2013年11月26日20時17分にNHK長野から、11月27日1時37分に日テレNEWS24から、また11月27日付で信濃毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午後4時すぎ、伊那市長谷黒河内の治山ダムの建設工事現場で、突然、谷の斜面の土砂が幅およそ15m、高さおよそ20mにわたって崩れ、作業をしていた会社役員の男性(54)が巻き込まれた。
警察などが捜索したところ、およそ4時間後に男性が土砂の中から見つかり、その場で死亡が確認された。
警察によると、当時、工事現場には男性のほか2人の作業員がいたが、離れた場所にいて無事だった。
現場では、沢の水をパイプに引き、沢にえん堤を築く谷止め工などを施工。
南信森林管理署(伊那市)が発注し、同市の土木工事会社「水野組」が請け負った。男性は同社専務で、工事の現場代理人だった。
男性は、工事の状況を記録するために写真を撮影していたところ、土砂崩れに巻き込まれたという。
現場関係者によると、男性は、沢床を5mほど掘った、えん堤の基礎となる部分にいたとみられる。水を引くパイプはこの部分で破損し、幅3m以上の大きな岩も落ちていた。
現場は周辺が山林に囲まれた国有林で、25日の夕方から夜にかけて雨が降ったという。
警察が事故の状況を詳しく調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagano/1013356941.html?t=1385505700972
http://news24.jp/articles/2013/11/27/07241046.html
http://www.shinmai.co.jp/news/20131127/KT131127FSI090006000.php
情報量が多すぎてプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、引き続き第2報として掲載します。第1報とダブっている記述も結構ありますが、削除困難につき、そのまま転載しました。
(11月23日 12時35分 NHK秋田)
工事を発注した由利本荘市と業者が、現場に降っていた雪や雨の対策を事故の前日までたびたび協議していたことがわかった。
土砂崩れが起きた現場の道路は去年11月にひび割れが見つかり、今年9月からY建設が道路下の斜面の盛り土をいったん削って補強する復旧工事を行っていた。
市によると、現場では今月11日に40cmの積雪があり、Y建設から「作業を中断していいか」と問い合わせがあったという。
市とY建設が協議した結果、斜面のうち、角度が急な上の部分での作業は中断することにした。
市の担当者は、事故前日の20日にも現場を訪れていた。
数日前から降り続いていた雨や雪どけ水で斜面に多くの水が含まれ、流れ出ているのを確認したため、斜面をシートで覆って雨水の浸透を防ぐように指示したという。
一方、今回の土砂崩れで作業員がいたとみられる下の部分では、金網を張って石を入れ、斜面を固める作業が進められていた。
今回の土砂崩れは、シートで覆われた斜面よりも北側の、工事区間にはなっていない斜面が大規模に崩れていて、下にいた作業員たちが巻き込まれた。
警察や労基署は、関係者から話を聞いて、安全管理に問題がなかったか調べている。
http://www.nhk.or.jp/lnews/akita/6013283021.html?t=1385243108104
(2013年11月25日18時56分 NHK秋田)
工事を発注した市が記者会見し、工事区間の斜面と区間外の北側の斜面との境付近で最初に土砂が崩れたという見方を示した。
その上で、区間外の崩落した部分でも亀裂が見つかっていたものの、亀裂は浅く、工事の必要はないと判断していたことを明らかにした。
この中で市は、今回の事故は路面に亀裂が見つかったことから、道路下の斜面を補強する工事を行っていた際に発生し、土砂崩れは工事区間だけでなく、北側の区間外でも起きたと改めて説明した。
その上で、最初に駆けつけた職員の証言などから、工事区間の斜面と隣り合う北側の区間外の斜面との境付近で最初に土砂が崩れ、その後、工事区間外の北側の斜面に拡大したとの見方を示した。
最初に崩れたのは幅10mほどで、現在、幅40m、長さ40mほどに広がっているという。
また、亀裂は工事区間外の北側の路面にもあったものの、市などは付近を歩いたり目で確認したりした結果、亀裂は表面だけで斜面まで補強する必要はないと判断したという。
http://www.nhk.or.jp/lnews/akita/6013306691.html?t=1385453212572
(2013年11月26日 毎日新聞)
工事発注者の市の担当者らが25日、記者会見。事故は工事区間外ののり面から崩れ、その後工事区間の一部ののり面も崩落したと説明した。
工事現場は市道「鳥海グリーンライン」(全長4.2km)上で、昨年11月下旬に路面に亀裂が見つかり、道路の地盤となる盛り土を整備する工事が進められた。
亀裂発生後、市は工事区間で地面を掘るボーリング調査を外部に委託していたが、土砂崩れが発生した工区外については、目視で確認しただけだったという。
工事は今月に入り、土を盛る作業と、末端で盛り土を支えるための「ふとんかご」と呼ばれる部分を設置する作業が行われてきたが、11日に現場で積雪を確認。
施工業者のY建設から市に「盛り土の強度が下がるため、土を盛る作業を中断したい」と申し入れがあり、協議の上、市は了承した。
しかし、「ふとんかご」設置については、強度に影響を与えないとして作業が続けられていた。
Y建設が作成した施工計画書では、1時間降雨量が50mm以上を超えると作業を中断するという基準が設けられていたが、長時間の雨や雪解け水に対する基準は設けられていなかった。
提出を受けた市も、この基準を了承していた。
市建設管理課の佐々木課長は、「今後、国と県に協力を仰ぎながら原因究明を進めたい」と述べた。
http://mainichi.jp/select/news/20131126mog00m040012000c.html
(2013年11月26日3時12分 朝日新聞)
警察は、25日夜に見つかった男性が工事を請け負った「Y建設」社員の男性(22)で、死亡を確認したと発表した。
また、26日午前0時20分ごろ、同社社員の男性(57)が見つかり、警察が死亡を確認。
土砂崩れに巻き込まれた同社の男女5人全員の死亡が確認された。
警察や消防、自衛隊などは、延べ2千人態勢で捜索を続けてきた。
http://www.asahi.com/articles/TKY201311250414.html
(2013年11月26日20時32分 NHK秋田)
工事を請け負っていた建設会社が記者会見し、「工事区間の外側での土砂崩れは想定外だった」と述べた。
今月21日の土砂崩れが起きた当時の状況について、現場にいた作業員は会社の聞き取りに対し、「変な音がすると思って少し振り向いたら土砂が崩れ、目前に迫ってきた。まるで一瞬の出来事だった」と話しているという。
また、建設会社が現場で行っていた安全管理対策については、3本の杭を打って基準点からの距離や角度を測り、斜面に動きがないか毎朝チェックしていたという。
