2015年9月25日20時13分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福島第1原発事故をめぐり、事故発生の2年前に原子力安全・保安院(当時)の審査官が、東電に津波対応の検討を求めたが、東電側が「(原子)炉を(保安院が)止めることができるのか」などと拒否していたことが25日、政府が公開した事故調査・検証委員会の「聴取結果書(調書)」で分かった。
調書によると、保安院は、平成18年(2006年)9月に原発の耐震性の調査を全国の事業者に指示。
審査官が21年に2回、東電の担当者を呼んで津波対策の検討状況を聞いたところ、担当者は「土木学会の検討を待つ」と返答した。
審査官は、「それでは少し遅い」と感じ、重要設備を建屋内に入れ、設備に水が入らないように防水化を提案したが、担当者は、「会社として判断できない」、「炉を止めることができるのか」と反発したという。
原発事故では、想定を上回る津波が押し寄せ、非常用発電機などが水没。燃料を冷却できなくなり、放射性物質を周囲にまき散らす重大事故に陥った。
東電広報室は、「ヒアリング記録の個別の内容については、コメントを差し控える。当社は関係者への聞き取りなどを総合的に評価し、事故報告書として公表している」とした。
出典URL
http://www.sankei.com/affairs/news/150925/afr1509250036-n1.html
9月26日付で毎日新聞東京版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
政府は24日、福島第1原発事故の調査・検証委員会(政府事故調)が関係者から聞き取った聴取結果書(調書)のうち、5人分を新たに公開した。
旧原子力安全・保安院耐震審査室の名倉繁樹安全審査官(当時)は、2009年9月、869年の貞観地震級の津波が福島第1原発を襲った場合の試算について東電から説明を受けた際、東電に「具体的対応を検討した方がよい」と提案したと証言した。
名倉氏は「ポンプは(水没して)だめだな」と思ったといい、「福島第2原発のように重要施設を建屋内に入れたらどうか」ともアドバイスした。
しかし、東電の担当者から、「(原発の津波評価技術を取りまとめた)土木学会の検討を踏まえないことには判断できない」、「炉を止めることができるんですか」と拒否された。
名倉氏は、結局、具体的な対策は指示しなかったという。
出典URL
http://mainichi.jp/shimen/news/20150926ddm041040063000c.html
(2018年3月2日 修正1 ;追記)
2018年1月29日23時28分に毎日新聞から、東電は2002年にも保安院からの津波検討を拒否していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福島第1原発事故9年前の2002年、福島県沖での大津波を伴う大地震発生を想定した政府の「長期評価」が公表された直後、東電が経産省原子力安全・保安院(当時)から「福島県沖で津波地震が起きた場合のシミュレーションを行うべきだ」と指摘されたにもかかわらず、「(長期評価には)根拠が伴っていない」などとして拒否していたことが分かった。
当時、保安院原子力発電安全審査課に在籍していた担当者が29日、毎日新聞の取材に「いろいろ働きかけたが納得してもらえなかった」と明かした。
公表直後の保安院と東電のやりとりが明らかになるのは初めて。
政府の地震調査研究推進本部は02年7月、「三陸沖北部から房総沖で1896年の明治三陸地震と同様の地震が発生する可能性がある」とする長期評価を公表。
担当者は翌8月、長期評価が第1原発の安全対策に影響するかどうかを東電に確認するヒアリングを実施した。
この担当者の証言や、原発避難者が東電と国を相手取った訴訟で国が提出した担当者の陳述書によると、保安院は「福島~茨城沖も津波地震を計算すべきだ。東北電力はかなり南まで検討している」などと指摘。
東電側は「時間も費用もかかる」「しっかりした理学的根拠もない」などと難色を示し、「40分くらい抵抗」。
保安院はシミュレーションの見送りを了承した。
保安院は06年にも想定以上の津波対応を求めたが、東電は具体的な対応をせず、08年になって初めてシミュレーションを実施。
最大15.7mの津波が第1原発を襲う可能性があると想定したが、それに見合った対応は見送られた。
担当者は「(事故が起き)耐震の審査に関わった人間として非常に残念だ」と振り返ったが、保安院の対応の妥当性は「軽々には言葉にできない」と述べるにとどめた。
出典
『福島第1 02年に津波試算拒否 東電、保安院の指摘に』
https://mainichi.jp/articles/20180130/k00/00m/040/074000c
2018年3月1日10時5分に読売新聞からは、東電子会社が15.7mの津波を試算した時の状況が、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月28日13時25分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
業務上過失致死傷罪に問われた東電の勝俣恒久・元会長(77)ら旧経営陣3人の第4回公判が28日、東京地裁であった。
事故の約3年前、同原発に巨大津波が襲来する可能性があるとの試算をまとめた東電子会社「東電設計」の社員が証言した。
公判では、巨大津波の襲来を予見できたかどうかが争点になっている。
証人出廷した社員の証言によると、東電側との協議に基づき、1896年の「明治三陸地震」級の地震が福島県沖で起きたとの想定で試算し、同原発に15.7mの津波が襲来する可能性があるとの結果が出た。
社員は2008年3月、東電担当者に試算結果を報告したところ、「『計算の条件を見直し、津波が小さくならないか』と再計算を依頼された」などと証言した。
社員は計算条件の見直しを断ったという。
その後、指示はなく、結果がどのように扱われたかは分からないと説明した。
出典
『「津波が小さくならないか」東電が再計算を依頼』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180301-OYT1T50048.html
https://this.kiji.is/341436461754713185?c=39546741839462401
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。