html
2020年7月28日19時54分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
在日米軍基地や工場周辺の地下水などが、発がん性も指摘される有機フッ素化合物のPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)とPFOA(ペルフルオロオクタン酸)に汚染されている実態が環境省の全国調査で明らかになった。
国はPFOS、PFOAについて規制を強化する方針だが、課題は山積する。
【輸入や製造、原則禁止の方向 既存製品の規制なし】
環境省が6月に公表した、全国計171地点の地下水などの調査結果によると、PFOS、PFOAの含有量は1都2府10県の37地点で国の暫定的な目標値(1リットル当たり50ナノグラム)=ナノは10億分の1=を超えた。
最も高い大阪府摂津市の地下水からは、目標値の約37倍の1855ナノグラムを検出。
化学メーカーの工場などが集まる首都圏や阪神地域などのほか、普天間飛行場(沖縄県)など、泡消火剤を保管する米軍基地周辺地域にある川や湧水(ゆうすい)などで汚染が目立った。
PFOS、PFOAを含む素材は化学的に安定し、水や油をはじく性質を持つことから、焦げ付かないフライパンといった調理器具や泡消火剤、半導体などに使われてきた。
中でも泡消火剤は、少量でも短時間で消火できる「最強の消火剤」(業界関係者)とされる。
ところが、長期間にわたって環境中に残存する有機汚染物質などを規制するストックホルム条約の締約国会議は2009年、PFOSの製造や使用、輸入の制限を決定。
PFOAも19年に物質そのものの利用を原則禁止することを決めた。
国内では化学物質審査規制法(化審法)で18年からPFOSの製造・輸入を全ての用途で禁止に。
PFOAについても、政府は今年度内にも同様の措置を取る方向で検討している。
しかし、これまでに出回った製品の使用を制限する法律や規制はなく、代替物質がない製造済みの一部製品は、廃棄せず使い続けることになる。
【「最強の消火剤」代替物質なく、回収ルールもなし】
特に、泡消火剤は代替物質がなく、消火活動に支障が出る恐れもある。
ある大手消火剤メーカーは、「これほど消火に優れた物質はなく、代替できる物質の開発も進んでいない。非常時のためにも、規制されるまではPFOA含有の消火剤を製造し続けるしかない」と、対応に苦慮する。
環境省などによると、PFOSを含む泡消火剤は、16年時点で国内に少なくとも計約280万リットルの保有が確認されている。
保管場所の内訳は、
▽消防施設約140万リットル
▽自衛隊関連施設約41万リットル
▽空港約8万リットル
▽駐車場など約91万リットル。
PFOA含有の泡消火剤の把握は進んでいない。
泡消火剤の回収に関するルールはなく、処分方法は企業の自主的な判断に委ねられている。
熊本学園大の中地重晴教授(環境化学)は、「不適切な処分や不法投棄で環境中に物質が放出される恐れもあり、焼却の方法によっては有害物質ダイオキシンの類似物質が発生するリスクもある。国は回収・無害化処理の制度化を積極的に進めるべきだ」と指摘する。
【米国は健康被害を認定 日本も実態把握方針】
1940年代以降に米化学メーカーなどが開発したPFOSとPFOAは、自然界ではほとんど分解されず、長期間にわたって残存する性質を持つため、「永遠の化学物質」と呼ばれる。
いずれも、人体に取り込まれれば、排出されずに蓄積し続ける。
国際がん研究機関(IARC)はPFOAを「発がんの可能性がある物質」に分類。
PFOSも、動物実験で健康影響が認められたとの研究報告がある。
発がん性など、人の健康影響を裏付ける確定的な医学的知見はないが、工場周辺の河川や地下水などから高濃度で検出される例は海外でも報告されており、影響を懸念する声は根強い。
米ウェストバージニア州の住民ら約3500人は2001年、大手化学メーカー「デュポン」などを相手取り、健康被害を訴える集団訴訟を起こした。
同州にあるデュポンの工場では、長年、製造するフライパンのフッ素樹脂加工にPFOAを使っていた。
工場排水は河川に流出し、飲用水も汚染。
因果関係は不明だったが、周辺住民には下血や腎臓がんなどの健康被害が相次いでいた。
訴訟の過程で実施された工場周辺住民約7万人を対象とした疫学調査では、PFOAの平均血中濃度が米国人平均の約20倍に達した。
17年に和解が成立。
デュポン社などは排水と健康被害の因果関係を認め、6億7070万ドル(約706億円)の和解金を支払った。
このケースは、世界でPFOAの製造規制が進む大きなきっかけとなった。
体内に蓄積しにくく規制のない代替物質への転換が進み、現在製造中のフライパンなどの調理器具には、ほとんど使われていない。
環境省と厚生労働省は今年に入り、2物質について水道水や地下水に含まれる暫定的な目標値を設定。
健康影響の知見集積を進める「要監視項目」に位置づけた。
環境省は、これまでの調査で目標値を超えた地下水などを誤飲しないよう、井戸の所有者らに注意喚起する一方、今年度はさらに範囲を広げて調査し、実態の把握を目指す方針だ。
約20年前から北海道に住む妊婦とその子どもの疫学調査をしている岸玲子・北海道大特別招聘(しょうへい)教授(環境リスク評価)によると、妊婦のPFOS血中濃度が高いほど胎児の出生時体重が軽くなる傾向があったという。
発達障害などにつながるかどうかははっきりしないが、「子どもの成長にどんなリスクがあるか長期的に調べる必要がある」と指摘する。
長年にわたり国内外で水質調査を実施してきた小泉昭夫・京都大名誉教授(環境衛生学)も、「人への毒性評価が難しくても、国はがん患者の登録データを活用して健康影響調査を進めるべきだ」と警鐘を鳴らす。
【PFOS、PFOAを巡る経過】
2001年5月 毒性が高く難分解性・生物蓄積性を持つ有機汚染物質の製造・使用を原則禁止するストックホルム条約採択
02年8月 日本、条約を締結
09年5月 PFOSが条約の規制対象に
10年4月 改正化学物質審査規制法(化審法)で、PFOSの国内製造・輸入が一部用途を除き禁止に
18年 化審法政令改正で、PFOSの国内製造・輸入が全ての用途で禁止に
19年5月 PFOAが条約の規制対象に
19年8月 環境省審議会、一部用途を除きPFOAの国内製造・輸入の禁止を答申
https://mainichi.jp/articles/20200728/k00/00m/040/166000c


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。