2015年12月22日20時7分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
建物の基礎になるくいの施工データ不正が相次いだ問題で、大手建設会社などが加盟する日本建設業連合会(日建連)は、22日、くい工事に関する管理指針を新たに定め、公表した。
再発防止に向け、元請け建設会社が、毎日、くいの施工データを確認することなどを規定した。
くい工事を巡っては、旭化成建材で過去の工事3052件のうち360件のデータに不正があり、同社以外にもジャパンパイルなど8社の56件で不正が判明した。
くい工事は、下請けが担う場合が大半だが、元請けへの報告は、全体のくい打ち終了後に一括して報告することが常態化していた。
現場責任者がくい打ち工事の途中で一部のデータ紙を失い、他データを流用して体裁を整え、報告していたとされる。
こうした点を踏まえ、日建連は指針で、くい工事業者から毎日、施工報告を確認することを元請けに求めた。
施工データを自動記録・保存できるシステムの導入を勧め、印字式のアナログ記録機械を使用する場合は、専属の記録係員を配置するよう促している。
指針には、各業者間の責任分担を明確化する規定も盛り込まれた。
元請けには、総合的な品質管理責任があり、くい工事を担う下請けには、設計通りにくいを打ったことを保証できる仕組みが求められるとしている。
また、強固な地盤(支持層)へのくいの未達を防ぐため、設計段階でも必要に応じて追加地質調査を実施するなど、細かく確認することを要請している。
国土交通省も、くい工事に関する指針を策定する。
支持層が特定しにくい場所でのくい打ちに立ち会うなど、元請けのくい打ちへの立ち会い頻度を増やすよう求めるほか、元請けと下請けの責任分担の明確化も促す。
出典URL
http://mainichi.jp/articles/20151223/k00/00m/040/062000c
以下は、関連報道。
(2015年12月21日20時14分 時事ドットコム)
くい打ち、元請けが当日確認=再発防止で指針-日建連
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201512/2015122100756&g=soc
(2015年12月22日付 日本経済新聞朝刊)
杭打ち、毎日報告 日建連が指針案 国交省にきょう提出
http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ21I83_R21C15A2TI1000/
(2015年12月22日8時16分 読売新聞)
杭打ち、元請け立ち会いや報告ルール化…国交省
http://www.yomiuri.co.jp/national/20151222-OYT1T50007.html
ちなみに、10日ほど前にも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(2015年12月12日付 毎日新聞東京版朝刊)
くい打ちデータ不正 データ管理軽視の風潮」 国交省有識者委が指摘
http://mainichi.jp/articles/20151212/ddm/041/040/115000c
(ブログ者コメント)
2015年12月25日に国交省の有識者会議からも、問題点や再発防止策などを盛り込んだ中間報告書が公表された。 (別途、紹介予定)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。