







2025年3月30日13時36分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岡山市南区で発生した山林火災を巡り、現場近くに住む高齢男性が「伐採した木を焼却処分していた火が移った」と岡山県警に話したことが関係者への取材で分かった。
県警は火災の原因の可能性もあるとみて、詳しい経緯を確認している。
同市と愛媛県今治市の山林火災は、30日で発生から1週間となった。
関係者によると、男性は23日に知人の依頼で伐採した木をガスバーナーで焼いていたところ、風にあおられて山に飛び火したと県警に説明。
水道にホースをつないで消火の準備をしたが、燃え広がる火に追いつかなかったと話したという。
両県の火災はいずれも23日に発生を確認。
岡山市南区と岡山県玉野市で計約560ヘクタール、今治市と愛媛県西条市で計440ヘクタール超が焼損した。
今治市では住宅と空き家、倉庫など21棟が焼損し、岡山市では6棟が焼けた。
https://www.sankei.com/article/20250330-V6YOWMJ5PFPPTLV4AD7SI7ZW6E/
3月30日16時51分にYAHOOニュース(TBS NEWS )からは、大規模山火事は2月にも大船渡市で発生していた、山火事が大規模化するメカニズムは2つあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
■山林火災の原因と「大規模化」
日本での山火事ですが、「焚火」や「野焼き」「放火」などが主な原因で、毎年1200件程度が発生しています。
【写真を見る】全国で相次ぐ山火事 被害拡大の背景に“飛び火”と“林業衰退”【サンデーモーニング】
ただ、その殆どは小規模なもので、総務省消防庁によれば、直近の10年間で最も燃え広がった2017年の岩手県釜石市の山火事でも、焼損面積は413ヘクタールでした。
しかし2025年、岡山と愛媛では、それを上回る規模の山火事が立て続けに起きたわけです。
さらに2月の岩手県大船渡の火災では、7倍以上の2900ヘクタールが焼損しています。
2025年の山林火災では建物への被害も甚大で、大船渡では200棟以上が焼け、愛媛でも21棟が焼けました。
日本の山火事で、ふもとの建物にまで被害が及ぶのはきわめて珍しく、この10年では、2017年の宮城県栗原市で24棟に延焼したケースなど、ごく少数にとどまっています。
2025年の山火事が例年と比べ、いかに「大規模化」しているのかが分かります。
なぜ、ここまで拡大しているのでしょうか。
■「大規模化」の理由とは…
そのメカニズムは、大きく2つあります。
一つは、落ち葉や下草などが燃える「地表火」となって広がっていくもの。
そしてもう一つは、この「地表火」が木の枝葉まで燃え移って「樹冠火」となり、火の粉をまき散らし「飛び火」となって、より遠くまで一気に燃え広がるものです。
「飛び火」は最大で2キロ以上、飛ぶことがあるといいます。
火の燃え上がり方は、「乾燥」と「強風」によって激しくなります。
日本大学の串田教授によると、「近年、日本でも地球温暖化に伴う極端な『乾燥』や『強風』が増えていて、今年異例の規模で拡大した山火事も、その影響を受けた可能性が高い」といいます。
■日本の林業の衰退も一因に…
またこれに加え、山火事のメカニズムに詳しい千葉大学の加藤准教授が影響を指摘するのは、「林業の衰退」です。
下草の刈り取りが行われないことや、木が密集しないよう間引きする「間伐」も行われないこと、さらに枝葉を切り取る「枝打ち」が行われないことで、「地表火」から「樹冠火」に広がる“燃料”が増えてしまうというのです。
■今後、山火事の発生が50%も増加
国連環境計画などの報告書によると、今後、地球温暖化を要因とする気候変動によって、干ばつや強風が増え、山火事の発生は2050年までに30%、2100年までに50%も増加するとされています。
早急な対策が求められています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5912c2ae9db8ebdbd334af9318fc76f10d958b1d
2025年3月21日21時10分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大分市は21日、カラスを追い払う作業中にボヤを起こしたと発表した。
ロケット花火を使ったが、作業員全員が逃げるカラスに気をとられてしまい、火花が枯れ草に燃え移ったのに気づくのが遅れたという。
林業水産課によると、大分市上戸次で、ミツバなど野菜の苗を狙うカラスを追い払うため、この日午後2時ごろ作業を開始。
ドローンを飛ばして上空から鳴き声を流し、仲間と思ったカラスが集まったところでロケット花火を打ち込んで驚かせ、警戒心を抱かせる作戦だった。
現場には、市職員2人と委託業者2人の計4人がいたが、全員が上空を見ていて、午後2時20分ごろ、ロケット花火の火花が道ばたの枯れ草に燃え移ったのに気づかなかった。
職員らは気づいた後、119番通報。
周辺のビニールハウスの近くにあった小型プールから水をくんで、消防車の到着前に消し止めたが、約19平方メートルを消失。
けが人はなかった。
林業水産課は「花火を発射するのに、消火器や消火のための水を準備していなかった。市民のみなさまには、ご迷惑、ご心配をかけたことを深くおわびします」と話している。
https://www.asahi.com/articles/AST3P3V4YT3PTLVB00LM.html?iref=pc_national_$PAGE_TYPE_EN_list_n
(ブログ者コメント)
今回情報の2つ目の中で、糸魚川市の大火も飛び火が一因だったと記されている。
当該大火はラーメン店で中華鍋コンロをつけたままにしていたことが発端。
また、火の粉が古い木造建築物の屋根瓦の隙間から入った可能性を風洞実験で確かめたなど、多くの情報を本ブログでも紹介している。
以下は今回情報の元記事2点。
2025年1月23日20時5分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪市生野区で昨年12月、立て続けに2件の火災が発生した。
両現場の間は約100メートル。
警察や消防が調べたが放火の形跡はなく、1件目の現場の炎が飛散した「飛び火」が原因との見方が強まっている。
乾燥した日が続き各地で火災が相次ぐが、風の強い日は飛び火による延焼の危険がある。
過去には、100棟以上の住宅が焼ける大規模火災に発展したケースもあり、専門家は「特に古い住宅密集地ではリスクが高まる」と警戒を呼びかけている。
1件目の火災が起きたのは12月17日午後3時過ぎ。
同区生野西の木造2階建て店舗兼住宅など4棟が焼け、女性(81)が死亡、男性(87)が軽傷を負った。
約40分後には、北東に約100メートル離れた同区生野東の木造2階建て空き家の屋根からも火の手が上がり、大部分が焼損した。
大阪府警などが空き家の出火原因を調べたところ、屋根付近に出火原因となるような電気系統はなく、失火や放火の形跡はみられなかった。
大阪管区気象台によると、この時間帯、大阪市では乾燥注意報が発令。
最大瞬間風速9・7メートルを観測しており、1件目の火災の炎が風で飛ばされて燃え移った可能性がある。
「『ビュンビュン』と音が聞こえるくらいの風が吹いていた」。
空き家近くの男性(82)はこう振り返り、「まさか、ここまで火の粉が飛んでくるのか」と驚く。
飛び火による延焼は強風が吹き、空気が乾燥している状況下で起きやすい。
日本防火技術者協会の関沢愛(あい)理事長(76)は、「特に古い家屋では飛び火の影響を受けやすい」と指摘する。
実際、今回飛び火で延焼したとみられる空き家は4軒が連なる長屋の一部で、築50年以上とされる。
関沢氏は「古い家屋は屋根瓦の間に隙間が多く、そこに火の粉が集積しやすくなる。それらが一定の量に蓄積することで着火し、延焼が始まる」と説明する。
総務省消防庁は飛び火への警戒を強め、各地の消防に対策を取るよう通知している。
今回の火災時には、大阪市消防局がヘリコプターで現場周辺の状況を監視。
日中は目視で火の粉を確認しにくいため、赤外線カメラを使って火の粉が舞っているのを確認し、延焼を発見したという。
同局の担当者は「春一番などこれから強い風が吹く季節になる。引き続き飛び火への警戒をしていく」としている。
https://www.sankei.com/article/20250123-GCGVKUSN5VMBVJ5EJHCI26W5ZM/
1月24日7時0分には産経新聞から関連記事として、昔は「飛び火警戒」という用語があった、平成28年には糸魚川市で強風下、飛び火により火災が拡大したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府生野区で昨年12月に起きた2件の火災で、浮き彫りとなった「飛び火」のリスク。
日本防火技術者協会の関沢愛理事長によると、飛び火による延焼火災は昭和50年代始めごろまで頻発しており、「飛び火警戒」という用語が一般的にも知られていた。
しかし、住宅の材質の不燃化など建物の防火対策が進み、次第に減少。
飛び火警戒の意識も低下しつつあったという。
それが一変したのが、平成28年12月に新潟県糸魚川(いといがわ)市で起きた大規模火災だ。
中華料理店から出火し、飛び火によって木造住宅密集地域で延焼が拡大。
120棟が全焼し17人が負傷した。
翌29年、総務省消防庁は強風下での消防体制を見直し、飛び火警戒を盛り込んだ具体的な対策を各消防に通知した。
強風時には数百~千メートル先まで火が届く危険があるとし、周辺の高い建物などから火の粉の飛散、落下状況などを見張る要員を配置したり、周辺住民に注意喚起したりするよう求めた。
ただ、飛び火を完全に防ぐことは難しく、昨年1月の能登半島地震で起きた石川県輪島市の朝市火災でも被害拡大の一因とされている。
関沢氏は風下地域の見回りを行い、屋根から煙が出ていないか目視で観測するほか、屋根に水をかけるなど、住民にもできる対策はあると指摘。
「小さな火の粉でも建物を延焼させる力がある。風下の地区では特に飛び火警戒を徹底してほしい」と話している。
https://www.sankei.com/article/20250124-YCJUVH4WD5PSBE2SEWX4ZQGW4U/
2025年1月25日9時24分にYAHOOニュース(神戸新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午前2時半ごろ、兵庫県姫路市飾磨区玉地のマンション1階にある作業場から出火、プラスチックケースなどが燃えた。
プラスチックケースは水を入れ、電熱棒で水を温めるのに使われていたという。
