







2017年3月24日9時7分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
大規模災害時、地域住民に速やかに緊急給水するため、埼玉県草加市や八潮市などが、小中学校の受水タンク(槽)から飲料水を提供できるよう、「蛇口」の取り付けを進めている。
隣接する自治体も蛇口付設を「研究中」といい、医療や初期消火でも“命綱”となる水を確保しようと、各自治体が工夫を凝らしている。
東日本大震災後、学校の耐震化に伴って校舎屋上にあったタンクが地上に移される動きが加速したことや、各地で進められてきた緊急用地下貯水槽の設置に比べて低予算で済むことから、蛇口を取り付ける動きが広まりつつあるとみられる。
草加市は、2013年度から3カ年で、全32小中学校のタンクに蛇口各1個を取り付けた。
それまで、災害時は市内の浄・配水場などから2台の給水車が各小中学校のゴム製の風船式貯水槽(水量0.5トン)に給水して回る計画だったが、貯水槽のゴムの劣化などが懸念されたため「蛇口」を採用。
同市は、蛇口付設を自主防災の柱の一つと位置づける。
八潮市は、4月から新年度予算324万円を充てて、4小中学校でタンク(同5~30トン)への蛇口取り付けを進める。
3年間で全15小中学校に整備する方針で、蛇口に分配ホースをつなげ、その先にさらに4つの蛇口を付けて同時に使用できるようにする。
同市の危機管理担当者は、「隣の草加市で蛇口を付けたと聞き、これだと思った。東京都区部などで始まった(アイデアの)ようだ」と話す。
災害時の緊急給水を巡っては、阪神大震災をきっかけに、自治体による「市民1人当たり1日3ℓの飲料水の確保」を求める声が上がり、八潮市もペットボトル水の備蓄などを進めてきた。
また、災害時には市内の配水場などから2台の給水車が小中学校を巡ることを想定していたが、道路寸断時に市全域をカバーしきれない可能性もあるとして、今回、蛇口を導入した。
一方、戸田市も市内5カ所に緊急用地下貯水槽を設置し、全18小中学校などに災害用井戸を整備してきたが、「水確保は二重三重に」と、13年度以降、蛇口取り付けも進めている。
また越谷市は、1987年から市内の公園や学校計22カ所に緊急用地下貯水槽を整備してきたが、管理者の越谷・松伏水道企業団は、「蛇口(の取り付け)も研究中」という。
緊急用地下貯水槽は、職員がマンホールを開けて手動ポンプで水をくみ上げる手間がいり、「どんな事態が起きるか分からず、水の選択肢は多い方が良い」としている。
出典
『受水タンク 「蛇口」取り付け災害時の水確保 埼玉』
http://mainichi.jp/articles/20170324/k00/00e/040/190000c
2017年3月24日21時43分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午後3時ごろ、京都府宇治市槙島町の京滋バイパス上り線宇治西インターチェンジ料金所付近で、走行中の大型トラックの左後輪タイヤ2本が外れた。
うち1本がバイパスから一般道に降りる道路を約400m転がり、合流する国道24号で信号待ちをしていた軽乗用車後部に衝突。
京都府警高速隊によると、バンパーなどがへこみ、運転していた京都市伏見区の男性(37)が背中の痛みを訴えて診察を受けた。
同隊は、トラックを運転していた同市山科区の男性運転手(48)から事情を聴くなどして、原因を調べている。
同隊によると、タイヤは直径約1m。
もう1本のタイヤは、料金所に当たって止まったという。
出典
『京滋バイパスからタイヤが400メートル転がり 軽乗用車に当たる 京都・宇治』
http://www.sankei.com/west/news/170324/wst1703240090-n1.html
2017年3月23日19時29分にNHK松山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前9時20分ごろ、西条市にある「S金属鉱山東予工場」から、「工場の排水口付近の水門から硫酸を含む酸性の排水が海に流出した」と通報があった。
海保が調べたところ、23日午前6時47分ごろ、設備などの冷却用にいったん工場内に引き込んで海に排出している海水に工場で製造している硫酸が混入する異常が発生し、工場の排水口の水門が自動的に閉鎖したという。
しかし、水門が完全に閉鎖するまでのおよそ40分間にわたって、硫酸が混入した海水が海に流出したという。
海保によると、海に流出した排水に含まれていた硫酸の濃度や排水の正確な量はわからないということだが、いまのところ、周辺の海で異臭や魚が死ぬなどの異常はなく、人や海での被害の報告はないという。
海保は、硫酸が排水に混入した原因などを調べている。
出典
『工場から硫酸含む排水が流出』
http://www.nhk.or.jp/matsuyama-news/20170323/4958911.html
2017年3月22日16時23分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
クラボウは22日、大阪大、信州大、日本気象協会と共同で、センサーを組み込んだウエアで人の生体データを集め、熱中症にかかるリスクを知らせるシステムの開発を始めたと発表した。
建設業や運送業など、屋外での作業が多い企業向けに平成30年度に商品化し、将来的には、野外フェスティバルや32年の東京五輪での活用を目指す。
クラボウと信州大が、心拍数や体の表面温度などのデータを集めるウエア「Smartfit(スマートフィット)」を開発。
日本気象協会のデータや地域の緊急搬送情報と照らし合わせ、熱中症にかかるリスクが高まっているか判断するプログラムを大阪大が作る。
データは、近距離無線通信「ブルートゥース」を使って作業者本人のスマートフォンに送られ、クラウドで現場の管理者とも共有。
熱中症リスクが高まるとそれぞれに通知し、休憩を取るなどの予防策に役立てる。
クラボウの担当者は、「地球温暖化や高齢者の増加により、熱中症予防のニーズが高まっている」と説明。
同じ現場で働く数人のデータを集めれば、ウエアを着用していない他の人のリスクも判断できるという。
今年5月から、200人規模で試作品を用いたモニター調査を行う。
出典
『センサー組み込んだウエアが熱中症リスクを通知 クラボウや大阪大が開発』
http://www.sankei.com/west/news/170322/wst1703220055-n1.html
3月22日17時20分に同じ産経新聞westから、同趣旨の記事がネット配信されていた。
クラボウは22日、大阪大学や信州大学、日本気象協会と共同し、工事現場や運送作業時の熱中症リスクを管理するシステム開発に着手すると発表した。
大手建設会社など計9社、約200人を対象に、5月からモニター調査を始め、平成30年度の実用化を目指す。
新システムでは、センサーを備えたスマート衣料で心拍数や体温を測り、気象情報と合わせて熱中症の危険度を予測。
