2015年7月2日9時13分に山形新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月2日12時35分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前8時ごろ、山形市桜田小で、プールの機械室から塩素ガスが発生した。
同校によると、50代の女性教諭がプールの水質を調整する作業をしていた際、消毒液を違う投入口に誤って入れたため、化学反応が起き、ガスが発生したという。
女性教諭と連絡を受けて処理に当たった30代の業者の男性の計2人が入院した。いずれも命に別条はないという。体調不良を訴える児童はいないという。
同校によると、女性教諭は1人で塩素濃度を調整する作業をしていた。
水質を管理するための薬品を注ぎ入れる投入口は二つ並んでおり、女性教諭は誤ってごみなど水の汚れを凝集する薬品を入れる投入口に消毒液を注いだという。
水の汚れを凝集する薬品は酸性で、消毒液はアルカリ性のため、混ざり合って塩素ガスが発生したとみられる。
異変に気付いた女性教諭は、教頭、校長に連絡。教室の窓を閉めてガスが流入しない対策を取った。臭いはすぐに薄れた。この日は通常通りに授業を行った。
同校はプールの機械室を管理している業者に連絡し、原因を確認するなどの処理を依頼した。
業者の男性は機械室内で作業し、安全を確認した際は体調に異変を感じなかったが、現場を離れた午後になって不調を訴え受診し、病院側が119番通報。消防が残留ガスの有無を調べ、安全を確認した。
渡辺校長は、「多くの人に心配と迷惑を掛け、申し訳ない。再発防止に努めたい」と述べた。
同小では先月1日にプール開きを行っており、定期的に塩素濃度の調整作業を続けていた。
出典URL
http://yamagata-np.jp/news/201507/02/kj_2015070200028.php
http://www.news24.jp/articles/2015/07/02/07303238.html
(ブログ者コメント)
次亜塩素酸ソーダをポリ塩化アルミニウムのタンクに誤投入したための事故だと思われる。
しかしながら、この種の事故トラブルは過去に数多く発生しており、本ブログでも多数紹介済。
そのような状況につき、学校側でも対策はとっていたと思うのだが・・・。
なぜ間違ったのだろう?
2014年9月1日13時57分にNHK鳥取から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月2日付で日本海新聞と毎日新聞鳥取版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前9時すぎ、米子市西町にある鳥取大学医学部附属病院の男性職員から、「薬品を混ぜて有毒ガスが発生したかもしれない」という通報が消防にあった。
消防や警察が調べたところ、病院の敷地内で地下水などをろ過する装置の清掃点検作業を行っていた業者の男性が、消毒に使うアルカリ性薬品の「次亜塩素酸ナトリウム」が減っているのを確認し、タンクに補充しようとしたところ、誤って酸性薬品の「ポリ塩化アルミニウム」約18ℓを混入させてしまったという。
このため、タンクに残っていた約5ℓの次亜塩素酸ナトリウムと化学反応が起こり、目や皮膚などに強い刺激を与える有毒な塩素ガスが発生したという。
消防や業者ではすぐにタンクを水で洗い流すなど中和作業を行ったが、周囲に異臭が広がったことから、警察と消防が近くに住む人たちに一時、屋内避難を呼びかける騒ぎとなった。
警察や消防によると、この騒ぎで気分が悪くなった人やけがをした人などはいないという。
タンクには、入れるべき薬液名が記されているだけで、注入口は同じような形をしている。
鳥取大学医学部附属病院では、「周辺の住民に迷惑をかけて申し訳ない。業者に指導を徹底するとともに薬品の置き場所を分けるなど再発防止策を検討する」と話している。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/tottori/4043052881.html?t=1409614547834
http://www.nnn.co.jp/news/140902/20140902010.html
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20140902ddlk31040561000c.html
2014年9月2日6時19分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鳥取大医学部は、1日午後、福本・医学部長らが記者会見して経過を説明し、異臭発生について陳謝した。