けが人はなかった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c4ea070c6813354c52c720b8257d278d72e90d9c
2025年1月18日9時57分にgooニュース(読売テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府警によりますと、18日午前5時すぎ、大阪市天王寺区のタワーマンション住民の女性から「煙が出ています」と消防に通報がありました。
火事が起きたのは、大阪市天王寺区の27階建てのタワーマンションで、13階の1部屋が燃えたということです。
この火事で火元となった部屋に住む八田さん(76)と妻(73)が病院に搬送されましたが、搬送先で死亡が確認されました。
八田さんは脱衣所で、妻は浴室で発見されたということです。
火事の詳しい原因はわかっていませんが、洗面室に置いてあった洗濯機の周辺が激しく燃えていて、床5平方メートル・天井3平方メートルが焼損していたということです。
マンション隣室などへの延焼はありませんでした。
火災当時、八田さんの孫の男子小学生(10)も泊まりに来ていたということですが、スプリンクラーの放水で目が覚めて玄関から逃げ出し、のどの痛みを訴え病院へ搬送されています。
このマンションの住民の男性は「『火事です』というアナウンスがマンション中に響き渡って目が覚め、慌てて外へ出ると廊下に煙が充満していた。みんなで階段で1階へ降りた。2人の方が救急隊に運び出されているのが見え、心臓マッサージをされていた」と当時の状況を話しました。
また「火事から約6時間たつが放水の影響でフロアが水びたしになっていて、エレベーターも使えず困っている」ということです。
警察は詳しい火事の原因などを調べる方針です。
https://news.goo.ne.jp/article/ytv/nation/ytv-2025011805358143.html
1月18日17時51分に産経新聞からは、20年近く使っていたドラム式洗濯機が形状が変わるほど激しく損傷していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府警天王寺署は、洗濯機が火元で、漏電といった電気系統のトラブルが発生した可能性も視野に、詳しい出火原因を調べている。
同署によると、脱衣所の洗濯機付近が焼け、死亡した2人もその近くで倒れているのが見つかった。
洗濯機はドラム式とみられるが、本体部分の一部が溶けて形状が変わるほど激しく損傷していた。
洗濯機が20年近く使用されていたとの情報もあるという。
https://www.sankei.com/article/20250118-XMPIZLYN3FILFCZZZ24JIW7CTE/
1月18日14時11分に産経新聞からは、避難した住民の大半はエレベーターを使わず非常階段から避難した、高層階の住民の中にはここまでは火は来ないだろうと思い避難しなかった人もいるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5階に住む50代男性によると、午前5時半ごろにマンション中に警報音が鳴り響き、慌てて部屋を飛び出し、非常階段で1階ロビーまで避難したという。
当時エレベーターも稼働していたが、「いつ止まるか分からない」という不安から、住民の大半は非常階段を使って避難したという。
通常、はしご車が届く高さは30メートルほどで、マンションだと11階程度。
消防法では11階以上にスプリンクラー設置が義務付けられ、床面積によって屋内消火栓の設置も定める。
今回の火災でも火元の13階を中心にスプリンクラーが稼働し、消防隊員は屋内消火栓を使って消火作業に当たった。
1階ロビーには50~60人が避難し、消火作業が終わるまで1時間ほど待機していたという。
ただ、高層階には火災を聞きながら避難しなかった人もおり、ある住人は「アナウンスで『13階で火災』と聞き、上まで火は来ないだろうと思って逃げなかった」と語った。
前出の50代男性は「全館に火が回るようなひどい火災であっても、高層階の高齢者らは階段で避難するわけにもいかない」とタワマン生活のリスクにも言及した。
一方、火災や放水などの影響で、マンション全体で水が使えなくなり、立体駐車場も作動しないといった不具合も生じた。
住人女性は「タワマンはどこかで火災があれば、全フロアに影響する。(今後の生活が)不安になる」と語った。
https://www.sankei.com/article/20250118-PKEWFF7RFJIGRA74U6DZUXEZWM/
2024年9月20日5時0分に読売新聞から下記趣旨の記事が、状況説明図付きでネット配信されていた。
東京都板橋区で今年1月、バイク修理販売店から出火し、建物2階にいた大家の高齢夫婦が死亡、家族4人が重傷を負った火災があり、警視庁は20日にも、同店元経営の男(31)を業務上過失致死傷と業務上失火容疑で東京地検に書類送検する方針を固めた。
ガソリン入りの携行缶の蓋の緩みを確認せず、こぼしたガソリンが出火の原因になっており、過失は重いと判断した。
火災は1月11日午後7時35分頃発生した。
板橋区高島平の2階建てバイク店兼住宅約300平方メートルが全焼し、2階の住居にいた斉藤さん(男性、当時80歳)と妻(同75歳)が死亡。
息子夫婦と孫2人の計4人も避難した際、足を骨折するなどの重傷を負った。
捜査関係者によると、男は携行缶の安全管理を怠り、蓋が緩んだ状態で手に持って移動。
1階のバイク店の作業場から事務所に入る際、段差につまずいて携行缶を床に落とし、ガソリンを近くの石油ストーブに引火させて建物を焼き、6人を死傷させた疑いがある。
男は当時、店先に止めたバイクに給油するため携行缶を運んでいた。
任意の調べに、「ガソリンが引火しやすいことは分かっていたが、蓋が完全に閉まっているかは確認しなかった」と容疑を認めているという。
揮発性が高いガソリンは消防法上の「危険物」で、都の火災予防条例は携行缶を取り扱う際、ガソリンが漏れたり、飛散したりしないように必要な措置を講じるように規定している。
警視庁は、男がガソリンを扱う事業者としての注意義務を怠ったと判断し、書類送検に際し、起訴を求める「厳重処分」の意見を付ける方針。
ガソリンの携行缶を巡る事故は過去にも起きている。
2013年8月、京都府福知山市の花火大会会場で、屋台の店主が携行缶から発電機に給油しようとした際にガソリンが漏れて爆発が起き、観客ら3人が死亡、54人が重軽傷を負った。
国民生活センターは、携行缶を取り扱う際は蓋をきちんと閉め、高温になる場所で保管しないよう注意を呼びかけている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240919-OYT1T50190/
2024年2月17日12時13分にTBS NEWSから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午前4時45分ごろ、八代市新港町(しんみなとまち)で警備会社から「火災信号を受信した」と消防に通報がありました。
この火事で「Pセンター八代支店」のクレーンが焼け、発生から11時間あまりが経った午後4時前に消し止められました。
クレーンは高さ約20mで、船から穀物を吸い上げて運ぶために使われていました。
火が出たとき工場は稼働しておらず、けが人はいないということです。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rkk/1004610?display=1
2024年1月9日19時7分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都文京区の田中角栄元首相の旧邸宅が全焼した火災で、火元の住宅1階の仏壇付近が激しく燃えていたことが、警視庁への取材でわかった。
長女の田中真紀子元外相(79)は「線香を上げていた」と説明しており、警視庁は線香の火が出火原因とみている。
警視庁は9日、消防と合同で現場の実況見分を行った。
真紀子氏と夫の直紀元防衛相(83)も立ち会った。
警視庁幹部によると、真紀子氏は8日昼頃、仏壇のろうそくにマッチで火をつけ、線香2本を上げた後、ろうそくの火は消したと説明。
「窓ガラスが割れるような音がしたので外を見たら、煙が上がっていた」と話しているという。
火災は8日午後3時15分頃に発生。
木造2階建て住宅約800平方メートルが全焼し、敷地内の平屋住宅の一部も焼けた。
真紀子氏夫婦は当時、普段生活する平屋住宅におり、けがはなかった。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240109-OYT1T50200/
1月9日21時41分に毎日新聞からは、仏壇周りの火災は後を絶たない、線香のような火は無炎燃焼と呼ばれているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都文京区の故田中角栄元首相の旧邸宅で起きた火災を巡り、長女で元外相の真紀子さん(79)は「線香をあげていた」と説明しているという。
火力が弱そうな線香だが、過去には死者が出たケースもあり、油断は禁物だ。
注意するポイントを消防庁に聞いた。
東京消防庁によると、仏壇などで使用するロウソクや線香による火災は2013~17年に182件発生し、2人が死亡した。
落下した線香が座布団を燃やしたり、燭台(しょくだい)にサイズの合わないロウソクを挿したために根元が割れたロウソクが傾いて、仏壇の周辺が燃えたりする事例が確認されている。
月別では、親族が集まることが多い1月が最多で23件。
次いで、春のお彼岸の3月が21件、秋のお彼岸となる9月が18件だった。
仏壇に線香を供える機会が増えるタイミングと重なっており、18年以降も、同様の火災は後を絶たないという。
線香に起因する火災は、炎が無い状態でくすぶり続けることから「無炎燃焼」と呼ばれる。
無炎燃焼が続いている状態で、風の吹き込みや他の可燃物との接触があれば炎があがり、大きな火災に発展するおそれがある。
総務省消防庁の浜田・予防課長補佐は、対策として、
▽火から目を離さない
▽カーテンや紙、ゴミなど火だねとなるものを仏壇の周囲に置かない
▽電池式の線香、ロウソクを使う
を挙げる。
その上で、「線香は倒れると、まわりの物を燃やす危険性があります。供える際に(線香を折るなどして)短くすれば、倒れにくくなるし、燃焼時間が短くなります。線香に火が付いている間は、その場を離れないでください」と呼び掛けている。
https://mainichi.jp/articles/20240109/k00/00m/040/203000c
2024年1月3時22時55分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が地図付きでネット配信されていた。