情報はネット上にデータを保存する「クラウド」に送られ、作業者と現場の監督者らがスマートフォンやパソコンで即時に解析結果を確認できるようにする。
天候や、炎天下や日陰と異なる環境にいる集団の生体情報を収集し、作業現場のリスクを管理する仕組みを目指す。
販売価格や売り上げ目標は非公表。
労働者の健康管理を想定するスマート衣料では、東レや東洋紡が先行。
東レは昨年8月、製造業や建設業向けに、心拍数や体の傾きで体調の悪化を知らせるサービスを売り出した。
出典
『工事現場の「熱中症」危険度予測・管理 クラボウや大阪大などシステム開発』
http://www.sankei.com/west/news/170322/wst1703220062-n1.html
(ブログ者コメント)
先行する東レの状況については、昨年9月に紹介スミ。
2016年9月1日掲載
2016年8月25日報道 東レは生体情報を取得できる繊維を使って建設現場などで働く人の体調を管理するサービスを開始、熱中症や事故で人が倒れていないかも把握できる
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6237/
2017年3月23日2時35分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月22日23時28分に朝日新聞から、3月23日1時53分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
22日夜、札幌市で、住宅の庭にある『かまくら』でジンギスカンをしていた70代の男女2人が倒れて、病院に搬送された。
出入り口を閉めた状態で炭を使っていたということで、警察は、一酸化炭素中毒の可能性があると見て調べている。
22日午後7時半ごろ、札幌市西区発寒で、「住宅の庭にある『かまくら』でジンギンスカンをしていたら2人が倒れた」と、一緒にいた男性から消防に通報があった。
警察や消防によると、ジンギスカンをしていた4人のうち、76歳の男性と71歳の女性が倒れて病院に搬送されたが、2人とも命に別状はないという。
また、搬送はされなかったが、もう1人も気分が悪いと訴えたという。
調べによると、かまくらは、高さが1m80cm余り、幅が2m50cm、奥行きが3m50cmで、天井の部分に直径10cmほどの換気用の穴があるが、出入り口の木製の扉が、当時、閉まっていたという。
4人は午後5時半ごろから、かまくらの中で炭のコンロを使ってジンギスカンをしていたということで、警察は、一酸化炭素中毒を起こした可能性があると見て、詳しい状況を調べている。
住宅の家主は4人の知人だが、旅行で不在だったという。
4人は、「これまでも、かまくら内でジンギスカンをやったことがある」と話しているという。
出典
『かまくらでジンギスカン 2人が倒れ搬送 一酸化炭素中毒か 札幌』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170323/k10010921151000.html
『かまくらでジンギスカン、2人倒れる 一酸化炭素中毒か』
http://www.asahi.com/articles/ASK3Q7FXNK3QIIPE03B.html
『CO中毒か、かまくらでジンギスカン…搬送』
http://www.news24.jp/articles/2017/03/23/07357144.html
(ブログ者コメント)
日テレ映像によれば、かまくらといってもメルヘンチックなドーム型ではなく、山のように積まれた直方体状の雪の内部をくり抜いて作られたもの。
側面に入口ドアが見える。
2017年3月22日19時27分にNHK東海NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月22日17時35分に日テレNEWS24(中京テレビ)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午前10時半すぎ、亀山市井尻町の県道28号で、大型トレーラーの荷台に積まれたショベルカーが県道をまたぐ歩道橋に衝突した。
この事故で、高さ約5mの歩道橋の橋げたの部分が大きく「への字型」に折れ曲がり、ショベルカーは荷台から路上に転落した。
また、歩道橋に取り付けられていた信号機も壊れて落下した。
警察によると、事故当時、歩道橋を渡っていた歩行者はおらず、けが人はいなかった。
トレーラーは、亀山市内の工事現場からリース会社にショベルカーを運ぶ途中だったということで、警察は、ショベルカーのアームの部分が十分に下げられておらず、歩道橋に接触した可能性があるとみて、運転していた50代の男性から詳しく話を聞いて調べている。
現場は片側1車線の県道で、壊れた歩道橋を撤去する作業のために、付近の2kmあまりで通行止めが続いている。
出典
『積み荷の重機衝突 歩道橋壊れる』
http://www.nhk.or.jp/tokai-news/20170322/4918151.html
『歩道橋「への字」に!積載した重機が衝突 (三重県)』
http://www.news24.jp/nnn/news86234036.html
2017年3月21日10時10分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「クルマに気をつけて!」――。
出かける子どもを見送るとき、こんなふうに声をかけることも多いでしょう。
ところが、家の中のほうが死亡事故のリスクが大きいという統計があります。
安全であるはずの家庭の、どこに“凶器”が潜んでいるのでしょうか。
家庭内事故に詳しい井上恵子さん(1級建築士)が解説します。
「人気のタワーマンションで思わぬ事故」
家庭内事故は、住人が思わぬところで発生しています。
まず、私が聞いた一例を紹介します。
ガッシャーン。
東京都内のタワーマンションに住む主婦のAさんが買い物から帰って、玄関のドアを開けたときのことです。
室内からの強い風にあおられたドアに押され、Aさんは転倒。腰を強く打ってしまいました。
ダイニングに飾っていたガラスの花瓶は風に飛ばされ、ガラスの破片が床に飛散していました。
ベランダ側の窓を開けっぱなしにしていたため、玄関を開けたとたん、部屋から一気に強風が通り抜けたのです。
最近、人気のあるタワーマンションですが、立地条件や風向きによっては上層階で風が強くなることがあり、こういう現象が起きることがあります。
新聞や雑誌が散らかってしまったという程度で済めばいいほうで、強風にあおられたドアの蝶番が曲がってしまったり、壁に掛けていた絵画が飛ばされたりしたという例もあります。
Aさんのように風圧で転倒するケースもあり、幼い子どもや高齢者なら、大けがにつながりかねません。
「事故」と聞くと、多くの人が真っ先に交通事故を思い浮かべるのではないでしょうか。
ところが、家庭内事故が交通事故の死者数を上回っています。
家庭にどのようなリスクが潜んでいるのでしょう?