井戸水はトイレの水として今年4月から使用し、薬剤は1か月に1回補充。
再発防止のため、隣り合っている二つの薬剤タンクの外カバーを色分けするなど、判別しやすくするという。
一方、1300人以上の入院・外来患者がいた病棟と中央診療棟などに、一斉放送で異臭発生を伝えるまでに1時間20分かかったことを明らかにした。
佐藤・医学部事務部長は、「対応が遅れ、反省している」と述べた。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140901-OYT1T50140.html?from=ycont_top_txt
鳥取大医学部付属病院HPには、下記趣旨の記事が掲載されていた。
平成26年9月1日、午前9時頃、第二中央診療棟南側ポンプ設備において、防災用の備蓄用水である井水(※)の浄化装置で、本来、次亜塩素酸ナトリウムを入れるタンクに、誤ってポリ塩化アルミニウムを入れたことにより、化学反応が起き、塩素ガスが発生するという事故が起きました。
直ちに消防局へ通報し、薬品の除去、洗浄が行われ、ガスの発生は解消されました。
この浄化装置は、貯水槽の手前にあるもので、作業にあたり止水していたため、井水への影響はありませんでした。
※鳥取大学医学部には、防災用の備蓄用水を確保するため、今年3月に井戸が完成、4月から運用しています。そして、この井水(井戸からの水)を工業用水の貯水槽に入れて蓄えています。
出典URL
http://www2.hosp.med.tottori-u.ac.jp/news/14556.html
(ブログ者コメント)
PACと次亜塩素酸ナトリウムを間違えて補充し塩素ガスが発生する事故は、毎年のように起きている。
事故発生には、いくつかのパターンがあるが、同じ事故が繰り返し発生するというパターンの、これは代表的な事例の一つだ。
2014年7月16日付で千葉日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午後3時40分ごろ、千葉市若葉区東寺山町の化学薬品製造会社「S社」からガスが発生し異臭がすると119番通報があった。
男性経営者(56)と従業員の次男(25)がのどの痛みなどを訴えて病院に運ばれたが、軽傷という。
警察は詳しい原因を調べている。
警察によると、経営者は当時、円柱状のタンク(高さ約2m、直径約1.8m)で塩素を製造する準備中。
「硫酸アルミニウムに誤って次亜塩素酸ナトリウムを混ぜた」と話しており、さらに水で中和しようとしたため、塩素ガスと硫化水素ガスが発生し周辺に漏れ出したとみられる。
敷地内にいたのは2人だけだった。
警察などは、周囲約300mを通行止めにして安全を確保したほか、住民らに窓を閉め外出を控えるように呼び掛けた。
現場は千葉都市モノレールみつわ台駅から南に約500mの住宅街。
現場周辺は立ち入り禁止となり、小中学校が児童・生徒を屋内に避難させ、集団下校措置を取ったほか、住民も外出ができなくなるなど緊張が走った。
住民によると、同社周辺では度々、塩素系などの異臭がしていたという。
出典URL
http://www.chibanippo.co.jp/news/national/203872
2014年7月16日付で朝日新聞ちば首都圏版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、通報直前、硫酸アルミニウムのタンクに同じ流体を足そうとし、誤って別の流体を足し、塩素ガスなどが出たという。
(ブログ者コメント)
事例が増えてきたので、新たに「事例(混触)」カテゴリーを作りました。
2014年7月13日付で朝日新聞広島版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前11時20分ごろ、広島市南区の広島大学病院の敷地内にある排水処理施設で、塩素系の薬品が入ったタンクに誤って別の薬品を入れ、塩素ガスが発生した。
警察によると、誤りに気付き、薬品の抜き取り作業をしていたビル管理会社員の男性(61)が気分不良を訴え、意識不明の重体になった。病院の患者らに影響はなかった。
警察によると、塩素ガスが発生したのは、診療棟や入院棟とは別棟のエネルギー棟地下にある排水浄化施設のタンク。
男性の部下が誤って別の薬品を入れ、上司にあたる男性に報告。別の社員と3人で薬品の抜き取り作業をしていて、ガスを吸い込んだとみられる。
消防署員が薬品の抜き取り作業をして、同日夕までに安全が確認された。
(ブログ者コメント)
排水処理設備、薬品、誤混入、塩素ガスというキーワードから類推するに、消毒用の次亜鉛素酸ソーダと凝集沈殿用のポリ塩化アルミニウムとが、タンク内で混じったものと思われる。