3日午後3時10分ごろ、北九州市小倉北区魚町1で「建物が燃えている」と通行人から119番があった。
古い飲食店が建ち並ぶ「鳥町食道街」や、魚町銀天街付近で延焼し、大規模な火災となっている。
市消防局によると、出火から約4時間半後に延焼は食い止めたが、午後10時時点で鎮火していない。
人的被害の情報は入っていない。
現場はJR小倉駅から南に約200メートルの商店街。
鳥町食道街は太平洋戦争直後の闇市がルーツとされる。
魚町銀天街から東に延びる長さ約70メートルの路地沿いに定食屋や中華料理店、ウナギ店など木造の飲食店約30店舗が密集。
焼きうどん発祥の店とされる「だるま堂」などが軒を連ね、長年市民に親しまれてきた。
北九州市では2022年にも小倉北区の旦過(たんが)市場一帯で大規模火災が2回発生。
消防などによると、22年4月の火災で42店舗、22年8月には47棟が焼けた。
今回の現場に近い魚町銀天街でも14年2月に11棟が焼ける火災があった。
・・・
鳥町食道街にある焼きうどん店「だるま堂」店主の竹中さん(55)は、「木造密集地なので一度火が出れば延焼する。旦過市場での2度の火災後、消防の指導も厳しくなり、自分たちも『3度目は起こさない』と気をつけていただけに衝撃だ」と黒煙を見つめた。
・・・
https://mainichi.jp/articles/20240103/k00/00m/040/269000c
1月4日18時4分に産経新聞からは、35店舗が焼けた、消防は直前に防火指導していた、周囲はビルなどに囲まれていたので延焼は阻止されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北九州市の小倉駅近くで35店舗ほどが焼けた火災で、焼損した街区を東西に貫く飲食店街「鳥町食道街」の22店舗全てが被害に遭ったとみられることが4日、北九州市消防局の調査で分かった。
令和4年に市内の旦過市場一帯で大規模火災が2度発生し、市は対策を強化。
旦過市場と同様に木造店舗が多い鳥町食道街について、消防局は直前に防火指導をしていた。
消防局によると、全長約60メートルに及ぶ食道街の細い路地の両側に立ち並ぶ飲食店が激しく焼損。
周囲は耐火性能の高いビルなどに囲まれ、延焼は街区内で阻止された。
通りの中央付近にある店が火元とみられ、消防局や福岡県警が詳しく調べる。
市は4年11月から消防OBを独自に「防火指導員」として採用。
鳥町食道街は昨年12月22日に防火指導を受けたばかりだった。
https://www.sankei.com/article/20240104-ECIBUKEEFVMHBIRNHUAIIJ6IZI/
1月5日19時8分にNHK北九州からは、防火指導では店舗ごとに消火器での消火訓練を行った、火災時は水が屋根にあたり燃えている場所に届かず、焼け落ちた瓦礫で建物内部にも入りにくかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北九州市消防局は5日、これまでに実施した防火指導の詳しい実施状況などを明らかにしました。
それによりますと、おととし旦過市場で起きた大規模火災のあとに行っている防火指導員による防火指導は「鳥町食堂街」にある22の飲食店のうち19店舗で実施し、各店舗ごとに消火器を使用した消火訓練も行ったということです。
また、22の飲食店のうち15店舗に消防職員が行った立ち入り検査などでは、少なくとも12店舗で消火器が設置されていることを確認していたということです。
このほか、今回の火災の最終的な鎮火の確認に40時間以上かかったことについては、放水した水が各店舗の屋根にあたり、建物内で燃えていた火に直接かけることが十分にできなかったことや、焼け落ちたがれきが狭い通路におおいかぶさっていたため、被災した建物の内部に入りにくかったことなどが要因となったとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/
1月5日21時11分に毎日新聞からは、火元では油の入った鍋を火にかけたまま外に出ていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
出火直後を知る周辺店の関係者によると、火元とみられる飲食店は煙が充満し、電気は消えた状態で、中に店関係者の姿は見えなかった。
この飲食店の関係者は、その後の捜査や周囲に対し、油の入った鍋を火にかけたまま外に出ていたと説明していたという。
2022年8月に同区の旦過(たんが)市場一帯であった火災では、火元の飲食店経営者だった女性が、油などを入れて火にかけたフライパンから離れ、過熱で発火させ焼損させたとして、業務上失火容疑で書類送検された。
https://mainichi.jp/articles/20240105/k00/00m/040/295000c
(ブログ者コメント)
正月早々、1日には能登大震災、2日には羽田で航空機炎上事故が起こり、今年はどうしたもんだろうと思っていたところに、3日も大規模な火災が発生した。
絶句・・・としか言いようがない。
2023年10月23日21時35分にNHK東海から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前10時半すぎ、愛知県知立市で東海道新幹線の線路脇の草が燃える火事があり、東海道新幹線は一部の区間で2時間近くにわたって運転を見合わせました。
この火事について、JR東海は23日夕方、自社が発注して現場で行われていた新幹線の電気設備の工事が原因だったと発表しました。
電気設備を設置するため、作業員がのり面のコンクリートをエンジンカッターで切断していたところ、火花が枯れ草に引火したということです。
のり面は縦およそ13メートル、幅およそ70メートルにわたって焼けましたが、けが人や新幹線の設備への延焼はありませんでした。
JR東海は今後、火花が発生する作業の際は防火シートを設置するなど、再発防止を徹底したいとしています。
また運転見合わせの影響で、東海道新幹線は午後7時時点でも最大で40分程度の遅れが出ているということです。
https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20231023/3000032397.html
10月23日21時16分に産経新聞からは、持参していた消火用の水8リットルでは火を消せなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前10時40分ごろ、愛知県知立市上重原町の東海道新幹線の線路脇で、斜面の草が燃えていると、作業員から119番があった。
幅約70メートルにわたって枯れ草などを焼き、約1時間40分後に鎮火した。
JR東海は、東京―新大阪の上下線の一部区間で運転を一時見合わせ。
約2時間後に再開したが、山陽新幹線も含め、ダイヤが大きく乱れた。
JR東海によると、同社が発注した沿線上の電気設備工事中、のり面のコンクリートを切断する作業で発生した火花が、風に乗って枯れ草に引火した。
作業員が持参していた消火用の水8リットルを使用したが、消火できず広がった。
地元消防によると、けが人はいなかった。
消火活動に伴い、豊橋―名古屋間の一部区間で一時、送電が停止された。
上り1本が運休したほか、上下線計135本が最大約2時間遅れ、計約10万人に影響した。
同社は、「今後は、火花が発生する作業中は防火シートを敷くなど、火災防止措置を取るよう徹底する」としている。
https://www.sankei.com/article/20231023-JDQWLJVCMRKQHKO3MYMEDC727U/
(ブログ者コメント)
万一の消火用としてバケツ1杯の水を用意していたものと思われる。
2023年6月23日17時43分にNHK東北から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今月14日の午前9時半ごろ、女川原発の防潮堤の海側で、プラスチック製の排水管を固定する金属製の台を溶接する作業を行っていたところ、排水管から煙があがりました。
煙はすぐに消し止められ、この火災によるけが人はなく、周囲環境への影響もありませんでした。
東北電力が当時の状況を詳しく調べたところ、作業を行っていた協力会社が「排水管は燃えない」と誤って認識し、必要な対策をとっていなかったことが原因だと発表しました。
また、煙が上がってから消防に通報するまでおよそ1時間かかっていて、東北電力は、煙をすぐに消すことができたため、現場の作業員が消防への連絡が不要だと判断したことが問題だったと説明しています。
東北電力は今後、協力会社が提出する作業計画書に火を取り扱う作業の有無や対策などを明記させるなど、再発防止を徹底するとしています。
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20230623/6000023883.html
6月23日付で東北電力HPには、溶接時のスパッタが排水管の横に堆積し、その熱で排水管の一部が溶けたなど、下記趣旨の記事が掲載されていた。
【本事象の概要】
排水路設置工事※1において、協力企業の現場作業員がプラスチック製の排水管を固定する架台の溶接作業を実施していたところ、排水管から発煙を確認。
直ちに現場作業員が初期消火を行った。
・・・
【現場調査の結果・本事象発生のメカニズム】(別紙参照)
(1)排水管を固定するための架台(6カ所)を溶接する計画としており、以下の手順で作業を行っていた。
a.6月6日~ 7日 排水管の架台(2カ所)の溶接作業を行った。
b.6月8日~14日 架台上部の部材をより強度の高い形状に変更するため、排水管の架台(4カ所:「a」とは別)の溶接作業を行った。
c.本事象発生時(6月14日)、当該協力企業の作業員4名が、架台(6月6日~7日に溶接済みの2カ所が対象)の上部に補強部材を追加で設置するための溶接を行うこととしていた。
d.当該溶接作業を実施した際、「a」の溶接作業時とは異なり、架台に斜材が据え付けられた状態となっていた。
(2)溶接作業において、発煙が確認されたのは、架台下部の斜材と排水管が接する箇所であった。
(3)発煙が確認された排水管周辺において、溶接作業時に発生したスパッタ※2 が確認された。
(4)上記現場調査の結果より、溶接作業時に発生したスパッタが排水管が接する架台下部の斜材に堆積し、その熱により排水管の一部が溶けて発煙したものと推定した。
【本事象の発生原因・再発防止対策】
(1)当該協力企業は、「排水管はスパッタでは燃えない」という誤った認識を持っていたことから、当該溶接作業に係る火気養生計画書※3 を作成する際、排水管への火気対策は不要と考えた。
(2)当該協力企業は、当社が定めた社内文書において、作業計画書※4 に火気作業のリスクや対策を明記することが規定されていなかったことから、作業計画書にこれらの内容を記載しなかった。