「交通事故死の2倍以上」
厚労省がまとめている「人口動態統計」(2015年)によると、1年間に家庭内で発生した不慮の事故死は1万3952人で、この数字は交通事故死の5646人の2倍以上となっています。
どのような事故が家庭内で起こっているか、具体的な数字を挙げてみると、最も多かったのは「溺死及び溺水」で5160人。次いで「窒息」の3838人、「転倒・転落」の2634人、「煙・火災」の828人と続きます。
「溺死の9割は65歳以上」
家庭内事故で最も多い「溺死」は、65歳以上の高齢者が9割以上を占めています。
その多くは冬場の浴槽内で発生しており、住まいの断熱性と大きな関係があります。
断熱が十分でない古い家屋は、暖房をしている部屋としていない部屋に大きな温度差が生じます。
冬場、暖房をしている居間から冷たい廊下に出て脱衣室に移動し、服を脱ぎ、冷え切った体で熱いお湯につかるという行動をしたとき、急激な温度変化が原因で血圧が大きく上下し、心筋梗塞や脳梗塞を起こしてしまうのです。
このような現象は「ヒートショック」と呼ばれ、最近ではよく知られるようになりました。
ヒートショックを予防するために、高齢者が入浴する時には、あらかじめ暖房器具で脱衣室や浴室を温めておくこと、熱いお湯に長時間つからないようにするなど、入浴方法を見直すことが大切です。
家全体の断熱性能を上げるリフォームなどを検討しても良いでしょう。
「乳幼児が溺死する例も」
溺死の被害は、0~4歳の乳幼児でも16件発生しています。
幼い子どもが入浴している間は、目を離さないように注意することが大切です。
日中の目を離したすきに浴槽に転落する危険もあります。
幼児の手が届かない位置にカギがかけられる浴室ドア、フチが高め(50cm以上)の浴槽を採用するなど、建築部品で予防することもできます。
浴槽の水を抜きフタをしめておくなど、日常的な対策も欠かせません。
「訪問先でボタン電池を口に・・・」
家庭内事故で2番目に多い「窒息」による死亡事例は、高齢者や乳幼児で多く発生しています。
食べ物、もしくは食べ物以外のものを飲み込んでのどを詰まらせる、または嘔吐物をのどに詰まらせてしまう事故です。
キャンディー、フルーツ、ナッツ類、一口ゼリーなどをのどに詰まらせる例が目立ちますが、窒息の原因となるのは食べ物だけではありません。
こんな例を聞いたこともあります。
山形県に住むBさんが、6歳、4歳、2歳の子ども3人を連れて実家に遊びに行ったときのこと。
しばらく、兄弟3人だけで2階で遊び、階下に戻ってくると、2歳の子どもが口に何かをくわえていました。
お母さんが口を開けてみると、出てきたのはボタン電池。
祖父が「ボタン電池はもう一つあったはずだ」と言い始めたため、病院に連れて行き、CT検査を受けました。
結局、祖父の勘違いで自宅にボタン電池があることが分かり、大事には至りませんでした。
もし飲み込んでいたら、大変なことになるところでした。
「誤飲リスクの目安は3cm」
誤飲が多いものには、たばこ、硬貨、ボタン、おもちゃなどがあります。
直径3cm程度のものなら簡単に口に入ってしまいます。
幼い子どものいる家庭では、子どもの手が届く範囲に誤飲する可能性のある物は置かないように、整理整頓を心掛ける人は多いと思います。
しかし、訪問先の家庭ではどのような状態になっているかわかりません。
油断せず、注意するようにしてください。
(2/3へ続く)
(1/3から続く)
「減らないマンション高層階からの落下事故」
家庭内事故で3番目に多いのが「転倒・転落」です。
室内で何かにつまずく、またはよろめくことで転倒したり、階段からの転落、ベランダや窓から落下したりする例が含まれます。
最近では、高層マンションの上階ベランダや窓から幼児が転落したという痛ましいニュースをよく耳にするようになりました。
2016年5月、京都府の6階建てマンションで、6階の出窓から1歳の男の子が落下して死亡する事故がありました。
出窓のそばにあったベッドで母親と添い寝しており、母親が目覚めたときには子どもの姿がありませんでした。
網戸の一部が壊れていたとのことです。
「窓ガラスがあると勘違い?」
岩手県に住むCさんの3歳と2歳の姉妹が1階の居間で遊んでいたときのことです。
2人でふざけているうちに、3歳の長女が掃き出し窓の網戸に体当たりしてしまいました。
網戸はその衝撃に耐えられず、長女は網戸を突き破って庭まで転がり落ちてしまいました。
網戸の向こうに窓ガラスがあると思っていたようです。
もし、突き破った網戸が高層階の窓だったら、大惨事になるところでした。
窓ふきなどの掃除にもリスクが伴います。
横浜市のマンションの3階に住む中学生のD君は、年末の大掃除の手伝いをしていました。
デスクに上って自室の窓を拭いていたところ、バランスを崩してしまいました。
窓から外へ転落、大けがをしてしまいました。
窓から落下する事故は、子どもに限った話ではなく、大人でも十分可能性があります。
窓際に落下防止の手すりがついていれば、未然に防げたかもしれない事故です。
「こんなところで転倒?」
高齢者が、自宅内の居間や居室など、床が平らで何もない部分なのに転倒する事故も報告されています。
段差もないところで、なぜ転倒するのでしょうか。
高齢になると足があまり上がらず、すり足になります。
そこで、床に敷いていたホットカーペットの端っこや敷居など、「まさかこんな所でつまずくの?」と思うような、わずか1cm足らずの段差でも引っかかってしまうことがあります。
また、床に置きっ放しにしていた新聞紙を踏んで滑ってしまったケースも報告されています。
「動けない赤ちゃんが落下」
大人なら何の危険もない部屋が、幼い子どもにとっては危険な場所になることもあります。
東京・調布市に住むお母さんのEさんから聞いた話です。
保育園から生後8か月の長男を抱っこして帰宅したときのことです。
Eさんは、お座りができるようになった長男をベッドの上に座らせて、自分のコートを脱ぎ始めました。
そのわずかなスキに長男はバランスを崩して頭から落下。激しい声で泣き始めました。
突然の出来事に、Eさんは「どこか強く打ったのかしら?」「救急車を呼んだ方がいいかしら?」とオロオロしてしまいました。
このように、まだ自分で動けない赤ちゃんがベッドやソファから落ちそうになってヒヤリとした経験は、子育て中の家庭ならあるでしょう。
1歳未満の赤ちゃんなら、「動けないから、少しくらい大丈夫だろう」と目を離してしまうことがあるかもしれません。
しかし、寝返りが打てないはずの赤ちゃんがベビーベッドから落ちたという事例もあります。