同種事故は、しばしば発生しており、本ブログでも何件か紹介済。
(2016年4月3日 修正1 ;追記)
2016年3月31日付で朝日新聞広島版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
広島地検は、30日、業務上過失致死の疑いで書類送検された男性社員3人を、不起訴処分とした。
地検は、「反省しているなど、情状全般を考慮した」としている。
キーワード;混食、混触
2014年6月24日付で毎日新聞北海道版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道電力は23日、泊原発の仮設ごみ置き場で5日に発生したぼやについて、「異なる溶剤を一つの袋に入れた結果、化学反応で発熱、発煙した可能性が高い」とする調査結果を発表、道と周辺4町村に報告した。
北電によると、協力会社の作業員が工事を終えて不要となったペースト状のパテ(約1kg)と液状の硬化剤(約1ℓ)をそれぞれ布に染みこませ、同じごみ袋に入れたため、化学反応が起きた可能性が高いとしている。
作業員は、「認識不足だった」と話しているという。
北電の内規には原発敷地内での溶剤の廃棄方法に関する明確な規定はなく、今後見直す。
出典URL
http://mainichi.jp/area/hokkaido/news/20140624ddlk01040260000c.html
6月24日付で読売新聞北海道版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
同社は23日、廃液漏えい防止装置の防水工事で出たゴミの処理が不適切で発熱したためと発表した。
発表によると、発煙は工事で使った半練り状の塗料であるパテと、硬化剤の残りが化学反応し、高温となったことが原因。
通常、パテ100に硬化剤1の割合で使うが、硬化剤を拭き取ったぞうきんとパテをまとめて捨てた結果、1対1に近い割合となり、発熱しやすくなった。
当時は気温も30℃と高かった。
ゴミは、協力会社が産廃業者に出すために仮置きしていたという。
同社は、「注意喚起とともに社内規定を見直し、再発防止に努めたい」としている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20140624-OYTNT50004.html
6月23日19時7分にNHK北海道NEWS WEBからは、取り扱いに関する規程はあるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
その後の調査で、北電は火事の原因について、原発の補修工事を行う協力会社が原発周辺の設備工事の際に使った塗料と硬化剤を本来、別々に分けて捨てるべきところを一緒にビニール袋に入れて捨てたため、化学反応を起こして袋に引火し、煙が出たとみられることがわかった。
このため北電は、原発で工事やメンテナンスを行う協力会社、30社余りに対し、化学製品の取り扱いを定めた規程に従って、適切に処理するよう呼びかけたという。
北電は、「工事などで化学物質の廃材が出た場合は今後、適切な方法で速やかに処理するよう規程を徹底させ再発防止に努めたい」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20140623/5429611.html
(ブログ者コメント)
硬化剤廃棄時の発火トラブルは、2012年10月に高浜原発でも起きている。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2406/
ブログ者思うに、これらは原発敷地内で起きたために報道されただけで、世の中には、表に出ない同種トラブルが結構あるのかもしれない。
(2014年7月10日 修正1 ;追記)
2014年6月24日付の北海道新聞紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。
硬化剤の製品ラベルには、目的外で他の化学物質と混ぜないよう注意を促す表示があったが、協力会社社員が見逃していたという。
北電によると、パテと硬化剤は、発電設備の洗浄剤廃液が保管場所から漏れ出ないよう防液堤表面を塗装するもので、本来は、練り状のパテ100に対し、液体の硬化剤1の量を混ぜて使う。
だが、協力会社員は、別々の容器に保管していた両者を廃棄する際、掃除用布に染み込ませながら、1対1の分量を同じビニール袋に入れた。
北電は、「化学物質を含んだ残材の不適切な取扱いで、認識が不十分だった」とし、製品ラベルの確認や工事残材を早期に原発構内から撤去することなど、再発防止策を徹底するとしている。