(3)そのため、当社作業担当箇所は、当該溶接工事に係る火気対策を確認、管理することができなかった。
・・・
https://www.tohoku-epco.co.jp/news/atom/1236239_2549.html
2023年5月24日13時23分にNHK山形から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今月8日、山形市天神町にある農業、伊藤さんの住宅で火事があり、住宅などあわせて5棟が全焼したほか、近隣の住宅2棟の外壁などが焼けたりしました。
その翌日の9日早朝にも焼け跡から再び火が出て火事が起き、駆けつけた消防によって消し止められ、けが人はいませんでした。
再び火事が起きた原因について山形市消防本部が調査した結果、伊藤さんの住宅の1階にあった布団の残り火が完全に消えず、再び燃え広がったことがわかりました。
消防は、消火活動のあと、残り火がないかどうか、目視や熱源を調べる装置などで確認したということですが、布団内部の残り火は確認できていなかったということです。
山形市消防本部は「近隣の住民に心配をかけ、誠に申し訳ない。今回の火事を真摯に受け止め、再発防止に努めていく」としています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20230524/6020017579.html
5月24日付でさくらんぼテレビからは、このような火災は「再燃火災」と呼ばれている、鎮火24時間後までは数時間おきに消防が巡回するが、今回は巡回の合間に出火したらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月9日、山形市で全焼した住宅の焼け跡から再び火が出た火災の続報。
山形市消防本部は、「消火が不完全だったことによる再燃火災」だったと明らかにした。
発端となったのは、5月8日に山形市天神町で発生した、住宅など5棟が全焼した火災。
その翌日にも焼け跡から再び火が出る騒ぎがあったことから、山形市消防本部が原因を調べていた。
その結果、住宅の焼け跡にあった布団の中の火が完全に消えていなかったことによる「再燃火災」が原因と判明したという。
消防では通常、鎮火24時間後までは消防士が数時間おきに火災現場を巡回し、再燃火災がないか確認している。
今回も目視や熱源を調べる装置を使って、一連の確認作業は行われていたが、巡回の合間に出火したと見られる。
市消防本部によると、記録の残る1966年以降、管内での再燃火災は初めてだという。
https://www.sakuranbo.co.jp/sp/news/2023/05/24/2023052400000007.html
2021年4月12日に掲載した第2報がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第3報修正4として掲載します。
第2報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/11553/
(2023年5月7日 修正4 ;追記)
2023年4月29日9時14分に読売新聞からは、警察は洗剤の化学反応が爆発的燃焼の原因だったとして当時の責任者らを書類送検したが会社側は防火シャッターが開いたことが原因だったとして見解が分かれているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は28日、工場内の洗剤の管理を怠ったことが出火原因とし、当時の責任者ら2人を業務上失火と業務上過失致死傷の両容疑で書類送検した。
県警は、工場1階に保管していた洗剤の原料が出火元になったとしている。
同種の洗剤で行った実験で、燃焼の可能性がある消防法上の「危険物」であることを確認したという。
甚大な被害をもたらした爆発的な燃焼は、発火した洗剤が火災の熱などで化学反応を起こしたことによるものと結論付けた。
県警は、2人は火災発生の責任があるだけでなく、不適切な管理による死傷者の発生を予見できたとしている。
火災後、レックは学者などで構成する事故調査委員会を設置したが、21年春に発表した報告書では、出火原因や出火場所の特定に至らなかったとされた。
爆発的な燃焼については、何らかの要因で防火シャッターが開いて、新鮮な空気が流入したためと推定している。
この点について、県警は「防火シャッターは閉まっていた」と否定した。
一方、レックは28日、報告書の内容を前提に、「爆発的燃焼は、消防隊の管理下で行われた消火活動中に発生した。原因は特定されておらず、両罪についての責任は問えないと考えている」などとコメントした。
死亡した消防署員の遺族は、静岡市消防局を通して、「検察や裁判所による適切な判断が行われることを望む」とコメントした。
静岡市が設置した事故調査委員会の報告書は、一部を除いて非公表のままとなっており、担当者は「捜査終了後に公表したい」としている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230428-OYT1T50235/
4月28日20時34分にYAHOOニュース(静岡放送;SBS)からは、SBSが専門家に検証を依頼した結果、過炭酸ナトリウムを主成分とする洗剤市販品を水と混ぜると発熱したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
取材に当たっている和田記者の解説です。
<和田記者>
こちらは漂白剤などの洗剤につかわれる「過炭酸ナトリウム」と呼ばれる物質です。
警察は公式には「何らかの原因で化学反応が起きた」と発表しましたが、捜査関係者への取材で「何らかの原因」とは水との化学反応が発火のスタートだった可能性が高いことが分かりました。
Q.危険物と特定された過炭酸ナトリウムはどこにあったんですか?
<従業員らしき人>
「ここに2トンありました。
パレットに積んでフレコン状態で1トン、それを2段に積んでいた」
火災のあったレックの工場内の様子です。
今回、捜査機関が発火や爆発の原因としたのは、この工場内に大量に保管されていた過炭酸ナトリウム。
レックは、安全に配慮し、加工した形などで保管していたとしていますが、火災後、消防庁は4つの製品を「危険物」と判定しました。
<レックの事故調査委員会 田村昌三委員長>
「1階工場内で発生した出火原因は特定することはできませんでした」
レックが自ら設置した事故調査委員会は2021年4月、「化学反応の可能性は排除しないとしつつも原因は分からない」と発表していました。
委員の1人だったレックの幹部は…。
<レック 貝方士専務>
「過炭酸ナトリウムの製品がなくはなかったんですけども、もう本当に粉として細分化されたものですから、そこから出火するってのは到底、過炭酸ナトリウムってのは自然発火しない材料ですから」
では、過炭酸ナトリウムの製品を発火させた要因は何だったのか。
捜査関係者への取材で、水との化学反応が発火のスタートだった可能性が高いことが分かりました。
SBSでは2月、過炭酸ナトリウムが水と反応するとどうなるのか、専門家の協力を得て検証しました。
市販されている洗剤=過炭酸ナトリウムを主成分とする混合物を水と混ぜてみると1時間後…。
<静岡大学分析化学研究室 栗原誠教授>
「現在23.8℃程度です。
最初の温度が16.5℃なので7℃程度上がっています。
明らかに熱が発生していることが確認できます」
時間経過とともに温度が上昇、3時間で10℃以上上がりました。
<静岡大学分析化学研究室 栗原誠教授>
「大量にあると熱がこもったりするので、大量にある時には気を付けた方がいいと思います」
捜査関係者によりますと、レックの工場内では過炭酸ナトリウムの製品が数百度まで上昇し、他の可燃物を燃やしたとみられています。
(※音声情報のみ)
水がどこからきたのかは、取材ではまだ明らかになっていません。
https://news.yahoo.co.jp/articles/14b5a128cac045b19d995b9a654e6a61d0467b47
5月1日20時22分にYAHOOニュース(静岡放送)からは、警察は爆発的な火災の原因は過炭酸ナトリウムから発生した大量の酸素だとみているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
爆発的な火災の原因について、警察は洗剤に含まれる過炭酸ナトリウムから発生した大量の酸素が工場内に充満したことで起きたとみていることが、捜査関係者への取材で分かりました。
警察などは過炭酸ナトリウムを使った実験も行い、室内に酸素が充満することを確認したということです。
SBSでは2月、専門家の協力を得て過炭酸ナトリウムの特性を検証しました。
警察は過炭酸ナトリウムが何らかの原因で水と混じり化学反応を起こしたとみていることから、水との反応を実験。
過炭酸ナトリウムから発生した気体を瓶の中に集め、そこに火のついた線香を入れてみると…。
<和田記者> :
「あーすごい、激しく燃え上がりました」
<静岡大学分析化学研究室 栗原誠教授> :
「明らかに違いが見えると思います。酸素が多くあると激しく燃える」
炎を激しく燃え上がらせたのは酸素。
過炭酸ナトリウムが水と混ざると酸素が発生し、確かに燃焼を助長しました。
警察は、この現象に加えて、火災の熱による化学反応がさらに燃焼を大きくしたとみています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3ec8696178c70b7551b0e77aa79c03b50593b2e3
5月2日20時17分にYAHOOニュース(静岡放送)からは、警察はブレンダーと呼ばれる機械の乾燥不十分が原因だったとみているらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災の原因は、洗剤の原材料を混ぜる機械の乾燥が不十分だったことだとみられることが、捜査関係者への取材で明らかになりました。
重大な結果をもたらしたこの火災で出火原因として浮上してきたのが、「ブレンダー」と呼ばれる機械の存在です。
ブレンダーは原材料を混ぜて製品化する機械ですが、捜査関係者によりますと、火災の前にブレンダーを洗浄した後の乾燥が不十分で、水分が残ったまま洗剤を製造していたとみられることが分かりました。
今回の現場では、洗剤の主成分・過炭酸ナトリウムがブレンダーに残った水と化学反応を起こして、結果的に数百度の熱が発生。
この熱がほかの可燃物を燃やし、工場火災につながったとみられています。
<レック 貝方士専務> :
「1回攪拌した(かき混ぜた)場合は洗浄して水で洗う。マニュアルにきれいに水をふき取るようにと書いてあるんですね」
Q.ふき取ったかどうか、ちゃんとふき取っていたかどうかは(従業員に)聴き取りしている?