さらに午前と午後の1日2回、亀裂が入っていないかなど、社内で定めた20項目以上の基準に従って目視での確認もしていたということだが、事故当日は異変はなかったとしている。
一方で、今回の事故では、市が設定した工事区間の外側の土砂も崩れたことがわかっている。
これについて会社側は、「工事区間の外側については、市から示された図面に、土砂崩れの危険性を示す印がなかったので、危険はないと判断していた。工事区間外での土砂崩れは全く想定していなかったので、ただ驚いている」と述べた。
http://www.nhk.or.jp/lnews/akita/6013334011.html?t=1385505501226
(2013年11月27日 毎日新聞)
工事を請け負っていたY建設が26日、初めて記者会見を開いた。
担当者は「工事区間外の土砂が崩れるのは想定外だった」と述べた。
同社によると、工事区間の安全確認については、毎朝の作業前、土砂の動きを計測する動態調査を実施していた。
一方、工区外については、市から受け取った断面図からは土砂崩れの危険性を示す円弧線はなく、安全と判断していたという。
事故発生当日も朝に動態調査を実施し、異常は確認されなかった。
午後は市の要望を受け、普段は実施していない現場下を流れる水路に泥水が流れ込まないための工事を行っていたという。
5人とともに事故現場にいたが、助かった作業員3人からの聞き取り結果も明らかに。
このうち事故発生時に重機に乗っていた男性は、「音がして振り向くと斜面が動いているのが見えた。『山がきた』と周りに声を掛けると、現場にいた数人が走って逃げるのが見えた」などと話したという。
http://mainichi.jp/select/news/20131127mog00m040015000c.html
2013年11月22日1時17分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が現場の見取図付きでネット配信されていた。また11月21日22時28分に朝日新聞からも同主旨の記事がネット配信されていた。
21日午後3時半ごろ、秋田県由利本荘市矢島町元町の市道工事現場で、土砂が奥行き約40m、幅約70mにわたって崩れ、作業中の男女5人が生き埋めとなった。
うち男性1名(65歳)が見つかったが、午後6時半、死亡が確認された。
付近は昨年11月、雨で道路の一部が壊れて通行止めとなり、復旧作業を続けていた。
今年7月に仮設道路が完成し、片側交互通行にしながら地盤を固めるための復旧作業を進めていたという。
17日夜から断続的に雨が降り、21日も朝から雨だった。
警察によると、生き埋めとなったのは、他に男性3人(35歳、57歳、22歳)と女性1人(62歳)。5人は地元の建設会社「Y建設」の従業員という。
また、5人とは別に、重機のオペレーターの男性(30歳)がけがをした。
事故当時、作業員計8人が市道の約15m下で重機などを使って作業していたところ、のり面が崩れ、うち5人が重機2台とともに土砂に埋まったという。
崩れた土砂は、約5000m3とみられる。
秋田地方気象台などによると、現場付近では17日夜から断続的に雨が降っており、18日午後4時〜21日午後4時の72時間雨量は113mmを観測。気象台は18日午後11時25分に大雨警報を発令し、19日朝から大雨注意報に切り替え警戒を呼びかけていた。
警察などによると、現場では警察や消防、陸上自衛隊秋田駐屯地など計220人態勢で救助を続けていたが、午後11時前、2次災害の恐れがあるとして中止を決定。22日早朝から再開するかどうか検討する。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20131122k0000m040074000c.html
http://www.asahi.com/articles/TKY201311210209.html
以下、続報のポイントのみ転載する。
(2013年11月22日12時18分 読売新聞)
市などによると、工事を請け負った「Y建設」の作業員のうち、死亡した1人と行方不明の4人は、現場北端の下側で休憩中だったとみられる。
現場は、昨年11月に雨で道路下の斜面が崩れて路面に亀裂が入ったため、地盤の弱い土を取り除き、セメントを混ぜて強度を高めた改良土を入れて補強する計画だった。
今月12日の初雪で土がぬかるむ恐れがあったため、土を盛る作業を中断。
事故当日は、土を撤去した後の斜面の下に金属製のかごを置き、中に石を入れる補強工事をしていた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131122-OYT1T00546.htm
(2013年11月22日12時49分 朝日新聞)
事故前日の20日、市担当者が現場ののり面の土を崩す作業の中断を業者側に求めていたことがわかった。
県警は業務上過失致死傷の疑いもあるとみて捜査。秋田労働局も安全管理上の不備などの可能性もあるとして対策本部を設置した。
市などによると、現場付近では12~14日に大雪が降ったため、工事を中止。
事故前日の20日に支所の担当職員が現場でのり面から水が流れ出ているのを確認し、土に多くの水が含まれて土砂災害の危険性が高まったと判断。
土を崩す作業をやめるよう、工事をしていたY建設の担当者に指示し、21日は現場で土の流出を防ぐ土留めを造っていたという。
事故のあった市道「鳥海グリーンライン」(全長4.3km)の沿線は火山灰を多く含み、崩れやすい土質で、過去3年間に9カ所で11件の崩落事故が発生。
支所が同社に工事を発注する際、1時間50mmの雨が降った場合は支所と話し合い、工事の中断を決めるよう求めていた。
ただ、長雨についての取り決めはなかったという。
http://www.asahi.com/articles/TKY201311220062.html
(2013年11月22日23時20分 毎日新聞)
崩落した土砂の多くは工事区間外から流入しており、工事区間外の危険性が十分認識されていなかったことが、市などへの取材で分かった。
17日から断続的に降った雨で、工事区間の南側斜面は防水のためブルーシートで覆っていたが、区間外の土砂が崩落した斜面はシートで覆っていなかった。
同社関係者は「工事区間は土の硬さや密度などを詳細に調べ、施工計画書に記載しなければいけないのに、工区外は所有権などの事情で本来は一切触ってはいけない。工区外での危険性の認識が薄く、崩れたのは想定外だった」と話した。
市建設管理課は「工区外を含めた安全対策をどうするか今後検討しなければいけない」とする。
市などによると、工事は昨年11月下旬の雨でひび割れが見つかった市道「鳥海グリーンライン」(全長4.2km)の約100m区間。
受注したY建設は道路下の盛り土を除き、硬い地盤にする工事を9月中旬から始めた。
盛り土を除く作業は10月末で終了。今月12〜14日の積雪で作業を中断したが、雪が少なくなった今週から再開していた。
現場付近を調査した丸山孝彦秋田大名誉教授(岩石学)は「鳥海山の火山噴出物が散乱していることが確認できた。道路を造るときに切り土や盛り土として噴出物が使われていたようだ。それがここ数日の大雨で一気に崩れ落ちたと考えられる」とした。
http://mainichi.jp/select/news/20131123k0000m040109000c.html