2013年10月5日付で朝日新聞茨城版(聞蔵)から、10月4日付で毎日新聞茨城版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前10時40分ごろ、日立市大みか町の日立製作所の研究施設から「火災が発生し、けが人が1人でている」と119番通報があった。
警察によると、けがをしたのは施設の研究員で、同社の関連会社員の男性(44)。顔や右手に軽いやけどをした。
消防署員が、臨海第2研究棟1階の研究室でポリ容器が燃えたことを確認した。
警察の説明では、男性は当時、研究で使用した硝酸液の廃棄作業をしており、ポリ容器に移す際、何らかの原因で小規模な爆発が起き、出火して施設内の一部が焼けたという。
男性は、その際の爆風を受けたとみられる。
出典URL
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20131004ddlk08040174000c.html
(ブログ者コメント)
爆発、硝酸、廃棄という3つの言葉からは、混触が起きたのではないか?ということが想起される。
仮に混触だったとすれば、ポリ容器の中に還元性の物質が入っていたのかもしれない。
硝酸の混触危険性については、下記参照。
http://www.jaish.gr.jp/anzen/gmsds/0597.html
同様な事例として、過去に山形県の半導体工場で、メチルエチルケトン溶液を廃棄しようとして、誤って形状の似ている廃硝酸容器に投入して爆発した、という事例が、失敗知識データベースに掲載されている。
http://www.sozogaku.com/fkd/cf/CC0200053.html
2013年9月10日付で毎日新聞青森版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午後3時20分ごろ、青森市八重田1の「O食品工業」1階の工場で、塩素ガスが発生し、工場から漏れた。
警察によると、けが人は報告されていない。
発生当時、工場で働いていた従業員約60人は工場2階の休憩室に避難したあと帰宅。
ガスの中和作業は午後8時前に終了した。
同社などによると、希塩酸と次亜鉛素酸ナトリウムを希釈する機械の操作を誤って塩素ガスが発生したという。
警察や消防は、付近の住民に窓を開けたり外出しないよう呼びかけた。
出典URL
http://mainichi.jp/area/aomori/news/20130910ddlk02040013000c.html
2013年9月10日6時12分にFNNからは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
タンクから塩素ガスが発生した。
消毒用の薬品と別の薬品を誤って混ぜて、塩素ガスが発生したものとみられている。
出典URL
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00253520.html
(2013年9月24日 修正1 ;追記)
2013年9月10日付の東奥日報紙面に、より詳しい下記趣旨の記事が掲載されていた。
警察などによると、食品加工を行う同社の第2工場で、作業員が用具の殺菌作業に使うため、塩酸を希釈するタンクに塩酸を注ぎ足そうとしたところ、誤って別の液体(次亜塩素酸ナトリウム)を入れ、有害ガスが発生したという。
用具の殺菌は毎日行っており、作業員は作業経験があったという。
2013年7月22日付で朝日新聞静岡全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また7月22日付の静岡新聞紙面にも、同主旨の記事が掲載されていた。
21日午前9時25分ごろ、富士市平垣の製紙会社「王子マテリア富士第一工場」で、薬品を入れていたポリタンクが破裂した。
警察によると、薬品を混ぜていた臨時工事業者2人に薬品が飛び散り、顔などにやけどを負った。
警察によると、けがをしたのは設備メンテナンス会社の経営者の男性(42)と同社従業員の男性(36)。
2人は、工場の設備補修に使う腐食防止用の被膜材を作ろうとし、誤って別の薬品を混ぜたという。
ポリタンクが膨張、破裂し、薬品が飛び散った。
警察によると、タンクには薬品のメチルエチルケトンパーオキサイドが入っていて、有機酸を間違って注入したという。
化学反応を起こして破裂したとみられる。
近くにいた別の作業員が事故に気付き、2人の負傷個所に水をかけるなどの応急措置をした。
4日午前11時ごろ、大館市御成町、A病院の1階機械室で、地下水を消毒するための次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)の水溶液をプラスチック容器に補充する作業をしていたところ、容器が破裂。作業中の同市の病院職員男性(62)が右手中指を骨折した。