「してます。してます」
Q.問題なかったという認識?
「はい」
この際、水が混入するような過失はないと説明していました。
ただ、レックの事故調査員会は報告書で、「水分混入等のリスクを想定したアセスメント(評価)能力が不足していた」と指摘した上で、委員も記者の問いかけに「従業員への指導が十分とは言えない」と発言していました。
レック側は水の危険性を認識していたとした上で、化学反応による出火の可能性は低いのではないかと反論します。
<レック 貝方士専務>
「水分を帯びれば熱がどんどん上がっていく認識はあった。水分は消炎効果があるわけですから、水浸しのところは出火しませんよね。頃合いがいい状態で出火に至るのはかなり偶発的な」
一方、警察は化学反応の危険性などに注意し、適正に管理がされていれば火災は防げたとして、当時の責任者には過失があったと判断したとみられます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cb5e2a41a4e72a2308db35aff6a5924942610eac
(ブログ者コメント)
過炭酸ナトリウムの火災爆発危険性について数社のMSDSを確認したところ、おしなべて、不燃性、火災時には酸素を放出して火災を助長、消火には水を使用などと書かれていた。
2019年11月28日に掲載した元記事がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10216/
(2023年2月10日 修正2 ;追記)
2023年2月3日付で静岡新聞からは、剥がした塗膜くずが密閉空間に大量に置かれていた、塗膜くずからアルコール系物質が気化して滞留していた、換気設備は稼働させていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警が昨年12月、塗装工事に従事した当時の現場責任者の男ら4人を業務上過失致死傷容疑で静岡地検に書類送致したことが3日、捜査関係者への取材で分かった。
関係者によると、4人は19年11月21日、高架下の工事で火災を防ぐために必要な対応などを怠り、作業員11人を死傷させた疑い。
剝離剤で既設の塗膜を除去する作業中だった。
遺族らとの示談は済んでいるという。
火災後、工事を発注した中日本高速道路は再発防止委員会を設置した。
中間取りまとめ案などで、水性の塗膜剝離剤で剝がされて堆積した塗膜くずが、密閉性のある作業空間に一定期間置かれ、成分のアルコール系物質が気化して引火、延焼の原因になった可能性を指摘した。
出火当時、塗膜くずは上り側に約400キロ、下り側に約1150キロ堆積していた。
同社は、塗膜くずから可燃性ガスが発生することは想定していなかったとしている。
工事現場では塗膜くずの飛散を防ぐため、つり天井形式の足場に養生シートなどを3層にわたって敷設。
換気設備はあったが、当日は自然風があり、稼働させていなかったという。
空気より重いアルコールなどが可燃性ガスとして足場の底部に滞留して引火、燃え広がった可能性が高い。
https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1188250.html
※以下は令和2年1月21日付の中間報告抜粋。(最終報告は見つからなかった)
塗膜に有害物質が含まれていたため飛散防止目的で養生シートの密閉度を上げていた、塗膜剥離剤そのものは引火しない性質だったため電気設備は非防爆だった、剥離剤が含侵した塗装くずから剥離剤の成分であるアルコール等が発生したなどと記されている。
・・・
4.想定される延焼メカニズム
【火災発生時の現場状況】
① 橋桁の既存の塗膜に、鉛やPCB等の有害物質が含まれるため、塗膜くずの足場外への飛散防止および確実な回収を図る観点から、足場上の防炎性能を有したシートの上に、隙間を塞ぐように養生シートを敷設することにより、塗膜くずの足場外への落下等による飛散の防止対策を行っていた。
② この養生シートは、防炎性能を有していないものであり、また、養生シートの上には、剥離した塗膜くずが堆積していた。
足場内からの塗膜くずの搬出は、週1回の頻度で行うこととしており、当日は、2日間の作業による塗膜く ずが足場内に堆積していた。
③ 水性の塗膜剥離剤を使用しており、剥離剤そのものは引火しない特性であったことから、含浸した塗膜くずから引火性や延焼性を有する濃度のガス(以下、可燃性ガス)が発生することは想定していなかった。
剥離作業時における 剥離剤に含まれるアルコールによる作業員の中毒を防止するため、換気設備は 設置されていたが、当日は足場内においても自然通風が一定程度確保されていたことから稼働させていなかった。
④ 照明、電動工具等の電気設備については、可燃性ガスの発生が想定されていなかったことから、防爆仕様を採用していなかった。
【延焼メカニズムの想定】
① 通常の作業環境であれば、水性の塗膜剥離材が含浸した塗膜くずから剥離剤の成分であるアルコール等が発生するものの、すぐに拡散し引火性や延焼性を有する濃度で滞留する可能性は非常に小さいが、本現場においては、鉛等の有害物質の飛散等を防ぐため、養生シートを敷設しており、結果的に足場内の密閉性を高めることとなり、また、当日、換気設備を稼働させていなかったことと相まって、気化成分が空気より重いアルコール等が可燃性ガスとなって足場内の底部に滞留し、なんらかの要因により引火した可能性がある。
② 実証実験の結果を踏まえると、足場に敷設した養生シートにも何らかの要因により引火した可能性があり、また、足場上に堆積した塗膜くずにもなんらかの要因により引火し、延焼した可能性がある。
③ 火災発生後、作業員は直ちに消火器で消火活動を行おうとするとともに、大声で火災発生を知らせたが、火のまわりが早く、養生シート、塗膜くず等に延焼し、消火困難な状況となった可能性がある。
④ 養生シート、塗膜くず、滞留した可燃性ガスやその他の機材資材等に延焼したことにより、大量の煙が発生し、火災発生箇所付近で1名が死亡し、火災発生箇所から離れた場所おいても、風下の作業場所において、作業員の避難が遅れ、10名という多数の負傷者が発生した。
5.暫定的な再発防止策
・・・
https://www.c-nexco.co.jp/corporate/pressroom/accident_prevention/pdf/accident_prevention06.pdf
2023年3月6日19時16分にYAHOOニュース(テレビ静岡)からは、書類送検されていた4人は不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、当時の現場責任者など4人について、必要な措置を怠ったとして業務上過失致死傷の疑いで書類送検していましたが、静岡地検は6日、 4人を不起訴処分としました。
理由は明らかにしていません。
当時 現場では古い塗装をはがす作業が行われていて、事故後に設置された再発防止委員会では「換気装置」を作動させていなかったことが問題点として指摘されていました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/61a404a5286400867d54242d166cff9f9656b74f
2023年1月13日12時25分にNHK石川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前8時半ごろ、輪島市鳳至町にある気象庁の施設から火が出ました。
火はまもなくおさまり、けがをした人はいませんでした。
この施設では、「ラジオゾンデ」と呼ばれる、センサーを搭載したゴム気球を午前8時半と午後8時半の1日2回、自動で打ち上げて、上空の気温や風速などを測っています。
13日は、午前8時半の打ち上げを前に、気球をガスで膨らませていた際に、火があがったのをモニターでチェックしていた担当者が確認し、消防に通報したということです。
気象庁は、今回のトラブルの原因を調べるため、当面、運用を見送るとしています。
今後は、周辺にある観測所などのデータを活用して予報などを行うということです。
気象庁によりますと、こうした施設は全国に16か所ありますが、去年2月にも北海道釧路市で同様のトラブルが起きているということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/20230113/3020013904.html
1月13日16時0分に北國新聞からは、水素で膨らませた気球を放球筒から打ち上げる仕組み、異変に気付いたのは東京で監視していた担当者など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
この観測施設は1896(明治29)年に輪島測候所として創立され、2010年10月に無人化された。
気象庁や奥能登広域圏消防本部によると、観測施設では上空の気圧や風速などを観測するため、午前8時半と午後8時半に気球を上げている。
水素ガスで膨らませた気球を、円筒形の「放球筒」から打ち上げる仕組みという。
気象庁の担当者が東京で打ち上げ状況をカメラで監視していた際、異変に気付き、輪島消防署に連絡した。
気球にガスを充填(じゅうてん)する装置の周辺などを燃やし、自然に鎮火したという。
同庁によると、高層気象観測施設は、輪島を含む全国に16カ所あり、うち8カ所で自動装置が導入されている。
輪島と同様に無人化されている釧路(北海道)の施設でも昨年2月に火事が発生している。
現場周辺は輪島市中心部の住宅街で、そばには国の出先機関などが入る輪島地方合同庁舎が立つ。
消防車両が駆け付け、一時騒然とした。
https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/961416
※以下は気象庁HPのラジオゾンデ説明記事。(本文転載は省略)
打ち上げ場所も記されている。
『ラジオゾンデによる高層気象観測』
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/upper/kaisetsu.html
2023年1月8日7時38分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
田んぼや畑などの野焼きによる死傷者が、兵庫県の淡路島内で後を絶たない。
自分で消そうとして衣服に燃え移るケースが多く、2019年以降で死者は3人、けが人は11人に上る。
淡路広域消防事務組合は、「延焼に気づいたら、すぐ通報してほしい」と呼びかけている。