(2013年11月23日1時20分 朝日新聞)
土砂が崩落したのり面は、大部分が補強工事の対象外だったことが、市矢島総合支所などへの取材でわかった。
同支所によると、土砂崩れが起きたのり面は、市道の斜面が崩れないように補強する工事現場の東側に隣接。
事前調査では亀裂など崩落の兆候は確認されず、補強工事の対象に含めなかったという。市の担当者は、土砂崩れが起きたのり面について「安全だと認識していた」と説明した。
http://www.asahi.com/articles/TKY201311220493.html
2013年10月29日21時11分にNHK佐賀から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午後3時ごろ、鳥栖市あさひ新町の農業用の配水管を地下に埋めるための工事をしていた現場で、地面に掘った溝の中で作業をしていた土木作業員の男性(62歳)が突然、崩れてきた土砂の下敷きになった。
男性はおよそ20分後に駆けつけた救急隊に助け出され、病院に運ばれたが、およそ2時間後に亡くなった。
警察によると、男性がいた溝は、幅がおよそ1m50cm、深さがおよそ3mあり、当時は土砂が崩れ落ちないように側面に鉄板を打ち込む作業をしていたという。
工事は、農業用の配水管を450m余り延長するために県が発注した工事で、県によると、8日前から工事が始まっており、事故当時は、亡くなった男性を含めて3人が現場で作業にあたっていたという。
警察では、事故当時の状況を詳しく調べるとともに、作業手順に問題がなかったかについても、調べることにしている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/saga/5085652482.html?t=1383083958811
また2013年10月30日付で佐賀新聞から、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事が、現場の写真付きでネット配信されていた。
同僚らがすぐに助け出したが、出血性ショックのため約2時間後に搬送先の病院で死亡した。
警察などによると、男性は掘削した穴の壁面が崩れないよう鉄板を設置する準備をしていたところ、壁面が路面のコンクリートごと幅3~4mにわたって崩れたという。
当時、現場には元請けの建設会社の現場監督と男性ら下請け作業員2人がいた。
現場監督は「崩落するとは思っていなかった。掘削した穴周辺の状況が十分把握できておらず、予測できなかった」と話した。
現場は、JR鹿児島線の線路わき。
出典URL
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2573301.article.html
(2014年1月11日 修正1 ;追記)
2014年1月9日付で朝日新聞佐賀全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
佐賀労基署は7日、建設会社「K土木」と現場責任者の男性(52)を労安法違反容疑で書類送検した。
昨年10月29日、鳥栖市下野町で農業用水路の配管工事中、深さ3mの溝内で作業していた男性作業員(当時62)が崩れた石の下敷きになり死亡した事故で、作業現場に土砂の崩落を防ぐ矢板などを設置していなかった疑い。
2013年10月22日19時12分にmsn産経ニュース神奈川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鶴見労基署は22日、労安法違反の疑いで、電気工事業の男性経営者(46)を書類送検した。
送検容疑は1月25日、横浜市鶴見区のマンション新築工事現場で、土砂の崩落を防ぐ措置を取らず、雇っていた男性(21)に掘削した溝の中で配管の設置作業をさせたとしている。
男性は溝側面の土砂崩れに巻き込まれて意識不明となり、4月1日に死亡が確認された。
男性経営者は「固いから大丈夫だと思った」と説明しているという。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/region/news/131022/kng13102219210003-n1.htm
2013年10月17日19時46分にNHK高知から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午前11時すぎ、四万十市西土佐で市道を拡幅するため道路脇の斜面で掘削作業をしていた男性(61)が斜面から転落したと、一緒に作業していた男性から消防に通報があった。
男性は四万十市内の病院に搬送されたが頭を強く打っていて、まもなく死亡した。
警察によると、山の斜面から落ちてきた50cm四方の大きさの岩が男性を直撃し、男性は、およそ12m下まで転落したという。
警察は、当時の詳しい状況を調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kochi/8015354191.html?t=1382042767787
(2013年11月3日 修正1 ;追記)
2013年10月18日付の高知新聞紙面に、事故時のやや詳しい情報が下記趣旨で掲載されていた。
同市西土佐総合支所によると、現場の市道は午前11時から50分間の通行止めとし、男性は落石防止のため削岩機で岩を粉砕する作業をしていた。
(2014年1月21日 修正2 ;追記)
2014年1月20日19時32分にNHK高知から、安全ベルトをつけていなかったなどとして関係者が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
四万十労基署が調べた結果、この事故で、死亡した男性は、高さ2m以上の高い場所で作業をする時に使用が義務づけられている安全ベルトをつけていなかったほか、技術担当の責任者として現場で作業していた55歳の男性は、高さ10m以上で掘削作業を行う際に義務づけられている労基署への計画の提出を怠っていた。
このため労基署では、この2人に加えて、2人を現場で作業させていた四万十市の建設会社についても、危険を防止するための必要な措置を講じていなかったなどとして、それぞれ、労安法違反の疑いで20日、書類送検した。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kochi/8014622521.html?t=1390254938973
2013年9月20日9時15分に福島民報から、9月19日19時52分に日テレNEWS24(福島中央テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午後1時40分ごろ、本宮市荒井の道路工事現場で、農業用水が流れる管の補強工事のために掘った地面の壁面の土砂が崩れ、作業をしていた建設会社社員の男性2人(59歳と19歳)が生き埋めになった。
他の作業員が119番通報し、消防署などが約20分後に1人を、約1時間後にもう1人を発見したが、2人とも搬送先の病院で死亡した。
警察によると、事故は、本宮市が工業団地内にある長さ約160mの市道に、右折レーンと歩道を設置する拡幅工事の作業中に発生した。
男性らは、農業用水を流す管の土台をコンクリートで補強する作業をしていた。