数10cmの高さでも、乳児が落下すれば命の危険につながる恐れもあります。
ベッドやソファから「落ちないだろう」という過信は禁物です。
「性能が向上する裏で発生する事故」
千葉県内に住むFさんには、歩き出して間もない1歳になった女の子がいます。
ある時、廊下にいたFさんがリビングのドアを開けた時に、ちょうどそこに立っていた女の子の足の先が、ドアと床の1cm程度の隙間に挟まってしまいました。
足の爪が変色する大けがです。
もし、ドアを開ける勢いがもう少し強かったら、爪がはがれていたかもしれません。
この、ドアと床の間にある隙間は「アンダーカット」と呼ばれています。
2003年に施行された改正建築基準法で住宅に義務付けられた、24時間換気システムのために必要となったもので、家の中の空気を循環させるために設けられています。
このように、住まいの環境をより良くするために新たにできた決まりによって、昔では考えられない新しいタイプの事故が発生することもあります。
親の世代は経験していないわけですから、事故を予測することはなかなか難しいと思います。
「デザイン重視の階段に潜むリスク」
階段も、危険な場所の一つです。
40代の主婦のGさんは、6歳の子どもと一緒に栃木県の祖父母の家に遊びに来ていました。
子どもが階段を上っているときにつまずいて前歯をぶつけ、歯が抜けてしまいました。
ちょうど乳歯が生え変わる時期で、グラグラしていた歯だったからまだ良かったものの、大きな衝撃で子どもは大泣きしてしまいました。
この祖父母の家の階段には、手すりがついていませんでした。
その理由として、住宅の階段の手すりの設置については、建築基準法で定められていないことがあります。
「狭いから」「デザインを優先して」などという理由で階段に手すりを設置しない家は、実はとても多いのです。
(3/3へ続く)
(2/3から続く)
「家庭内事故が起きないためにすべきこと」
【対策1】リスクのある場所を知る
家庭内で発生する「不慮の事故死」の状況は、厚労省が毎年行っている「人口動態統計」をもとに、定期的に分析を行って取りまとめています。
また、消費者庁の「子どもを事故から守る!プロジェクト」でも、子どもの家庭内事故の体験談や事故防止対策などの情報を発信しています。
これらの情報を定期的にチェックして、まずは家の中のどんな場所でどんな事故が発生しているか、把握しておくことが大切です。
【対策2】事故が起こりにくくなる建物の工夫(ハード面)
事故が起きやすい場所には、あらかじめ対応を取っておくと安心です。
例えば、階段は年齢を問わず転倒、転落が起こりやすい危険な場所です。
もし、自宅の階段に手すりがついていなければ、なるべく早く設置するようにしてください。
また、室内を見渡してつまずきそうな場所がないか、点検してみましょう。
もし段差があったら、その部分に手すりを付けたり、床材の色を変える、照明を明るいものに変えるなど、「段差を見分けやすい」工夫をするとよいでしょう。
これから家を建てる人は、家庭内事故のリスクが少ない間取りや動線計画となっているか、確認してください。
例えば、洗濯機が1階、物干しが2階という動線だと、毎日、洗濯物を両手に持って階段を上り下りしなければならず、事故発生のリスクが高くなります。
洗濯機と洗濯物干場は、なるべく同一フロアに設けましょう。
キッチンの近くに浴室がある間取りであれば、家事をしながら高齢者や幼児が入浴する時に注意を払いやすくなります。
対面式キッチンの採用は、家事をしながらリビングにいる子どもの様子が分かるため、小さな子どもがいる家庭に適していると思います。
【対策3】日ごろの心がけを忘れずに(ソフト面)
もうひとつ大切なことは、日ごろからの心がけです。
例えば、高齢者に多いつまずきや、小さな子どもの誤飲を防ぐためには、床に何か落ちていたらすぐ拾う、小さな子どもの手が届く範囲にある小物は片付けるなど、日々の整理整頓が欠かせません。
また、子どもは成長のスピードが速く、昨日できなかったことが今日できるようになることもあります。
その動きを予測することは難しいものです。
決して油断せず、「危険が起きるかもしれない」と考えて、目を離さないようにしましょう。
出典
『実は、交通事故より多い家庭内の死亡事故』
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20170317-OYT8T50019.html?from=y10
(ブログ者コメント)
日常生活で起きているこの種の事故情報は、これまで「製品安全」とか「挟まれ」といったカテゴリーに入れてきた。
しかし最近、住宅車庫で車後部トランクのボールをとろうとして男児が死亡した事故や、居間で放し飼いにしていた犬に幼児が噛まれて死亡した事故など、日常生活上の事故を紹介することが多くなった。
そこで新たに「日常生活に潜む危険&事故」カテゴリーを追加し、過去記事を含め、該当する事例は当該カテゴリーに編入するようにした。
2017年3月20日15時0分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
建物を包む激しい炎に、立ち上る黒い煙。
素人なら思わず立ちすくんでしまうような火災現場で果敢に炎に立ち向かう消防隊員は、一体、どんな訓練を行っているのだろうか。
先月、東京消防庁の消防学校(東京都渋谷区)で、訓練の一部を体験させてもらった。
防火服や防火帽などの装備は想像以上に重く、体が動かない。
本物の炎の熱が、肌をヒリつかせる。
危険と隣り合わせの火災現場を模擬体験した。(社会部 緒方優子)
訓練の舞台となる消防学校は、渋谷区の閑静な住宅街の中にあった。
門に入ると、広大な敷地内におびただしい数の消防車がずらりと並び、制服姿の学生らがかけ声とともに、きびきびと動いていた。
背筋の伸びた姿勢が、すがすがしい。
久しぶりの「学校」という響きに浸っていると、訓練を担当してくれる教官から声がかかった。
「訓練では本物の炎を使います。真剣にやらないと、けがをしますよ」。
緊張した心と体をほぐすため、まず始めたのは準備体操。
等間隔に整列し、号令とともに体を動かすだけで、不思議と気持ちがすっきりとしてくる。
日頃の運動不足で重たくなっていた体が徐々に温まり、軽くなっていった。
「それでは、防火服を装着してください」。
この日、用意してもらった装備は、実際に火災現場に出動する隊員と同じもの。
防火服の上衣と下衣、防火帽、長靴のセットで、全て身につけると9kgほど。