消防などによると、破裂した容器は縦、横、高さ約50cmの立方体。くみ上げた地下水に、機械制御で自動的に水溶液を添加している。
事故に気づき、機械室に救助に駆けつけた事務職員男性も体調不良を訴え、一時、市立総合病院に運ばれた。
NaClO液は、酸化すると有毒の塩素ガスを発生することもあるという。
消防が現場に到着した際には機械室周辺に刺激臭が残っていたが、大気中からガスは検出されなかった。
消防は中和用の石灰をまき、午後0時25分に病院施設が通常通り使えるようになった。
病院関係者によると、2〜4階にある病棟(98床)はほぼ満床状態。事故直後に職員が異臭に気づき、ガス発生の恐れもあると考え機械室近くの防火扉を閉めた。
1階にいた外来患者約20人は看護師が誘導して外に避難させた。
入院・外来患者の体調に異常はなかった。
出典URL
(ブログ者コメント)
過去の同種事例から考えると、ポリ塩化アルミニウムも添加していて、その容器の中に間違って次亜塩素酸ナトリウム水溶液を補充したのかもしれない。
24日午後3時半ごろ、福井県の関西電力高浜原発2号機の原子炉補助建屋で、塗装用の溶剤から出火した。
原子力規制庁などによると、作業員がすぐ消火器で消し止め、けが人はおらず、原発施設や周辺環境への影響もないという。
関電によると、塗料を早く乾かすために使う液体の固化剤と促進剤が200mℓずつ余っていたため、作業員が補助建屋の通路でポリ容器に入れて混ぜたところ、火花と煙が上がった。
これまでも混ぜ合わせて廃棄していたといい、規制庁と関電が詳しい原因を調べている。
出典URL
http://www.47news.jp/CN/201210/CN2012102401001856.html
(ブログ者コメント)
発火原因についてネットで調べたところ、㈱紀伊のHPに、以下のような注意書きがあった。
樹脂は促進剤、硬化剤ががないと硬化しません。また、混合順序として、樹脂に促進剤をよく混ぜ、積層時に硬化剤を入れます。
促進剤と硬化剤を直接混合すると、発火、爆発的な反応が起こり大変危険です。
混合順序を守り、十分注意して下さい。
http://kii-bousui.co.jp/services.html
固化剤イコール硬化剤のことだとすれば、促進剤と直接混ぜると発火するのは、業界の常識のようだ。
「これまでも混ぜ合わせて廃棄していた」という報道が正しいなら、この会社、作業員教育や現場での監督が不十分だったといえるだろう。
(2012年11月12日 修正1 ;追記)
2012年11月6日19時5分にmsn産経ニュースwestから、容器に内容物表示がなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
塗料を早く乾かすために使う2種類の液体を作業員が混ぜて発生した火災について、関電は6日、保存容器に内容物の表示がなく、作業員が種類を確認せずに混ぜて化学反応が起きたのが原因と発表した。
関電によると、塗料を入れず2種類だけを混ぜると化学反応で発熱するが、作業員は危険性を確認せずに混ぜていた。
液体は別の作業員が使った残りで、1年近く前から倉庫に置かれていたという。
関電は、容器の内容物の表示を徹底する。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/121106/waf12110619100024-n1.htm
(ブログ者コメント)
10月24日に共同通信から配信された内容とは、少し様子が違っていたようだ。
今回の事例では、追加報道があったので、おそらくは正しいであろう情報を得ることができたが、このようなことはレアケース。
初回の正確でない情報だけが、修正報道されずに流れっ放しになっている・・・そんなことも多々あるのだろう。
コメントを書く際には心しておきたい。
県教委は5日、臼田高で4日夕に男性教諭がプールの消毒作業を準備する際、使用する薬品を間違え、有毒な塩素ガスが発生したと発表した。
けが人はなく、同高は安全を確認するため5日は休校した。
県教委などによると、教諭は4日午後5時半ごろ、プール脇の機械室の消毒用タンクに、本来の次亜塩素酸ナトリウムではなく、藻などの浮遊物を集める際に使うポリ塩化アルミニウムを投入し、塩素ガスが発生した。
教諭はすぐ異臭に気が付き、逃げて消防に連絡した。「思い込みで薬品を間違えた」と釈明したという。
混ざり合った液体がゼリー状になって除去できないため、窓ガラスの目張りとタンクの密閉で対応。
連絡を受けた消防が5日、塩素ガスを中和する消石灰をタンクに入れ、ガス発生が止まったことを確認した。
出典URL
