2017年9月23日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7587/
(2017年12月8日 修正2 ;追記)
2017年11月30日10時16分にniftyニュース(時事通信)から、運輸安全委員会の報告書が公表されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月30日13時46分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、タイトルも修正した)
松江市沖で昨年12月、えい航中の底引き網漁船が転覆し乗組員4人が死亡、5人が行方不明になった事故で、運輸安全委員会は30日、調査報告書を公表した。
強風や高波、えい航に使われたロープの長さなど、傾きやすい条件が重なったほか、傾きを戻す「復原力」が低下していたと指摘した。
事故は昨年12月14日未明に発生。
鳥取県岩美町の田後漁協所属の「大福丸」(76トン)がズワイガニ漁を終えて戻る途中でエンジンが停止し、僚船(117トン)がえい航中に転覆した。
報告書によると、えい航のロープは、一部が水面に付くようにたるませるのが望ましい。
両船の場合は約200mの長さが必要だが、トラブルが重なったため、約100mの係船用ロープを使用。
たるまずに張られていたため、僚船の引っ張る角度が大きくなると傾きやすくなる状態だった。
当時は、強風・波浪注意報が出ていた。
大福丸は高波で左右に大きく揺れ、左舷側から強風を受けていたところに、僚船から右側に引っ張られる形となり、大きく傾いた。
また、甲板に新造時にはなかった揚網機やマストなど6トン以上を追加し、海水が入ったズワイガニ用の水槽7個計12トンを置いていたため、復原力は新造時の半分近くまで低下。
傾きを戻せなかったとみられる。
運輸安全委は、再発防止策として、構造物を追加する場合は復原力を十分に検討することや、えい航時は両船の全長の3倍のロープをたるませて使うことなどを挙げた。
船長ら4人は船内などから見つかったが、救命胴衣は着用していなかった。
出典
『傾きやすい条件重なる=荒天、えい航方法-9人死亡・不明の漁船転覆
・運輸安全委』
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12145-2017113000469/
『松江沖漁船転覆 構造物追加で復原力半減 運輸安全委』
https://mainichi.jp/articles/20171130/k00/00e/040/318000c
(ブログ者コメント)
以下は、運輸安全委員会から公表された報告書。
http://www.mlit.go.jp/jtsb/ship/rep-acci/2017/MA2017-11-1_2016tk0016.pdf
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。