同消防事務組合によると、島内では農閑期に下草を刈って焼く農家が多く、風にあおられて燃え広がる火災が頻繁に起きている。
死傷者は19年の4人から20年は0人と減少したが、21年は3人、22年は6人と増加。
今年もすでに1人が消火中にやけどを負った。
年齢別では、65歳以上の高齢者が12人と大半を占める。
死因は大やけどのほか、重傷で搬送された後に悪化した例や、消火中に心疾患を発症した例もあった。
軽傷で済んだケースを含め、ほとんどが延焼に気づいた時はけがをしておらず、自分で消火しようとして被害に遭っているという。
特に高齢者は「通報すると大ごとになる」「迷惑をかけたくない」とためらって通報が遅れる傾向があり、やけどを負ってから2日間も救急車を呼ばずに我慢していた人もいたという。
同消防事務組合の松下消防司令は、「淡路島では建物火災より野焼きで亡くなる人の方が多い。足で踏み消す、たたき消すといった行為は死につながる。バケツに水を用意するなど十分注意し、燃え広がったら体面など気にせず、すぐに助けを求めてほしい」と訴えている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230107-OYT1T50246/
2022年8月11日1時46分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午後8時55分頃、北九州市小倉北区魚町4の旦過市場付近で火災があり、警察や消防に通報が相次いだ。
北九州市消防局によると、飲食店から「天ぷら油に火が付いた」と通報があったという。
消防が消火活動に当たっている。
同市場付近では4月にも大規模な火災が発生し、40店舗以上が被災した。
福岡県警小倉北署によると、複数の建物が燃えている。
けが人の情報は入っていない。
激しく燃えているのは、旦過市場に隣接する「新旦過地区」で、4月19日に火災が発生した場所のすぐ南側。
同地区にある老舗の映画館・小倉昭和館や、同市場商店街にも火が回っている。
昭和館の樋口館主は自宅から現場に駆けつけた。
「これ以上燃え広がらないことを望むばかりです」と言葉少なに語った。
市場に食事に来ていたという同市小倉南区の会社員男性(61)は、「最初は白い煙が充満していたが、あっという間に炎が噴き上がった。2回も火災が起きるなんて」と語った。
旦過市場はJR小倉駅の南約600メートルにあり、大正初期から約100年の歴史を持つ「北九州の台所」として親しまれてきた。
4月の火災では大量のがれきが発生したが、寄付金で撤去作業が行われるなどし、今月13日に完了予定だった。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220811-OYT1T50106/
8月11日20時13分に毎日新聞からは、トタン屋根は焼け落ちにくいため上からの放水が下に伝わりにくいなど下記趣旨の記事が、前回と今回の消失エリア説明図付きでネット配信されていた。
4月に大規模な火災が起きたばかりの旦過市場(北九州市小倉北区)一帯で10日、なぜ同じような大規模火災が繰り返されたのか。
元東京消防庁麻布消防署長で市民防災研究所(東京)の坂口隆夫理事は、両方に共通する構造的な問題が背景にあると指摘する。
二つの火災が起きた場所は、いずれも古い木造の建物が密集。
多くの店舗が連なって長屋のようになり、トタン屋根で覆われていた。
坂口氏によると、このような市場一帯の環境から、大規模に燃え広がったメカニズムは二つの火災に共通しているとみられる。
建物が密集していると、消防隊員が中に入り込んで放水活動をするスペースがほとんど無い。
トタン屋根は焼け落ちにくく、上からの放水は屋根より下へと伝わりにくい。
火はトタンに逃げ場を塞がれて横へと広がりやすくなり、延焼につながった可能性があるという。
坂口氏は、「消防隊はそばの広い道路で待ち受けて放水するしかなく、延焼そのものを防ぐのは難しかったのでは」と分析する。
市消防局も、木造の建物が密集する場所の危険性を4月の火災で再認識していた。
火災後は、同様の場所にある市内の飲食店105店舗に立ち入り検査を実施し、6月までに各店舗の防火体制を確認。
旦過市場でも6月、関係者と初期消火の手順や避難経路を確認する訓練を実施していた。
直近でも消防訓練の予定があり、市場関係者と内容を協議していたという。
今回の火災では、飲食店関係者からの119番が入っていた。
坂口氏は、「4月の火災を踏まえ、各店で初期消火の準備ができていれば、大規模な延焼は防げた可能性がある。火を使っている時は、そばから離れないでほしい」と話した。
https://mainichi.jp/articles/20220811/k00/00m/040/280000c
8月13日2時0分に毎日新聞からは、凝固剤を天ぷら油に入れて固めるために加熱中、皿洗いしていた、消火器で消そうとしたが消えなかった、凝固剤加熱中の火災は15年で少なくとも40件など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火元とみられる飲食店関係者が「天ぷら油を処理する凝固剤を入れて加熱していたら、油に火が付いた」などと説明していることが関係者への取材で判明した。
店関係者は消火器で初期消火したが、火の勢いは収まらなかったという。
火元とみられる店を利用したことがあるという男性によると、店は2階建てで、今回の火災で激しく燃えた「新旦過横丁(よこちょう)」の一角にある。
1階のカウンター席の奥に調理場があり、2階には座敷があった。
関係者によると、店には火災当日は客4人が訪れ、貸し切りで営業していた。
調理が終わった後、店関係者は使用済みの天ぷら油を固めて処理するため、凝固剤を油が入った調理器具に投入。
一定の温度に達しないと固まらないため、火を付けて油を加熱しながら洗い物をしていたという。
その後、油から火が出ているのに店関係者が気づき、備え付けの消火器で初期消火に当たったが、ブレーカーが落ち、火は天井に引火。
2階にいて異変に気づいた客が店の外に出て、別の消火器を借りてきて消火作業に加わったものの収まらず、客が119番した。
火元とみられる店付近には、他の市場関係者らも駆けつけた。
複数の関係者は、この際、「消火器が見つからなかった」と証言。
さらに、ホースで水道水を使って消火しようとしたが、なすすべがなかったという。
市消防局によると、店関係者は「初期消火ができなかった」と説明しているといい、消防などは店関係者などが初期消火を試みたが火勢を止められず、火の手が回った可能性があるとみて調べている。
・・・
油を固めて捨てるための凝固剤は、油を下水道に直接流さずに済むため、環境保護の機運の高まりもあって、家庭でも広く使われている。
一方、油を温かい状態にしておかないと使えないため、加熱のし過ぎによる火災も後を絶たない。
独立行政法人「製品評価技術基盤機構」(NITE)によると、凝固剤で油を固めようとした際に起きた火災は2002~17年に全国で少なくとも40件確認されている。
建物が全焼したり、けが人が出たりした事例も珍しくなく、油を火にかけたまま目を離してしまったケースが目立つ。
各自治体も凝固剤の使用方法について注意を呼び掛けている。
東京都は「廃油凝固剤でついうっかり火災を起こさないために」と題して、ホームページ(HP)で正しい使用法を公開。
加熱のし過ぎにより、鍋から炎が上がる様子を映した動画も閲覧できる。
新潟県佐渡市はHPで使用上の注意を紹介する一方、発火した場合はぬれたバスタオルやシーツを使って鍋全体を覆うといった対処法も公開。
同市消防本部予防課の担当者は、「油を使う時は目を離さず、過熱防止装置付きのコンロがある場合はそちらを使ってほしい」とアドバイスした。
https://mainichi.jp/articles/20220812/k00/00m/040/333000c
8月13日6時53分に読売新聞からは、密集地にある飲食店の防火対策を確認するため消防は営業前に連絡するよう求めていたが、この店からは連絡がなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同市場付近では4月19日にも大規模な火災が発生。
新旦過地区の飲食店など42店舗が被災した。
市消防局は、この火災以降、北九州市内で木造店舗が密集する地域にある飲食店に対して立ち入り検査を順次行い、防火対策を確認するなどしてきた。
しかし、新旦過地区の飲食店については、店が営業を再開する時には連絡するよう求めていたが、今回の火災まで連絡はなかったため営業していないと判断し、検査は実施していなかったという。
同地区で最後に検査を行ったのは2020年12月だった。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220813-OYT1T50078/2/
(ブログ者コメント)
〇個別原因は違えど、事故は続く時には続く。
そういった事例が過去に産業現場では散見されるが、一般火災では珍しい。
〇わが家でも使っている天ぷら油の凝固剤。
使い方を確認したところ、揚げ終わって火を止め、油が熱いうちに投入しているとのことだった。
(2022年9月11日 修正1 ;追記)
2022年9月8日19時0分に毎日新聞からは、火元となった店の関係者は消火器で初期消火を試みていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火元とみられる飲食店の関係者が備え付けの消火器などで初期消火をしていたと確認されたことが、市消防局への取材で判明した。
市消防局などは、初期消火を試みたものの、火勢を止められなかったとみて調べている。
市消防局によると、火元とみられる飲食店の焼け跡から使用済みの消火器2本を回収した。
うち1本は、この店に備え付けられていたもので、もう1本は初期消火に当たった関係者が、別の店などから持ち込んだものとみられる。
火元とみられる飲食店付近には他の市場関係者らも駆け付け、複数の関係者はこの際、「消火器が見つからなかった」と証言していた。
現場が混乱していたことに加え、店関係者が備え付けの消火器を既に使い切っていたためとみられる。
https://mainichi.jp/articles/20220908/k00/00m/040/292000c
(2023年1月28日 修正2 ;追記)
2023年1月27日12時13分に毎日新聞からは、1回目の火災の原因は特定できなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北九州市小倉北区の旦過(たんが)市場一帯で起きた2度の大規模火災のうち、最初の2022年4月の火災について、市消防局は27日、出火原因は「不明」とする調査報告書を公表した。