とくに、長靴の底にはくぎの踏み抜きなどを防ぐ鉄板が入っていて、重りを足につけて歩いているようだった。
防火帽には、後頭部を守る「しころ」と呼ばれる防火性の布がついており、装着すると周囲の音が少し聞こえづらくなる。
さらに、ここへ重さ約11kgの酸素ボンベを背負う。
総重量は、なんと約20kg。
よろいを着ているような感覚だ。
「ここまで、通常は45秒程度で装着します。見ていてください」
記者が装着にもたついていると、教官がお手本を見せてくれた。
安全靴に下衣から上衣、ヘルメットを流れるような動作で身につけ、重さ11kgのボンベを「ヒョイッ」と背負う。
装着は40秒ほどで完了。無駄のない動きに見とれてしまった。
東京消防庁によると、出動指令から隊員らが準備をして消防車に乗り込むまでの時間は約1分。
こうした基本動作を「当たり前」にこなす消防隊員の日々の鍛錬が、迅速な消火活動を支えている。
記者も、教官に手伝ってもらいながら装備を完了し、いよいよ「模擬消火訓練施設」の中へ。
この施設は、室内に本物の炎や煙を発生させることで、火災現場と同じような環境で訓練ができる。
今回与えられた“ミッション”は、放水しながら突入する教官に続いて室内に入り、要救助者にみたてた人形を外へ運び出すというもの。
入り口付近に立っただけで、「ジリッ」と焼け付くような熱気が肌を刺激した。
「頭を低くして! 身をかがめないと、やけどしますから!」。
室内の天井付近に設置された温度計が示している数値は250℃。
室内で火災が発生すると、熱せられた熱い空気は上に行くため、天井に近づくほど高温になる。
教官は、ホースを持ちながらしゃがみ込むような姿勢で、比較的低温の床に近い部分を一歩ずつ、安全を確認しながら進んでいく。
慌ててその後に続くと、再び教官の声が飛んできた「ひざはつかないように!」。
ホースから出た水は、炎にさらされて熱湯になる。
ひざを床に付ければ、実際の現場ではやけどする可能性もあるという。
緊張感から、呼吸が荒くなる。
煙が立ちこめると数m先の視界はほとんどなくなり、教官の声と手の先の感覚を頼りに進む。
「要救助者発見!」。ついに人形を発見。
わずか約25kgほどの人形が、実際に持ち上げてみると、とてつもなく重く感じる。
「このまま自分も外へ出られなくなるかもしれない」。
訓練ということを忘れて、そんな恐怖すら感じた。
それでも低い姿勢を保ったまま、なんとか引きずるようにして外へ運び出した。
呼吸器を外した瞬間、安堵感とともに背中を汗がつたっているのが分かった。
ボンベは通常、20分程度活動できるぶんの酸素(※ブログ者注;実際は空気)が充填されているが、呼吸が荒くなるとそれよりも早く消費してしまうこともあるという。
これが実際の火災現場だったら、どうなっていただろうか。
そう考えると、ぞっとしてしまった。
記者はこれまで、さまざまな火災現場を取材してきた。住宅に商店街、高層マンション…。
「1名を救助!」「延焼防止しました!」。
どの現場でも、現場には炎に立ち向かい、人命救助に当たる消防隊員らの姿があったが、その活動の裏側にどれほど厳しい訓練や葛藤があるのかは、あまり想像してこなかったように思う。
命をかけた活動の重みを、訓練の体験を通じて改めて感じた。
出典
『消火現場で「ひざ」をついてはいけない理由は? 本物の炎の熱気、視界をふさぐ黒い煙…』
http://www.sankei.com/affairs/news/170320/afr1703200001-n1.html
2017年3月21日1時44分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月20日23時53分に毎日新聞から、3月22日付の毎日新聞東京版から、3月22日19時27分にNHK東海NEWS WEBから、3月23日19時40分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後5時半ごろ、三重県いなべ市員弁(いなべ)町市之原のトヨタ車体いなべ工場で火災報知機が鳴り、社員が119番した。
約3時間後に鎮火した。
消防などによると、塗装工程のある第2工場4階から黒煙が上がり、4階フロア約1万6500m2のうちの一部、約400m2を焼いた。
作業中の従業員約800人にけがはなかったが、消火作業中の消防署員1人が煙を吸って病院に運ばれ、軽傷。
危険防止のため、同消防本部は消防法に基づき、第2工場の緊急使用停止命令を出した。
トヨタ車体などによると、第2工場は鉄骨造り4階建てで、1階が組み立て工程、2~4階が塗装工程となっている。
4階は常時無人で、塗装した車のボディーを熱風で乾かす乾燥炉がある。
21日に実況見分したところ、塗装した車体を熱風で乾燥させる乾燥炉上部にあるダクト周辺約100m2が激しく燃えていた。
22日に現場検証したところ、消防によると、この装置に約200℃の熱風を供給するダクトの一部に、長さ10cmほどの亀裂が見つかったという。
この亀裂から漏れた熱風のためにダクトの周囲から出火した可能性もあるとみて、警察と消防は、火事の原因を詳しく調べることにしている。
トヨタ車体によると、亀裂から熱風が漏れ、この風に含まれる塗装成分がたまって熱せられたことが出火につながったとみられるという。
今後は点検や掃除の回数を増やし、再発を防ぐ。
工場ではトヨタ自動車の高級ミニバン2車種を生産しており、トヨタ車体は21日未明、「21日の生産ラインの一部で稼働停止になる」と発表したが、その後、原因がほぼ特定でき、復旧のめどが立ったということで、27日から再開すると発表した。
出典
『高級ミニバン2車種生産、トヨタ車体工場で火災』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170320-OYT1T50081.html?from=ycont_top_txt
『三重火災 800人作業中、トヨタ車体いなべ工場燃える』
http://mainichi.jp/articles/20170321/k00/00m/040/076000c
『三重・トヨタ車体工場火災 24日再開目指す』
http://mainichi.jp/articles/20170322/ddm/041/040/044000c
『工場火災で熱風ダクトに亀裂』
http://www.nhk.or.jp/tokai-news/20170322/4932171.html
『トヨタ車体の工場、27日に生産再開 火災原因ほぼ特定』