地上から約3mの深さまで地面を掘っていたが、突然、壁面の土砂が崩れた。
排水管の補強工事を行っていた作業員は「逃げる時間はなかった」と話している。
水道管の補強工事は当時、7人で作業にあたっていたということで、土砂が崩れたのり面には全く触れていないという。
崩落する前には小石が崩れ始めたと話していた。
*作業員インタビュー
「昔の暗きょ排水を動かないように暗きょ排水の枠をずっと組み立てていたんですね。いきなりっていうよりも小さいのが一回カラカラってきたんですよね、危ないーって言っている間に、もう逃げる時間はなかったですね」
「崩れたから、みんなで上がろうとしたんですよ、そのときに崩れてきた」
現場付近は、台風18号による雨を防ぐため、ビニールシートを掛けていた。
事故発生時にシートが掛けられていたかは不明だが、警察が現場を確認している最中も土砂が壁から崩れるなど、水分を含んで崩れやすくなっていたという。
この工事を発注した本宮市によると、工期はことし4月16日から来年1月6日までで、計画通り行われ、安全管理の提出もあった。
警察は20日以降、福島医大で司法解剖し2人の死因を調べるとともに、現場で実況見分する。
出典URL
http://www.minpo.jp/news/detail/2013092010981
http://news24.jp/nnn/news8655662.html
(2014年3月19日 修正1 ;追記)
2014年3月18日付で読売新聞福島版から、崩落危険を予想できたとして市の課長ら8人が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
郡山北署は17日、現場視察などで崩落の危険を予想できたとして、工事を発注した同市の担当課長ら職員2人と、工事を請け負った「S建設工業」(本宮市)の現場責任者ら6人の計8人を、業務上過失致死容疑で書類送検した。
捜査関係者によると、送検された市職員は産業部担当課長と建設課監督員。
監督員は事故前に現場を視察し、担当課長はその内容の報告を受け、業者を指導する立場にあった。
同署は今月4日に同市役所を捜索。関係資料なども分析し、安全上の注意や指導を怠ったとして、2人の刑事責任を問えると判断した。
事故は、同市荒井の配管工事現場で発生。深さ約3mの穴の側面が約5mにわたって崩れ、作業員2人が死亡した。
同市は読売新聞の取材に、「現場に監督員1人を派遣していたが、常駐ではなく週1回程度だった。工事の契約では現場の安全確認は菅野建設工業の責任でやることになっていた」とした上で、「今後の捜査の行方を見守りたい」とコメントした。
S建設工業の副社長は、「再発防止に努めたい」と話した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukushima/news/20140317-OYT8T01012.htm
送検容疑については、各報道機関から、以下のような若干ニュアンスの異なる記事がネット配信されていた。
(3月17日20時50分 毎日新聞)
他の現場にはある崩落を防ぐ側壁が事故現場にはなかったことなどから、県警は設計図通りに工事が行われておらず崩落が予想できたのに対応しなかったとみて、今月4日に市役所を家宅捜索して資料を押収していた。
http://mainichi.jp/select/news/20140318k0000m040085000c.html
(3月17日21時25分 NHK福島)
警察は、溝の側壁についたてを設けたり、土砂の盛り方について安全管理を行う必要があったにも関わらず、これを怠ったことで事故が起きた疑いがあるとして、書類送検した。
http://www.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6053028501.html?t=1395095884182
(3月18日9時7分 福島民報)
課長らは工事期間中に事故防止のために必要な工事の指導監督を怠り、社員は現場の安全管理を徹底せず、作業していた男性2人を死亡させた疑い。
課長と主幹は、市が定めた公共工事施工の安全規定に基づく安全対策の指導を怠っていたとして書類送検に踏み切った。
http://www.minpo.jp/news/detail/2014031814569
2012年11月3日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を「第2報;修正3」として掲載します。
(2013年9月5日 修正3 ;追記)
2013年8月31日付で朝日新聞高知全県版(聞蔵)から、8月31日付で毎日新聞高知版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故の再発防止策を検討していた有識者委員会は30日、岡崎市長に報告書を提出した。
報告書では、同じ工法で事故が起きる要因を洗い出し、掘削作業を無人化することで事故をなくすなど3つの基本方針を示し、重層的な安全対策を市や受注業者に求めた。
なお今回、事故原因の特定はせず、市は「警察の捜査に任せたい」としている。
委員会は専門家5人で構成。
市の委嘱を受け、現場視察や事故関係者の聞き取り、同じ「泥濃式推進工法」を使う業者へのアンケート調査を行って、同じ工法で想定される事故要因を「地盤」「機械」「人」の3つの視点から分析。2〜6月に4回の委員会を開き、議論してきた。
報告書が示した3つの基本方針は
(1)掘削機点検・メンテナンスなど「予防の徹底」
(2)機器トラブルのモニタリングで事故を未然に防ぐ「フェイルセーフ機能」の確保
(3)掘削作業の無人化など「事故発生要因の解消」
具体的な再発防止策として、機械設備の定期的・日常的な点検や、管内作業員の情報共有システムの構築、遠隔操作方式による管内の無人化など、13項目を提言した。
那須委員長は「掘削機内に短時間で土砂が流入する事故は、今後も起こりうる。安全対策に創意工夫してもらいたい」と話した。
市長は「泥濃式推進工法は全国で一般的な工法だ。事故を防ぐため、提言を全国に広げていきたい」と話した。
市は9月中旬、国交省に報告書を提出する予定。
出典URL
http://mainichi.jp/area/kochi/news/20130831ddlk39040654000c.html
(ブログ者コメント)
第1報は、下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2416/
(2014年8月19日 修正4 ;追記)
2014年8月12日22時6分にNHK高知から、レバーを固定していたため土砂流入防止用の緊急ゲートが作動しなかったことが原因という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、安全管理を怠ったなどとして、当時の現場責任者ら2人を来週にも書類送検する方針を固めた。
書類送検されるのは、現場の責任者を務めていた高知市の建設会社の57歳の社員と、トンネルを掘る「掘進機」と呼ばれる機械を操作していて死亡した、松山市の当時63歳の作業員の2人。
警察によると、事故は、掘った土砂が掘進機の内部に流れ込むのを防ぐ「緊急ゲート」が動かなかったことが原因で起きたという。
