2017年7月14日8時9分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午後3時25分ごろ、埼玉県上尾市戸崎の障害者施設「C」の女性職員から、「男性利用者が送迎車の中で口から泡を吹いて倒れている」と119番があった。
男性は病院に搬送されたが、間もなく死亡が確認された。
熱中症とみられる。
県によると、職員が送迎車から男性を降ろし忘れ、約6時間半、車内に取り残されたとみられる。
警察は、施設の安全管理に問題がなかったか、職員らから事情を聴いている。
県や施設によると、亡くなったのは同市内の男性(19)。
施設は13日朝にワゴン車で男性を迎えに行き、午前9時ごろ施設に到着した。
車には運転手と利用者5人の計6人が乗っていたが、男性だけが車内に取り残され、運転手や職員は全員が降りたことを確認しなかったという。
男性は、普段の生活では介助を必要としなかった。
救急隊が到着した際には心肺停止状態で、体温が41.4℃あった。
関係者によると、男性は自閉症で、今春から施設に通い始めたという。
上尾市と隣接するさいたま市では、同日の最高気温が正午過ぎに33.1℃を観測した。
ホームページによると、知的障害者や精神障害者の通所施設で、定員40人。
2014年に開設された。
施設の大塚管理者(75)は13日夜、報道陣の取材に応じ、「全員が車を降りたことを十分確認しないなど、職員の連携が不足していた」と陳謝した。
ワゴン車は通常、後部座席のドアが内側から開かないよう、ロックを掛けていたという。
10年7月には千葉県木更津市の高齢者福祉施設で、利用者の女性(当時81歳)が炎天下の車内に約8時間置き去りにされて死亡した。
女性は体が不自由で、外に出られなかったとみられる。
出典
『降ろし忘れ 障害男性、熱中症死 送迎車内に6時間半』
https://mainichi.jp/articles/20170714/k00/00m/040/078000c
7月14日13時2分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日夜に報道陣の取材に応じた大塚管理者によると、施設では普段、朝夕の送迎時に職員が利用者の点呼をしていたが、この日は、ワゴン車の運転手や職員らが男性が車から降りたかどうかを十分確認していなかった。
また、昼食時は全員が食堂に集まるため、利用者の人数を確認できる機会があったが、不在に気付かず、閉所時刻の午後4時間際にようやく男性を発見した。
男性は普段の生活で介助を必要とせず、車の乗り降りも自力でできたという。
男性は3列ある座席の最後列の右側に乗り込み、発見時に倒れていた位置もほとんど変わらなかった。
出典
『上尾・熱中死 降車時点呼、機能せず 県が立ち入り調査』
https://mainichi.jp/articles/20170714/k00/00e/040/196000c
7月15日付で毎日新聞東京版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
施設では、送迎時や昼食時、作業の休憩時など1日6回、利用者がいるかを確認していた。
13日は、一部の職員が昼食時、男性の食事が手つかずのまま残され姿も見えないことに気づいたが、自ら確認したり他の職員に相談したりしなかった。
利用者の出欠状況を表示する黒板には、男性が不在だったのに出席扱いになっていたという。
大塚管理者は、「普段から利用者の急な欠席や遅刻、早退が日常的にあったので、見過ごしてしまった」と説明したという。
利用者が施設に到着した際の出欠確認は、通常、運転手と職員で実施していたが、この日は研修生の受け入れなどで職員が出られず、運転手が1人で行っていたことも判明した。
出典
『埼玉・上尾の放置死 不在気づいた職員も 県が立ち入り』
https://mainichi.jp/articles/20170715/ddm/041/040/114000c
7月15日10時19分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男性は同施設で、紙などの分別作業を行うリサイクルのグループに所属。
運動能力については「物理的な介助は必要ない」としており、自力歩行は可能だった。
同施設に来る際、朝に睡眠導入剤を飲んでいたという。
司法解剖の結果、死因は熱中症とみられるという。
出典
『埼玉・上尾の障害者施設で熱中症死 安否確認、手抜かり 県が再発防止策の必要性強調』
http://www.sankei.com/affairs/news/170715/afr1707150013-n1.html4
7月14日18時23分にNHK埼玉からは、何年の実験かは定かでないが、窓を閉め切った車内の温度上昇などに関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JAF=日本自動車連盟は8月の炎天下に実験を行い、サーモグラフィーを使って車内の温度がどう変化するかを測定した。
それによると、気温35℃の日中に車のエンジンを停止させた場合、窓を閉め切った車内の温度は僅か10分で38℃前後と、人の体温を超える温度に上昇したという。
その後も車内の温度は上昇を続け、実験を行った正午から午後4時までの間に、最高で52℃まで上昇したという。
また、熱中症の危険度を5段階に分けた指標でみると、エンジンの停止から僅か15分で、最も危険なレベルに達したという。
JAF埼玉支部の出原事業課長は、「炎天下では急激に車内の温度があがり、たとえ短時間であっても、子どもや障害者などを車内に残すのは、とても危険なので、周りの人たちは十分に注意してほしい」と注意を呼びかけている。
出典
『炎天下の車内は温度急上昇で危険』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106096901.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。