http://www.asahi.com/articles/ASK3R56QFK3ROIPE01C.html
(ブログ者コメント)
〇亀裂があったのは「200℃の熱風を供給するダクト」ではなく、「車体乾燥後の熱風が通るダクト」ではないだろうか?
フレッシュ熱風に塗料成分が含まれているとは、ちと考えにくいので。
〇200℃という、温度的にはそう高くない熱風が着火源になったのだろうか?
それとも、熱風が当たり続けるという環境下でもあることだし、ダクト外のどこかに塗料成分が蓄積され、一定量に達したところで自然発火したのだろうか?
詳細不明だが、熱風が関与したことは間違いなさそうなので、この事例は「様々な着火源」カテゴリーに入れておく。
2017年3月21日12時54分にNHK山形から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東根市の山形空港で20日午後2時半ごろ、滑走路の近くの草地から火が出て8750m2が燃え、消火活動などのため、およそ50分、滑走路が閉鎖された。
山形空港事務所は、火が出た原因について調査を進めた結果、煙が出る直前に、空港の職員がカラスなどの鳥を追い払うため、ロケット花火2発に火をつけて飛ばしていたことを明らかにした。
ロケット花火は市販のもので、鳥が航空機に衝突するのを未然に防ぐため、日常的に行っている対策だという。
ロケット花火が落下した地点と火元となった地点が近いことから、警察は、火災の原因はロケット花火の火が消えず燃え広がったものとみている。
出火当時、山形空港がある東根市には乾燥注意報が出されていた。
出典
『火災の原因 鳥追い払う花火か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/6024871851.html
2017年2月26日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6814/
(2017年3月27日 修正2 ;追記)
2017年3月19日11時10分に毎日新聞から、コンクリートの鉄筋が露出している場所もあったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
免震ゴムの交換後、コンクリート外壁に多数のひびが見つかった長野市役所第1庁舎・芸術館で、鉄筋が露出するほどの破損もあったことが新たに分かった。
市民からは、市がこの破損を公表しなかったことを疑問視する声が聞かれる。
免震ゴムの交換後、コンクリート外壁に細かいひびが686カ所見つかった長野市役所第1庁舎・芸術館で、外壁の複数箇所で破損などがあったことが毎日新聞の取材で分かった。
市は公表しておらず、「補修済みで安全上の問題はない」と説明しているが、専門家は「通常では起こりえない」と指摘している。
建物では、東洋ゴム工業の免震ゴムの性能データ偽装問題を受け、2015年8月から16年3月まで免震ゴム90基を交換した。
毎日新聞が情報公開請求で入手した資料によると、交換後に、建物中央にある地下1階の壁周辺の複数箇所で、コンクリートが破損したり、2~3mmのひびが発生したりするなどの「不具合」が見つかり、業者が16年4~5月に補修した。
うち3カ所は「欠損大(鉄筋露出あり)」と、写真付きでの記述があった。
発生原因については、コンクリートを打った時期が遅かった壁が乾燥収縮し、引っ張られるような形でひびが発生したと推定されるとする一方、「免震装置の交換により、想定外の強制変形が作用した影響も排除できない」とした。
市庁舎の建設事務局は、破損の非公表について「施工不良という認識で、逐一報告するものではない。隠していたわけではない」と説明している。
福岡大の高山峯夫教授(建築構造学)は、「これほどの不具合は通常では起こりえないはず。免震装置の交換方法と建物の施工方法の検証が必要では」と指摘する。
免震ゴム交換は、構造解析の専門家の計算に基づいて実施された。
毎日新聞が情報公開請求で入手した免震ゴム交換の施工計画書によると、交換工事では、建物全体をジャッキアップする方法ではなく、「工程・コスト・(機材の)調達の面から部分的にジャッキアップする方法を採用する」と書かれていた。
市によると、建物全体を同時に持ち上げるために必要なジャッキは約1000基。
計画書では、計592基のジャッキが交換工事で使われるとされた。
また、部分ジャッキアップは「(建物を)強制的に変形させることになる」ため、「影響の少ない範囲で交換工事を行うことを想定」し、8グループに分けて交換を実施する、としていた。
出典
『長野市庁舎 免震ゴム交換後に「鉄筋露出」も非公表』
http://mainichi.jp/articles/20170319/k00/00e/040/175000c
2017年3月20日0時14分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
熊本県の高森町と南阿蘇村の2カ所で、19日、放牧用の草原である牧野(ぼくや)の野焼き作業中に火が燃え移るなどして、1人が死亡、2人が重軽傷を負った。
警察によると、同日午後2時20分ごろ、高森町野尻の牧野で、同町尾下の男性(66)が野焼きの火に囲まれ、全身にやけどを負った。
熊本市内の病院に運ばれたが、同日深夜に死亡した。
男性は、NPO法人が所有する牧野の野焼きにボランティアで参加していた。
午後2時ごろから約40人で作業を始め、山の上の方にいたという。
同日午前11時ごろには南阿蘇村一関の牧野で、近くの農業の男性(78)が、野焼きで広がった火で顔や両手足などにやけどを負い重傷。
男性についた火を消そうとした獣医師の男性(56)も、両指先をやけどする軽傷を負った。
午前10時から地元住民約40人で約30ヘクタールの牧野を焼く予定で、2人は火をつける役をしており、中腹付近にいたという。
出典
『野焼きでやけど、1人死亡2人重軽傷 熊本』
http://www.asahi.com/articles/ASK3M5QW4K3MTLVB00P.html
(ブログ者コメント)
野焼き中の死亡事故は、今年2月に秋吉台と下関市でも起きている。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6816/
また、2010年に御殿場市で起きた3人死亡事故では、今年3月に有罪判決が出ている。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6837/