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20120706ddlk20040085000c.html
一方、7月6日12時5分に読売新聞からは、若干ニュアンスの違う記事がネット配信されていた。
薬品は別の保管庫で管理していたが、教諭は容器の表示などをよく確認していなかったという。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120706-OYT1T00271.htm
(2012年7月29日 修正1 ;本文加筆修正)
2012年7月5日付で信濃毎日新聞紙面に掲載されていた記事を元に、本文を加筆修正した。
(ブログ者コメント)
この2物質の混触事故はしばしば発生しているが、混じり合った物質がゼリー状を呈するという報道は初めてだ。
21日午後2時20分ごろ、高松市のし尿処理施設「市衛生処理センター」で、脱臭用の次亜塩素酸ソーダのタンクに硫酸アルミニウムの液体が混入し、塩素ガスが発生した。
業者の男性(40)と職員3人の計4人が吐き気などを訴えて病院に搬送されたが、いずれも軽傷という。
警察などによると、業者の男性が汚水の凝集剤に使う硫酸アルミニウムの液体を搬入した際に、注入口が隣にある次亜塩素酸ソーダのタンクに注ぎ、ガスが発生したという。
ガスは施設内に充満したが、周辺住民の避難はなかった。
市は、施設の稼働を午後3時半に停止し、専門業者にガスの吸入処理などを依頼したという。
(ブログ者コメント)
またしても次亜塩素酸ソーダがらみの混触事故が起きてしまった。
この手の事故は、注入口のサイズを変えると根絶できるのだが、不特定多数の会社に納入するローリーが対象になるので、対応は困難なのかもしれない。
10日午前11時20分ごろ、札幌市西区の「スポーツクラブZ」で、「塩素に薬品を誤って混入し、ガスが発生した」と従業員から119番通報があった。
救急隊員が駆けつけると、アルバイト従業員の女性(28)が体調不良を訴え、病院に運ばれたが軽症。ほかにも従業員やプール利用者数人がのどの痛みを訴え、その場で手当てを受けた。
警察などによると、女性は4階プールに隣接する機械室で、プール消毒用の「次亜塩素酸ソーダ」が入ったタンクに、水中の汚れを集める凝集剤「ポリ塩化アルミニウム」を誤って混入し、塩素ガスが発生したという。
出典URL
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/371242.html
(ブログ者コメント)
本ブログに掲載した次亜塩素酸ソーダとポリ塩化アルミニウム(PAC)の混触事故は、この1年、これで3件目だ。
このアルバイト女性、クラブ側から混触の危険性について教育を受けていたのだろうか?
※以下は、掲載済の過去事例。
2011年 5月25日 京都の幼稚園 PAC→次亜タンク
2011年12月28日 大分の温泉施設 次亜→PACタンク
28日午前11時50分頃、大分市の温泉施設「Lの湯 花園店」から「異臭がする。誤って薬品を混入したようだ」と119番があった。
消防が屋外のタンク付近で有毒な塩素ガスの発生を確認した。
利用客らが一時、避難したが、ガスは微量で、気分が悪くなった人はいなかった。
消防などによると、シャワーに使う井戸水を消毒するため、二つのタンクに次亜塩素酸ソーダとポリ塩化アルミニウム(PAC)を保管しているが、従業員が27日、ポリ塩化アルミニウムのタンクに誤って次亜塩素酸ソーダを入れたため、化学反応を起こしたとみられる。
業者が中和作業を行った。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
□この2種類の薬品は同じ場所で使うことが多いので、過去に多くの混触事故が起きている。
□その点、この施設の人も認識していた筈だが、表示とか教育などに不備な点があったのだろうか?
それとも、勘違いといったヒューマンエラーが原因だろうか?
警察によると、屋外に設置された浄化槽を点検中の作業員が、誤ってポリ塩化アルミニウム(PAC)を次亜塩素酸ナトリウムが入ったタンクに入れ、化学反応が起こり、塩素ガスが発生したとみられる。作業員は「タンクの注入口を間違えた」と話しており、警察が事故状況などを慎重に調べている。
当時、園児約270人と職員約30人が園内にいたといい、園児らが屋外に避難誘導されたほか、保護者らが迎えにきた現場は一時騒然となった。
別の浄水場に取りに行ったというイレギュラーな行動とも合わせ考えると、通常、作業していた人の代わりに作業したための事故ではないのだろうか?
(追加情報;10月4日追記)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。