警察がさらに調べた結果、「緊急ゲート」を作動させるためのレバーが固定されるなどして、動かせない状態になっていた疑いがあることがわかった。
警察によると、「緊急ゲート」を作動させると掘進機の一部を解体しなければ再び使えず、手間がかかることなどから、誤ってレバーが動かないよう、固定されていたと見られるという。
このため警察は、安全管理を怠ったなどとして、業務上過失致死の疑いで来週にも2人を書類送検する方針を固めた。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kochi/8013742581.html?t=1407880430128
2014年8月18日13時9分にNHK高知からは、関係者が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高知労基署は、安全管理を怠ったとして労安法違反の疑いで18日、トンネルの掘削作業を請け負っていた会社の代表など2人を書類送検した。
書類送検されたのは、トンネルの掘削作業を請け負っていた松山市にある建設会社「W工業」の社長(53)と工事現場の責任者をつとめていた高知市の建設会社「F開発」の社員(57)の2人。
同署によると、松山市の建設会社の社長は、トンネルの掘削作業を行う際、毎日、掘削現場の地質などを確認して記録することが義務づけられているが、全く記録をしていなかったという。
また、工事現場の責任者は、工事に使う機械の状態について確認しなければならないのに、トンネルの掘削に使う「掘進機」の内部について安全確認をしていなかった。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kochi/8013880671.html?t=1408398591221
(2014年9月12日 修正5 ;追記)
2014年9月11日20時37分にNHK高知から、当時の現場責任者らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
掘進機には、内部に土砂が流れ込むのを防ぐ「緊急ゲート」と呼ばれる安全装置が設置されているが、警察が捜査を進めた結果、このゲートがすぐに動かせない状態になっていた疑いがあることがわかった。
このため警察は、現場の責任者を務めていた高知市の建設会社の57歳の社員を、安全管理上の注意義務を怠ったなどとして、また、掘進機を操作していて死亡した、松山市の当時、63歳の作業員を、「緊急ゲート」が動かせない状態にあることを知りながら作業を行ったなどとして、いずれも業務上過失致死の疑いで11日、書類送検した。
捜査関係者によると、安全装置がいったん作動すると、再び掘進機を動かすためには、掘進機の一部を解体し、内部にたまった土砂を取り除く必要があり、手間がかかることなどから、ふだんから誤って作動しないようにしていた可能性があるという。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kochi/8014520251.html?t=1410469225527
(2014年12月26日 修正6 ;追記)
2014年12月25日9時57分に高知放送から、2人が不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高知地検は24日、2人を不起訴処分とした。
高知地検によると、土砂を排出する機械が故障していたが、いつ故障したかが分からず、事故の原因を特定できなかったため、嫌疑が不十分などとしている。
また、高知地検は、労働災害を防ぐ措置を怠っていたとして高知労基署から書類送検された、作業を請け負っていた愛媛県の会社社長についても、不起訴とした。
出典URL
http://www.rkc-kochi.co.jp/news/rkc_list02.html
2013年8月10日付で朝日新聞福岡版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また、8月10日付で西日本新聞紙面にも、同主旨の記事が掲載されていた。
9日午後5時15分ごろ、福岡市東区和白東5丁目の駐車場造成工事の現場で土砂が崩落し、作業員2人が生埋めになった。
1人は自力で抜け出したが、建設作業員の男性(52)が心肺停止の状態で見つかり、まもなく死亡が確認された。
現場は住宅跡地で盛り土(高さ約3m、幅約10m、奥行き約5m)になっており、男性は作業員2人と駐車場造成のため掘削作業をしていた。
盛り土の上で別の男性作業員が重機で掘削し、男性と同僚が下でスコップで土砂をかき出していたところ、5枚ある土留め用の金属板(長さ約5m、幅約40cm)の1枚が外れ、盛り土が崩れたという。
(2013年8月26日 修正1 ;本文修正)
西日本新聞に掲載されていた当時の状況に関するやや詳細な記述を、本文中の旧記述と差し替えた。
(2014年1月11日 修正2 ;追記)
2014年1月7日付で朝日新聞福岡版(聞蔵)から、代表者が書類送検されたという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡東労基署は、6日、福岡市東区のK重機建設代表者(71)を、労安法違反で書類送検した。
この建設現場で定められた手順を踏まずに作業を進めた疑いがある。
「土地が硬いので大丈夫と思っていた」と容疑を認めているという。
26日午後3時ごろ、仙台市青葉区にある国見浄水場の職員から、「排水管を移設するため穴を掘っていたところ、土砂が崩れて作業員2人が埋まった」と消防に通報があった。
作業員2人は腰のあたりまで土砂に埋まったということで、消防が土砂を手作業でかき分けたり、また、胴に巻きつけたロープを引っ張るなどして、事故から1時間半後までに救助された。2人は命に別状はないという。
仙台市によると、現場では、地下の排水管を掘り起こすため、重機で縦約10m、横約20m、深さ約5mの溝状の穴の掘削をしていた。
雨が降るおそれがあったため、穴の斜面にシートをかける作業をしていたところ、その斜面が崩れたという。
現場の周辺は住宅地や大学などがある地域。消防車両およそ10台が出て救助にあたり、一時、騒然とした雰囲気になった。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/sendai/6005599361.html?t=1372275834982
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00248738.html
http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20130627ddlk04040067000c.htmlまた、2013年6月27日付で朝日新聞宮城全県版(聞蔵)からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
排水管の移設工事をしていた深さ4mほどのすり鉢状の穴の中で、雨に備えて防水シートをかける作業をしていたところ、斜面の土砂が崩れ、下半身が埋まったという。
8日午前11時頃、相模原市緑区の工事現場で土砂崩れが発生し、40歳代の男性作業員が土砂に埋まった。
男性は救出され病院に搬送されたが、意識不明の重体。