2017年3月18日20時56分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
18日午後5時半すぎ、札幌市西区福井8丁目の住宅に住む女性から、「浴室の脱衣場からガスの臭いがする」と通報があった。
消防が駆けつけたところ、女性の70代の母親が浴室で倒れているのが見つかり、病院に搬送されたが、まもなく死亡が確認された。
警察によると、浴室からは一酸化炭素が検出されたほか、浴室の外に取り付けられている煙突が落雪によって外れていたということで、警察は、煙突が外れたことでプロパンガスが不完全燃焼を起こした可能性があるとみて、詳しく調べている。
出典
『浴室で女性倒れ死亡 CO中毒か』
http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20170318/4842771.html
3月25日8時25分に北海道新聞からは、解説図付きの続報が下記趣旨でネット配信されていた。
事故は、屋根からの落雪の衝撃で排気筒と灯油ボイラーの接続部分がずれ、ボイラーから漏出したCOが浴室内に充満したのが原因であることが、消防などへの取材で分かった。
消防や業界団体は、「排気筒はなるべく落雪の影響がない所に設置し、落雪があった際は破損やずれがないか確認してほしい」と呼び掛けている。
消防や警察によると、18日午後5時40分ごろ、女性が浴室から約1時間たっても出てこないため、家族が確認したところ、浴室内で倒れていた。
事故後の調査で、浴室内の灯油ボイラーと排気筒の接続部分に隙間ができており、ボイラーの排気が漏れ出ていたことが判明。
女性の家族は、「18日午後2時ごろに落雪があり、外から『ドカーン』と大きな音が聞こえた」と説明しているといい、落雪が排気筒にぶつかり、その衝撃で接続部分がずれたとみられる。
出典
『札幌の浴室内中毒死 落雪で排気筒ずれる ボイラーからCO漏出』
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0382514.html
(ブログ者コメント)
解説図によれば、落雪によって排気筒が振動し、その振動が伝わって排気筒の根元、灯油ボイラーに直結している部分がずれて隙間が生じた模様。
2017年3月23日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正3として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6503/
第2報は下記参照
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6918/
(2017年3月26日 修正3 ;追記)
2017年3月18日付で山口新聞から、現場責任者が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月17日13時46分にNHK山口から、3月18日付で中国新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
下松署は17日、換気装置の点検など安全確認をせず、換気が不十分なまま作業をさせたとして、事故当時の現場責任者だった元請け会社「S社」の男性社員(60)を業務上過失傷害の疑いで書類送検した。
同署によると、容疑を認めているという。
容疑は、換気装置の作動状況の点検やトンネル内のCO濃度の測定などを怠り、換気が不十分な状態で作業員に作業をさせた疑い。
同署によると、事故当時、坑内にはエンジン式発電機やコンプレッサー、水中ポンプなど計21台の機材が持ち込まれ、うちガソリンが燃料の発電機4台と水中ポンプ1台、軽油で動くコンプレッサー5台の計10台を稼働させていた。
出入り口に換気用の送風機を2台設置していたが、動かしていたのは1台だけで、男性は、装置を点検していなかったうえ、CO測定器や酸素マスクを持ち込まず、濃度やトンネル内の風量を一度も測定していなかった。
男性は、作業現場が約1.5kmと出入り口から近かったため、「半分程度の換気で十分だろう」と判断。
「工期に間に合わせることで頭がいっぱいで、安全管理がおろそかになっていた。換気装置さえ稼働していれば、事故になることはないだろうと、軽く考えていた」と供述しているという。
病院に搬送された9人に後遺症などはなく、昨年11月27日までに全員退院した。
工事を発注した県企業局は、今月14日に事故検証報告書を公表した。
県は17日、S社に対し、3月21日から4月20日まで1カ月間の指名停止とすることを決めた。
出典
『元請け社員を書類送検 下松トンネルCO中毒事故』
http://www.minato-yamaguchi.co.jp/yama/news/digest/2017/0318/10.html
『下松トンネル事故で書類送検』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/4064803241.html
『業過傷害疑いで男性書類送検 下松CO中毒事故』
(2017年11月16日 修正4 ;追記)
2017年11月13日19時29分にNHK山口から、対策を取って1年ぶりに工事が再開されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月13日20時0分にYAHOOニュース(テレビ山口)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
事故からおよそ1年となる13日に、施工業者を変えて工事が再開された。
作業員たちはトンネルへの入り口で一酸化炭素濃度を測定して安全を確認したうえで、マスクなどを携えてはしごで中に入っていった。
今回の工事から、一酸化炭素の発生を抑える対策として、中に入る作業用の軽トラックを10台から3台に減らしたほか、一部の発電機の使用をやめてリチウム電池を使った蓄電器で動く発電機に切り替えたという。
出典
『事故のトンネルで工事再開』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/4065575311.html
『下松・トンネルCO事故工事再開』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171113-00000003-tysv-l35
