2013年10月17日付で東京新聞(夕刊)から、10月17日9時13分にmsn産経ニュース東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都板橋区で16日午後8時10分ごろ、携帯電話を操作しながら歩いていた男性が踏切に進入し、電車にはねられ死亡する事故があった。
スマートフォンや携帯電話の画面に気を取られ、駅のホームから落ちたり、人と接触したりする事故が相次いでおり、警察や鉄道会社は注意を呼びかけている。
警察によると、死亡したのは区内の無職男性(47)。
現場は東武東上線大山駅に隣接する踏切で、事故当時、左右両側から遮断機が下り、警報機も鳴っていた。
男性は携帯電話を操作しながら、中央部分に数cm開いた遮断機の隙間を通り抜けて電車と衝突し、死亡したとみられる。
電車は大山駅を通過するため、速度が出ていたという。
警察が男性の家族に事情を聴いたところ、「自殺する原因は思い当たらない」と話したといい、「携帯電話の画面に気を取られ、誤って進入した可能性がある」と署幹部。
近くにある飲食店の男性店員(38)は「同僚が事故を目撃した。警笛が鳴り、男性は踏切の中で驚いた顔をしていたそうだ」と話した。
今年5月には、新宿区のJR中央線四ツ谷駅のホームで、携帯電話を見ながら歩いていた小学5年の男児がホームに転落する事故が発生。その際、電車が進入したが、男児はホームと電車の隙間にいたため、あごをけがしただけで済んだ。
携帯電話をめぐる事故を受け、鉄道各社は車内放送やポスターなどで注意を促すキャンペーンを始めている。
東武鉄道も先月30日以降、駅構内や電車内に「スマートフォンや携帯電話の『ながら歩き』は危険」という内容のポスターを掲示していた。
広報担当者は「今回の事故は遮断機が下り、警報機も正常に作動していたので、電車の接近は気づくはず」と戸惑いがちに話した。
出典URL
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013101702000239.html
http://sankei.jp.msn.com/region/news/131017/tky13101711400002-n1.htm
(ブログ者コメント)
○人間、一点集中すると周囲の状況が見えなくなる。
このことは、ヒューマンエラーの1つのパターンとして、しばしば指摘されてきたことだ。
今回も、報道内容から推測すると、携帯画面に集中し過ぎたために周囲が見えず、遮断機の棒を、単に自分の通行を阻害するものとしてしか、認識していなかった可能性がある。
以前、本ブログに掲載した心理学的観点から考えれば、携帯画面が「図」、遮断機の棒が「地」となっていたのかもしれない。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/23/
○自分の不注意で事故を起こすと、その結果は自分に跳ね返ってくるばかりでなく、大勢の人に迷惑をかけることになる。
今回も、鉄道会社、利用客、そして残された家族に多大の迷惑をかけてしまった。
他山の石とすべき事例だ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。