現場は相模原愛川ICと高尾ICを結ぶ「圏央道」の建設予定地で、排水管を地下に埋め込む作業をしている最中に斜面の約6mの高さから突然、土砂が崩れたという。
当時、男性作業員4人で作業をしていたが、3人は避難して無事だった。
出典URL
http://news24.jp/articles/2013/06/08/07230126.html
21日午前10時半ごろ、札幌市西区山の手5条の下水道工事現場で、作業員の男性(61)が道路に掘った穴の中で「土砂に巻き込まれた」と同僚から消防に通報があった。
男性は同僚に助け出され病院に運ばれたが、およそ1時間半後に死亡が確認された。
警察によると、男性は同僚と2人で汚水管を設置するために掘った縦3m、横1m、深さ1.8mの穴に入って、土砂が崩れないよう杭や板で柵を作る作業をしていたという。
その後、横壁の土砂が突然、崩れ、男性はひざの高さまで土砂に埋まったという。
警察は、一緒に作業していた同僚の話などから、男性が崩れた土砂から逃げようとして穴の反対側の横壁に押しつけられ、その衝撃で腰から脇にかけて骨折して、内臓が圧迫されたとみて詳しく調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20130521/e6c0a469e7ec421d9d6bb86752a8abc2.html
(2013年10月22日 修正1 ;追記)
2013年10月17日付で朝日新聞北海道版(聞蔵)から、現場責任者らが土留めを設けなかった危険防止措置義務違反容疑で書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌中央労基署は16日、水道工事業のT工業と現場責任者の男性(31)を労安法違反(土砂崩壊による危険防止措置義務違反)の疑いで書類送検した。
同署によると、T工業は5月21日、同市内の工事現場で下水道管を埋設するため地面を1.7m掘り下げた際、土壁を支える土留めを設けなかったため、土砂が崩れて男性作業員(61)が巻き込まれ、死亡した。
現場責任者は、「工事を早く済ませようとした」と説明しているという。
11日午後3時半ごろ、茨城県笠間市の製紙原料製造会社で、水戸市の運搬業「M産業」の作業員の男性(55)がおがくずに埋まり、搬送先の病院で死亡が確認された。
警察によると、当時、サイロ内のおがくずを大型ダンプの荷台に移し入れるため、荷台の上で作業中だった。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130512/dst13051200530001-n1.htm
23日正午すぎ、京都府京丹後市大宮町で建設中の山陰近畿自動車道「第14号トンネル」で、発破後の側面が崩落し、作業をしていた建設会社・児玉組(大分県佐伯市)社員の男性(40)が崩れた土砂に埋まった。
2時間半後に救出、病院に搬送したが、午後4時すぎに死亡が確認された。
トンネルは、大宮町と与謝野町を結ぶ野田川大宮道路(4.3km)の一部。
昨年6月に着工、2016年3月の完成を目指して全長1.9kmのうち600mまで掘り進んでいた。
児玉組は、施工業者の大林、公成、吉川共同企業体(JV)の下請けで掘削に従事。
京都府から道路建設を受託している府道路公社建設事務所によると、発破作業は5人一組で行い、男性はリーダーだった。
工事の元請け会社の説明では、この日の昼ごろには十数人が作業に当たっていた。
亡くなった男性は崩落当時、トンネルを掘り進めるために爆破させた後、補強のためコンクリートの吹き付け作業を開始しようと、現場を確認していた時に左奥の側面が縦7m、横7m、奥行き3mにわたって崩れ落ち、最も奥にいた男性が岩の下敷きになったとみられる。
縦1.8m、横1.5m、厚さ50cmの岩の下でうずくまった姿勢で見つかったという。
この工事では、1回の発破で1.2mずつ掘り進み、その度に土砂を取り除き、コンクリートを吹き付けて補強する。
さらに、岩盤とコンクリート壁をつなぐロックボルト(長さ約3m)を打ち込み、上から鋼鉄製の補強具を固定する。
府道路公社によると、こうした工法は山岳トンネルでは一般的という。
今回の崩落個所の大半は、前日までにこれらの作業を終えていた。
建設事務所長は、「トンネルの岩盤は花崗岩質で、比較的安定している。この工事でほかに崩落があったとは聞いていない」と話している。
JVの現場責任者によると、男性らの作業は手順通りに行われており、崩落した部分も前夜からの工事で整備、点検済みだった。
24日、国交省などのトンネル工事の専門家が現地調査を行った。
調査を終えた専門家は報道陣の質問に対し、トンネル内で横から崩落するというのはあまり事例がないとしたうえで、「施工時の状況などを詳細に調べないと今の段階で原因はわからない」と答えた。
専門家は、これまでの工事の資料などの提出を受けて、さらに詳しく調べることにしている。
出典URL
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20130423000159
http://www.nhk.or.jp/kyoto/lnews/2014137871.html?t=1366926026558
2013年4月23日19時52分に朝日新聞から、同日22時48分に読売新聞から、4月24日12時59分にNHK鹿児島から、4月27日に朝日新聞鹿児島全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午後0時15分ごろ、鹿児島県奄美大島の宇検村湯湾の土砂捨て場で配管工事をしていた男性2人が生き埋めになったと、消防に通報があった。
救急隊が救助にあたったが、2人はその場で死亡が確認された。
警察によると、死亡したのは近くの建設会社役員の男性Tさん(69)と土木作業員の男性Sさん(62)。
現場は、奄美大島南部の赤土山の山中。
2人は、地元の建設会社が使っている土砂捨て場の排水のため、幅1m、長さ4m、深さ2~3mの溝を掘って直径約80cmの排水用配管を埋める作業をしていたところ、溝の脇に積み上げていた土砂が崩れ、生き埋めになったらしい。
この溝の両側には長さ4mに渡って、溝を掘った際に出た土砂が積み上げられていたという。
土砂の高さはおよそ3mあり、警察によると、このうちの片側の傾斜のある部分に積み上げられていた土砂の一部が崩れたという。
作業は3人でしており、2人は溝の中で配管をボルトで連結する作業をしていた。
救急隊が到着した時、Sさんは完全に土砂に埋まっており、Tさんは頭部が見えている状態だったという。
建設会社を通じて救急車を呼んだ作業員男性(65)は、「じわじわ崩れたのではなく、一瞬で崩れたようだ」と話した。
警察は26日、死因は圧死の可能性が高いと発表した。
警察によると、一緒に作業していた土木作業員の男性の話しでは、盛り土の崩落は2回あったという。
23日午前11時50分ごろ、盛り土が崩れ、2人はひざまで土砂で埋まり、動けなくなった。
男性が救出しようと土を掘っていた正午ごろ、2度目の崩落で2人が埋まったという。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0423/SEB201304230017.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130423-OYT1T01398.htm