2017年3月17日20時48分にNHK水戸から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月17日20時8分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
17日正午ごろ、茨城県稲敷市釜井の工業団地にある「S油化工業」茨城工場の従業員から、「油が燃えていて手がつけられない」と消防に通報があった。
出火したのは、廃油を精製する作業所。
火はおよそ4時間半後に消し止められたが、焼け跡から1人が遺体で見つかった。
警察によると、火災の後、この工場に勤める40代の男性従業員と連絡が取れなくなっているということで、遺体はこの男性の可能性があるとみて、身元の確認を急いでいる。
また、ほかに35歳と56歳の男性従業員が顔に軽いやけどを負った。
警察によると、アルコールやシンナーなどの廃油を入れたドラム缶が保管されている工場の敷地内にある倉庫で、ドラム缶およそ100本が燃えたとみられるということで、当時、これらのドラム缶を倉庫に運び込む作業をしていたという。
警察は18日、消防と合同で現場検証を行って、火災の原因を詳しく調べることにしている。
この火災で稲敷市は、一時、工場周辺の4つの地区の749世帯1931人に避難指示を出したが、これらはすべて、午後4時40分に解除された。
この工場がある筑波東部工業団地には、電子部品や金属製品の製造を手がける企業など、あわせて10社の工場が立ち並んでいるが、ほかの工場への延焼などはなかった。
出典
『稲敷で工場火災 1人死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/107480856C.html
『茨城で工場火災、1人の遺体発見 周辺に一時避難指示』
http://www.asahi.com/articles/ASK3K4CJ8K3KUJHB007.html
(ブログ者コメント)
当日12時5分ごろ、国道51号線の水郷付近を走っていたブログ者は、煙を目撃した。
というのは、一つ前を走る車の運転手が赤信号で停止した際に車を降り、後ろを走っていた仲間?に煙のほうを指さして知らせていたからだ。
見ればモクモクと大きな黒煙が上がっており、見るからに石油火災。音は聞こえなかった。
コンビナートとは違う方角につき、ガソリンスタンドのタンクにでも火がついたのかな?と思ったのだが・・・。
指さした2台の車は信号を右折し、煙の方角に走っていった。
2017年3月18日付で毎日新聞茨城版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月19日付で東京新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午前11時半ごろ、古河市中田新田の県立古河三高体育館で外壁の一部が崩落し、体育教官室から職員室に向かう途中に下を通りかかった男性教諭(53)を直撃した。
体育館近くのグラウンドで体育の授業中だった生徒らが崩落の瞬間を目撃しており、男性教諭を助け出し119番。
救急車とドクターヘリで病院に搬送された。
教諭は頭や体を打ち頭部骨折などの重傷だが、命に別状はないとみられる。
生徒にけがはなかった。
警察によると、外壁はモルタル製で縦約0.9m、横約6m、厚さ数cm。総重量さは約100kgとみられる。
高さ12~13mの屋根付近から落下した。
同校によると、体育館は築約45年。
3年に1度の定期点検は、来年行う予定だった。
福島校長は、「思いがけないことで驚いている。再発防止に努めたい」とコメントした。
出典
『壁崩落 男性教諭重傷 古河の高校、体育館屋根付近から』
http://mainichi.jp/articles/20170318/ddl/k08/040/028000c
『古河三高 体育館の外壁崩落 下敷きの教諭重傷』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201703/CK2017031902000138.html
2016年7月11日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6086/
(2017年3月25日 修正1 ;追記)
2017年3月16日22時50分に京都新聞から、大量の炭を一度におこしたことが原因という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月16日18時28分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)
中京署は16日、業務上失火の疑いで、京都市下京区の会社員の男(23)を書類送検した。
同署によると、男は出火元の店員で、「団体客の準備で必要以上の炭を焼き、燃え上がった」と容疑を認めているという。
中京署によると、男は、団体客の準備を早く済ませようと、約30人分の木炭約60個(約20kg)を一度に金網の上に置き、ガスこんろで焼いたという。
店側は、炭火をおこす際、小分けにするよう店員に指導していたとし、同署は、店側の過失責任までは問えないと判断したという。
居酒屋は、現在、閉店している。
出典
『先斗町火災、火元の店員送検 京都、木炭60個一挙点火』
http://kyoto-np.co.jp/politics/article/20170316000149
『こんろに炭20キロ一気に投入し火災…京都・先斗町の居酒屋従業員を業務上失火の疑いで書類送検 京都府警』
http://www.sankei.com/west/news/170316/wst1703160056-n1.html
(2017年6月30日 修正2 ;追記)
2017年6月28日8時22分に産経新聞westから、不起訴処分になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
業務上失火容疑で書類送検された居酒屋の男性従業員(24)について、京都地検は不起訴処分(起訴猶予)とした。
処分は今月26日付。
地検は、処分理由について明らかにしていない。
出典
『京都・先斗町火災で居酒屋従業員を不起訴 京都地検』
http://www.sankei.com/west/news/170628/wst1706280014-n1.html


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。