出火場所は、市場に隣接する旧「新旦過町内会」(新旦過横丁(よこちょう))内の木造飲食店と断定した。
出火原因を巡っては、福岡県警も「不明」とする鑑定結果をまとめていた。
市消防局は、火災現場の状況から
①放火
②たばこによる出火
③電気による出火
のいずれかが火災の原因の可能性があるとみて、調査を続けてきた。
その結果、①と②については防犯カメラの映像に放火につながるものは確認されず、店舗に灯油などがまかれた痕跡や、たばこから出火した痕跡もなかったことから「考えにくい」と判断。
③は電気コードにショートした跡が確認されたものの、出火原因となったかは「不明」で、漏電や電気機器からの出火も「焼損が激しく、確固たる証拠が得られなかった」とした。
火災は22年4月19日未明に発生し、42店舗延べ約1924平方メートルを焼損。
旦過市場一帯では8月にも2度目の大規模火災が起きており、市消防局などが出火原因を調べている。
https://mainichi.jp/articles/20230127/k00/00m/040/072000c
(2024年6月9日 修正3 ;追記)
2024年6月6日19時28分に産経新聞からは、出火元の女性は市場に100万円を寄付していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
旦過(たんが)市場一帯で起きた2度目の大規模火災で、食用油を加熱したまま放置したため約3324平方メートルを焼いたとして、業務上失火罪に問われた元飲食店経営者の女性被告(63)は6日、福岡地裁小倉支部(渡部五郎裁判長)の初公判で起訴内容を認めた。
検察側が禁錮2年を求刑し、即日結審した。
判決は7月11日。
検察側は論告で「ごく基本的な注意義務に反し、過失の程度は大きい。焼損面積は広範囲に及び、財産的被害も計約6億円と極めて多額だ」と非難。
市場に100万円を寄付したことなどを考慮しても、刑事責任は重いと指摘した。
弁護側は最終弁論で、古い木造建物が密集し構造的問題もあったとして、執行猶予を求めた。
被告は「深く反省し、心よりおわび申し上げたい」と述べた。
https://www.sankei.com/article/20240606-VWGXE66MARNQFMSTHDZ73MIWBY/
6月6日21時21分に毎日新聞からは、なぜ鍋を火にかけたことを忘れたのかなど、火災に至る詳細な経緯が下記趣旨でネット配信されていた。
「キッチンに戻ると、コンロの上のフライパンから火柱が上がっていた。消火器で消すと火は消えて、ホッとしたのに……」
北九州市小倉北区の旦過市場一帯で2022年8月に起きた2度目の大規模火災で、火気の注意義務を怠ったとして業務上失火の罪に問われた火元の飲食店の経営者だった女性(63)は、6日に福岡地裁小倉支部(渡部五郎裁判長)で開かれた初公判で、出火当時の状況を克明に語った。
女性は旦過市場で飲食店が建ち並んでいた「新旦過横丁(よこちょう)」の一角で、小料理屋を営んでいた。
建物は木造2階建てで2階に座敷があり、1階奥に調理場があった。
起訴状によると、女性は使用済み食用油を処理するため、調理場でフライパンに油処理剤を入れてガスコンロで加熱。
他の作業に気を取られて、その場を離れたとされる。
油凝固剤は一定の温度に達しないと固まらない。
被告人質問で弁護人から、普段からそのように火元を離れることがあったかと問われた女性は、「(普段は)火元を離れることはありません。油を温め、火を切ってから処理剤を入れます」と力を込めた。
なぜ、この日は火元を離れたのか。
市場一帯は同年4月にも42店舗を焼く大規模な火災が起きたばかりだった。
女性の店は難を逃れたが、被災店舗のがれき処理が目の前で進み、周囲には粉じんが舞ったり焼け焦げたような臭いが漂ったりしていた上、街灯もなくなった事で物騒に感じていたという女性。
弁護人からの質問に「建物のオーナーからは『営業して良い』と言われたが、あまり営業したくなかった」と明かし、店を開けない女性に「少しでも協力したい」と予約を入れてくれる常連客の好意に応えようと、予約が入った際のみ、貸し切りで店を開けていたと説明した。
火災の起きた22年8月10日は午後6時から4人の客を2階の座敷に入れ、午後8時過ぎに料理を提供し終わった。
「そろそろお帰りになるかな」
通常は客が帰ってから片付けをしていたが、4月の火災以降、周辺を物騒に感じていたことから、「夜、店の中に一人でいるのは嫌」と、客と一緒に帰り、翌日に店へ出て洗い物などをするようにしていたという。
ただ、この日は「翌日がごみの日だった。ネズミに荒らされるので、ごみを出して帰りたかった」と、急いで片付けを始めた。
唐揚げを揚げた油と、かき揚げを揚げた油を、それぞれの鍋からフライパンに移し、凝固剤を投入。
ガスコンロに火を付け、「すぐ戻るつもり」でトイレへ行った。
そこで目についた手洗い場の掃除をしていた頃までは火のことを覚えていたが、「他のことをしている間に頭から抜け落ちた」。
散らばった客用の下駄(げた)を整理したり、カウンターに置きっぱなしになっていた客からもらった果物を移動したり……。
火を離れてから15分ほど過ぎた頃に思い出し、調理場に戻った時にはフライパンから火柱が上がっていたという。
女性が備え付けの消火器を使うとフライパンの火は消えたといい、女性は「ホッとした。よかったと思った」と振り返った。
しかし直後に停電し、真っ暗になった店内でふと上を見ると、天井にオレンジ色と青色の火の玉のようなものがゆらゆらとしているのが見えた。
「これは火かな?」と、瞬時には認識できなかったという。
停電に驚いて2階から下りた客が店の外に出て、別の店から消火器を借り、天井に向けて噴射したが消えず、「初期消火失敗」と119番した。
検察側は、4月の大規模火災で、旦過市場で火災が起きれば周辺店舗に延焼する可能性を認識していたか、女性に尋ねた。
「はい」と答えた女性は、さらに「火元を離れる危険性は頭から抜けていたのか」と問われ、「うっかりしました」とくぐもった声で返答した。
検察側の求刑と弁護側の弁論後、裁判官から最後に何か言いたいことはあるか問われた女性は、「この度は私の不注意により大規模な火災を起こしてしまい、本当に深く反省しております。被害に遭われた方に心よりおわびを申し上げたい。本当に申し訳ありませんでした」と頭を下げた。
https://mainichi.jp/articles/20240606/k00/00m/040/311000c
※キーワード;非定常作業 、 ヒューマンエラー
2022年7月1日17時57分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
茨城県阿見町星の里にある物流会社「S社」の阿見第2物流センターで6月30日に冷蔵冷凍倉庫から出火し、7月1日も煙が収まらず、消火活動が続いた。
県警牛久署によると、鉄筋の倉庫内のウレタンが燃え続けており、完全に鎮火するまで1~2週間かかる見通しという。
火災は6月30日午後6時50分ごろ、倉庫北東側から煙が出ているのを倉庫内で作業をしていた男性が発見し、119番通報した。
消防によると、別の40代男性が喉の痛みを訴え搬送された。
1日午後になっても倉庫から黒い煙が上がり、現場周辺は焦げた臭いが立ち込めていた。
消防士が建物の上部に慎重に登り、火の状況を確認する様子も見られた。
https://www.sankei.com/article/20220701-R3NOYDYZSRKIDEWXEOBMCY37NM/
7月5日20時30分に朝日新聞からは、消火作業が長引いたため町は住民に節水を呼び掛けた、6月に稼働したばかりの倉庫だった、最初はウレタンがくすぶっているという通報だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
茨城県阿見町の阿見東部工業団地にある物流倉庫で6月30日に発生した火災が5日夕、鎮火した。
消火作業が長期化し、町が住民に節水を呼びかける事態になっていた。
出火したのは、食品物流会社「S社」(本社・東京)の阿見第二物流センター内にある鉄骨平屋の倉庫(約7300平方メートル)。
冷凍・冷蔵食品などを保管しており、6月に稼働したばかりだった。
稲敷広域消防本部によると、6月30日午後6時50分ごろ、倉庫内のウレタン樹脂がくすぶっていると通報があった。
その後、一気に倉庫内に火が燃え広がったという。
同消防本部は、室内にたまった可燃性ガスが爆発的に燃え広がる「フラッシュオーバー現象」が起きたとみている。
倉庫は外壁と内壁の間にウレタンの断熱材を挟む構造になっており、それが内部でくすぶり続けた。
建物の高さは約20メートルで、22台の消防車で消火活動をした日もあったが、当初は地上からの放水が届かないこともあった。
このため、外壁を重機で壊し、5日朝から屋内で放水していた。
消火活動に大量の水が使われた影響で、通常は池底から8メートル前後に保たれている町内の配水池の水位が、一時は4メートルまで低下した。
これを受け、同町は2日から、ホームページや町民向けのメールで節水への協力を呼び掛けていた。
上下水道課によると、5日現在、水位はおおむね回復したという。
https://www.asahi.com/articles/ASQ756JMZQ75UJHB00G.html
7月5日20時5分にNHK茨城からは、出火当時、断熱材を取り付ける工事が行われていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この火災では発生当日に下請け会社の40代の男性がのどの痛みを訴えて病院に搬送されたほか、今月2日、消火活動にあたっていた41歳の男性消防士が熱中症の疑いで搬送されましたが、いずれも命に別状はないということです。
捜査関係者などによりますと、火が出た当時、物流センターの内部では断熱材を取り付ける工事が行われていたということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20220705/1070017658.html
2022年3月29日10時11分にYAHOOニュース(沖縄タイムス)から、下記趣旨の記事が現場写真付きでネット配信されていた。
29日未明に沖縄県糸満市西崎5丁目のクリーニング工場「Tクリーナー」で発生した火災は同日午前9時半現在、おおむね鎮圧した。
ただ、工場3階部分からは若干の白い煙が依然出ている。