http://www.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/5054121961.html?t=1366836378038
(2014年2月14日 修正1 ;追記)
2014年2月12日21時42分にNHK鹿児島から、1度崩落し、その10分後に起きた2度目の崩落で生埋めになったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 よってタイトルも微修正した。
県警は13日、事故で死亡した建設会社の元役員が安全対策を怠ったとして、業務上過失致死などの疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、宇検村の建設会社の当時69歳の元役員。
この事故は、去年4月、宇検村の土砂捨て場での配管工事中に土砂が崩れ、深さおよそ3mの溝の中で作業をしていた元役員と一緒に作業していた当時62歳の宇検村の元土木作業員の男性が下敷きになって死亡したもの。
警察によると、元役員は、現場の地盤が弱かったにもかかわらず、土砂を防ぐ網の設置など必要な対策を講じないまま工事を行い、元作業員の男性を死亡させたとして、労安法違反と業務上過失致死の疑いがもたれていて、警察は13日、元役員と工事をしていた建設会社を書類送検した。
警察によると事故当時、死亡した2人が作業していた溝ののり面の上の斜面には、溝を掘る際に出た土砂が積み上げられていたが、重みにたえられずに一度崩れ、そのおよそ10分後にさらに大きく崩れた土砂で2人が下敷きになったとみられるいう。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/5055188651.html?t=1392243934544
21日午前11時半ごろ、横浜市瀬谷区の三ツ境病院で、1階の床下で行われていた水漏れの点検作業中に、突然周囲の土砂が崩れ落ちた。
この事故で、床下で作業をしていた会社員の男性(35)が崩れ落ちてきた土砂に埋もれ、およそ40分後に救出されたが、死亡した。
現場ではあわせて3人が作業をしていたが、ほかの2人は1階にいてけがはなかった。
警察によると、病院では去年12月から地下にある水道管の水漏れがあり、男性は、水が出ている場所を特定するために、病院1階の廊下の下に掘った深さ約1.5mの穴の中で、水道管の上にあった土砂を取り除く作業をしていたという。
警察は一緒にいた作業員から話を聞くなどして事故の詳しい原因を調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1056665161.html?t=1366578786533
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000004077.html
ちなみに4月22日12時38分に読売新聞からは、マンホール内部で作業していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。掘った穴かマンホールか、いずれが正かは不明。
1階廊下に設置されたマンホール(縦横約50cm、深さ約1m)内で水道管の点検作業中、マンホールの内部から崩れ落ちてきた土砂で生き埋めになった。
この日は午前9時頃から、男性ら作業員3人が水道管の点検を行っていた。男性は事故当時、1人でマンホールの底に座り、水道管の周りの土砂を取り除いていたという。
出典URL
2013年4月19日付で毎日新聞静岡版から、4月18日15時49分にmsn産経ニュースから、4月19日19時29分にNHK静岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また、4月19日付で読売新聞静岡版から、同趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
18日午後0時55分ごろ、富士市中河原の食品加工会社「N食品化工」富士工場で、「貯蔵タンク内で従業員が生き埋めになった」と他の作業員から119番があった。
消防が駆け付けると、タンク内部にいた清掃作業員のIさん(32)とSさん(17)がトウモロコシの粒で生き埋めとなり、Iさんはサイロの底付近で意識不明の状態で見つかり、約2時間半後に死亡が確認された。死因は窒息死。Sさんは腰などの痛みを訴えて病院に運ばれたが、命に別条はないという。
警察などによると、2人はタンク清掃作業の孫請け会社の社員。
タンクは直径約7m、高さ約29mの円筒形で、輸入したトウモロコシの粒を約600トン貯蔵できる。下から4mの高さまで漏斗状になっており、トウモロコシが排出口(直径約50cm)から落ちる仕組み。
2人は同日午前8時半ごろから、排出口からサイロの中に入り、内壁にこびりついた粒や粉をシャベルなどを使ってそぎ落とす作業をしていたという。
壁から大量の粉が一気にはがれ落ち、下敷きになったとみられる。
N食品化工によると、工場ではトウモロコシを原料にデンプンなどを製造している。
工場には同様のサイロが50基あり、年4、5回、1回につき1週間で委託業者が清掃を行っているが、日本食品化工の社員が立ち会うことはないという。
今回は15日から開始。1回で除去する粒の総量は20トン前後で、すでに19トンを除去・排出していたが、内部の壁面に残る粉の量や崩れ出した原因は不明という。
N食品化工は18日夜、富士市内で記者会見を開き、山口工場長は「誠に申し訳ありませんでした。原因究明と安全対策強化に全力を尽くします」と謝罪した。1965年から稼働するタンクでこれまで事故はなかったという。
警察は、安全管理に問題がなかったか、請負会社を含めて業務上過失致死容疑も視野に調べている。
出典URL
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20130419ddlk22040152000c.html
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130418/dst13041815500006-n1.htm
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20130418-OYT8T01447.htm
http://www.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3034017711.html?t=1366401536888
(ブログ者コメント)
粒や粉が壁にコブのようにこびりついていたのかもしれないが、そういった残留物を今回、どのような方法で除去していたのだろうか?
これまで事故がなかったということだが、これまでの方法と違う方法で除去していたのだろうか?
それとも、これまではタマタマ事故がなかっただけで、前から本質的には不安全な方法で除去してきたのだろうか?
一方、内壁に粒や粉がこびりついている状態なら、崩落を危険予知しない人はいない筈。
誰がどのように判断してサイロ内に入る許可を出したのだろうか?
