2015年7月29日23時1分にNHK青森から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月30日11時29分に読売新聞から、7月30日付で毎日新聞青森版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午前9時20分ごろ、八戸市金浜の養豚場から「人が倒れている」と消防に通報があった。
警察によると、養豚場にある豚のふん尿を液体と固形物に処理する施設の中と外で男性2人が倒れているのが見つかり、このうち、施設内で倒れていた八戸市大久保の会社員、松橋さん(52)が死亡した。
もう1人の39歳の男性は、約1週間の入院が必要というが、命に別状はないという。
青森労働局によると、松橋さんが倒れていたのは、深さ50cmほどの所まで液体が入った水槽(縦約6.8m、横約3m、高さ約3m)の中で、水槽内に設置された水位を感知するセンサーの点検作業を行っていたと見られるという。
付近からは硫化水素が検出されたということで、警察は、2人が硫化水素を吸って倒れた可能性があると見て、現場の状況を詳しく調べている。
39歳の男性が松橋さんを発見し、別の作業員に救急車の手配を頼んだという。
施設は2階建てで、2階に出入口があり、水槽は1階部分にあった。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/6083724441.html?t=1438204373165
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150730-OYT1T50046.html
http://mainichi.jp/area/aomori/news/20150730ddlk02040096000c.html
7月31日12時39分に産経新聞から、7月30日19時13分にNHK青森からは、続報的記事が下記趣旨でネット配信されていた。
八戸労基署は31日、この施設に義務付けられている酸素や硫化水素の濃度測定器が設置されていなかったことを明らかにした。
同署は、労安法違反を視野に調査。
青森県警も、業務上過失致死容疑の可能性があるとみて捜査を進めている。
八戸労基署によると、労安法などは、ふん尿処理施設を酸素が欠乏する危険場所と定め、安全講習を受けた人が作業前に酸素や硫化水素の濃度を測定しなければならないとしている。
しかし、養豚場内にそれらの測定器はなかった。
また作業時の安全確保のため監視役が必要だが、発見時の状況から、亡くなった松橋さんは単独で作業していたとみられる。
これまでの調べで、松橋さんが倒れていた水槽の中からは、法律で危険とされる基準のおよそ3倍にのぼる、高濃度の硫化水素が検出されたことが分かっている。
県警は、松橋さんの死因を低酸素脳症と断定。今後、体内の硫化水素の濃度などを調べ、詳しい死因を調べる。
県内では2013年7月にも、弘前市の養豚場で2人が死亡する事故が発生。警察は死因について、硫化水素中毒か窒息によるものと発表した。
出典URL
http://www.sankei.com/affairs/news/150731/afr1507310017-n1.html
http://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/6083757471.html?t=1438287454070
(ブログ者コメント)
浄化槽などを清掃、点検中に硫化水素中毒になった事例は、本ブログでも何件か紹介済。
弘前の事例は、下記参照。
2013年7月21日掲載
2013年7月13日 弘前市の養豚場で浄化槽修理中、硫化水素中毒で2人死亡 (修正2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3052/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。