同社や糸満署によると、安否不明者やけが人は確認されていない。
外観では工場は4階建てで、3、4階部分が激しく燃えた様子が確認できる。
午前1時15分ごろ、「煙が出ている」と工場の警備会社から119番通報があった。
工場長の男性によると、3階には乾燥機や商品が置かれていたという。
「火種となるような心当たりは全くない」と話した。
同工場では今回とは別の場所で、昨年5月と10月にも廃タイヤの焼却炉が爆発する事故が起きている。
10月の爆発事故では作業員の50代男性が死亡した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/88f91dca4f25319fe808e0b78b23360585ce44cc
3月29日17時51分にYAHOOニュース(沖縄テレビ)からは、燃えた建物には水蒸気を発生させるための焼却炉があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
消防車11台が消火にあたり、火は、およそ8時間後にほぼ消し止められ、けが人はいなかった。
燃えた建物は、布団やシーツを洗浄する工場で、水蒸気を発生させるための焼却炉があったという。
出火当時、工場は稼働していない時間帯だった。
この工場では、今回とは違う建物で2021年、2度火災が起きていて、10月に焼却炉が爆発した事故では2人が死傷している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/649610663652231af5b572b84b59204dec5f6b7a
※今回の火災事故が起きる前、2022年3月2日10時29分に琉球新報からは、該社は昨年爆発事故の報告書を提出していなかったとして書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
那覇労働基準監督署は1日、クリーニング工場の焼却炉の爆発事故が発生したにもかかわらず、事故報告書を提出しなかったとして、糸満市のクリーニング業と同社専務の30代男性を労働安全衛生法違反の疑いで那覇地検に書類送検した。
同署によると、2021年5月27日、糸満市のクリーニング工場でボイラー付属設備の焼却炉の爆発事故が発生。
事故発生を所轄の労働基準監督署長に報告しなければならないにもかかわらず、報告を怠り、報告書を提出しなかった。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1478613.html
(ブログ者コメント)
昨年10月の爆発事故は本ブログでも紹介している。
(2023年8月24日 修正1 ;追記)
2023年8月24日5時20分に琉球新報からは、ボイラーのハード&ソフト面で欠陥があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
ガスボイラー機器の使用中に事故が発生し従業員2人が死傷するなどした糸満市のクリーニング業の企業が、ボイラー機器を製造販売する宮崎県の会社と役員3人に損害賠償を求めた訴訟の判決で、那覇地裁(藤井裁判長)は23日、原告の請求を全面的に認める判決を言い渡した。
機器システムの欠陥による事故の損害を認定し、被告らに約4億2千万円の支払いを命じた。
被告は請求棄却を求めていたが、具体的な主張はなかった。
藤井裁判長は判決理由で「被告らは請求原因事実を争うことを明らかにしないから、これらを自白したものとみなす」と判示した。
判決によると、被告は2020年1月、機器システムを原告に引き渡したが、その時点で設計・製造上の欠陥、指示・警告上の欠陥が存在した。
原告は被告が指示する用法に従って稼働させたが、21年5月と10月に炉内で爆発が起きるなどした。
運転マニュアルや被告の指示には、使用法の明確な基準や適切な説明がなかった。
原告側代理人弁護士は、取材に「システムの欠陥が認められたことは大きい」と判決を評価した。
一方、被告の会社と役員3人は今年、宮崎地裁都城支部から破産手続きの開始決定を受けたといい、「被った損害の賠償金をどうやって回収するかが課題」と述べた。
琉球新報は同社の代表番号に電話をかけたが、不通だった。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1771460.html
8月24日10時23分にYAHOOニュース(沖縄タイムス)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
2021年10月に従業員2人が死傷するなど爆発事故が相次いだ沖縄県糸満市のクリーニング業「Tクリーナー」が、原因は焼却システムの欠陥にあるとして、開発・販売元で宮崎県の焼却設備製造「O開発」と同社の代表ら役員3人を相手に損害賠償を求めた訴訟で、那覇地裁(藤井裁判長)は23日、システムの欠陥や事故との因果関係を認め、請求通り約4億2千万円の支払いを命じた。
クリーニング工場では21年10月、焼却炉内の爆発で鉄製の着火扉が頭に当たった男性作業員1人が死亡、1人が熱風で顔にやけどを負った。
同年5月にも焼却炉内部が爆発し、建屋を破損していた。
原告側は、システムに当初から欠陥があり、被告側の対応・説明も問題があると主張していた。
藤井裁判長は判決で、各事故がシステムなどの欠陥で生じた損害と認定。
10月の事故が起きるまでの被告側の対応を踏まえ「原告に生じた各損害を賠償すべき義務を負う」と判示。
会社代表ら3人それぞれについて「任務懈(け)怠(たい)行為があり、悪意または重過失があるというべき」と指弾した。
判決によると、被告側は請求を棄却するよう求めたが、反論など具体的な主張はしていなかった。
同社は今年5月に破産手続きの開始が決まり、役員3人も破産手続き中だという。
原告側代理人の中村弁護士は、「機械の欠陥が事故原因だったと認められたことは一つの大きな節目。相手が破産したのは非常に残念で、まだ全面解決とは言えないが、ご遺族にも報告したい」と述べた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4e568de1b23a868a46b432c17a49bffbbb034f17
2022年2月21日16時29分にNHK栃木から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年2月、足利市で発生した大規模な山火事から、21日で1年です。
市は、今後の山火事に備えて課題などを検証し、初動対応などの強化に乗り出しました。
去年2月21日に足利市の市街地近くで発生した山火事は、強風で燃え広がるなどして鎮火まで3週間あまりかかり、焼失面積は167ヘクタールに及んだほか、最大で周辺の305世帯に避難勧告が出されるなど、市民生活に大きな影響が出ました。
足利市は、県や警察、それに自衛隊などとともに山火事の対応を検証する会議を設け、課題や対策などをこのほどまとめました。
それによりますと、去年の山火事では災害対策本部の設置が発生翌日になり初動対応が遅れたとして、具体的な設置基準を決めました。
火災発生場所の最大風速がおおむね5メートルを超えているか、超える見込みがある場合で、かつ炎が民家の500メートル以内に迫っている場合などに災害対策本部を自動的に設置するとしています。
また、去年の山火事では使用した消火用の水が6300トンにのぼり、市街地にある消火栓だけで確保するのは困難だったことから、今後は農業用のため池などの場所を把握・情報共有し、速やかに消火用水を確保できる体制を整えます。
このほか、市の各部署がスムーズに連携できなかった反省から、山火事発生時にそれぞれの部署が担う役割をあらかじめ決めてマニュアルを作り、通常業務と両立しながら早期の収束を目指すとしています。
足利市危機管理課の近藤課長は、「足利市にとって、とても大きな山火事で、初動対応に特に課題が残った。よりスムーズにスピーディーに活動できる体制を作るので、市民にも理解と協力をいただきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20220221/1090011724.html
2月21日7時1分にYAHOOニュース(下野新聞)からは、山を愛する市民も火災予防などに取り組んでいるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
栃木県足利市西宮町の両崖山で下草など約167ヘクタールを焼いた大規模山林火災は21日、発生から1年を迎える。
登山道脇には今も黒焦げの幹や倒木が残る。
だが、山を愛する市民の間には、「火災予防・環境整備・事故防止」を掲げて里山を守ろうとする動きが広がっている。
火が及んだ登山道など8カ所に今月、被災状況を写真と文章で伝えるパネルが設置された。
火災1年に合わせ、ハイカーに防火意識を高めてもらおうと、登山愛好家グループ「足利里山通信」が企画した「リメンバー2・21ハイク 足利林野火災パネル展」の一環だ。
27日までの週末は、3カ所以上の写真を撮って、下山したハイカーに「里山の守人」と記した木札を配っている。
中心となって企画したのは、群馬県邑楽町、元広告代理店経営原島さん(男性、74歳)。
8年前から市内の山行を日課にしていたところに火災が発生し、「山は自分たちで守らないと」との思いを強くした。
鎮火後の昨年4月、無料通信アプリ「LINE」のオープンチャット機能を利用して足利里山通信を開設。
150人を超える会員が山の天候や危険箇所などについて情報交換している。
今月13日には、同市南大町、神棚職人入江さん(男性、76歳)のチャットでの呼び掛けに応じた15人が登山道に参集。
地元住民と共に、朽ちた橋の解体や倒木の撤去作業に汗を流した。
地元の三重地区観光協会の遠藤会長(男性、72歳)は、「安全な道になり、ありがたい」と感謝した。
4月3日には、市内主要9カ所のハイキングコースで32年続く一斉清掃ボランティア活動「足利の山クリーンハイク」の実行委員会とも合流して力になる。
原島さんは、「数は力。幸い、この1年は無事過ごせたが、今後も仲間を増やして山を守り、火災や事故の有事には早期解決につなげたい」と力を込めた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1450244c263544e0877a24baac3003b5413eadd2
(ブログ者コメント
足利市の山火事は本ブログでも紹介スミ。


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。