問題の根は広く、かつ深いかも・・・。
そのように感じた事例である。
(2014年3月20日 修正1 ;追記)
2014年3月18日付で毎日新聞静岡版から、危険防止措置を怠ったとして現場責任者が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
また、3月18日付で朝日新聞静岡版(聞蔵)からも、同主旨の記事がネット配信されていた。
富士労基署は17日、清掃作業を請け負っていた建築会社「K組」(同市比奈)と、現場責任者だった同社社員(56)を労安法違反容疑で書類送検した。
容疑は昨年4月18日、同市中河原にある「N食品加工」工場の円筒状の貯蔵倉庫内を2人が清掃中、上部からトウモロコシの粒が大量に落下。
2人に安全ロープを付けさせるなどの危険防止措置を怠り、生き埋めになった1人(当時32歳)が窒息死したほか、別の1人(同17歳)も軽傷を負ったとしている。
被災者2人はK組の下請会社から派遣されてきていたが、事故当時は現場監督から直接指揮を受けて働いており、K組に危険防止の措置を講じる義務があったと判断したという。
出典URL
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20140318ddlk22040127000c.html
(2015年1月19日 修正2 ;追記)
2015年1月14日付の静岡新聞紙面に、罰金の略式命令が出たという、下記趣旨の記事が掲載されていた。
富士簡裁は13日までに労安法違反の疑いでK組に罰金30万円、現場責任者だった男性に罰金40万円の略式命令を出した。
11日午後10時10分ごろ、愛知県新城市の新東名高速道路の「徳定トンネル」の出入り口付近で、掘削工事中に突然、土砂崩れが起き、土木作業員2人が巻き込まれた。
このうち、男性作業員1人(40)がおよそ1時間後に救出されたが、全身を強く打っていて、搬送先の病院で死亡が確認された。
もう1人の男性も、背中を打つ軽いけがをした。
警察によると、現場では土砂崩れのおそれがあるとして10日、のり面にコンクリートを吹き付ける補強工事が行われ、11日夜はトンネルの出入り口に土砂の落下を防ぐ鉄骨のひさしを設けるための掘削工事をしていたという。
警察は、午後から現場検証を行って事故の詳しい状況などを調べることにしている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130212/k10015449631000.html
2013年1月25日12時43分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午前10時55分ごろ、横浜市鶴見区尻手1丁目のマンション建設現場で、地中の配管工事中に土砂崩れが起き、男性作業員1人が生き埋めになった。
男性は約30分後に駆けつけた救急隊員に土砂から運び出されたが、意識不明の重体。
警察によると、男性が配管をつなぎ合わせる作業をしていた穴に、外に掘り出していた土砂が崩れ落ち、腰の高さまで埋まったという。
警察は、土砂が崩れた原因を調べている。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0125/TKY201301250082.html
27日午後1時55分頃、高知市朝倉横町の下水道工事現場で、地下約10mに下水道管を通す横穴を掘削中、土砂が崩れ、男性作業員2人(49歳、63歳)が生き埋めになった。
事故当時、作業員4人が縦穴(約8m四方、深さ約10m)に下りて作業をしており、このうち、男性作業員2人が掘削機(長さ約5.4m、直径約1m)に乗り込み、横穴を掘る作業をしていた。
掘った土は、掘削機内部のパイプから出て機外に排出する仕組みだが、今回は土と地下水が内部にあふれて、2人とも生き埋めになった。
約8mの地点まで掘り進んだところで、土砂が流れ込んだとみられる。
地下水は縦穴にまであふれ出したが、ほかの作業員2人は逃げて無事だった。
市消防局の救助隊員が出動したが、救出作業中に地下水が噴出。夜を徹して止水作業を行ったが止まらなかったため、消防などが土砂を固める薬剤を注入した。
その後、横穴に流入した地下水を抜く作業を進め、レスキュー隊員約10人が土砂を手で除去して捜索した結果、29日になって2人を掘削機の中で発見した。いずれも死亡が確認された。
工事は高知市の発注で6月から行われており、来年3月までに下水道管を設置する計画。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121027-OYT1T00688.htm
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012102800049
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121029-OYT1T00443.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/121030/dst12103001160001-n1.htm
(2012年11月10日 修正1 ;追記)
2012年11月2日付で朝日新聞高知全県版(聞蔵)から、事故時の若干詳しい状況などが下記趣旨でネット配信されていた。
工事を発注した高知市が1日、会見を開き、「市による事前調査と工法の選択に問題はなかった」と説明した。
また、掘削機から不要な土砂を排出する「排土管」から何らかの理由で大量の水と土砂が噴出したことが事故につながった可能性を指摘した。
事前の調査については、「周辺の地下水が豊富なことは事前に分かっており、通常より多い地点でボーリング調査した」と説明した。
市が選んだ「泥濃式推進工法」は、掘削機の先端から高濃度の泥水を放出し、周囲の土砂を固めながら掘り進める工法。地下水が豊富な場所や地盤が軟弱な場所にも有効とされ、市も、「現場の条件を検討し、今回はこの方法が最適と判断した」と説明した。
一方、市の聞き取りで、事故当時、縦穴にいた作業員が、「『あっ』という声が聞こえて横穴の中を覗きこんだら、Yさんが土砂に埋もれていた」と証言。また、別の作業員は、「排水管から地下水と土砂が噴き出していた」と話したという。
このことから、市は、排土管からの大量の水と土砂が死亡事故につながった可能性を指摘。ただ、原因は不明とした。
(2013年2月23日 修正2 ;追記)
2013年2月19日付で高知新聞と朝日新聞高知全県版(聞蔵)から、再発防止検討委員会が設置されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市は18日、再発防止検討委員会を設置した。
学識者ら5人が委員となって事故原因や再発防止策を議論し、2013年度末までに報告書をとりまとめる予定。
市は、県内外の大学や研究機関から、地盤工学や施工技術、行政経営などの専門家5人を招請。市役所で行われた委嘱式で岡崎市長は、「事故現場で採用した工法は全国で一般化している。原因を究明し、類似の事故が起きないよう、(成果を)全国に知らせていきたい」と述べ、5人に委嘱状を手渡した。
委員らは事故現場を視察し、地盤や事故状況などを確認。その後に開かれた初会合では、
□機材や設備の点検や監視方法
□作業員の役割と安全確保
□作業の無人化
などをテーマに議論を進める方針を決めた。
13年度末までに3~4回話し合う予定で、委員長に選ばれた高知工科大マネジメント学部長の那須清吾教授(行政経営学)は、「万が一、事故が起きた場合でも、作業員の安全が確保できるよう対策を考えていきたい」と話した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kochi/news/20130218-OYT8T01284.htm
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。