2015年1月10日19時56分に読売新聞から、『「異物混入珍しくない」と識者、従来表面化せず』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
最近になって、異物混入が次々に明らかになっている。
日本マクドナルドでは、チキンナゲットにビニール片のようなものが入っていたほか、ポテトに人の歯のかけらが混入していたことなどが判明。
日清食品冷凍の冷凍パスタや和光堂のベビーフードなど、ほかの企業の商品でも異物混入が発覚し、対応に追われている。
ただ、森岡孝二・関西大名誉教授(企業社会論)は、「異物混入は珍しいことではない。これまでは客と企業の話し合いで解決し、表面化してこなかっただけだ」と指摘する。
2002年の調査で、食品関係企業約100社の半数が「過去5年間で異物混入などの問題があった」と答えたという。
森岡教授は、「今はネットの普及で、食の安全に関わる情報は瞬時に広まる。企業には、これまでよりも迅速な自主回収と徹底した原因究明が求められている」と強調した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150110-OYT1T50096.html
2015年1月9日22時55分に朝日新聞からも、『異物混入「絶無は不可能」 ファミレス幹部の自民議員』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ファストフード店などの異物混入をめぐり、自民党の穴見陽一衆院議員(45)=比例九州=が自身の交流サイト「フェイスブック」(FB)に「異物混入自体はけっして珍しくない」と投稿した。
穴見氏はファミリーレストラン「ジョイフル」(大分市)の代表取締役相談役。
朝日新聞の取材に対し、「表現に行き過ぎた点があったが、消費者に現実をふまえた対応をしてもらいたかった」と説明している。
FBによると投稿は7日。
「異物混入は忌まわしい事ではありますが、これを絶無にすることは不可能」と書き込んだ。
対価目当てに混入を装う消費者がいるとも触れ、「被害請求なのかゆすりたかりなのかよくわからない事例もあります」と指摘。
そのうえで、混入は珍しくないとの認識を示した。
報道ぶりに対しては、「事情を精査せずに今回のような一方的な訴えの片棒を担ぐような報道をしていたら、不要に世の中を混乱させ、企業とそこで働く人々の心を傷つける」と指摘した。
ジョイフルは、九州を中心に数百店舗を全国展開。穴見氏は同社社長を経て、現在衆院議員2期目。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH195K83H19TPJB00V.html
以下は、最近の関連記事。
異物混入「食品事業者は防止徹底を」 厚労省が通知
(2015年1月9日17時12分 朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASH194SFLH19ULBJ00F.html
ペヤング虫混入騒動、なぜ過熱? 過剰反応との指摘も
(2014年12月25日21時52分 朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASGDM6KWPGDMUTIL05G.html
(ブログ者コメント)
○本ブログでは2013年、給食への異物混入報道があまりに多いので、主だったものを紹介したが、当時、ファストフード店などでの異物混入は、さほど報道されていなかった。
今と同程度、あったと思うのだが・・・。
○ブログ者も、何年か前、スーパーで買った豆腐に髪の毛が入っているのを見つけたことがある。
小さな豆腐屋ゆえ、スーパーに連絡して出入り禁止になっても気の毒と思い、豆腐屋に直接、連絡したのだが、意に反し、スーパーに連絡してくださいとの返答だった。
スーパーがクレームを一括管理することになっているのか?
そこでスーパーに連絡すると、担当者が菓子折を持ってお詫びに来て、たかが髪の毛一本で・・・と、却ってこちらが恐縮した、そんな経験をしたことがある。
ことほどさように、世の中には、表に出ない異物混入事例がゴマンとあるのだろう。
要は、産業安全と同様、原因を究明し再発防止に努めることだが、これまでの一連の報道から考えると、異物混入の根絶は、かなり難しそうだ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。