2014年6月15日21時39分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月16日付で下野新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午前2時5分頃、宇都宮市大谷町の採石場跡の空洞内で、映画の撮影中だった女性アイドルグループ「Ⅾ組.inc」のメンバー5人と撮影スタッフ5人の計10人が、気分が悪いと訴えて病院に搬送された。
10人は18~43歳の男女で、一酸化炭素(CO)中毒とみられる。いずれも軽症。
警察発表によると、現場は、建材などに使われる大谷石の採石場跡で、14日午前9時頃から撮影を始め、照明用の電源としてガソリンを燃料とする発電機3台を動かしていた。
警察は、発電機の排ガスによるCO中毒とみて調べている。
当時、空洞内にはスタッフら48人がいた。
映画は、テレビ朝日と東映が昨年公開した「S魔女学園」の第2弾。
テレビ朝日は、「撮影中の安全には十分注意しておりましたが、こうした結果となり、深く反省しております。今後なお一層、安全管理を徹底してまいります」などとのコメントを出した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140615-OYT1T50085.html?from=ycont_top_txt
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/accident/news/20140616/1627090
一方、6月16日付で朝日新聞栃木全県版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
採石場跡の観光資源化に取り組む関係者は、迷惑顔だった。
現場は、大谷市の採石場跡地を観光資源として公開する「大谷資料館」から南へ約1kmほど離れた場所で、同資料館とは無関係。
資料館オーナーの大久保さんは、「うちの坑内では発電機は使わせず、坑外から電気を引いており、安全管理は徹底している」と強調した。
(ブログ者コメント)
今回の空洞がどの程度の大きさだったかは不明だが、48人も中にいたことから考えると、結構広い空洞だったのかもしれない。
しかし、仮にいくら広かったにしても、17時間も発電機3台を動かしっ放し?にすればCO濃度が上がってしかるべし・・・という気がする。
この点、「大谷資料館」のやり方に学ぶべきだった。
閉所で発電機やエンジンを動かすなどしていてCO中毒になった事例は過去に数多くあり、本ブログでも、以下などの事例を紹介済。
2014年3月3日掲載
釧路市の水産加工場でカニゆで中に7人が軽度のCO中毒
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3704/
2013年8月20日掲載
新見市の食肉工場で冷蔵室の床をガソリン燃料の機械で剥がしていて7人がCO中毒
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3144/
2012年1月24日掲載
北名古屋市でマンホール内にエンジン付き排水ポンプを入れて作業中に6人がCO中毒
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/1265/
2011年6月5日掲載
別海町の水産加工場でホタテ運搬用フォークリフトの排ガスで13人がCO中毒
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/453/
※他の事例は、「CO中毒」などのキーワードでブログ内検索が可能。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。