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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2017524520分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

北朝鮮の核・ミサイル開発に懸念が高まっている。

 

核兵器の恐ろしさとは何だろうか。

熱線と爆風による大規模な殺傷と破壊、そして放射能汚染はもちろん深刻な脅威だ。

 

しかし、はるか上空の核爆発で地上に起きる「電気がない世界」の恐怖は想像できるだろうか。

一時的な停電ではなく、国の電力網全体が破壊されて何年も復旧しなくなるような事態だ。

 

読売新聞調査研究本部の永田和男主任研究員が解説する。

 

【電磁パルス攻撃は「現実の脅威」】

 

「一発の核爆弾が我が国上空のはるかな高さで爆発することで電力供給網と死活的に重要なインフラが崩壊し、何百万もの生命が危険にさらされる。北朝鮮が核弾頭搭載可能なミサイルを持ち、イランも保有に近づく現状を見れば、電磁パルス攻撃は理論上の懸念ではなく、現実の脅威である」。

 

昨年7月、ドナルド・トランプ氏を大統領候補に正式指名した米共和党大会で採択された綱領に、こんな一項が盛り込まれていた。

 

電磁パルスは、一定の高度で核爆発が起きた時に起きる電磁波のことだ。

核爆発により放出されるガンマ線が空気分子と衝突することで発生する。

電磁パルスが地磁気に引き寄せられて地上に向かう時に大電流となり、電子機器や送電線などに入り込んで破壊してしまうのだ。

 

2004年に米議会に提出された専門家委員会の報告書「電磁パルス攻撃の合衆国への脅威評価」によると、電磁パルスは核爆発が地上40~400kmの高さ(30~500kmという説もある)で起きる時に、最も発生しやすい。

大気が適度に希薄なために、ガンマ線が爆発地点から遠方まで拡散するためだという。

 

爆発地点が米国中部の上空高度400kmなら、地上の影響範囲は全米をすっぽり覆う半径2200kmに達するという試算もある。

 

 

発電施設、スマホ、パソコンを次々に破壊

 

10キロ・トン程度の核弾頭(広島に投下された原爆は15キロ・トン)が大気の希薄な高度上空で爆発しても、爆風はほとんど起きず、熱風や放射能の影響も地表には届かないとされる。

 

したがって爆発の時点では、死傷者も建造物の破壊も発生しないが、その間に電磁パルスによる大電流が送電線などに入り込み、ネットワークで結ばれた発電や変電施設は次々に焼け落ちた状態になる。
スマートフォンやパソコンなどの電子機器部品にも大電流が入り込み、破壊されてしまう。

 

実は、こうした現象は第2次世界大戦中の核開発初期段階から、開発に携わった物理学者らの間で予想されていた。

 

1962年に米国が北太平洋上空400kmで行った核実験では、実験場から1300km以上離れたハワイ・オアフ島で停電が発生した。

この実験が米本土上空で行われていたら、全米規模の電力喪失事態が起きていただろうと指摘する物理学者もいる。

 

ただ、翌63年に大気圏内、宇宙空間での核実験を禁止した部分的核実験禁止条約が発効したこともあり、その後、これほどの高度での核爆発実験は行われていない。

 

冷戦終結で、米ソなど超大国による核戦争は遠のいたが、最近は、国際条約を顧みない北朝鮮などの「ならず者国家」やテロ組織が核を使用する懸念が着実に高まる。

 

一方で、電力と電子機器への依存度は、60年代当時とは比較にならないほど増大している。

 

2001年の同時テロや03年のニューヨーク大停電を経験した米国では、特に、電磁パルス攻撃で起きる国家規模での電力喪失事態への懸念が広まっていると言える。

 

 

電力システム崩壊なら「1年後に9割死亡」

 

では、国全体で長期間、電力がまったく使えなくなると、どのようなことが起きるのだろうか。

 

そのイメージをつかむのに、今年2月公開の日本映画「サバイバルファミリー」(矢口史靖監督)が参考になる。

平凡な一家の視点から、現代人の生活がどれほど電力に依存し、それがないと、どんなことが起きるかがわかりやすく描かれていた。

 

普段と変わらないある日、原因もわからず電気が止まる。

目覚まし時計もスマホもテレビも、冷蔵庫もガスコンロも水道も使えない。

今何時かもわからないまま外へ出ると、エレベーターも信号機も自動車も電車も、何もかも止まっている。

現金自動預け払い機(ATM)は作動せず、預金データも消えてしまっている。

食料や水、日用品は次第に尽きていく――

 

ただ、この作品では、人の死や暴力的な場面はほとんど登場せず、最後には再生に向けたハッピーエンドも用意されている。

 

一方、米国では近年、電磁パルス攻撃で起きる「電気のない世界」をテーマとした近未来小説が続々発表され、一つのジャンルを形成している。

飢餓や疫病、略奪の横行など、社会秩序崩壊をこれでもか、とばかりに描いた作品がほとんどだ。

 

先に挙げた04年の議会報告書は、全米規模の電力システム崩壊があった場合、復旧には数年を要し、食料や燃料、医薬品などあらゆる物資の欠乏と衛生確保が困難になることから、飢餓と疫病は免れず、人口3億人余りの米国で「1年後には90%が死亡している」と予測している。

 

ニューヨークなど大都市で上下水道がまったく使えなくなり、食料がどこからも輸送されてこない状態を考えただけでも、生き残りが容易ではないことは想像に難くない。


電磁パルス攻撃を扱う近未来小説も、この報告書の見通しを参考にしているものが多い。

 

 

               (2/2へ続く)

 

 

 


キーワード;太陽フレア






 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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